人狼議事


194 花籠遊里

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視点:


[ひらひらと、ひらひらと。

朝にひらめく蝶の行方は誰も知らない。
お互いに干渉せぬが蝶の了解。

されど、されど。
虫の知らせが鳴いたなら、最後の花夜として。
運命は女衒の御心を、掬い上げてくれるやもしれない。**]


露店巡り シーシャは、メモを貼った。

2014/09/17(Wed) 02時半頃


【人】 露店巡り シーシャ

[おうや、おうや。

鬱屈そうな背格好の花主を視野に入れれば頭の中に流れる常套句。ヒラリと手を振るのみで、特に思う所もないまま館の中を散策しようと––––––した 時。

耳打ちをされたのは、きっと初めて。]

ん、ぉ…おう、花のお勧めなんかをしてくれるサービスでも始めたのかよ?

[冷風を思わせる囁きにやんわりと耳を庇う。
その後、花主はどこ吹く風。
仄暗い灯火にさえも照らされぬ後ろ姿をじとりと見つめて。

胸中を掻き回す底知れない悪寒にだろうか、左頬を照らす明かりに対してだろうか、男は目を細めた。*]

(2) 2014/09/17(Wed) 02時半頃

── 東雲の頃 ──

[ベルさまとの閨、その『蝶』が飛び去ってしまわれて
 後片付けをと動き出せるようになるまで
 丸窓を見上げていた頃にございます。

 花主さまのお気配は、淀んだ空気にてすぐにわかるのでございました。

 宵闇色をした長いお髪が少し何かで焼けておられるようでした。
 僕は着物を纏い直して、花主さまへと正座し
 彼の歪んだお言葉を、今日も耳にするのです。]


[慈しみに満ちた、歪な言の葉
 僕はこれをもう幾歳聴いてきたことでしょう。

 愛でるだなどと、しもしない癖に。
 愛しいだなんて、思いもしない癖に。

 本当のところなど、どうかは判りませんが
 僕はいつも、そう思っておりました。

 花吹雪のように舞い散るは
 今宵の僕につけられた値でしょう。
 幾らのものであったのかなんて、知ろうとも思いませんでした。

 ただ、見下す花主さまの足元。
 落ちた花弁を数枚手に取り、恭しく頭を下げたのでございます。]


 花主さま。
 櫻にこの対価で、花の苗を与えては下さらないでしょうか。

 庭に、秋を迎えたいのです。

[花の苗を与えて頂くには数枚で事足りるでしょう。
 それ以外はいりませんと、僕は足元に跪きます。
 膝を揃え、内股を『蝶』の残り香に染めたまま。
 頭を地につけ指をつけ、願い請いました。

 其の姿はきっと他の『花』たちも
 この地下牢で幾度か目にする、東雲の光景だったでしょう*]


[暁にもならない頃、蝶は翅に弁の一欠、されど弁より重い何かを引っ提げて、まずは巣へと這いずり帰る。

その時は、他の蝶に出会っても口を効く気にならなかっただろう。

虫の知らせが鳴いたのは子が夢から醒める刻を回った頃。時間さえも稚拙だと、朝日に背を向けて鼻で一笑。
運命に沿うよう、脚を進める。*]


[暁が宵闇切り裂く頃、花主が白の紙吹雪を花に降り注がせた後――東雲の空から昇った太陽が中天の陽になった頃、ようやく割れた鏡は目を覚ます

虚空を見つめ瞼を下ろした友、其の身を清め別れた後、逢いに行く事が中々できずにいた
見ないでほしいと願った。自分が狂い咲き乱れる姿など。それは友も同じだったかどうか、それはわからない

暫し無心に琴の音奏でていれば、花主の使いだろうか禿の背格好の花見習いが花主の言葉を伝える。曰く――]


鏡が割れたならば、他の花を傷つける前に捨てねばならぬ


[……と]

[然様でございますか。そう返す言葉はか細く途切れ途切れだったろうか
ほろ苦く笑いながらもその前に、一目友にあいたかった
当てもなくふらりふらり宵闇迫る冷たい廊下を歩く
友の部屋へ行くまではできたもののその襖を開けるのはどうしても躊躇われ、一輪の勿忘草の押し花の栞をそこに挟んで踵を返した

逢いたいのに逢いたくない
忘れられたくないのか、否、忘れてほしいのか
嗚呼今宵も夜が来る。また花は乱れ咲き狂うのだろう

明日には下町の娼館に払い下げられる身、こんな身で面と向かって逢う勇気が、持てなかった]


─暁の空─

[確かに、確かに花は綻んでいた──…]


[鳥の囀りも届かぬ薄暗い籠の中。
気怠い身体を沈めつつ、鼻先埋めるは背を預けた白い空。

すん、と鳴らしたその先で蝶の残した鱗粉にぐしゃりと顔を歪めさせて。

もう温もりの無い手のひらを何度も握り締めては、幾ばくか大きな翅を思い出そうと吐息を漏らす。

昨晩の宴の気配を感じさせる匂いはすれど、乱れる淫靡な囁きは成りを潜めたその場所で]

──……。

[ぎゅぅ、と。手のひらを握り締めては、暫し残り香に顔を寄せては目蓋を閉じる。
ほんの少しだけ、夢の続きを見ようと。

人の顔が刷られた花吹雪には目も暮れず]

………貴方なんか、大嫌いです。

[囁いては、揺蕩う意識の中、されどもしかと耳にした言の葉とはにかみ笑みを浮かべたその人を掻き消して。胸に咲いた花を*手折った。*]


[この世には、ちょこれいとの匂いのする花があるのだそうです。
 その色を、その香を、知りたかったのですが
 どうやら手に入らなかったらしく
 置いてあったのは、似た色の
 オレンジ色をした秋桜でした。]

 …────。

[細く、少し長い息を吐き。
 僕は中庭で、秋をお迎えする準備をしていたのでございます**]


庭に、秋を?

そうかい、ソウカイ。
花が花を愛でるとは、いくぶん滑稽だねえ。
ならばアレを植えておくれよ。
秋と言えばアレだろう。

“死人花”。


[頭を擦り付けて乞う様に喉を鳴らした。
花が花をとは、また滑稽で退屈しない。
この櫻の梢は他に媚びるよで、媚びぬ花。
それがこうして頭を下げる。
草花ひとつのためだけに。

狂気に染まった笑みで嘲笑する。
花植のリクエストを呟きながら。]


なんだい、なんだい。

こんなにも対価を貰ったというのに
お前の価値には見向きもしないかい?

