78 光環の戦溟 ― bloody searoar wars ―
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― 回想 / セヴィアルファ城 / 中庭 ―
――…ッ、
[予想だにしない凶運>>6に、横槍を入れる機すら失して。 その一撃>>9を、見ていることしかできなかった。]
――……、……
[ぎり、と短剣を握る手に力がこもる。 頭は――冷静だ。異常なまでに。 ただ、勝利に酔う飛雲の不意を討つ事だけ考える。]
[卑怯者が財布を懐に入れた>>13、その隙だらけの瞬間に 襲い掛かろうとして――…脚が止まった。 ケヴィンの身体に起こった異常を、目にしたからだ。]
(55) 2012/02/13(Mon) 21時頃
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判ってしまえば……単純な話だった。単純な――……
[欠けているもの、その正体>>18は。 頭を振って、傍らの壁に背を預ける。]
―――…ごめんなさい。
……ごめん、なさい。
[単純な事に思い至らず、しかもこのような形で……最悪の形で 龍の解放を目の前で許してしまった。]
(56) 2012/02/13(Mon) 21時頃
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[サシの勝負など、許すべきではなかった。 協力者の力を試したかった。 闖入者の力を見縊っていた。 後悔は、尽きない。]
―――ぁ、
[飛雲が逃げ、龍人が追うのを、ただ見送るしかできず――**]
(57) 2012/02/13(Mon) 21時頃
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― 王都 / セヴィアルファ城 / VIPルーム2(掘り炬燵付き) ―
[それから、一週間ほどの時間が流れた。 女神の電波>>7:90の録画映像を、斉花は見ている。]
死、ね……。死。 私の周りで、何人がその命を散らせて逝ったかしら……
[フィリップの死は、彼の父から伝えられた。]
……貴方からの『宿題』は。誰が採点してくれるのよ。
[涙は出なかった。1000年前にとうに涸れたのかもしれない。 その記憶も、自ら封をしてしまったのだけれど。]
(58) 2012/02/13(Mon) 21時頃
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[頭を振った。思考を打ち切る。 立ち止まる暇も、そんな資格も無い。]
……待ち人来たらず。
[互いのやる事を果たしたら、と再会を約束した友人も。 自分の理想の勇者の名を名乗った、妙な男も。 未だその行方は知れない。]
……、
[戦支度――…王様から譲り受けた長剣と、ペラジーから借りた 短剣を手に取りながら、溜息を一つ吐く。]
[シュークリーム持つ天使>>44が訪ねてくるなら、その時だろうか。]
(59) 2012/02/13(Mon) 21時頃
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レティーシャは、ケヴィンの身を使って飛ぶナシートの姿を見るたびに、どこか居た堪れない気持ちになる。
2012/02/13(Mon) 21時半頃
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― 王都 / セヴィアルファ城 / VIPルーム2(掘り炬燵付き) ―
うん?
[来客>>69にそちらへと視線を向けて、]
……寝起きに見た顔ね。たしか。 あの時は動転しててごめんなさいね。
[初対面の者に対しての聖女スマイル(営業用)を忘れてしまった。 決戦を前にして多少なりとも緊張しているのか、それとも そこまで気が回らないくらい疲弊しているのか。 それは自分でも判断が付かなかった。]
…シュークリーム屋さんの人だったの? いつも美味しく…美味しく頂いてるわ。
[箱を受け取って、「報告」の言葉に小首を傾げた。]
(75) 2012/02/13(Mon) 22時半頃
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レティーシャは、コリーンの格好はあまり……とても、シュークリーム屋さんには見えなかったが。
2012/02/13(Mon) 22時半頃
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パパ…… そう、そっか。 私が目覚めたあの場に貴女がいたのも、何だか不思議な縁ね。
[天使のカードの贈り主を思い、顔が綻んだ。 続く報告には真剣なものへ表情を入れ替え、耳を傾ける。]
零の匣……! っ、そう。開かれてる…開かれてるのね。
[くっ、と微かに拳を握っていた。 ――可能性は、まだ途切れていない。]
貴女は、星十字《アスタリスク》を見届けてくれたのね。 ――……セレスト、は、
[どうだったか、と尋ねようとして、やめた。頭を振る。]
(104) 2012/02/14(Tue) 00時頃
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――…《EDEN》の鍵は。貴女が持ってるのね? あ。出さなくていいわ。大切にしていて。
[口許に手を当て、何度か頷く。 それは、彼女が思考に耽るときの仕草。]
うん…うん…… よし、纏まってきた。纏まってきたと、思う。 ここに来てようやく、頭が回ってきたわ。
[ぱちん、指を鳴らす。]
(105) 2012/02/14(Tue) 00時頃
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大丈夫――…ここに至るまでに、仕掛けは打った。 『匣』は…最後の匣は。 私が仕掛けたダミーは残念ながら不発だったけど。
[数を欺くために1000年前の自分が仕掛けたダミー >>6:68>>6:76は効果が無かったが――]
『じゅんびは これで できあがり』…報告は受けている。
(106) 2012/02/14(Tue) 00時頃
