258 【突発誰歓】鬼渡し弐
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ー少し前、祥子の家ー
[祥子が帰ってこない。 それに母親が気づいたのはとっぷりと日の暮れた頃だった。 産後の育児で疲れて、つい添い寝をしながら寝てしまい我が子の鳴き声で目が覚めた。
『祥子?帰ってきたら灯りくらいつけなさい。 困った子ねえ』
のろのろと立ち上がりながら、明かりが全く点いていない家に思わずそんな文句をつけた。 そして部屋の明かりを点け、そのまま我が子のおしめを替え手を洗い抱き上げては乳を含ませる。 そこまでして、家の中に何の動きもなのに気付いた。
『祥子、帰ってきたなら起こしてくれたら良かったのに。 本当に……………』
そこまで口にして、気付く。 視界から一番遠い場所にある玄関に、祥子の靴がないのだ。 まさか、何かの影になって見えないだけ。 そう思いながらも嫌な予感は止まらず、乳を含ませ終えてからでも直ぐに玄関に向かう。]
(2) 雪音 2016/11/22(Tue) 21時半頃
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[そこに、祥子の靴はなかった。 直ぐに夫に連絡を入れ、警察に娘が帰っていないことを知らせる]
(3) 雪音 2016/11/22(Tue) 21時半頃
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[本当は自分が探しに出たかった。 でも、もし自力で家に帰ってきた時に誰もいなかったらと思うと、誰かは家に残らねばならなかった。 赤ん坊を抱えて寒空を捜索するわけにもいかず、母親がその場に残ったのだ。
どうして帰ってこなかったのだろう。 学校にも連絡を入れあの子の友人たちの家にも電話をした。どこにもいなくて、誰も行き先を知らなかった。 だが鬱々とした気持ちで泣く赤子をあやしながら待っていると。
ピンポーン、と呼び鈴の音。
居ても立っても居られずに向かったが、そこにいたのは祥子ではなくクラスの子。 グスグスと泣きながら、親に頭を下げさせられている。 何事かと思ったが]
(4) 雪音 2016/11/22(Tue) 21時半頃
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『季節外れの曼珠沙華を取ってこいって言った』
(5) 雪音 2016/11/22(Tue) 21時半頃
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[その言葉に、ヘタリと母親はその場にへたり込んでしまっていた。 あの、神隠しの噂はもちろん知っている。 まさか、そんな事が、でも。
嗚呼、より一層知代子が泣く。 こんな時祥子がいれば、不器用なりに知代子を構ってくれるのに]
(6) 雪音 2016/11/22(Tue) 21時半頃
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[そんな事は起きるはずがないと言う想い。 でも若しかしたら連れていかれたかもしれないと言う想い。 もっと現実的で残酷な事件に巻き込まれたかも? 頭の中は嫌な想像ばかりがめぐる。
こんな時いくらあやしても乳を含ませても知代子は泣き止まなかった。 まるで、ここに居ない姉を心配するかのよう。 ほろ、と母親の目からも涙が溢れる。
『祥子……、ごめんね、帰ってきて……!』
一度流れ始めた涙は止まらない。 だが不思議と知代子は窓の外を見つめると、泣くのをやめ母親の顔をぺちぺちと触り始めた。 それが何を示して居たのか。 母親は気づく事は出来ないかもしれない]*
(7) 雪音 2016/11/22(Tue) 21時半頃
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[その後のことはよく覚えていない。 夕顔が神社の裏手に行き、外人さんやあきくんも戻ってきたことを知り。 自分は、叱られることを覚悟して家に帰るとギュッと抱きしめられて、やっと欲しかった温もりが得られて、泣いた。 ずっとずっと欲しかったものだ。 叱られはしたが、その腕の温もりはとてもとても心地よくて、心が温まったまま眠りについたのだ。
その後、篁の家に見舞いに行くこともあっただろう。 夕顔が引き取られていた事から、篁の家に顔を出すことも増えていた。 だが、成長とともにその回数も少なくなって行く。 明之進が亡くなった頃、その葬式にも参列していた祥子は……翌日から後を追うように姿を消した夕顔の事も直ぐに知ることとなる。
赤色、血の色、曼珠沙華。 結局あの子は、曼珠沙華に囚われたままだったのかとふと思う。 明之進は曼珠沙華と夕顔に囚われてしまったのだろうか? あの時、自分が先に帰らなかったら? あの仕組みだって、自分にはよくわからないままなのに]
(41) 雪音 2016/11/23(Wed) 16時半頃
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[もう、生きている自分には何もできない。 曼珠神社の境内を掃除して、時折探してしまうのは季節外れの曼珠沙華。 鬼渡しの鬼にすらならなかった自分は、あの世界に戻れない気がしているけれど。
もし、彼らの魂がどこかで安らかにしていてくれるなら。 そう願わずにはいられない。
自分はきっと、この村に骨を埋めるのだろう。 そして子供達に伝え続ける筈]
(42) 雪音 2016/11/23(Wed) 16時半頃
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季節外れの曼珠沙華は決して摘んではいけないの
*曼珠沙華に囚われてしまうから*
(43) 雪音 2016/11/23(Wed) 16時半頃
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[祥子が母親に抱きしめられ、泣き疲れて寝て、そして朝。 様々なことがあったが、先ず彼女がしなくてはならないと心に決めていたことがある]
あきくんは、大丈夫かな? あの、篁の家の………あきのしん君。
[その名前が出た時、なぜあの家の病弱な子の名前を出すかと両親は驚いた。 然し、失踪事件について他の大人たち…警察もいたかもしれないが、そんな彼らに聞けたなら此方の世界にいる事は知れただろう。 然し、入院していると聞けば青ざめて、両親にせがんで入院先にお見舞いに行かせてもらおうと強請る。 それが叶ったのは、とある土曜日のことだった。 母親は動きにくいため、父の仕事が休みの日。 その時は退院していたなら彼の家に向かっただろう。 そして彼の顔を見たならまたジワリと涙がにじむ]
(56) 雪音 2016/11/23(Wed) 21時半頃
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あきくん、良かった……!
