30 ─今夜、薔薇の木の下で。
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トニーに4人が投票した。
ルーカスに2人が投票した。
フィリップに2人が投票した。
ロビンに1人が投票した。
トニーは村人の手により処刑された。
時は来た。村人達は集まり、互いの姿を確認する。
セシルが無残な姿で発見された。
ドナルドが無残な姿で発見された。
亡霊
今夜、人狼に殺された人は人狼になる。また、襲撃を実行した人狼は命を落としてしまうだろう。人狼となった者は報復行動を行わない。ただし、命拾いをしたならば人狼にはならない。
一匹狼は亡霊を作らない。
現在の生存者は、ラルフ、ベネット、ルーカス、フィリップ、ロビン、ディーンの6名。
奏者 セシルは、メモを貼った。
2010/09/09(Thu) 00時半頃
薬屋 サイラスは、メモを貼った。
2010/09/09(Thu) 00時半頃
靴磨き トニーは、メモを貼った。
2010/09/09(Thu) 00時半頃
奏者 セシルは、メモを貼った。
2010/09/09(Thu) 00時半頃
靴磨き トニーは、メモを貼った。
2010/09/09(Thu) 00時半頃
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[精気も生気も吸い尽くされ、誰の目にもつかぬ非常階段の上でぐったりと横たわる。]
…べね……さ……… [荊棘の牢獄に囚われた魂は、喰い込む棘の痛みに苦しみながら、うわ言のように求める人の名を呼んだ。]
(+0) 2010/09/09(Thu) 00時半頃
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─ 四阿 ─
[いつしか、ハーモニカの調べは止まっていた。]
先輩、もし、まだしんどいようなら、しばらく横になられませんか?
……木のベンチだから、昼寝には向かない気もしますけど。
(0) 2010/09/09(Thu) 00時半頃
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掃除夫 ラルフは、メモを貼った。
2010/09/09(Thu) 00時半頃
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― ロビンの部屋 ― [少年は、主の居なくなった部屋のベッドで昏々と眠り続ける。 身体には何の異状も無い。 まるで通常の睡眠のような、穏やかな呼吸が続いている。 だが――陽光が翳り、星が瞬き、再び朝日が昇っても――少年に、目覚めようとする気配は全くみられなかった]
/* >ベネット もしメモ伝達して頂けるなら、上記分だけお願いします。 メモが長々しくなるのも何なので、告知した後は履歴参照という形で結構です。
(+1) 2010/09/09(Thu) 01時頃
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─ 四阿 ─
―――……そうだな。
[ふっと風にかき消されるように、ハーモニカの音が途切れる。 ハーモニカの音、拾うを集中していたが故に、それが途切れたことで緊張の糸が途切れたよう。ルーカスの申し出に是と答えると、まるで糸の切れた木偶のように、ずるりと身は木のベンチへと横たわる。]
暫くすれば動けるようになるさ。 お前は、私に気を使わずに、好きにしろよ?
[眠りに落ちる間際に、それだけを告げて、*紫を鎖した*]
(1) 2010/09/09(Thu) 01時頃
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/* >ベネット というか、情景描写だけですので、発言にして頂くという手もあるように思います。ベネットの発言ptを削ってしまうのがちょっと難点ですが。
>墓組 ところで、墓下でもPL発言は無しですか? 情報に無いので悩んだのですが、とりあえず今だけ。尤も、だからってメモでのPL間会話OK,とかだと本末転倒なようにも感じますし。
(+2) 2010/09/09(Thu) 01時頃
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……セシル?
…蒼薔薇って…、…何…?