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――…《 世界の炎環 》を発動させるわ。
[それが。『セイクリッド・レティーシャ』がこれまでに布いた 布石の、最後の目的。]
《EDEN》を新たな核に据えて、この星を再生させる。
[それは、コリーンが至った結論>>82と同じもの。 しかし、言葉は更に続いた。]
その上で……この世界の『記憶』を、新しい世界に引き継ぐ。 そう……継がせるのよ。 太陽《サイモン》の、そしてこの世界の火《ソウマトウ》を。 その子たち《新世界》へ。
……壊して。再生して。それだけじゃ、ただの作り直し。 この世界-ホシ-が今まで育んできた物は途絶えてしまう。 新しい世界を創る事ができても……それは"負け"よ。 そんなの、芸が無い。だから、あくまでも《新世界》は…… 《この世界》の"続き"である必要がある。
(107) 2012/02/14(Tue) 00時頃
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――…サイモンは破壊されてしまった。 けれど、火は。まだギリギリ潰えていない。 『一等恒星クラリス』の渡した火-コア-は…そんなヌルくない。
["仕込み"は…間に合っている。>>2:514>>2:515]
粉々になって、地上に墜ちたそれらは……まだ、生きているわ。
[そして、あの生意気な"策士">>6:78は―― 決してその真意を悟らせるような真似は、しない。]
(108) 2012/02/14(Tue) 00時頃
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…《EDEN》の起動と共に、《世界の炎環》も発動させる。 だから。やる事は単純ね。
[指を三本立てて、]
・最後の匣の解放、およびこの星の崩壊を阻止する ・邪魔しに来てる神様だかなんだかを追い払う ・《鍵》を持つ貴女が、《EDEN》を起動させる
……ね、簡単でしょ? その続きがどうなるかは……起動させる者次第。
[ゆるり、微笑んで。]
観測者《ホロウ・スコルプス》だから…、ね。 確かにその能力は"引き継ぎ"の助けになるでしょうけど。 でも、それで続く未来-カノウセイ-が…新しい世界がどうなるかは。 貴女個人。貴女次第よ。優しさに自信はあるかしら、天使の娘さん?
(109) 2012/02/14(Tue) 00時頃
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― 王都 / セヴィアルファ城 / VIPルーム2(千客万来) ―
『ごく普通の高校生』……?
[兵士の言葉>>83に鼻を鳴らす。]
この状況で、随分とミスマッチだわ。いっそエラーだわ。
[『ごく普通の女子高生』という肩書きをとうに捨てている 斉花は、疑念しか抱けない。 しかし、]
良いわ、通しなさい。
[敢えて、部屋に迎え入れようとする。 コリーンはどうするだろうか。]
(114) 2012/02/14(Tue) 00時半頃
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――……任せるわ、黒龍騎士《ドンケルドラグナー》!!
[窓から入ってきた男の声>>94にはそう返す。]
少ししたら私も行く! 存分に……存分に、暴れてやりなさい!
[斉花は、彼の命が長くは無い事に、勘付いている。 ならば――ならばせめて、]
後の事は考えなくて良い。 死力の限り、魂を燃やしなさい!!
(115) 2012/02/14(Tue) 00時半頃
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邪魔になるかはわからない。わからないけれど。 ……私あんまり、人を護るの得意じゃないからね?
[コリーンが部屋に残る>>116のであればそう言った。 先日も、目の前で一人の男の命を亡くしたばかりだ。]
(125) 2012/02/14(Tue) 01時頃
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[さて、「男子高校生」>>117を迎え入れたわけだが。 彼の言葉に、斉花が機嫌を悪くしないはずも無かった。]
お前。お前、って言った? 「お前」……ね。
[チッッッ!! と、どうやったら舌打ちでこれ程の音が出せるのか と思わずにはいられない大音量で不快感を示した。]
会いに来た。会いに来た、ね。 用件を言いなさい。10秒以内に。
いーち、
(126) 2012/02/14(Tue) 01時頃
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レティーシャは、にーい、 しーち、 はーち、
2012/02/14(Tue) 01時頃
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『 ヒュッ 』
[瞬間>>133、手にした長剣が翻る。 刃は"高校生"の眼前に突きつけられ、]
それ以上手を伸ばしたら、切り落とす。
……誤解が無いように言っておくと、首。首の方をよ。
(140) 2012/02/14(Tue) 01時頃
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……変。なるほど、そうね。変だわ。
[気をつけて>>144、言われるまでも無く警戒はしている。 エルの感じた違和とは別種だろうが、自分も感じるのだ。]
昔の知り合いに。 女の胸ばかり追っかけるバカが二人ほど居たんだけど。
――…アンタの眼は、サカってる男子高校生のそれじゃないのよ。
[世の男性諸君は気をつけるべきだろう。 女子高生という生き物は、彼らが思う以上に、その視線に 対して敏感だ。]
……『何者なの?』 そう聞いてあげるべきかしら。
(154) 2012/02/14(Tue) 01時半頃
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――……ああ、
[その声>>158は、]
……そういう事?
