249 Digital Devil Survivor
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…始まりましたね。ここまでは当初の予定通りです。
既に街中には多数のマガタマ(凶珠)を撒きました。この混乱です、人々の恐怖で黒く染まりきったものも相当あるでしょう。あの中に凝縮されている黒いものはマガツヒと言いましてね…人間の持つ怒りとか鬱屈とか凶暴性とか、そういう類の魂の力そのもの。悪魔が最も好むエサなんですよ。
とは言え…そろそろこの国の連中も動き出すでしょう。この中つ国の軍…ええと、今は自衛隊とかいうんでしたっけ?あれらはまあ、この町の封鎖ぐらいしかできないでしょうが、悪魔を使役できる連中は人間にも少なからずいるでしょうし、それに……他にも妙な気配がいくつかあります。
(@0) 2016/06/16(Thu) 00時半頃
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ひとまず、「ヤタガラス」でしたっけ…国に召し抱えられたサマナーが入り込んでいるそうです、当面はまずそれを排除せねばなりませんね。
[彼女は振り返り、数人の人物に向けて口を開いた]
皆さんにはその人物の排除と…それから、私が町中にばら撒いたマガタマの回収をお願いします。とりわけ黒く染まっている奴を。 混乱を拡大するために全部悪魔の餌にしてしまっても良いのですが、あれには他の使い道もありますからね。 つまり…陳腐な言い方ですが、集めれば「奇跡」を起こすとか、そういう事も可能となる。
「マガツヒ」は単なる魂の汚れのようですが、神々でいうなら荒魂(あらみたま)にあたる類のもの。この世で最も強い変革を望む力の具現されたものでもあるのです。
(@1) 2016/06/16(Thu) 00時半頃
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集めたマガタマは好きにお使いなさい。どうせ私には必要のないものです。私が望むのはたった一つ…「復讐」だけですから。
まあ皆さんにも色々思うところもあるでしょうし、私に思うところもあるでしょうけれど…当面は仲良くやりませんか。
よろしくお願いしますよ。ね?
[彼女はそう言って、町のどこかへと姿を消していった*]
(@2) 2016/06/16(Thu) 00時半頃
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―消防署跡―
[非常事態となれば真っ先に出番となるはずの消防署の中には生きた人間は残っていない。赤塗りの消防車には、見ただけでそれと分からないが、床に血だまりを作って倒れている人間の血潮がべっとりと取り付いていた。 彼女はその中に入り込む。電話がひっきりなしに鳴り続けているが、あいにくとそれを取るはずだった人間は、もう全員永遠におし黙るだけの屍になっていた。]
ええと、ノイズがひどい…ラジオってのは使いにくいな。すぐ聞こえなくなるし…どうやると聞けるんだったっけ。せっかく人間と会っていたんだから、さっき聞いておけばよかった。
(@3) 2016/06/16(Thu) 22時頃
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[あちこちのつまみを回しているうちに、不意に人の声がはっきり聞こえるようになった。 御渡で何か特別な異常が起こっている事、厳戒態勢が敷かれているらしい事はラジオからも伝わってきたが、具体的に何が起こっているのかは放送を聞いてもはっきりとは分からなかった。 テロリストによる大規模暴動か、大規模な爆発事故…というのが大方の予想される線のようだ。]
霊的国防機関と言っても、昔とは違う。不甲斐ない… まあ、仕方ない。相手が私でさえなければ、さすがにもうちょっと早く異変に気づけただろうに。運が悪かったな。
(@4) 2016/06/16(Thu) 22時頃
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ひとまず、外の連中は市街に悪魔が広がるのを抑えるだけで手一杯と言ったところか。外に内情が漏れないように気を遣っているようなのはご苦労様と言ったところだが…
長引けば事は町一つでは収まらないぞ。いずれは適当な理由を付けてアスラだの、ディーヴァだの…ヘブライ神族だって介入してくる。そうなればもう天津神共がいくら手を打とうとも、誰にも収拾はつけられまい。
…そのためにも、彼らには目立って一働きしてもらいたいところだが、さて……マガタマは、悪魔だけでなく彼らにとっても良いエサになるだろうかな?
[ラジオを持ってその場を後にしようとしつつ、彼女は一人呟いている。]
(@5) 2016/06/16(Thu) 22時頃
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