嗚呼。

余り私を落胆させないでおくれ。


[櫻の梢も、拾うのは数枚であった。
淡き藤も、紙幣の吹雪に目もくれない。

つまらない。

心底、といったように男は重い溜め息を吐いた。
人のプライドなど屑折れた姿で、大枚をかき集める花が見たいのに。

それでも男は笑っていた。

なに、楽しみはまだまだある。]


法泉、おいで。

お前が一番慕う花は誰だったかねぇ?
私には興味もないが。
その花に伝えておいで。

“鏡が割れたならば、他の花を傷つける前に捨てねばならぬ”

安心おしよ。
丁度、下町のひとつに穴があって困っているそうな。
其処で丁重に扱ってもらうさ。

丁重に、ね?


[男が言伝てたのは早朝。
法泉という花見習いが、伝えに向かったのは昼頃。
その間、花見習いも心を割く思いにあっただろう。

何時の頃からか、花は花が教え育てることが増えた。
“丁”という花もそうだったか。

法泉もまた、藤の花に尊敬の念を抱いていたのだろう。

知っていてこそ、男はその花見習いに伝えさせたのである。]


さあて、愛しい吾が子達。
今宵も狂い咲いてお見せ。

蝶を惑わせ、夢をみせ
たんまりと搾り取っておしまいよ。

愛も金も善も悪も。

毒花のよに。




くは、ははハハハッ!
 
 


[高笑いは、宵闇に *溶け消ゆ*]



[ゆうらりゆらり。朝焼の陽を浴び蝶の翅影は地に揺ぎ。
リンと鈴虫が鳴いたのを聞けば、ふと心にさえ影が差しただろうか。
  ――悪寒、一筋。
其れが何を示した物かは到底分かり兼ねるけれども、唯背筋を上る感覚にはぶるりと躰を震わせ。]

 …なんだよ、

[よもや風邪でも引いたのかと、泡沫の夢を、宴を思い出しながら。
否其れもあり得ないかと、軈てその翅で躰を支えたなら、眉を顰め困惑の吐息を吐いて、ひらひら、影を揺らしまた虫籠へと戻りにけり。]


[あるいは、あるいは識る相手は蝶だっていいのだけれど。]


[紙吹雪が牢に舞うのも、ちょうど聞こえた櫻の花の行動も。
今や見慣れた光景だとゆるりと瞼を持ち上げる。
白を拭うもされるがまま。
本当ならば手を伸ばし、藤の花へと触れたかったのだが。
俺には側に居る権利もましてや手を伸ばすことさえも、許されぬ事のような気がして。

顔の穢れが友のおかげで粗方清められれば、後片付けと己の身を清めに行っただろうか。
藤の花には小さく礼を一つこぼして。]


[真昼の月がぼんやりと見えた頃。
朧は目を覚まし慣れた手つきで身支度を整える。
花の見習いが手伝いに来たかもしれないが、いらないと追い返すのも何時もの風景。

部屋の中央で煙を漂わせ、時間をもて余すのもまた変わらぬ日常。
ただ、一つ違うことといえば。

友が訪ねてきた事を知りながらも招き入れる事が出来なかった事だろうか。

顔を見たかったのは確か。
しかし、顔を合わせたくなかったのも嘘では無い。

藤の花に告げられた事実など露知らず。
花の思いもまた、知らぬまま。]


[我らが主の、散らす"モノ"。
拾わずして、花である価値は、己には見出せない。

命令であれば恭しく傅き、従うまで。

其れが己の、花である理由。]


[周囲の評価は如何であれ、己は艶も無い花だと思う。

貼り付けただけの愛想。
曝け出さぬ、媚びぬ性格。
どちらも、花であるに相応しいとは思わない。

花らしく振舞わねばと思うだけの、花。

此の花籠に来たのは、10年も前ではなく、それ故に己には外の世界の常識があった。

"ふつうのしあわせ"を、知っていた。

どうせならば、あの櫻のように。
何も知らずに花籠で育って、此の場所をしあわせだと思い込めれば良かったのに。]


[男でありながら愛抱く訳でもない男を相手に。
其れは己の在り方を酷く、酷く揺らす生き方だった。

身に架せられた膨大な金額に囚われて、
花の役割に徹するしか無いのだと脳に無理矢理理解させ。

自分が選んだのは、
辛くない事だと自らに言い聞かせ笑顔で居る事だった。
選ばれる筈もないこの身を、蝶に選ばせる手段でもあった。

嫌悪感を露にする生き物では、選ばれないだろうから。


とうのすけ、おぼろ、かめよし、おうじ。


同じ役割を持つ花たちは、この毎日を、どのような気持ちで過ごしているのだろう。]


[気味が悪いと男色を嫌っていた筈なのに。
同性との快楽に溺れる事を知ってしまった己は、気持ちの悪い存在だろうか。








――聞けるはずもない。*]


─閑話・書斎にて─

[──花びらが水たまりにひらひらと舞い落ちては、水面を泳ぐ。
夢と現の狭間。覚醒せぬ思考はゆったりと遥か昔後ろへと遡る。

親の手の代わりに造花の吹雪をこの身に浴びていたのは十と少しの瀬。

生まれて間も無く異端だとこの色を嘆いた親が、唆されるまま少しの銭と引き換えに売り払い閉じ込められたその場所は、華美な装飾で造られた檻の中だった。

朝昼夜問わず、現れては食事を与えるために訪れる“飼い主”
必要以上に口を開くことは許されず、ただ脂ぎった富豪家の指にて媚びることをせがまれる。]


[それに嫌気が差したのはいつ頃か。
女中の同情心を煽って隙を見て脱走を試みた。

愛玩対象であった銀糸を少しばかり切り落とせば、物珍しさから門主も潜り抜けた。

右も左も分からないその場所を彷徨うことほんの少し。
頭上を見下ろす蒼白い月の美しさに唯々見惚れていた、そんな夜。

怒り狂う主人に腕を取られるまでつかの間の自由に焦がれるよう腕を満月へ伸ばしていた。]


[闇を切り裂いたのは怒号。
乱れた髪をほつれることも構わないというように引っ張られた先がこの遊郭。

年ももう二十近く男の愛玩としては歳を取りすぎていた玩具は、適当に売られては咲き乱れる瑞々しい花々を散らし、その代金を全てこの身につけさせた。

莫大な金。金の単価すらマトモに知らなかった青年から花へと変わり行くことも知らずに。

初めて世界にて見咎めた美しく根を下ろす花。
視線が合えば薄い桃色の花弁はそっと綻び、気づけば楼主に頷き──…*]


【人】 露店巡り シーシャ

―昨晩の地下―

[反転した視界、埋め込まれたままの中が抉られて一寸眉を顰める。
額に汗が滲むものの、誘うように手だけは回そうと…其の手すら掴まれ、傷跡を舐められればただ切なげに触れている箇所を震わせるだけ。

謝るな、と返そうにも口を開ければ鳴いてしまいそうだ。それも、水音が響けば儚く壊れたけれど。]

く、……ッん!

