97 せかいがおわるひに。
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ですよねー。 どっち道、死んじゃうんだなあ……。 まだ、実感湧かないけど。
[だって空はこんなに青くて、いい天気で。今までと何も変わらないように見える。 いつもと違うのは、こんな格好の部活日和にプールにいるのは私だけだってことかな]
大丈夫ですよ。ちゃーんと武器も持ってます。
[水から右手だけにゅっと出して、野球部から拝借してきたバットを指差した]
まだあたし、「どうせ死ぬんだしー」なんて自暴自棄な気持ちにはなってませんから。
[死ぬのは怖いけど、痛い思いをするのは多分もっと怖い。 痛い苦しい思いをして死ぬのは、嫌だ]
(139) 2012/07/19(Thu) 23時頃
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―― 回想・雑居ビル区画 ――
[刹那、無音だった。 勿論遠くから聞こえる喧騒はあったけれど、ブローリン>>132はただこちらを見つめたまま口を開かない。 だから男も鉄色を動かさず、その視線を受け止めるに留めていた。
無理だという、声を聞くまで。]
……悪い。
[迷ったそのときに、止めればよかった。死に行く前に無用な罅割れを、要らぬ傷をつけたかもしれないと。 その後はもう何も聞くことはなく、男の表情からは戸惑いの色は綺麗に拭い去られていた。]
―― 回想 終了 ――
(140) 2012/07/19(Thu) 23時頃
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……こんな奴が増えるくらいなら
早く、……早く、――堕ちろ。
[会いたい人にも会えず、死に行くブローリンは。
心のうちに何を思うか。
ますます現実は醜く歪む。
早く、堕ちろと。隕石を鉄色で見上げた。]
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[不審者、というルーカスさんの言葉はもちろん耳に入って。忘れろと言われても忘れられない]
あたしのお姉ちゃん、世界が終わるのが怖くて部屋から出られないってわけじゃ、ないんです。 男の人からいっぱい気持ち悪いメールが来て、それで怖くて出られなくなっちゃったの。 お姉ちゃん、美人だから。
[忘れろ、という言葉に、なんとなくルーカスさんの気遣いを感じた気がして、そんなことを言う。言われる前から、女性は人一倍危ない環境になってしまったことは知ってるって伝えて]
だけど、わざわざこんな状況で高校に来る物好きさんは、そんないないって思ったから。 ルーカスさん、どうしてこんなとこに? ……えっ。
[向けられた背中に声をかけていると、ルーカスさんから上着が飛んできた。目を丸くしてルーカスさんの背中と、プールサイドに落ちた上着を交互に見て]
わ、す、すみません! ありがとうございます!
(141) 2012/07/19(Thu) 23時頃
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負傷兵 ヒューは、メモを貼った。
2012/07/19(Thu) 23時頃
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[今度は正真正銘の謝罪の言葉を口にした。ちょっと迷って、背中が向いているのをもう一度確認して、思い切って水から上がる。 大柄なルーカスさんの上着は、私の体をすっぽり隠せるだけの丈が合った]
あたし、恵まれてるなあ。 紳士的な人にばっかり出会ってる。
[へへっと思わず笑ってしまった]
(142) 2012/07/19(Thu) 23時頃
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[彼女の応えに、男は不思議に思う。>>137 ここにいるからには、この街の住人なのだろう。
ただ、目的が無いのは似た身の上ではあるらしい。
淡々と聞こえる物言いの彼女に、家族や友人はどうしたのかと聞きかけて止める。 自分も、話していない。 だが、彼女の問い掛けにどう応えようか一時迷って。 答えた]
ええ。遠くに居るので…飛行機か、船でも無いと行けないなと。
(143) 2012/07/19(Thu) 23時頃
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そう。 ……寂しいね。
[電話も、繋がる物は繋がるようだけど、そうでないものも多いのだろう。すこし、俯いて]
私の目的は、もう、全部終わりにすることかな。
(144) 2012/07/19(Thu) 23時頃
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ん…分かった…。
[口づけを数度交わして、壊れものを扱うように、そうっと…。]
(145) 2012/07/19(Thu) 23時半頃
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全部、終わり…ですか?
[>>144 彼女の言葉に、一瞬きょとんとなった。 それから、少し不吉な事を聞いた気になって彼女の目をじっと見つめたが]
――ホリーさん、でしたっけ。
[ルーカスが、確かそう呼んでいたのを思い出しながら]
全部終わるまで、まだ少し時間はあります。 なにか、やり残した事、ないですか?
(146) 2012/07/19(Thu) 23時半頃
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― 高校:映研部室 → ―
[暫くぼんやりと過ごした後、はあ、と溜め息をついた。片手で口元を覆う。]
……――……、…
[まずは黒歴史の入った記憶媒体を叩き割り、その後にPC内の作品のデータとバックアップも消却した。 ばきんと嫌な音がひびいた。それも撮影される。 コトン、カメラを机の上に置く。]
……
[ガッと、PCタワーに手をかけた。]
ん…っ、っらあ!
