23 きらきら夕日と、なかまたち
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[粉々に砕け散ったスイカと、日向を見詰めて]
……スイカ。 粉々になっちゃったけど、食べられますよね。
[比較的大きくて割れていないものを手に取ると、 もぐり、と。口に含んだ。
日向の手が気にはなったものの、 大丈夫そうなので敢えて声はかけずに]
(80) 2010/07/27(Tue) 01時頃
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あ、そうそう。 かっちゃんや夕ちゃんもそろそろ来るだろうし、 秘密基地の中に戻りませんか?
このまま此処にいても、暑いし。汗かいちゃうし。
僕、百年杉までのルートを考えてきたんですよ。 小鈴ちゃんでも大丈夫な道!
[ごそごそと、スイカの下から森の地図を取りだし、 みんなに見せた]
(81) 2010/07/27(Tue) 01時頃
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[手首の運動のついでに、軽く準備体操もしたりして。 粉々スイカ三号をじーっと見つめ、何かを探すように]
……あ。 このスイカ、お花の形だよ。 はい、ゆりちゃんにどうぞ。
[ぐしゃぐしゃになっていない中から、確かによく見れば花の形に見えなくもないかけらを取るとゆりに渡してみた]
(82) 2010/07/27(Tue) 01時頃
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まあ素敵。 ありがとう、日向。 ふふ、食べるのが勿体ないわ。
[日向から花の形の欠片を受け取った]
(83) 2010/07/27(Tue) 01時頃
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源蔵、やるじゃない。 どれどれ。
[屋内で地図を覗き込む]
(84) 2010/07/27(Tue) 01時頃
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[屋内に戻れば、秘密基地に置いてあるテーブルの上に、地図を広げる。 覗きこむゆりにちょっとだけどきっとしたのは、 きっとさっきのスイカの鮮やかさのせいと自分に言い聞かせて]
この森の道を通り抜けて行けば、大分ショートカットになると思うんですよ。 でもって、この滝の裏の道を通れば、百年杉まではあっという間です。
……ただ。 森はほら……あれとかそれとかがいるから……。
(85) 2010/07/27(Tue) 01時頃
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発明家 源蔵は、道筋を指で辿りながら、あれっと発する時は、なぜか声を潜めてしまう。
2010/07/27(Tue) 01時頃
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ふうん、ちょっと遠回りな気がしないでもないけど、小鈴がいるもんね、安全な道が一番よね。 源蔵、ありがとね。
源蔵の頭を撫でた**]
(86) 2010/07/27(Tue) 01時頃
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うん、どういたしまして。
[ゆりににこりと微笑むと小鈴や辰次にも声をかけつつ、空き家の中に]
…わあ、ほんとに考えてきてくれたんだ。 すごいね、げんちゃん。
[語調は静かだが、なんだか偉大な探検家でも見るような眼差しを源蔵に送る]
あー…そうだね、今まで通った道。小鈴ちゃんには大変かも。 ヒナもあそこにたどり着くまで苦労したなあ……。
[団扇でみんなに風を送りながら、色々思い出している]
(87) 2010/07/27(Tue) 01時半頃
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…ああ、あの道ね。 遠回りかと思ったけど、確かにそうした方が近道なのか。 うんうん、偉いわ、源蔵。
…あれ、は…うん、まあ、何とかなる、わ、よ。たぶん…
(88) 2010/07/27(Tue) 01時半頃
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餓鬼大将 勝丸は、メモを貼った。
2010/07/27(Tue) 01時半頃
巫女 ゆりは、少しだけ言葉を濁して、頭の中で道順をシミュレート**
2010/07/27(Tue) 01時半頃
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― 自宅・兄弟の部屋 ―
っつ…
[げんこつが落ちた箇所を両手で擦る。 じんじんと鈍い痛みが頭中に広がって行く。]
何も殴らなくてもいいじゃんかよ
[ずず、と鼻を啜って独りごちた。 勝丸と弟は一つの部屋を二人で使っている。 部屋の真ん中にはよれよれの縄が一本置かれている。]
……鉄! 入るんじゃねえよ!!
[線から此方へ踏み入ろうとした弟に、わあ、と怒鳴った]
(89) 2010/07/27(Tue) 01時半頃
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[偉いわと褒められると、やっぱり鼻が伸びそうになる心持ち。 耳の端を微かに赤く染めて、 後ろを向いてわっはっはっと照れ隠しに笑う]
でしょう? やっぱり僕って天才です!
[一頻り胸を張った後、こほんと振り返る。 ずり落ちる眼鏡を直しながら]
そうですね。 あれは……子供には優しいって言いますし。 きっと大丈夫です……。
(90) 2010/07/27(Tue) 01時半頃
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発明家 源蔵は、それにしても、かっちゃん。まだかなあ?と表を見て、そわそわ。
2010/07/27(Tue) 01時半頃
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[兄を気遣おうと弟が手を伸ばしたにも関わらず、 勝丸は鉄丸に苛立たしさを隠さない視線を向けた。]
お前が言ったんだからな。 兄貴は俺のモンに触るな、って。
……忘れてんじゃねえぞ。
[とても兄とは言えない口振りで、ぷい、と視線を逸らす。 小さな火種で、絶賛喧嘩中であった。]
(91) 2010/07/27(Tue) 01時半頃
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…
[えぐ、と弟が泣きそうな顔をする。 視線の隅に捉えても慰めるでも、無い。 黙ったままあぐらをかいて、痛む頭部を撫でて居たが]
おい
[弟を呼びつける。]
………鉄、電動戦隊、好きだよな?
