251 【誰歓RP】鬼渡し
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[「人に頼れ」と言われた二十代。 わかってるつもりになって、それなりに頼りこそしたものの。 いざとなると自分で何でも動こうとしてしまって 結果裏目。頑張った分だけ空回りという、目も当てられない状況ってやつに何度か遭遇したっけな。
人には簡単に言えるもんだが。]
(81) 2016/07/19(Tue) 23時頃
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甘えられる内はな、甘えとけ。
[なんて話していると拝殿の方にいる慶一と晶が見えて噂をすれば影、と二人に走り寄り俵…──櫻子を下ろす。]
はい、出前一丁! 俺あっち行くから。よろしくね。
[とそう言って来た道を引き返して明日香の方へ。 そうでもしなければ動けない櫻子を始め立ち止まっている二人が危険にさらされると感じたため。 まさか晶の足が痺れている>>71などと思いもせずに。]
(82) 2016/07/19(Tue) 23時頃
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大人、もっと頑張れよ。
[むっとしながらも、あまり食い下がるつもりはなく。>>80] 慶一に習ってどこか隠れようかときょろきょろし。]
社務所、か。
[どこだったか、あとで確認しよう。]
んん?ああ、俺の爺さんが神隠しにあったとか言ってた。 爺さん、先日天寿をまっとうしたぞ。
(83) 2016/07/19(Tue) 23時頃
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[逃げられる、そう思った。]
[一応、斤量を背負った状態でも追いつかれなかったからという自負。ある種自惚れに近い、逃げ切れるという判断は脆くも崩れ去った。]
なッ…!?
[全力疾走にシフトチェンジしようと踏み込んだ先、地面に何かあったもんだから咄嗟に避けようとして足を捻らせてしまった。]
何だ…って、カタツムリ?
[おいおい、俺は探してねーっつの…。 思わずついて出たツッコミ。]
(84) 2016/07/19(Tue) 23時頃
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[意外な行動>>82に眉を寄せ、減速させたが止まりはせず。]
ほお? 逃げるのは終いか?
[ならば望み通りに、と手を伸ばし。 触れようと……――。]
(85) 2016/07/19(Tue) 23時頃
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えっ、ちょ、出前って。
[置いていかれる櫻子に焦りながらも。]
と、とりあえず、隠れよっか?
[半分崩れた狛犬の後ろに隠れようと。 櫻子には反対側を手で指して勧める。]
(86) 2016/07/19(Tue) 23時半頃
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[と、本殿の方では動きがあったようだ。 櫻子を抱えて走り出す辰次、追いかける明日香。 その距離は見る間に削られる──こともなく。]
なるほど、鬼の力は寄生先の潜在的な身体能力を引き出したりはしないのかな。 個体差ということも考えられるけど。
[なんて傍観者の立場でいたら、辰次がこちらへ向って来た。 そして、辰次自身は鬼の方へと引き返してゆく。]
これを!
[せめてもの身の守りにと、先程ゲットした木の棒を辰次に差し出したが、声は届いたか。]
(87) 2016/07/19(Tue) 23時半頃
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[して、ふいに男が足を捻らせた>>84。 この好機を逃すほど、オニは甘くなく。
伸ばした手は男の腕へと伸ばす。*]
(88) 2016/07/19(Tue) 23時半頃
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[背後にジャリと靴底が砂を転がす音…──]
[少し前、伸ばされた手>>85には間一髪、身を捻らせて回避できたというのに。]
後ろにいるのがさ、智花とか実代子とかなら 良いんだけどな…。
[振り向くのが何とも恐ろしくてそう呟いた。 地面に座り込んでこれから走り出すには大分天運が必要。 上体を捻らせて背後を向くと、きっと視線は上の方すぐ近くにあったろう。>>88]
(89) 2016/07/19(Tue) 23時半頃
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わ、たた…!