[床に投げ落とす。 鈍い音が響き部品の一部が床を踊った。]
………―――― あー……
(147) 2012/07/19(Thu) 23時半頃
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やり残したこと、ね。
[すこし考えてから、ブローリンを見て、それからにっと笑う]
さあね。ないよ。 清々した。
[ぐっと伸びをして笑う]
あるの? ブローリンさんは。今やれることで。
(148) 2012/07/19(Thu) 23時半頃
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ぶちょぉ
ざまみろぉお…
(149) 2012/07/19(Thu) 23時半頃
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……バットが武器、な。立派立派。
[ちらと視線を向けた先、指差されたバット>>139は頼りなく転がっている。確かに殴られれば痛いだろうが、上手く扱えるのだろうかと心の中だけで考えた。言葉はやや棒読みにも聞こえるかもしれない。]
ああ、あの人。 そうか、そこまで……
[彼女の姉>>141は、天文台で何度か見かけたことがある。溌剌とした印象は妹と同じだと思ったことも記憶にあるが、終末の影響で閉じこもってしまっているのは予想外だった。 それなら尚更、一人で出歩く危険性は知っているだろうにと。]
そうだな、そんな不審者は俺くらいだな。 ……売店、開いてねえか期待して来たんだけど。
[言葉にすれば随分と間抜けな理由だ。 ばさりと音を立てたその間に、彼女に聞こえぬよう笑い声を漏らして]
(150) 2012/07/19(Thu) 23時半頃
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[こぼした涙をぐっと拭う。]
……は、…
[浅い深呼吸をした。]
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[背後で水が跳ねる>>142。足元の煙草とライタを拾い、また新たに一本取り出し火をつけた。]
……あ? 紳士だ?何勘違いしてる。
[煙を吐き出し、咽喉の奥で笑う。聞こえてきた笑い声に鉄色は細くなるが、それはきっと彼女には見えない。]
俺はコウコウセイなんかに興味わかねえから。 どんな紳士と会ったか知らねえけど、案外そいつだって俺と同じだったかもよ?
[ふ、ともう一つ笑い声を滲ませた。]
(151) 2012/07/19(Thu) 23時半頃
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、ん。
……好きよ、グレッグ。
[口付けて、布越しの体温を味わって。
――そうして、次に目覚めれば。 愛おしむように額にくちづけを。]
(152) 2012/07/19(Thu) 23時半頃
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― 商店街→路地裏 ―
[医者と別れた後、煙の上る場所から離れていくように、先ほどとは違う建物の隙間道へ足を踏み入れた。なんとなく、で向かい始めるのは――通いなれたとは言えない、学校の方向。]
……ガッコよか、 よっぽど天文台の方へ行った通った気しかしねえ……。
[喧騒の名残か何かの燃えカスを踏みにじり、散らばったガラス片を踏み越え、誰かの血痕を尻目に進む。この町のどこに平穏があるのか、望みがあるのか。きっと]
どこにもないな。
[疲れた様な溜息と、皺の刻まれた眉間。顔を顰めれば治療の施された顔面が歪んだ。]
(153) 2012/07/19(Thu) 23時半頃
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[にっと見えた笑顔の後、続く言葉が小柄な彼女の外見に似合わず、さばさばとした様子で響くが。 彼女が見せる笑顔に、男もふっと笑んで応える]
…そうですね。
[少し考えてから]
あちこち、見て回る事。 それくらいです。
[喧噪の遠い方へ、何となしに目をやる]
(154) 2012/07/19(Thu) 23時半頃
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あ、今馬鹿にしました!? こう見えて筋力には自信あるんですよ? 水泳部で鍛えてますから!
[バットを指差していた右腕で、むんっと力こぶを作って見せる。だけど、プールから首から上だけ出した状態で作る力こぶは、我ながら格好悪かった]
……ふふ。 会ったのがお姉ちゃんじゃなくてあたしで残念でしたー?
[そういえば、ルーカスさんは姉のことを知ってるんだった。思わず口からこぼれたのは、美人な姉に対するコンプレックスをルーカスさんに悟らせてしまうものだったかもしれない]
あー、売店。ダメですよー。 そもそも、うちの高校って、売店じゃなくて購買で。毎日売り切りだから、在庫とかないんです。 ……あたしもおなかすいた。
[そういえば、おなかがすいて泳ぐのを止めたんだった。 水中に戻した手でおなかを押さえる]
(155) 2012/07/19(Thu) 23時半頃
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そ。じゃあ一緒。
行こっか。
[どこへ行くというわけでもなく、同じ方にいくとも限らないが、そう行って、背を向けると、歩き出す]
(156) 2012/07/19(Thu) 23時半頃
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[机の上のカメラは一部始終を撮影している。それを手に持つと、部室を後にした。
野球部に行こうとも思ったが、自分の力ではバットで殴るくらいで相手を撃退できるかは解らない。 とりあえず職員室で鍵を失敬し、先生の机からカッターなんかも失敬し、家庭科室へ向かった。]
……… バット持ち女子高生よりも数段ヤバい系ー?