[にや、と笑うのは、何かよからぬ事を思いついたから。]
(92) 2010/07/27(Tue) 01時半頃
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[弟が頷けば、徐に立ち上がる。 二人で共用している勉強机の前まで行き、 自分の引き出しを開けて、新品の消しゴムを手に取った。]
これ、やるよ。 ……やるから、さ。
父ちゃんや、母ちゃんには此れから見る事、黙っとけ。 ……いいな?
[言いながら線を越えて、弟の手に 『電動戦隊』の消しゴムを握らせようとする。]
(93) 2010/07/27(Tue) 01時半頃
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…………。
[地図をじーっと眺めて、何回か道順を指でつーっと辿ってみる。 森を通ると聞けば特に言葉には出さなかったが、一寸神妙な顔で考え込んだ]
? げんちゃん。 なんで笑う時に後ろを向くのかな?
[源蔵がずり落ちた眼鏡を直している時に、特に尋ねるというわけでもなかったがそう口に出した]
(94) 2010/07/27(Tue) 01時半頃
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こ、これは癖です……っ。 それに笑う所見られるの、恥ずかしいじゃないですかっ。
[眼鏡をクイクイしながら、少し早口でそう云った。 勿論後ろを向いていたから、 日向が神妙な顔をした事なんて、気づいてないんだな!]
(95) 2010/07/27(Tue) 01時半頃
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[弟は兄の悪だくみを察知したようだ。 要らない、と物凄い勢いで首を左右に振り 手を引っ込めようと、した。 だが、勝丸は強引に、握らせる。]
黙っとけ。 いいな?
[完全に悪い、兄だった。 にや、と笑い、弟の背をぽんぽん叩いて そそくさと机に向かい、学習ノートを一枚破く。]
んんっ、と……
(96) 2010/07/27(Tue) 01時半頃
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『族に、
[其処まで書いて、一度、止まる。 弟へ振り返り、]
なあ。 たび、って此れで合ってるか?
[弟に書きかけの『族』を見せる。 弟は自信なさげに、首を縦に振ってしまった。]
よし。
[兄は間違いに気づかぬまま、書置きの続きを記す。]
(97) 2010/07/27(Tue) 01時半頃
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『族に出ます。 さがさないでください。
かつまる』
[書き終われば机に残したまま、 いそいそと窓を開き、足を掛ける。]
(98) 2010/07/27(Tue) 02時頃
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じゃあな。 ―――… 達者で暮らせよ。
[達者も何もほんの一日。 しかも夜までには戻るであろうというのに。 勝丸は自分の台詞に完全に酔ったまま、とん、と 窓の外へと飛び出した。
弟が、待って、と声を掛けるのも聞かずに。]
(99) 2010/07/27(Tue) 02時頃
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[予め出してあった草履を乱暴に履く。 小さな身体が目的地へ向かい、走る、走る、走る。
陽が照らす小さな池を横目に、 揺れる木々のざわめきを聞いて、 田んぼの作業に精を出す老人達の後方を走り
やがて、息を切らしながら秘密基地へ。]
(100) 2010/07/27(Tue) 02時頃
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……癖ならしょうがない、のかな?
[ひょいと源蔵を覗き込むようにしてみるが]
笑うの見られるって、恥ずかしいかなあ? じゃあ、特に何とも思わないヒナたちは恥ずかしい人間なの?
[特に深い意味はわかってなかったが。 団扇でパタパタと源蔵たちに風を送りつつ尋ねてみた]
(101) 2010/07/27(Tue) 02時頃
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[確かに、外は暑い 皆の後について、秘密基地の中へと入る 机の上に広げられた地図を皆の間から覗き込むが、 地理に詳しいわけでもないため、サッパリ分からない]
……?
[あれ、とかそれ、という言葉に首を傾げる くぃ、と着物の裾を引っ張って]
ねぇ、あれってなぁに? 森に何かいるの?
[きょとんとした顔で源蔵やゆりに尋ねた]
(102) 2010/07/27(Tue) 02時頃
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ヒナちゃんは恥ずかしくないですよ。 むしろ可愛いです。
僕が笑っても可愛くないって事ですよ。
[団扇がそよぐ風に、はふぅと気持ち良さそうに溜息を一つ]
(103) 2010/07/27(Tue) 02時頃
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あれは……あれですよ。 名前はないんです。
森には妖精みたいな生き物がいて、 悪い子は叱られちゃうんですよ。
[がおーっと両手を広げて、驚かす様なしぐさを小鈴へ]
(104) 2010/07/27(Tue) 02時頃
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