65 In Vitro Veritas
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[まだ階下を見ていない。 ――早くここから立ち去りたくて、 向かうのは先ほどは降りることのなかった非常階段。
道すがら、ピンヒールの音が聞こえた。 『早く迎えを来させなさいよ』 そんなことを言っていた、ように思う]
……黙れ。
[額を押さえ込んだまま、 低く、呻くように発した言葉は、 モニターの音に掻き消され、彼女にまでは聞こえない]
(308) 2011/09/28(Wed) 00時頃
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セシルは、非常階段前、響いた悲鳴にびくりと足を止めた。
2011/09/28(Wed) 00時頃
奏者 セシルは、メモを貼った。
2011/09/28(Wed) 00時頃
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あ……、
[響く悲鳴に我に返る、 逃げる者と追う者は、先ほどの“ふたり”だ]
って、何して る。
[事情は全くもって飲み込めないが、 とりあえずどちらかを止めようと、追いかけて手を伸ばした。]
(317) 2011/09/28(Wed) 00時頃
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セシルは、どうやら、追いかけてた方――クローンの方を捕まえ、損なったようだ。
2011/09/28(Wed) 00時半頃
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[反射的に手を引いてしまったのか、 転ぶ彼女を受け止め切れない、 慌てて傍らにしゃがみ込む]
――……あ、すまない。 大丈夫か、おい、しっかり――、
[よりによって、顔から、転んでいるように見えた。 起き上がらせようと身を寄せるが、 彼女が現状認識に時間がかかっているとまでは気付かない]
なんだ、今のは。
[悲鳴を上げて逃げた方の彼女は、大丈夫だろうか。 少なくとも倒れているほうの彼女に、 悲鳴を上げて逃げなければならないような危険性があるようには、見えなかった]
(341) 2011/09/28(Wed) 00時半頃
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……いたいのか?
[腫れた頬、痛いに決まっているだろうに、 そんなことを問うのは酷くばかげている。]
とりあえず床の上に座りっぱなしじゃ冷えるだろう。 どこかに座って、それから頬を冷やしたほうがいい。
[立てるか、と視線で問いながら手を伸ばして]
(344) 2011/09/28(Wed) 01時頃
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[震えながらの訴えに、眉根を寄せる。 よほど打ち所が悪かったのか、 転んだことがよほどショックだったのか。 何か、子供を相手にしているような気分になる]
――……や、大丈夫だ。 ずっと痛いなんてことはないから。
[自分でも何を言ってるのか、だったけれど。 目線を落とせば、掴まれた袖に皺が寄っていた。 何か言葉が生まれようとしている気配には気付かぬまま]
どうしたんだ? ほら、座ってないで、立って。
[掴まれた腕と、もう片方の腕を支えに回して、 立ち上がらせようとして――ふと過ぎるのは、 彼女と彼女との関係性]
……なんで、追いかけてたの?
(358) 2011/09/28(Wed) 01時頃
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[訴えが何であるかは気づかぬままに、 ただ律儀に三度、伝えられた言葉には眼差しを和らげた]
どういたしまして。 いや……むしろ、俺が君のこと転ばせたんだけど。
[こちらも大分スムーズになった返礼で、 支える片手をゆっくりと離す、 袖が掴まれたままであるならそのままで]
……わからない。 君は、彼女のことが、知りたいの?
[あの映像を見た今、2人がクローンとオリジナル、 自分と彼と同じように、その関係であるということは、わかる。
ゆっくりと誘うように足を向けるのは、スタッフルームへと。 停電があけて水は出るようになっただろうか]
(370) 2011/09/28(Wed) 01時半頃
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[スタッフルームの椅子に彼女を座らせれば、 その前に膝をついて、ゆっくりと袖を掴んだ指を解いてゆく。 ヨーランダの磨かれた爪を持つ指先とは、 随分と異なる指だと、ふとそんなことが過ぎる。]
そう、じゃあ君が 「あなたのことを知りたい」って言ってたって、 彼女に会ったら、伝えておくよ。
どうして、そんなこと知りたいのかな?って思うけど。
[言葉に返しながら――水は出ただろうか。 出なければ、荷物の中にボトルの1本でもあっただろう。 ハンカチを濡らして、頬にあて冷やす様に示した]
――……そういえば名前は?