[知っている。]
(164) 2012/02/14(Tue) 02時頃
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――…… 背格好、全然違うじゃない。 丁度良いわ。痛そうな鎧もないし。
[剣ではなく、柄を握り締めた拳を、]
とりあえず、殴らせなさい。殴らせろ。 ――…ここで会ったが、千年目。
[延期していたそれ>>6:65を、少年の鼻面めがけて振るう。]
(165) 2012/02/14(Tue) 02時頃
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[炸裂。>>166 少年の身を吹き飛ばした拳を、ぷらぷらと揺らす。]
――……厄介なもんに付け込まれて。 先走って独りで向かって、負けた? 負けたんでしょ貴方?
[その言葉は――既に、死女神ではなくその身体の本来の主へ。]
……ふん。 貴方には……私は直接稽古を付けてやってなかったかしら。 ったく、ライトニングとのヌルいお遊戯だけで調子乗るからよ。
丁度良いわ。丁度良い。――……直接鍛えてやるわ。 その眼に灼きつけなさい。 その魂に刻みなさい。
勇者の技を、くれてやるわ。
(168) 2012/02/14(Tue) 02時頃
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レティーシャは、長剣を頭上に高く掲げた。
2012/02/14(Tue) 02時頃
レティーシャは、掲げた剣に、渦巻く黄金の焔をまとわせる。
2012/02/14(Tue) 02時半頃
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┠┥┰┓┗┨┯┫┣┨┿┛╂┓┿┛ $テ呀蛇伏(※1)
[※1: 牙持つ蛇は、静かに伏して好機を待つ。 転じて、決して隙を逃さないという意味。斉花の造語。]
(172) 2012/02/14(Tue) 02時半頃
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┷┨┯┫┯┛━┫┝┨━┓╂┥┯┥ $ッ下寡秀(※2)
[※2: 美しき星空の下、華美な飾りなど不要。 転じて、洗練された物はそれだけで美しい。斉花の造語。]
(173) 2012/02/14(Tue) 02時半頃
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┿┛┻┥┯┥━┫╂┫┏┓┿┨┯┥ $ャ果終落(※3)
[※3: 完全に熟した果実は最後には落ちる。 転じて、それまでの蓄積が放たれる様。斉花の造語。]
(174) 2012/02/14(Tue) 02時半頃
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┯┓┝┓┰┓┝┓┠┨┗┛┯┓┗┥ $ェ歌天響(※4)
[※4: 勇ましい歌は天運をも揺り動かす。 転じて、その勇気が因果律に干渉する事。斉花の造語。]
(175) 2012/02/14(Tue) 02時半頃
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┿┥┗┨┠┓┰┛┷┫╂┛┰┓┣┓ $ケ火必焼(※5)
[※5: 聖なる炎は悉くを焼き尽くす。 そこに慈悲などあるはずもなし。斉花の造語。]
(176) 2012/02/14(Tue) 02時半頃
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┏┓┝┨┯┛┝┛┿┨┝┫┰┫┿┛ $ト花必殺(※6)
[※6: 帝舎斉花の必殺技。 それ以外の意味などあるはずもなし。そして――]
(177) 2012/02/14(Tue) 02時半頃
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["必ず殺す技"――人はそれを、"必殺技"と呼ぶ。]
……生まれて初めて。神様とやらにお願いしてあげるわ。
(178) 2012/02/14(Tue) 02時半頃
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――……全身全霊で、避けなさい。
[その言葉と共に、剣が、ただ真っ直ぐに振り下ろされる。]
(179) 2012/02/14(Tue) 02時半頃
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《 HOLY BLAZE - セイカブレイク -》
["空間"を、"存在"を、"概念"を――…… 全てを焼失させる必殺の一撃。
鍛錬が嫌いな斉花が唯一極めた、ただ溜めて集めたたものを 収束させ、最短最速、最高効率で打ち出すだけの一撃。
当たれば相手は死ぬ――……]
(180) 2012/02/14(Tue) 03時頃
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