[下された俵はたたらを踏んでどてっと倒れた。 その背後で声がする。>>82]
辰っちゃん…!?
[首だけで振り返るとオニの方へと向かう辰次の姿が見えた。]
慶一さん、晶くん、どうしよう…!
[しかし、そんな風に櫻子が逡巡してる間に二人はそれぞれ、隠れ場>>86や武器>>87について知恵を凝らしていた。]
(90) 2016/07/19(Tue) 23時半頃
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櫻子さん、向こうで坊主の足を看てやってくれ。
[取り急ぎ、その場を離れさせるための口実を投げる。 少年も、櫻子を狛犬の方へと誘導してくれるようだ。]
(91) 2016/07/19(Tue) 23時半頃
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でも、晶くん、辰っちゃんが…。
[自身が隠れれば、必然辰次とオニの姿も見えなくなってしまう。 それは何か恐ろしい気がした。]
ね、晶くん、辰っちゃんだったら大丈夫よね?
[そう聞いてしまうのは、辰次がオニに捕まることなんて想像もしていないから。
なのに、ようやく態勢を整えて辰次とオニの方を見れば、辰次が何かに足を取られたのが見えた。>>84]
辰っちゃん…! いったい何に…。
[まさかカタツムリがいるとは思わない。 思わず辰次の方に行きかけて、慶一の言葉で踏みとどまった。>>91]
(92) 2016/07/19(Tue) 23時半頃
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[差し出された木の棒>>87は勢いよく伸ばしたつま先に弾かれて向こうへ飛んで行った。 もしあの時あれを取れていれば。 カタツムリがいなければ。 ちゃんと避けていれば。 すぐに態勢を立て直せていたら。
もう少し違った結末があったのだろうか。]
なあ、鬼のあんたにゃわからねぇかもしれねっけど。 鬼って……寂しいのか?
[だとしたらこれ以上寂しくなるのは嫌だなあ、と 普段内に秘めて口外しない思いをひっそりと伝えた。*]
(93) 2016/07/19(Tue) 23時半頃
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あちゃー
[不意に辰次が足を縺れさせるのが見えた。 その口をついて出た言葉は、]
なに? カタツムリ? 希少種か?
[なにせ異空間だし、新種かも。 知的興奮そのままに踏み出してみたものの、
鬼の手がのびる。]
(94) 2016/07/19(Tue) 23時半頃
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大丈夫、辰おじなら一人でのほうがうまく走れるよ。
[そう櫻子に返し、口ではそう言っても辰次の行く方が心配で眺めていた。しかし、見守っている矢先、辰次が転ぶ>>84]
なっ……辰おじ、何やってんの!
[どくん、心臓が嫌な予感に跳ねあがる。
まさか、まさか。 オニが近づく。辰次に近づく。]
やっ、やめろ!!!
[叫んで、隠れようとしたのを取り止めて、痺れがまだ少し残る足を引き摺った。
――到底間に合う距離ではなくとも。]
(95) 2016/07/19(Tue) 23時半頃
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…わかりました。
[この場を理解しているのは男性陣だろう。 慶一にしろ、晶にしろ、言う言葉に従う方が良い。 それに、せっかく辰次が逃がしてくれたのに近付いたら無駄になってしまう。]
晶くん、行こ!
[晶が指差してくれた少し崩れた狛犬の影。 晶の足がまだ痺れているのならば肩を貸して。]
慶一さん、辰っちゃんをよろしくお願いします…!
