233 逢魔時の喫茶店
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[次にドアベルが鳴り響いたのは、 ホレーショーがリツの注文を受けた後か。]
いらっしゃい、ブローリンさん
[男の体調や顔色については、 前髪に阻まれ伺い知れないが猿の方は絶好調らしい。>>288
冷蔵庫から冷えた炭酸水を取り出し、グラスに注ぐ。 カップに放る砂糖の塊は、三個。 昨日あげそびれた、タルトの分までおまけして。
どーぞ、と差し出す。 手の届く距離に猿のブローリンがいれば、 零すなよーと笑顔を見せながら軽く頭を撫でるだろう。]
(294) 2015/08/07(Fri) 01時頃
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[エフが眠りに堕ちる、少し前。 ゴロウとの遣り取りと、聞くともなしに聞きながら。>>280]
あれ、覚えてないの?
[――なんて、揶揄を挟んでみる。 踊っていたとしても、それは夢の中のことだとか、 実際がどうだったか、なんてことは関係ない。
ひとくちぶんのリキュールが齎した、悪戯。 その後に続いた、二日酔いの際の主な症状については。]
(301) 2015/08/07(Fri) 01時頃
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ああ、……そうか、なるほど 二日酔いの、所為
[あの夜も、あの夜も。――昨夜も。 胸が締め付けられるような、 言葉にできない切なさに襲われたのは、酒が原因かと、 ひとり納得したように呟いた。
だからといって、飲むのを止めるつもりはない。 決して強いとは言えないが。
身体を熱くし、こころをぐるりとかき乱す。 甘く、時に苦く。人を惑い狂わせ、
舞い上がるような、溺れそうになる感覚が。 たまらなく――…。]
(307) 2015/08/07(Fri) 01時頃
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[ケイがオフの穴埋めか、 昼間にしては珍しく働く店主が調理を終えて 甘い香りと共に再び姿を見せれば。>>297>>298
お疲れ、の代わりに空のグラスを差し出す。 まあ、何でも好きなもの飲んで休めよ、の気持ちで。
猿のブローリンがリツやゴロウにじゃれる姿は>>302 微笑ましく見守り。 ヴェスパタインの言う通り、冗句について 何とも楽しい反応を見せてくれたゴロウには。>>309
無言で柔らかく笑みを返そうとしたのだが。]
(310) 2015/08/07(Fri) 01時半頃
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……ぷっ、はは ごめん、冗談。まだ見てない
[不安そうに念を押すものだから、思わず吹き出してしまった。 まだ、と言ったのは今後の可能性に期待して。
お詫びに、アイスコーヒーのおかわりをサービスしようか。 トレイルが淹れた、何の変哲もないそれを。]
(311) 2015/08/07(Fri) 01時半頃
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[そうして、暫く時が過ぎ。 エメラルドグリーンの蜜が湛える泡が小さくなった頃。>>306]
さっきの。あれだけど ――次の休みは、空いてる
[酒を交わす誘いの返事を、届けた。>>305 ひとより寿命がながく、 歩みが緩やかな男にとって一年とはどれほどの長さだろう。
そんなに待っていられない。 来年の今日が100%訪れるわけでは、ないのだから。]
場所は? どこでもいいよ [グラスに水を注ぎ足しながら、尋ね返す。
肝心の"次の休み"がいつか、そう遠くないはず。 会計が終わるまでに確認すればいいやと、今は曖昧に。]
(314) 2015/08/07(Fri) 01時半頃
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[子供みたい、と称されまた口惜しさが滲んだが。>>304 先の仕草を振り返れば、当然か。
くちの中が甘いものと、 仄かなアルコールで満ちていたから何も言い返せなかった。 何か言葉を発しようとすれば、
自分でも予想がつかない浅ましい何かが、 零れてしまいそうで。
代わりに前髪の狭間から、少しだけ長く、ちゃんと。 己の双眸に、黒糸を纏う瞳を、映した。]**
(318) 2015/08/07(Fri) 02時頃
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