[それは、とても深く眠ってしまったように見えて。 呼んでも、返事が返ることはない。
ラルフは蒼薔薇を封じ込めることができたのだろうか。 だとすれば部屋の噎せ返るような香も少しは薄れるはずで、 けれども深く刷り込まれた香に囚われてしまった翡翠には あまり変わらないことなのかもしれず
そっとセシルを抱き寄せれば思い出すのは深い悦楽で。 ――ふ… と、直ぐにでも熱を帯びそうになる身体に 掠れた吐息を飲み込んだ。]
(2) 2010/09/09(Thu) 01時頃
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薬屋 サイラスは、メモを貼った。
2010/09/09(Thu) 01時頃
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─ 屋根裏部屋>>3:232 ─
[床に滑り落ちるハーモニカ、笑って目を閉じたセシル。
セシルの姿に、咲き乱れた蒼薔薇が見守る森の庭園のヴィジョンが重なる。 影絵のように逢引をする少年達はラルフとはほど遠い世界の住人達。薔薇の影に隠れて、恋や愛、永遠、輝く未来──囁かれる言葉。あるいは諍い。残酷な別れ、当人達は必死で傍目には通俗的な痴情の縺れ。嫉妬、憎悪。あるいは、只絡み合うだけの肉欲。
セシルの中にラルフが視ていた薔薇園を見守って来た蒼薔薇の気配が消える。
──それは永遠に失われたのか。 ──一時的な眠りなのか。 ラルフには分からない。ただ、セシルは深い眠りに落ちて、部屋に立ち籠める濃密な呪いの気配が和らぐ。]
(3) 2010/09/09(Thu) 01時頃
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靴磨き トニーは、メモを貼った。
2010/09/09(Thu) 01時頃
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そうですね、好きにしますから。
[おやすみなさい、と横たわって目を閉ざしたディーンに、そう答えた。 もっともこの場合、好きにするというのは、上級生が目覚めるまで待機しておく事なのだが。]
……ってえかだな、ほっとけないだろ、普通。
[手は休めぬまま、苦笑いを浮かべて、眠るディーンの寝顔を*見ている*。]
(4) 2010/09/09(Thu) 01時頃
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[ふ、と。フィリップの腕に抱き寄せられた、セシルの前髪をディーンの癖が移ったかのように梳いて、意識を失った者の貌を覗き込む。目蓋の落ちた今は、セシルの瞳を見る事は出来ないけれど。]
──…… 薔薇は、どうして あんな風に奪う、の。
……フィルは、分かる? 嗚呼、とても、せつなげな 貌 だね。
[そのままセシルに触れた指先を、フィリップの翡翠色の目元に這わせる。 フィリップにそっと首を傾けるラルフの銀灰も、蒼薔薇が見詰めていた風景をみてしまった所為か、燻った炎と蜜の色を宿したまま。半ば醒めていて、半分は夢の中。 そのまま、掠れた吐息を飲み込んだフィリップにくちづけそうになるのは、何故か。
失血しているセシルを医務室に運ぶにはどうしたら良いだろうと、頭の片隅では想いながら、まだラルフの身体も微熱と、不可思議な甘い喪失の痛みに足を縫い止められたまま**。]
(5) 2010/09/09(Thu) 01時半頃
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掃除夫 ラルフは、メモを貼った。
2010/09/09(Thu) 01時半頃
掃除夫 ラルフは、メモを貼った。
2010/09/09(Thu) 01時半頃
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― 空き部屋 ―
[寮内で起きている事など知らぬまま、 少年は未だ眠ったまま、幸せな夢を見続けていた。
隣に居るはずの少年を抱きしめようとして、伸ばした手が空を切る。 固いマットにぱたりと手が落ち、漸く夢の畔から戻ってくる意識]
……ドナルド、どこ―――?
[うす暗い室内を目を凝らして見ながら、此処にいない彼の名を呼んだ]
(6) 2010/09/09(Thu) 01時半頃
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[一方その頃―――― 幸せな夢から目覚めた少年と入れ替わりに、 幼い少年が眠りの国へと誘われようとしている事を、 まだ誰も知らない]
― ロビンの部屋 ―
[少年は、主の居なくなった部屋のベッドで昏々と眠り続ける。 身体には何の異状も無い。 まるで通常の睡眠のような、穏やかな呼吸が続いている。 だが――陽光が翳り、星が瞬き、再び朝日が昇っても――少年に、目覚めようとする気配は全くみられなかった]
(7) 2010/09/09(Thu) 01時半頃
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―夢・自室― [お互いの唇の間。赤銀の橋が伝う。値踏みする視線すら蒼薔薇の毒に 侵されきった躯には、じわんと熱を及ぼす。 胸の既に起った突起を抓りあげられてさえ、痺れを走らせ。]
…ふぁ…あっ…ん……っ
[上がるのは悲鳴でなく黄色い嬌声。痛みの感覚は、もう消え去ってしまった これでは……。今度は冷たい歯が当たりぎりと噛まれる。 やっと悦楽の中に、微かな痛みが蘇る。なのに口端から漏れるのは 薔薇の吐息でしかなくて ――こうじゃなくて、これじゃなくて。罰して欲しいのに。 求めるものは得られなくて――…。 ディーンのはがされた仮面それは確かに望んだ、自分だけのもの。 壊し壊されるのは心。本当は…本当に望んだものは……。]
…あっ。
[手首が捩れてすら悲鳴が悲鳴にならず。もう快楽にしかならなくて 蒼薔薇の毒を恨んだ。 これでは――…。]
(+3) 2010/09/09(Thu) 01時半頃
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本屋 ベネットは、メモを貼った。
2010/09/09(Thu) 01時半頃
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― 空き部屋 ―
[脱ぎ捨てられたシャツやズボンを身に纏い直して、力の入らぬ身体でよろよろと部屋の外へ。 激しい行為の代償か、腰から下の感覚は麻痺してしまったかのよう。 壁に捕まる様にしながら、ゆっくりと歩みを進めていると、 ふと名前を呼ばれたような気がして――――]
ドナルド…? 今、行くから……っ。
[ぎりっと奥歯を嚙みしめ、また一歩足を進めた]
(8) 2010/09/09(Thu) 02時頃
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[ドナルドを探すのは、難しい事じゃなかった。 彼の身体からはいつも、薔薇の香りがしていたから。
それを頼りに、廊下を進んで行く。 濃密な薔薇香は、その突きあたり。普段は閉じられているはずの非常階段から強く香っていて。 半ば倒れるように扉を開き、その先で見たものは――…]
―――……っ!