[悦い所から伝わる刺激は頭の中から言葉を削ぎ落とす。蜜が溜まっているような、ボンヤリとした思考。「気持ちいい」という言葉と共に、相手よりも先に、自身の腹へと欲を吐き出した。]

(48) 2014/09/17(Wed) 21時半頃

【人】 露店巡り シーシャ

………"蝶"の心地はどうだ?
相手を好きなように出来る、心地は。

[後処理も済ませた後、脱ぎ捨てた衣服を手繰り履きながら問い掛けた。その表情は、きっと相手からは見えない。まだシャツの前を寛げたまま、耳打ちの為に相手の肩を抱き、引き寄せて、唇と耳を重ねる。
"これ、やるよ。"
声音は、そう動いただろう。同時に五ミリ程の厚さの紙を、白い着物の袖に隠す。それは後から確認すれば紙の金だと分かるはず。]

それは好きに使え。ただし、端金でもサービスに対するチップでもない。
すぐに使えば煙草にも菓子にもならァ。集めれば……ま、使い道は考えろ。

………4日後だ、それまでは毎日顔を出そう。
お前がそれをどう使うか教えてくれよ。

[それはそれは、酷く長く、遠回しで、身体を張った、遊び。
こんな戯れは、此れで終いの心算、だけれど。

蝶が丁であるのか己が丁であるのか惑った男は、知らず知らず優しく唇に触れていた。

丁を置いて、また次の花へと。
明日が最後だと知らぬ身はふらりと籠を後にする。*]

(49) 2014/09/17(Wed) 21時半頃

露店巡り シーシャは、メモを貼った。

2014/09/17(Wed) 21時半頃


【人】 露店巡り シーシャ

―館の門前―

[いつも通り館に爪先を向けていた。
緩い、されど鼻唄さえ零れそうな、そんな足取り。

昨晩の花とは久しぶりに"愉しめた"。
巻いた種が土の中で腐るか、芽を出し新たな香を捲くかは己の手腕に掛かっているけれど。

あゝ……しかし、やはり花は良い。

美しい見てくれ宜しく甘い香を撒き散らす者もあれば、一見跳ねっ返りのような異質のような者にも味があるのだから。
それが惑い、或いは狡猾に育つ様の何と愛おしい事か。

密かにほくそ笑んだ矢先、背後から慌てた様子で走って来たのは男の店の女。転びそうな勢いでぶつかってきたそいつを受け止めると、伝えられたのは––––––]

(54) 2014/09/17(Wed) 21時半頃

【人】 露店巡り シーシャ

…………そう、か…
とりあえず、今日は残ってる奴らは家に帰って大人しくしてろ。
外には……出るな。

["いいな"
真剣な面持ちで念を押して、女の背中をそっと押した。そうすれば少し後ろ髪引かれる様子の女も逃げるように去っていっただろうか。

残された男は馴染みの洋館を見上げる。
短い夢は、どうやら終わりに近いらしい。カランコロン。扉を開く。香るのは甘く美しい香り。

あゝ、やはり花は良い。*]

(55) 2014/09/17(Wed) 22時頃

【人】 露店巡り シーシャ

―廊下―

[館に入って早々、一本の煙を立ち上らせる。
煙はか細く、所在無さげに、天井に着く前に消え去った。

この場所で火を付けると、昨晩の花と蝶とのやり取りを思い出す。他の蝶とは日頃からあまり出会いたくない心持ちではあるが、今日は一層、特に男の客でもある豪胆な蝶>>36には会いたくないと強く願う。

足早に進んだ廊下の先に見つけたのは、今朝花主に奨められた藤の色>>44
中庭で戯れる蝶と花。その存在はまだ目に見えていないだろう。
綺麗な色だと、本物の花を見るように内心溜息をつく。しかしその様子は、着物云々以前に何処か薄ら寒そうで]

よ、藤色の。
着物と肌の色は態とお揃いにしてんのかね。

今朝、花主にお前をオススメされたんだがよォ。ありゃ嘘か?
客の前ではいい顔してくれよ。

[楽しみにしてんだから、と昨晩相手が苦手そうだったタバコを一本叩き出して、差し出す。
せめてその顔が変わってくれれば男も救われる気がして。]

(59) 2014/09/17(Wed) 22時頃

露店巡り シーシャは、メモを貼った。

2014/09/17(Wed) 22時頃


【人】 露店巡り シーシャ

考え事なァ、昨日の客が悪質だったか?
その気持ちならよォく解るぜ。

[天井に向かってまぁるい煙をぷかりと吐き出した。

何と無く声音にも覇気がない、否、元より静かな藤の花>>67>>66。さして違いも分からないか。
若しかしたら割れた鏡に映っている姿は男の姿かもしれない、だろうし。

タバコを咥えて笑う姿は誰の写し身でも無く空気が藤を象るように揺れた気がした。つられて、眉尻を下げて笑む。
中庭から声>>60>>62が聞こえたのは其の後だろうか。土に紛れた花は黒衣の男の背後に隠れたつもりのようだが、上からは櫻色のリボンが良く見えた。
悪戯な口元にすげ替えると、名を呼ばれた藤の色の腕を有無を言わせない強さで引き寄せて。男にしては華奢、されど男よりは周囲のある腰に手を添えて]

呼び掛けられたんなら応えてやれ。
せっかく可愛らしいのが手ェ振ってくれてんだから。

[窓を覗き込むと無理矢理その手を左右に動かして、その近くにいた男>>68>>69には無表情で煙を吹き付ける真似をした。
蝶は、苦手なのだ。]

(72) 2014/09/17(Wed) 22時半頃

露店巡り シーシャは、メモを貼った。

2014/09/17(Wed) 23時頃



‘Tis better to have loved and lost

 than never to have loved at all.