[若しかしたら入院していたのは、体だけ戻ってきて魂はあちらに、なんて思ってしまったから。 そして止められなければ彼にしがみついて、よしよしと頭を撫でるだろう]
ごめんね、私もよく分からないけど 置いていってごめんね? ……あきくん、帰ってきていて良かったあ……!
[それは本当に、心の底から。 ぐすぐすと暫く泣いていたが、ふと思い出してはポケットから取り出したもの。 飴玉をそっと、相手に握らせようとして]
(57) 雪音 2016/11/23(Wed) 21時半頃
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今度は、一緒に食べられたら良いね。 あと、……ありがとう、あきくん。 アキくんがいたから、私、勇気出たんだよ。
[照れ臭そうに笑い、夕顔がいたなら夕顔にも飴玉を渡す。 大玉の、ザラメがついた飴玉。 ごめんねもありがとうも足りないけれど。 絶対、言わなくてはならないと思っていたから]
(58) 雪音 2016/11/23(Wed) 21時半頃
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[思えば父親がついてきてたのを忘れてた。 だが、父親は一瞬眉を釣り上げていたものの、視線を逸らして空気を読んだらしい。 その晩、「祥子が不良になった」とイジイジいじいじしていたのを母親に笑い飛ばされる事になる。
祥子はそれよりも、彼が心とともに帰ってきてくれたのが嬉しくて。 そう、また会えると嬉しそうに笑ったのだ。 夕顔も一緒。 きっとみんな、今度は楽しく遊べる筈]
うん、うん。 今度はみんなで遊びながら、楽しく食べよ? 私、トランプとか弱いけど相手してくれる?
[家の中でも遊べるし、お話をたくさんしても良い。 彼の身体を気遣うからこそ自然と遊びの話は家の中のことになる。 また会えた、良かったと、事あるごとに篁の家を訪問する姿があった。 冬には初めて編んだマフラーを渡して。 バレンタインには赤くなりながらチョコレートを。 だって、祥子が好きな男の子は彼だけだったのだから、当たり前に渡すのは彼。 とは言え、1人だけに渡すのは恥ずかしくて、形は違うが夕顔にもチョコを渡してみたかもしれない]
(66) 雪音 2016/11/23(Wed) 22時半頃
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[春になれば花かんむりを作って 夏になれば夏休みの宿題を見てもらったりして 秋にはあの時を思い出したりして
そんな風にずっと、続くんだと思っていた]
(67) 雪音 2016/11/23(Wed) 22時半頃
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ね、あきくん。 私ね、あきくんのことが好きだよ?
[いつの日か、彼の手を握りながら微笑んで見せる]
とっても優しいあきくんが、一番好き。
[でも、その言葉を、彼が生きているうちに本当に届けられたのかは
きっと、2人だけの*秘密*]
(68) 雪音 2016/11/23(Wed) 22時半頃
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ー知代子ー
[お姉ちゃんは、毎月決まった日にお花を飾る。 自分の机の花瓶に活けて、そこに飴玉を二つ並べるの。 一度こっそり食べたら叱られて、ちゃんと一緒に食べようねって苦笑い。 「ね、あきくん」って、お花に向けて笑いかけてた。
年に一度、冬の寒い日にお姉ちゃんは1人で御墓参りに行く。 一緒に連れてってって泣いても、これだけはダメだって連れてってくれないの。 ケチー!って泣いても。 お母さんに泣きついたけど、お母さんにも我慢しなさいって言われちゃった。 毎年、どこに行くんだろう?
ある日、写真を見つけた。 勉強机にしまわれた綺麗なアルバム。 その中には一枚だけ入ってて、知らない男のこと小さい頃のお姉ちゃんが写ってた。 だれ、って聞くと「初恋の人」 今はお話ししないの?って聞くと「もう、いないの」って寂しそう]
(81) 雪音 2016/11/24(Thu) 00時頃
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[冬になるとお姉ちゃんは寂しそうで。 バレンタインのチョコ作りも手伝ってくれるけど、いつ、お姉ちゃんはチョコをあげたい人ができるんだろう? あの人にはあげてたのかな。 いないって、どこに行ってしまったんだろう?
そんなある日見つけた、季節外れの曼珠沙華。 でも、知代子はそれを摘んだりしないの。 お姉ちゃんがなんども、それは摘んだりしてはいけないって教えてくれたから。
また今日も、花瓶に花、飴玉二つ。 その飴玉を一緒に食べる、そんな日がまたきっと*くるだろう*]
(82) 雪音 2016/11/24(Thu) 00時頃
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