[燃える炎の様に鮮やかな赤毛を幾房か白く染め、ぐったりと横たわるドナルドの姿]
(9) 2010/09/09(Thu) 02時頃
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……うば、う…?
[眠るセシルを見つめながらラルフの言葉を反芻して。 響きが幼いものになったのは寮で起こっていることを 何一つ知らぬまま花の香に堕とされたからで。 琥珀の髪を梳く指先をほうと見つめていると ちり…と身体の何処かが焦がれるのは何故か。 その手が翡翠の目元に伸びてくると常とは違う、 頼りなげな色を宿してラルフの銀灰へと視線は移り。
その色が近づいてくることはあったのだろうか、 零れる吐息は熱く、けれども薄く吸う呼気は ひぅ…と小さな悲鳴のように掠れて。]
(10) 2010/09/09(Thu) 02時半頃
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―――…わか、らない…
…けど、セシルを…運ばないと…
[唇同士が触れ合うことはなく、緩く首を横に振ると そっと、セシルの髪を…先程ラルフが梳いた場所を なぞるようにして同じように梳いて呟く。
1人で立ち上がることもやっとな状態の身体で セシルを運ぶことは難しくて。 ラルフに手伝ってもらうように頼みながら目に留めて、 拾い上げるのは先程まで奏でられていたハーモニカ。]
(11) 2010/09/09(Thu) 02時半頃
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……ラルフ、は、 何か知ってるの…?
[着るものを探しながら問うのは銀灰の後輩に。 服に袖を通すだけで零れそうになる吐息を抑えて、 じわり…と胸に拡がるのは巣食われ刻み込まれたいたみ。]
知ってるんなら、さ。
――…教えてよ。
[じくり…と裡で疼くのは薔薇が残していったもの。 蒼薔薇が居なくなっても消えない、忘れることはできない。 ――…そう、刷り込まれたのだから。
乞う言葉は甘く誘うような響きにも聴こえただろう。 常と無機質、それから悦楽…3つの色を宿した翡翠は 後輩のハーモニカを持つことで今はぎりぎりの均衡を保って*]
(12) 2010/09/09(Thu) 02時半頃
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い、いや……、いやだああああああ!!
[手を付き、這うようにしながら茨棘に犯されたドナルドの傍へ向かう。 色を失い眠る彼の頭を抱きしめ、 寮内に響き渡る程の大声で、嘆きの咆哮を上げた]
(13) 2010/09/09(Thu) 02時半頃
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ねえ、目を開けてよ……。 僕を驚かそうとしているんでしょう?
お願いだから、ねえ……目を開けて。 何時もみたいに名前を呼んでよ、ドナルド……っ!