[それは『愛』を知り、そして亡くなった。
 僕を育ててくださった、丁という『花』の言葉でした。]


シーシャは、藤之助

2014/09/17(Wed) 23時頃


シーシャは、藤之助に話の続きを促した。

2014/09/17(Wed) 23時頃


【人】 露店巡り シーシャ

花同士は随分と仲が宜しいなァ。

[傍で鳴る鏡の音>>77。既に割れた物であるなんて、男の知る所ではない。
チラリ、相手の方を向くとどうやら煙草の煙に目を細めている。]

火、やるよ。

[先の苦そうな表情から察するに、きっと煙草を吸える体質ではないのかもしれないが。
黒髪が掛かる顎を男の方に向かせて、口元の煙の切っ先を触れ合わせる。
中庭の二人も、此方を向いていたならその様子が見えていただろう。

掴んだ手は様子見たさに掴んだまま、ニヤニヤと瞳を覗き込んで。]

(83) 2014/09/17(Wed) 23時半頃

露店巡り シーシャは、メモを貼った。

2014/09/17(Wed) 23時半頃


【人】 露店巡り シーシャ

―廊下―

[花同士の事を語らせる中、友の名前を呼ぶ前に微かに息が切れた事を耳聡く気が付く。

焔に黒髪黒い眼が赤く照らされれば、おろおろと惑う様子も美しい。もちろん逸らされる事を良しとする訳がない。両手で頬を包み込んで。
表情をより良く見ようと、サラリとした細い糸を耳に掛けてやった。]

……お前は花だ。視線を合わせるくらいの事、手を掴まれたくらいの事、経験があるだろうが。

何を照れる事がある。

[すぅ、と静かに笑みを消して。
"蝶"らしく強引に顔を引き寄せる。
お互いの火を片手の中に奪えば、煙が残る口を漸く色付いてきた唇に重ねてみせるだろう。

藤の後ろから、昨晩、藤の色と番いにされた朧>>84が歩み寄っていることに気が付きながら。]

(89) 2014/09/17(Wed) 23時半頃

露店巡り シーシャは、メモを貼った。

2014/09/18(Thu) 00時頃


[蝶が全て集まった。
館のそこかしこで羽ばたく音がいやに響く。そんな中、男も静かに今宵止まる花を値踏みする。

昨晩割れた藤色の鏡。
番いにされた朧月。

この二本は踏みしめられたのか。
はたまた、それとも、違う理由か。
まァそれも良し。それも花の本分だ。
男が知りたいのはその更に、奥。

おうや、おうや。
遊びを始めよう。
今日の夜が耽るのはとても早い。*]


【人】 露店巡り シーシャ

―昨晩の地下・帰り道―

[丁の字が翅を持って飛ぶ兆しを、確かに見た。

彼が踏んだ土から出でるは何色の花か。吐き出された白濁液よりも、優しく口付けた唇よりも一層男は快感に似た痺れを抱く。

四日後、彼から聞ける声は虫の鳴き声。それとも露に濡れた花の嬌声。
未だ精の匂いが張り付いた衣服から煙の元を取り出して、その香りを纏う。
そうして地上へと帰って行った*]

(93) 2014/09/18(Thu) 00時頃

― 地下への道 ―

[さて、早速銀月を曇らせてしまったが上等。

性質の悪い夜蛾は一歩、また一歩と踏み出し、
中庭で櫻の色を愛でる若い蝶目当てに寄り道。
語りかけるなど野暮は起こさぬが、
まるで悦楽先んじるよう、会釈を送った。


さて、彼が今宵、見ていない月は何処に隠れたか。
さて、彼が夢想抱いた花は、誰に購われたか。


聡い青年からしてみれば、想像は余りに容易かろう。
無論、この男の悪質さも、見れば知れる業深さ。]



[しかし、哀しいかな。

 花を伴わぬ蝶に、*地下の門扉は抜けられない。*]
 


[僕は誰に言い聞かせているのでしょう。

 傍にいる『蝶』に?
 傍に来ぬ『蝶』に?

 ………咲くことを拒む『櫻』に?]


[中庭彩るは秋の色。
 夕焼けのような橙色。

 秋に咲く櫻。

 自覚してしまう前に、眸を伏せましょう。
 僕はこの廓に咲いた『花』。
 散った『丁』の教えの元に。

 微笑み絶やさず色香を放つ、『花』の一輪であるために。]


 
 
[微笑むことなんて、今は出来そうにありませんでした。]
 
 


露店巡り シーシャは、メモを貼った。

2014/09/18(Thu) 01時半頃


[早く散ってしまえば良い。
未だ散れぬというのならば、咲いて咲いて咲いて。
毟り取られてしまえば良い。
胸に救う種も何もかも。
痕を残さぬように全て。

全て 全て 夢であれば良かったのに。]**


── 追憶の一片 ──

[それは歳を遡ることいくつの事であったでしょう。

 ある日、新しい花見習いが来ると告げられることも無いままに
 突如この廓にやってきた一輪がありました
 何も知らず、何も判らぬまま
 髪を乱し乱されやってきた花は
 銀月の色を有した、淡藤の一輪でございます。

 僕には彼が、怯えているように見えたのです。
 何も知らぬ世界につれて来られ、困惑しているように見えたのです。

 眸が触れ合った気がしました。
 ですから僕は、安心させるようにと
 彼へ微笑んだ事を覚えています。]



 「大丈夫ですよ。」


[そういって、手をとり。
 小さな身体で彼を庇い立ち。
 『花』には『花』になるための規則があると教育係を買って出ました。

 『花』は美しくなければならないと
 ですから乱暴に扱わないでくださいと
 連れてこられた御方のその手を、無理やりに剥がしたことを覚えています。]



[――額に僅に浮き立った青筋を、黒の花はきっと見ていなかったことと願う。

秋風揺蕩う中庭にて。
気紛れに、偶然に花と共に添っていたならば、その先に見得た「影」に――何の意味が込められてか、下げられたその蝶頭には唯無性に熱を抱え。
彼が――そう、気儘な彼が、何の理由も無く自分へと”挨拶”をする筈が無いことなど、短い間に既に質など視え。
まさか実はとても真面目な性格でした、そんな事さえあり得ない。

ならばならばと思考の障害を取り除き、視えた其の先解った其の意味。
――あれは「挨拶」ではあるけれど、あくまで「挑発」の挨拶だと。]



 〜…本当に、遊び癖が酷いんだ…?