[さや付の果物ナイフ。これならポケットにギリギリである。はみ出てる?かも? 気にしない。]
ぽーっ けっ とーっ のー なー かー にー はー
[じわじわ音程を外した歌を歌いながら、家庭科室、そして、高校を後にする。]
(157) 2012/07/19(Thu) 23時半頃
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……あー。 あー……そっかあ……。
[笑いの混じったルーカスさんの言葉に、なんだかとても納得した。 そうだ、先生だって安心してたし。私が対象外なのか。 案外姉だったら危険だったりしたのかな。……想像できないけど]
……まあ、それなら安心です。 不審者だって、あたしには紳士的かもってことですしね!
[ちょっぴりへこまかなかったといえば、嘘になる。だけど明るくそう言って]
上着、お借りします! あたし、ちょこっとシャワー浴びて、えーと、色々洗ってきます!
[髪とか体とか……下着とか。 明言するのはちょっと恥ずかしくてそう濁して、ぺこりとお辞儀をするとシャワー室へ向かった。 背中を向けたルーカスさんには、見えなかっただろうけど]
(158) 2012/07/20(Fri) 00時頃
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[HOPEの代わりに入れた煙草は、微かな音を歩くリズムに混ぜ合わせ。靴底でにじる破片の悲鳴に色を添える。
路地裏へ、裏道へ、足を向けれど遠い喧騒が消えることはない。一つの騒音から遠ざかれば別の音がある。人の怒鳴り声でもあり、泣声でもあった。聞こえるのはそればかりでなく、時折は足を止め、音の方向をみることもあったが、男はそちらに足を向けなかった。 ただ久しぶりの通学路の、一つ外れた裏道を進み]
あいつに撮らせたら、マジモンの映画とれるな
[どうにも救いようのない映画になるけれど、とんでもないドキュメンタリー映画が撮れる――などと思いながら歩けば、高校の、裏門にたどり着いた。]
― →高校裏口 ―
(159) 2012/07/20(Fri) 00時頃
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― 高校裏口 ―
[目の前の裏門に、視線を向けて]
あー……いつもの癖すぎたね
[朝から真面目に出席することもなく、閉まっている正門を避ける道を歩いていたらしい。男は少しだけ、口元を緩め]
てことは。 癖になるぐらいにゃ、ガッコ通ってたわけだな。
[「馬鹿なこと言ってないで――」同級生の声が、脳裏で蘇った。 「すいませーん、この店員態度悪いんスけど」などと、天文台の職員に悪ふざけした記憶は、ひどく遠い。 それまでの喧騒とは離れた、静かな校舎を視界に入れながら胸ポケットの煙草に触れた]
(160) 2012/07/20(Fri) 00時頃
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部室…
部活は、
おわっ たぁ…
終わりを、撮れた…
次の おわ りは
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[行こっか。
そう投げただけで、先に歩き出すホリーに、男は何度目か面食らう>>156 初対面の男が怖くないのか、先に浮かんだのはそれだったが。
物怖じしない様子のホリーの姿が何だかおかしく。 短く息を漏らして笑ったが、とりあえず、その後から続いて歩きだし、交差点を後にした]
(161) 2012/07/20(Fri) 00時頃
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― 高校裏門 ―
あれー ヒュー?
[後ろめたい事をした時の脱出は裏門と相場が決まっている。 そこにいた人物に、投げやりな声色とカメラからの視線を投げた。]
(162) 2012/07/20(Fri) 00時頃
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[塩素臭くなった髪を洗って、体を洗って、下着を洗う。 シャンプーも石鹸もなかったけど、それはまあ仕方ない。水洗い、水洗い]
えーい!
[洗った下着を渾身の力をこめて絞る。乾いたらきっとしわくちゃだろうな。 ぎゅうぎゅうと絞り上げた下着は、この陽気だとすぐに乾くだろう。 それまでは]
……えーっと。
[ルーカスさんに借りた上着を羽織って。ボタンも留める。闇色の上着からは、煙草の香りがした]
うはー。なんか無性に恥ずかしいんだけど!
[ルーカスさんにとっては対象外の高校生でも、恥ずかしいものは恥ずかしいのだ]
(163) 2012/07/20(Fri) 00時頃
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