[眸からは大粒の涙を幾つも零し、抱いたドナルドの頬を濡らす。 声は涙に震え、しゃくり上げるように声に出して泣いて。 誰かが来るまでは、ずっとそのまま。 震える声でドナルドの名前を呼び続けているだろう*]
(14) 2010/09/09(Thu) 02時半頃
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本屋 ベネットは、メモを貼った。
2010/09/09(Thu) 03時頃
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―夢・自室― [前日の夜、自分がロビンに取らせた姿勢を取らされて。 同じように震える背中が強請るように腰を高くあげてしまう 下肢を空気に晒され。ふるっと太腿から下肢に背中から脳髄まで 電気が走るように撃たれて
これで望みを叶えられるかと思った刹那。不意打ちのように 優しく這う水音。その仕草はちりちりと頭を焦がす。]
…んぁ……
[酒の戯れの火遊びですらこんな風に丁寧に施されたことはない。 大概、自分のアロマオイルを塗りこむのがお決まりだったから。 指先ではない感覚で攻められることに震え、怯えた。]
(+4) 2010/09/09(Thu) 03時半頃
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……ぐっ…あぁ…あぁ……っ
[喉を鳴らして襲い掛かられるように貫かれて、内壁を抉られて 悲鳴は一瞬に嬌声へと変わってしまう。押し広げられひりつく感覚 それ自体は幾度か味わっているだけに壊れそうにも壊れてくれなくて]
…もっ。もっと。強く…くぅ……っ
[幾度なく貫かれ。幾度もの小さな死を裡に感じなんと頭が白く 遠くなっても未だ足りなくて。肩に感じる重み。 獣のような咆哮と共に。呪いと毒が自分の肩からディーンの左眼へ 途端に襲い掛かる衝撃。内側を白く染め上げて壊されていく……。]
[肩の蒼薔薇は涙に濡れて最後の花を誇らしげに咲かせ。 僅かに取り戻した魂は。そっと涙を零す]
(+5) 2010/09/09(Thu) 03時半頃
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ああっ……
[ディーンの乾いた笑いがやけに遠くに耳から耳へと抜けてしまう様。 自分も、相手も。躯だけでなく、心も壊し、壊されてしまった―…。
望んだはず、望んだはずなのに。やっと自分だけが知るディーンを 手に入れたと思ったのに―――…]
(+6) 2010/09/09(Thu) 03時半頃
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[ただ、欲しくて知りたかっただけ……。薔薇の呪いが、毒が狂わせて
…―――いや、何処から、掛け金が間違ったのか―――…。
―――わからない。]
(+7) 2010/09/09(Thu) 03時半頃
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[薔薇の毒を流そうとしても染み付いたそれは落ちることなく 夜露のように涙は溢れて止まらず。]
…莫迦、野郎……。
[小さな呟きは、ディーンへとも自分へとも――…。 壊し、壊されて。もう。此の儘。気は失われて―――……。*]
(+8) 2010/09/09(Thu) 03時半頃
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サイラスは、現実と夢の狭間を*彷徨って*
2010/09/09(Thu) 03時半頃
薬屋 サイラスは、メモを貼った。
2010/09/09(Thu) 03時半頃
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[頼りなげな色を宿して返された翡翠。 濃藍の睫毛を伏せるようにして、フィリップの厚い唇に落ちるのはラルフの視線。ラルフがフィリップに顔を寄せるのは、呼気が触れないでいられるギリギリのラインまで。胸が痛む、零れる彼の吐息に同じような熱が在ると想いながら、夜の薔薇園へ自分が誘いたい、結ばれたいと願う相手は、目の前の翡翠ではないのだ。]
…ん。
[小さな悲鳴に目を閉じて、フィリップとセシルの二人から離れる。]
血が、出てるから。 慎重に──担架が有れば良いけど。 医務室にある、か、な。 無ければ、清潔なシーツを、取ってくるよ──。
[フィリップが拾い上げるハーモニカを見て、さっきの曲は誰の好きな曲だったのだろうと、重く甘く沈みそうになる意識の中で想う。あの賛美歌がフィルの好きな曲なの?──とは尋ねず、旋律の記憶だけを胸にしまって、ラルフは一度、医務室へ。]
(15) 2010/09/09(Thu) 06時半頃
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セシルの中に居た蒼薔薇は、 フィルが何時も水を遣っている 薔薇園の薔薇の木だよ……。
茨の棘に刺された者達は、呪われた眠りに落ちる。 ユーリィも、サイラスもそれで。 嗚呼、ドナルドも、いずれはそうなるのかな。 彼も、薔薇の呪いに囚われていると思うんだ。 ──視えた から。
あるいは、
[ディーンの左眼の視力のように、奪われる。]
ディーンの片目。 俺は、
[首を振るとまた吐き気をともなう酩酊感に頭が揺れた。 ただ、これ以上、──奪われるのは耐えられなくて。 問うフィリップの言葉は、誘うように甘い響き。フィリップの胸の裡に蒼薔薇が何を残していったのか、ラルフには想像も出来ない。蒼薔薇と話をしたわけでもなく、ただセシルが閉じこめると言った蒼薔薇が、かつて見詰め続けたものを視た、だけなのだから。]
(16) 2010/09/09(Thu) 06時半頃
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