[巷に聴いたかの噂。派手な風貌派手な戯れ。
犬歯を魅せた唇は、軈て吐き捨てるように言葉を形作っては透明の声へ成る。

そうして遊び人の事実を遠回しに識り、頭に浮かべた朧の銀月。空の花籠。
じとりと服を滲ませた雫は、一体どんな意味を持ってか。
ただ月を追う理由を作る為にと――黒の花を誘い上げた。

そうして、夢物語でも、良いと。
夢の中だけでも、其の月を手中に入れられたのなら。其れだけで、自分は満足し得るのだろう。]

 ―――

[せめて月の代わりに自分が翅を差し出したならば。…否、されとてそれも、毒蝶を喜ばせるだけになるだろうか]


[その『花』が、手折られてしまうかもしれないのです。
 きっとそれを、花主さまは許しなどしないでしょう
 昨夜も一人、『花』が姿を消しておりました


 行方など、知れません。


 亀吉さんがそうならぬ為にも、お伝えしなくてはなりませんでした。
 もしもまだ、『夢物語』に終わらせられるのならと。
 余計なお世話を、焼いたのでございます。
 そこに、自戒を含めながら。

 僕自身へと、言い聞かせながら。]




[其の度にあの呪詛が
 『丁』の涙が
 中庭に植えた秋櫻が

 心を締め付けていくようでありました。]
 
 


─追憶の一片─

[生まれてこのかた外にあまり出たことのない青年は、一目見た瞬間桜の美しさに見惚れてしまっていた

手を取られながら向けられた言葉と笑み
困惑するより先に自身より頭二つ分は下の身体を見下ろして。

呆然と彼が自分の教育係を受けようと名乗り出てくれる様子を耳にしながらも双眸はただ射干玉色を捉え釘付けに。]

…アンタの名前は?

[敬う言葉を知らない世間知らずは、状況よりも先にその日見た花の名を請うて、取られた手に僅かばかり力を加えた。
それは、青年が花となる前の話。]


[ふわりと首筋から香る櫻は、あの時も香っていたでしょう。

 小さな身体を見下ろす、二つの眸。
 呆然としたような表情には、射干玉の眸を向けました。]


 僕は櫻子と申します。
 櫻の子と書いて、おうじです。


[力の加わった手に、そうともう片方の手を乗せました。
 体格が違えば、手の大きさも違うでしょう。
 片手では溢れてしまう彼の手を、両手でしっかりと包み込んだのです。]


[あゝ、それでも。
 追憶の一片にある頃の僕の眸と
 今し方向けた射干玉に、差異が無い事をと願います。

 淡藤の花を見詰めた射干玉は、悲しげに伏せられた事でしょう。

 呪詛に侵されつつある僕の心に蓋をして
 瞼を伏せて、僕は僕自身に見て見ぬ振りをしたのです。]


おう、じ……。

[貧しい家の出。そして主人の趣味から母国の読み書きさえ対して教わらなかった男は、ただ耳に捉えた音を繰り返す。

重なる手のひらに一つ、またふんわりと櫻の花弁が触れ合えば温かな感触に目を僅かに見開かせながらもやがて小さく瞳を伏せて]

……かめよし。

[確かそう呼ばれていた自身の名を告げれば、息を一つ吐き花は綻びを見せた。

それかまた花籠というだけで同じ檻の中であると知るのは、また少し後のこと。

その時ばかりは伝わる両の手の温もりと櫻の香りに破顔して喜んでいただろう。]


[それからどれほどの時を重ねただろうか。
片手で事足りるくらいの年数ではあるのだけれど。

花になるための規則や教養を伝えられ、八分咲きであっても人前にやっと出れるようになって数年。

愛も幸せも曖昧な記憶しかない花はそれでも、それなりに飽くことなく同じ日々を繰り出し。

それがあの豪奢な館の暮らしと繰り返しであることに気付いていながらも、その末路を知っていた彼は足先を外へ忍ばせることは無かった。

何故なら自分は花であるから。
青年であった頃のように自由な足は、蝶のような翅は無く。
あるのは根に絡み付くだけの蔦。

諦念から、慰めに魚を飼ったのはそれからのこと。
きらきらと輝く水面を揺らす金魚を眺めていると肩の力が抜ける。

それは自身と同一視することで慰めているのだと気付いていたけれども。それ以外の気持ちの昇華法など知る由も無く月を眺めていた昨夜の晩。

自身より少しばかり大きな手のひらに引かれて、『外』に連れられた。
花は花であることを、少しの間忘れてしまっていた。]


[けれどもそれも今日で終わり。
地に根を張り巡らせる己が自身を見やりながらごちる。

傷のついた手は、ありし日櫻の花に触れられていたその手。「花は美しくなければいけない」と告げられた片手でもあった。

微笑みを形どりながらも睫毛を微かに震わせる。

それは人の気配を感じる前であったけれども。]

…ちゃんと、咲きますから。

[掠れた声で囁いたのは、誰に対してでも無く。唯々口元には月を乗せた。]**


【人】 露店巡り シーシャ

[藤の花>>95からその色にそぐわ無い冷たさが掌に伝わる。
冷たい癖に、表情がコロコロ変わる花である。

唇を、音を立てて吸い。煙の熱に肺を焦がしながら絡みつく舌に応えて喉奥を突こうとする。
口の天井を舐め、顔を離せば熱い吐息が互いを紡いだ。

成る程、確かに藤の花は上等らしい。しかし、]

おい!朧の!

[今まさに曲がり角曲がろうとしたところだろうか、気まずそうな面持ちでその場を立ち去ろうとしていたもう一人の花>>94。名前を覚える程には見かけたその背中を気付かない人はいないであろう大きな声で呼び止める。]

ついさっきこの藤の花を買う気が……あー…失せた。
"お前"から指導しとけ。

[失せた、と言う時だけは何処か言いづらそうだったが、藤の腕をガシリと掴んで朧の元まで送るまでは早かった。
失せた理由、そんなのは「素直過ぎて手に余る」の一言に尽きる。捻くれ蝶には捻くれた味でないと胃に響く。
理由を尋ねられたところではぐらかして二人きりにしようという心算は変わらないが。]

(128) 2014/09/18(Thu) 18時半頃

露店巡り シーシャは、メモを貼った。

2014/09/18(Thu) 18時半頃


露店巡り シーシャは、メモを貼った。

2014/09/18(Thu) 19時半頃


 亀吉、さん。

[僕は、銀花の名前を呟きます。
 あの頃は
 「とても佳いお名前ですね。」と、微笑みました。
 目出度いお名前だと教える事になるのは
 それから数日後の事になりましょう。

 今の刻、僕は緩やかにその瞼を閉じていました。
 微笑む事は難しく、悲しむ事も難しい。
 心に蓋をしてしまっているからか
 僕の表情は、どこかで迷子にでもなっているかのようでした。]


[『花』である僕は『外』を知らず。
 『花』でしかない僕は『花』以外にはなれません。

 『ふつうのしあわせ』を知っていれば
 『人』になる事が出来たのでしょうか。

 何も知らずに育った僕は
 毎夜、毎宵、『蝶』に望まれる事こそが『しあわせ』なのです。
 それ以外を求めてはならないのだと、謂い聞かされて育ちました。

 男と謂う性に生まれたにも関わらず
 殿方を満足させるためだけの、命です。

 それが僕の、『花』である理由なのでございます。]


[それならばどうして、あんな独り言を語散てしまったのでしょう?