[彼女のオリジナルに告げるのなら、 示す言葉のひとつも必要だと思って問いを向けて、 それから、スタッフルームを後にした]
(379) 2011/09/28(Wed) 02時頃
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セシルは、非常階段を降りて、地下2階へと降りる。
2011/09/28(Wed) 02時頃
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―地下2階― [ゆっくりと歩く途中、重苦しい扉が一つあった。 どちらかといえば不吉さの漂うその扉を開ければ 漂うのは吐き気を催すような腐臭]
――……ッ、
[上着のポケットの中、 指に触れる小さくて冷たいものがある。 ―――扉の向こうに、それを投げ捨てて。
それからは別に扉を開けることもなく、 階層を一周すれば、岩瀬と本屋ともう一人、 先ほどの彼女のオリジナルの姿が目に入っただろう]
(384) 2011/09/28(Wed) 02時頃
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― 地下2階・B1行き転移装置付近 ―
[断片耳に入った言葉は、]
旧ソリテス中央病院……ああ、 ヨーランダがここを昔手術した病院だと言ってた。 そうだね、彼女が手術したのは当時の中央病院だった。
――で、やっぱりそれも、動かないの?
[転移装置を見やる、 その前で佇むばかりの彼らを見ればそれは察しがつくことで、 それから一度、周囲を見やるのは]
そういや非常用の脱出装置って、まだ見てないよな。
[ごく基本的なところを思い出したからだ]
(386) 2011/09/28(Wed) 02時半頃
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― 地下2階・B1行き転移装置付近 ― [それからどうやら気分が悪いらしい、 “彼女”のオリジナルを見やる、気分が悪いのは―― 追いかけられたせいだけ、ではないだろう。
悲鳴を上げて逃げていた、落ち着いて状況を考えれば、 自分も自分のクローンからは逃げたかった。それはわかる。 恐慌状態とまで呼べる域になるのかは、わからなかったけれど]
――…お大事に。
[言葉は落ち着いてから伝える方がいいだろう。 岩瀬が背を撫でる様子を見ながら、 今口にするのはそれだけ]
(389) 2011/09/28(Wed) 03時頃
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[それから本屋>>382に同意を示し頷いて。 頷くついでに――自分が“暇そうな人”に当て嵌まると自覚した。緩く息を吐く]
一応外回りは一周まわって来たんだけどな。 部屋の中までは調べてないけど。
探しに行くか?
――……っと。
[またピンヒールの足音が聞こえる、 小さくため息を一つ吐いて、 変わらず騒々しい彼女の元へ足を向けた]
(390) 2011/09/28(Wed) 03時頃
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ヨーランダ、 ピアスの片方がないね。
いや、向こうの方で、 君のそれと似たのが落ちてるのを見た気がしてね。
[そこまで伝えれば彼女の口からは、 また罵りの言葉があふれただろう、いつものこと。 彼女の口から「ありがとう」なんて言葉を聞いたことはない。]
悪い、出口を探さないと。 早く帰りたいんだろう?
[最後までその言葉を聞かぬまま、傍らを離れた**]
(391) 2011/09/28(Wed) 03時頃
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[>>392 こちらもいまだ相手は、 停電の中で野球をしたがるとても非常識な人物、 という認識であった、のはさておき。説明はありがたく享受した]
そうそう、コンサートホールとかな。 まあ、非常用装置なんて使ったことないから、 今の今まで忘れてたけど。
[眼帯の表情が至極素直な賞賛に見えて、 ぱちくり少し瞬いたのだけれど―― その眼帯にまじまじと視線が留まったのは一瞬。 あの映像を見たあとだ、想像はそこから飛躍する。
それから一度>>391ピンヒールの元へ 話を終えれば雪織の足音は、この場からは離れただろう]
――ま、とりあえず彼女、休ませてあげたら?
[岩瀬に向けて、それだけは意思表明しておいた*]
(395) 2011/09/28(Wed) 03時半頃
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奏者 セシルは、メモを貼った。
2011/09/28(Wed) 03時半頃
奏者 セシルは、メモを貼った。
2011/09/28(Wed) 03時半頃
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