[そして、慶一にそんな言葉を投げると影に隠れる。]
(96) 2016/07/19(Tue) 23時半頃
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[隠れようと、したのだ。 けれど、隠れる前に、見えてしまった。 オニが辰次に近付く、その瞬間を。>>93]
(97) 2016/07/19(Tue) 23時半頃
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[どこからか声がする。]
……さみしいよぅ
[助けを求めたくても求められなくて。
追うと逃げられて。
挙げ句の果てに、誰もいない世界でひとりぽっち。*]
喧嘩屋 辰次は、メモを貼った。
2016/07/19(Tue) 23時半頃
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[こちらを見つめる目>>93に目を細め。]
ワタシは寂しくないがな 明日香がどうかは、その耳で聞くが良いよ
聞けるかどうかはわからぬがな
[そしてそのまま手を伸ばし、男に触れれば嗤う。]
(98) 2016/07/19(Tue) 23時半頃
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捕まえた
(99) 2016/07/19(Tue) 23時半頃
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だめ、やめて、お願いだから、 やめ……!
[もはや駄々をこねるだけの子供と化して。 痺れる足を無理に動かしたせいで、足が縺れて、転んだ。]
(100) 2016/07/19(Tue) 23時半頃
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たつ、おじ――――――!!!
(101) 2016/07/19(Tue) 23時半頃
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[少女の手のはずが、一瞬、毛むくじゃらの赤鬼の腕に見えて。
これは怖い。
びく、と身を竦めて、後ろに飛びすさる。]
(102) 2016/07/19(Tue) 23時半頃
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帰りたければ、誰かに鬼を渡すがよい
[人は我が身が一番故、そのくらい易かろう。 そう嗤い終えれば鬼面は剥がれ落ち。 顔が露わになった少女は気を失うように、膝から地面へ崩れよう。
しかし、少女の体が倒れる音は終に響かぬまま。 倒れる寸前、*掻き消えた。*]
(103) 2016/07/19(Tue) 23時半頃
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[鬼の指先は辰次に近づき──
「捕まえた」との宣告。
そして、少女の素顔を束の間取り戻して、
失せた。]
(104) 2016/07/20(Wed) 00時頃
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辰っちゃん…!!
[オニが、辰次を、捕まえた。 それを目にして、櫻子は悲鳴をあげる。
けれど、不可思議な現象はそれだけには留まらない。 落ちた鬼面。 掻き消えた少女の姿。
あぁ、辰次はどうなったのか。]
(105) 2016/07/20(Wed) 00時頃
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………………。
[少女が消えたことに意識を向ける余裕はなく。 地面に転がって手を伸ばした姿のまま。
しばし、目の前の現実に、言葉を失っていた。]
(106) 2016/07/20(Wed) 00時頃
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ケイイチは、櫻子の悲鳴を肩越しに聞く。
2016/07/20(Wed) 00時頃
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辰っちゃん、ねぇ辰っちゃん。 返事をして。
[声を掛けるも櫻子は動けない。 狛犬の影から、ただ辰次に声をかけ続けた。]**
(107) 2016/07/20(Wed) 00時頃
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[こうなってはもうどうにもならない、と諦観の念で口にした言葉。]
そっか。 あんたが寂しくないなら、俺も案外普通かもしんねぇな。
[だって、鬼が憑けば依代は寝ちまうんだろ? と、少し先の自分の未来を予想する。]
明日香…綾瀬明日香。 ちゃんと話が出来たら親父の分を謝りたかったな。
[そして親父を許してもらえれば、よかったのにな。]
(108) 2016/07/20(Wed) 00時頃
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看板娘 櫻子は、メモを貼った。
2016/07/20(Wed) 00時頃
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[伸ばされた手は辰次の肩をしっかりと掴む。 ひんやりした手だけど智花の時の方が気持ちよかったなーと呑気に思う戯言と脈打つ鼓動の加速と。]
[一瞬。
目の前で剥がれ落ちる鬼の面。 ああ、こんな顔してたんだ…──。
スローモーションで倒れる少女はそのまま 地面に伏せることなく掻き消えて。
次の瞬間。
唐突に視界が狭くなった。 まるで何かに覆われたような。*]
(109) 2016/07/20(Wed) 00時頃
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喧嘩屋 辰次は、メモを貼った。
2016/07/20(Wed) 00時頃
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