 『外』の世界知る方なれば
 きっとその世界へ戻れるのではないかと。
 そして『外』の世界の方が
 幾分幸せなものではないかと僕は思っているのでしょうか。

 判りません。
 知りません。

 自覚(わ)かりたくなどありません。

 僕はそっと瞼を閉じます。
 『花』としてあるために。]


[悪辣なる男には数多の噂が纏わりつく。
購われた徒花は、行方知れずになっただとか、
大金に任せ、見世から見世を渡り歩いただとか。

当人に問いかけても箔がつくと嗤うばかりで、
根も葉もないと、花を喰らう。
手癖も手口も優美でなく、洗練でなく、作法を知らぬ。

そんな男の手に今宵堕ちたのは、花にしては未熟な銀月。
月下蝶を尻目に、夜蛾がひら、ひら、飛んだ。]


[本当に待っていたのは月ばかりではないけれど、
それは男が張り巡らせる誰も知らない秘密の姦計。

月下蝶に櫻花の君。
狙いままに下りくれば、同じ蝶にのみ届く音階で笑気を漏らす。]

 そう、物欲しそうにしなさんな。
 今宵の月輝は俺が買った。

[挑発の声色が伝える理。
望まれれば銀月は身体を開き、心を砕く振りする。
誰にでもこうして、蜜を与えるのだと思い知らせるように。]


[櫻の花と黒蝶の交わす囀りを。
毒蛾の漏らす笑気を。

僕はただ聴いていた。

花に留る蝶を演ずるならば慣れねばならぬのだろう。
毎夜訪れる夢が一度限りの誠であることに。
眠りに落ちて見る夢がそうであるのと同じように。]


【人】 露店巡り シーシャ

[面と向かい合わせになった双方>>145を確認しただろうか。ふい、と視線を逸らした先には何もなく、これからどうするか思案する。

とりあえず花の戯れの間に蝶は不要。くるりと踵を返せば最後にひとつ。]

藤之助、気が向いたら地下に来い。
お色直しに時間掛かって遅刻してもいいからよ。

[選択の余地だけ与えて、蝶は主の元へと。
そしてこれは最後だと、廊下の板を踏みしめる。]

(153) 2014/09/18(Thu) 22時頃

 
‘Tis better to have loved and lost
 than never to have loved at all.

(一度も愛したことがないより、
 愛して喪った方がどれほどしあわせか。)
 


露店巡り シーシャは、メモを貼った。

2014/09/18(Thu) 22時頃




[呪詛に軋んだのは、僕の心だったのでございます。]
 
 


[面と向かい合わせ、とはいえど彼が此方を向いたかどうかは分からない

背を向けたままだったかもしれないし、対面していても視線は合わせてくれなかったやもしれぬ
さらりと焦げ茶の髪が夜風に揺れる
今宵も蝶は舞うのだろうか。色鮮やかな花の上に
だとすれば今宵この月を割れた鏡で蝶から覆い隠してしまったのかもしれない

明日には逢えなくなる月
友と呼んでもらえる資格ももう無くなる
下町の娼館に払い下げられる]

――朧

[小さく、友の名を呼ぶ
その声はきっと不安と、哀愁に満ちていたろうか
下町の娼館はここほど甘くない
金を返せなければ薬漬けにしても、日に何度客をとらせてもいいとばかりに無体を強いるらしいと噂に聞いた
ならば最後に彼に覚えていてもらえるなら綺麗な笑顔のままの自分で居たい
忘れてもらえるなら、酷く醜い藤のままで居たい]


[だから、今から云うのは凄く身勝手な願いであるとわかっていた
栞の花言葉に込めた願いが本当のものであると、悟ってほしくなかった]

私の事は、忘れて下さい

[忘れないで。ずっと友として傍にいたかった]

――――月と藤とでは、住む世界が違ったんです。

[貴方の年期が明けるのを、共に祝いたかった]

貴方もそう、思うでしょう?

[お願いそう思うなんて云わないで]


だから、私の事など、いなかったとお思い下さい。
根腐れする花など――最初からいなかったのですよ。

[囁き落としてくるりと踵を返す
彼に最後向けたのは、極上の笑みだった
踵を返した後、頬を伝い零れ落ちる雫は見ないふりをして]

では蝶が呼んでおりますので、これにて。

[さようなら、と泣きそうな色を帯びて小さく呟いた声は、彼の耳に届いたろうか]


――ああそれとも。
"また一緒に"向かわれますか?

[問う声は、震えていないと信じたい
着物の袖を握る手は、酷く冷たい]


【人】 露店巡り シーシャ

[花主の部屋へと続く廊下は、今日に限って短い。憂鬱そうな灯りの道をくぐり、花主の元へと歩み寄れば。
今日の花は藤だと、しかし無理強いはするなと伝えただろう。
いつもよりも幾分か多い金を渡して。]

で、朱色のアレは今日どちら様が?

[昨日約束を交わした朱の花。
それを買い取ったのはどの蝶だと。
花主が口を割らなければ、「金は払った」と勝手に探しに行くだろう。]

約束破るのは、どうも……昔から嫌いなんだ。
一言入れて–––––––…

[言葉は皆まで続かなかった。
一言だけ。一言だけだと、言い聞かせるのは目の前の男に対してか、それとも己に対してか。

煩わしささえ感じて、金を投げるように寄越す。そうして、当てもなく地下へと降り立つ。*]

(162) 2014/09/18(Thu) 22時半頃

[小さく、名を呼ばれる。
何処か気まずそうに、それでも確りと藤之助を正面に見据え瞳を覗き込むように見る。
黙って我が友の話を聞き進めていけば、段々と表情は暗くどこか苛立ちの色が混ざっていく。

事情は知らぬが、何かがあった事くらいはいくら鈍感な朧でも察することができた。
そのくらいの情報は、朧の手元にあったのだ。

それゆえの、苛立ち。]


 藤之助。言いたい事はそれだけか?


[全てを話せとまでは勿論言わない。
だが突然、そんな事を言われてしまえば驚かない筈が無い。
何時もならば確りと言葉を選び発するが、選ぼうともせずに口を開く。
背を向けた藤の花に、問いかける。
女々しいものだと分かっていながらも僅かに声を荒げる。]


 ――お前を唯一無二の友だと思っていたのは、俺だけだったんだな。


[懐に仕舞った栞の花言葉の意味と真逆の言葉を吐く藤之助を、ただ真っ直ぐに見つめた。
それでもそのまま歩みを止めないようならば、静かにそれを見送るのみ。

一つの花に『月』如きが心を開いた結末がこれならば。]


[震え声も知らぬふりをしよう、泣きそうな声も自分の幻聴だと言い聞かせよう。
『最初から藤色の花などありはしなかった』と瞳を閉ざそう。

向けられた極上の笑みは、笑み、は……]


[言いたいことはそれだけか?という言葉
違う、と咄嗟にでかかったものを飲み込んで
嗚呼振り向きたいのに泣きぬれた顔では振りむけない]

……――

[一瞬、最後の言葉に歩みは止まる
でも覚えておいてほしいのは、こんな泣き顔じゃない

心を切り裂く言葉には背を向けて、振り返らずに歩もう
月を陰らす雲であってはならないと、唇を血が出るほど噛みしめて
やがて曲がり角に差し掛かればがくり、と崩れ落ちて嗚咽を零す]


……私、だって
貴方の事を唯一無二の友と……っ朧―――

[ぱたぱたと涙が転がり落ちる
藤の着物は、濡れにぞ濡れて
本当は其の背を、追いかけてほしかったなんて、言えない]


【人】 露店巡り シーシャ

―回想・廊下―

失礼以前に、客の前に顔色真っ青の花を出す奴があるか。
お前の監督不行き届きだろォ。

[何か失礼でも、と問う朧>>156にはあっけらかんとした様子で文句を垂れる。]

何があったかは興味はねェが、色艶出してからこっちに寄越せ。
……別の艶が欲しけりゃお前も来い、な。

[離れる前に、綺麗に結われた髪のたばのおかげで露わになった額を手の甲で叩く。
お辞儀には気付いて気付かぬ振り。>>157
そうして、男は花主の元へと*]

(171) 2014/09/18(Thu) 23時半頃

[そんな笑い方をするのはやめろ、と。
肩を掴み止められれば、どれ程良かったか。

一度歩みは止まったが振り返る事も無く、音も無く去っていく背を見送って。
崩れ落ち泣き濡れている事など知る由も無く。

もしも俺が『蝶』ならば。
もしも、俺が友となる事が無かったのなら。

藤之助にあんな顔をさせずに済んだのではと、ズキリと痛む胸を抑えながら逃げるように逆方向へと歩きだした。

宵闇が裂け、朝日が昇り、事の次第を知れば。
………生涯藤色の花を忘れる事は無いのだろう、忘れられないのだろう*]


【人】 露店巡り シーシャ

[地下に降り立った蝶は、彼方此方で始まる夜の空気>>168>>170に身を窶しながら空っぽの牢を探していた。

その中に昨晩口約束を交わした朱色が視界にはいれば、「一言」と念じて、息を、止める。
その時は、視線だけ向けて、何も語る事は無かった。すぅ、と静かに地下の奥へと進む。
そうすれば、いずれどの蝶花とも近くない籠の中を陣取って。

藤の花>>169の訪れを、煙に乗せて待った。]

こっちだ、藤色。

[姿が見えれば、手招き手招き花を誘った。
布団の上に鎮座した姿勢のまま大手を広げて花を迎える。その意図を藤の花が察するかは定かではないが。]

(172) 2014/09/19(Fri) 00時頃

【人】 露店巡り シーシャ

[花の身>>180を自分に預けてくれると思いきや、そそと真正面に座って頬へ、胸へと手が充てがわれる。人肌が滑る感触。
飛び込んで来やしないかと期待したのは本の束の間だった為に、これもまた良しと思って苦笑いをすることにする。

歪んだ口元に触れる指先を、強請りの仕草だと決め付けて。
煙草を掌の中で潰すと、代わりのように相手の指先を口に含んだ。
軽やかなリップ音が小さく響く。]

欲しいモンがあるなら口で言え。
お前はどうも……言葉足らずだ。
昨日も、今日も、"お前の"言葉にできないまま落ち込んでたんじゃねェのかよ。

[辛気臭ェったらねェわ。

最後に呟く。それは先程、目当ての花>>181と視線があって思わず逸らした自分に跳ね返ってきて。刹那の失笑。

再び笑みを浮かべた頃には、相手が何事か反論しようとしたとしても、その唇に強引に舌を割り込んで。煙の余韻漂う舌先で相手の舌を誘っただろう。
反論してみろ、とでも言うように、笑ながら。]

(187) 2014/09/19(Fri) 00時半頃

露店巡り シーシャは、メモを貼った。

2014/09/19(Fri) 00時半頃


[昔々のお話。
朧と言う名の花が一つ花籠に加えられました。
手を引かれやって来たのは9つの年の頃、花主へと手渡したのはその子の父親でした。
酒浸りの女浸りの毎日に嫌気がさし、母親は我が子を置き去りにしてゆき、
そしてとうとう、その日に暮らすための金さえも確保できなくなったのだそうです。
暮らしに困らない程度の金を手に、息子の姿を振り返ること無く花籠を去っていったのでした。
残ったのは親に捨てられた子供らしくない幼子と花主。
『朧』という名を幼子に与えたのは花主だったか、様々な知識を分け与えてくれた花だったかは覚えておりません。

外の世界を望まなくなったのは、はてさていつ頃の話でしょうか。
花としての心得、話術、知識を充分に蓄えた頃には、既に花弁が開き始めていたのは確かです。
そして幾つもの季節が通りすぎ、いつの間にやら完全に根を張り花を育てる手伝いをするようになっていたのです 。
めでたし、めでたし?]


露店巡り シーシャは、メモを貼った。

2014/09/19(Fri) 00時半頃


【人】 露店巡り シーシャ

[自分の笑みが跳ね返ったような苦笑を浮かべる相手。更に苦笑する他どうしろというのか。
生温い唇が離れたのなら、は、と息だけ吐き捨てる。]

擦れた鏡なら自分の姿を見ずに済んで助からァ。

[鏡に映る自身の姿以上に醜いものなどありはしないのだから。]

……………『物好きめ』

[放った言葉は相手へ、花に水を遣る振りをする自身へ。

近づく唇に軽く口付けを落とすと、藤の肩を抱き寄せて布団へと雪崩れ込む。上に跨り、有無を言わせず深い、深い、抉るように唇を交わして。

行為に溺れたいという気持ちだけの為に、性急に事を急ぐ手は白梅香る衣類の隙間に。
細く不健康に白い指で藤の肌を暴き始める。]

(193) 2014/09/19(Fri) 01時頃

ー回想・そして今ー
[幼い頃の自分は、とかく元気だったという
雪山の麓に生まれた自分は、他の兄弟姉妹と同じく白い肌と黒い髪をしていた。しかし冬が厳しい場所で暮らして居れば、金子も食べ物も足りなくなるのは世の常……親はいくばくかの小金と引き換えに、子の一人を売り渡した

売り渡す際に藤色の髪留めで子の髪をひとつに束ねた母親は、子供にこう告げた]

――鏡でありなさい。人の心を映す鏡
そうすれば傷つくことも何もない――

[子供はその言葉を覚えていた
花主に連れられ雪の峠を越えて花籠に来た時も。その時結んでいた髪留めの色から藤と呼ばれるようになった時にも鏡であり続けた。客の、先輩花の、花主の。望む鏡花であり続けた

そんな鏡の面が細波揺らめく様になったのはいつ頃だろうか
それは初めての友ができた時からだと思い至る
月の様に美しい横顔、月光の様に柔らかく笑む姿がまこと麗しい人。どこか人づきあいが不器用そうに見えるが後輩の花にも親切で優しい人
その先輩花に懐き、心開いて。いつの間にか互いに友と呼ぶようになっていた。それが幸せだった]


[いつか年期が明けたら自分の故郷を見てみないか?なんて尋ねたこともあったろうか。雪山にかかる月が、それは見事に輝いているのだと

そういえば、母はあの言葉の――鏡の様であれという言葉の後、何かを云っていた
ああそれは何だったっけ

今宵の客は煙草の煙が薫る蝶。自分の花としての最後の客
明日には下町の陰間として払い下げられる身。銀蝶の揶揄には苦笑しか零せない。何せ最後の最後まで自分の心の声は、友に言えなかったのだから]

――鏡でありなさい。人の心を映す鏡
そうすれば傷つくことも何もない――でもね

[月の光が地下牢に届く
今宵朧月は見えるだろうか。無意識に虚空に手を伸ばす
月を欲しがり泣く子供ではない。そんな無邪気な季節は過ぎ去った
そんな折、別れ際に聞いた母の声が蘇る]

でもね――自分の心に嘘をつけば
嘘で割れた鏡の破片は相手も自分も傷つけるのよ――

[思い出した時には、既に――遅かった*]


[煙草の香りはいつも彼から薫る刻み煙草のモノとは違うが一時溺れ忘れ去るには十分な刹那の香り

黒衣の背越しに見上げる月
せめて雲に隠れぬ様にと、懇願するように見つめるも――やがてそれは雲に隠れて見えなくなって

一筋、涙が零れ落ちた]


【人】 露店巡り シーシャ

[見せる事の出来ない自身の背中が映っていただろう。それは、酷く、醜く。

深く接した所からくぐもった声>>196が漏れれば、もっと出せと舌を相手の舌に塗り込めて催促する。

呼応して背中に回る腕。眉を顰めて瞳に熱を灯す。
下半身へと伸びた手は、前戯も労わりも忘れてまだ慣らしてもいない小さな窄まりへと伸びる。疾くと、耳朶を刺激する感触が伝われば、その通りにズブズブと指を埋め込んだ。
中で二本指をバラバラに動かす。
血が出ても、泣いても、止まる事は無いだろう。
恐らくそれは、鏡に映った自身を見ながらの行為。]

痛かったら、泣いてもいい。

[唇から離れたくちから耳元で囁く声は、相反して優しく響いただろう。]

(203) 2014/09/19(Fri) 01時半頃

【人】 露店巡り シーシャ

―牢を出た後―

[行為を済ませた後の倦怠感を引き摺りながら時計を見る。もうすぐ夜の盛りだ。
これを過ぎれば、後は。

考えるよりも先に向かっていたのは自力で見つけた花と蝶>>188>>190の元。

蝶であろう端麗な青年を組敷く様子はまるで]

よォ、邪魔するぜ。"蝶"。

[行為の最中であっただろうか。それとも事後のことであろうか。

どちらにせよ、返事を聞く前に蝶を組み敷く丁に歩み寄り、痛い程の力で顔だけ此方に向かせただろう。]

四日後に答えを聞くと言ったな。
–––––––やめだ。

今、嘘でもいい。
あの金で、いつか男を買うと……言え。

(204) 2014/09/19(Fri) 02時頃

【人】 露店巡り シーシャ

[それは、花という立場で多くの男を相手にする丁への揶揄であり、同時に、これから地に落ちる己に対しての…ほんの少しの救いであり。

言葉を聞いたのなら、何とも言えない笑みを浮かべて何事も言わぬまま檻を後にするだろう。

組み敷かれた蝶には、心にも思っていない軽い謝罪と数枚の金を放り投げて。*]

(205) 2014/09/19(Fri) 02時頃

露店巡り シーシャは、メモを貼った。

2014/09/19(Fri) 02時頃



[蛾に毒された月を、男は果たしてどう取るだろうか――

櫻と話すその横、近くの牢。
冷たい籠の中にて咲く月は毒に侵され犯されて。
月の口から紡がれる言葉はどんなものか、気にはなるけれど耳は届かず。

先の蝶声にて囁かれた挑発には、思わずに大きく顔を瑜伽め口先から厭味に似た負けず口を、「――月は誰にでも優しい」と、優美な銀月を想って只々口先を切る。

そう。花は誰にでも蜜を遣る。
されとて月も、拒む術無く誰彼を照らす。

ただ其の事実を櫻の唄を通して解ったならば――胸に燻らせる思いは、そう。怒りなどでは無い。妬みなどでも到底無い。
ただ銀月を手中に収め切れずに居た自分への恥と、――僅かな寂寥。]

 …明日は蛾でも、愛でてみようかな。

[ぺろり。口端に舌が這った。*]


可愛い、可愛い吾が子達。
今宵も大層疲れただろう。

部屋でゆっくりと休むがいい。

[男は今日も地下牢へとやって来ては、吹雪を降らせて花々を見下ろす。
優しげな面持ちで、或いは非道な笑みで。
一輪、一輪、狂気を含んだ声が撫で付けた。]


丁よ。
お前は屈折していて可愛らしい。

吾が子に相応しき、素直な焔花。


亀よ。
お前は夢見がちで悩ましい。

銀月映す、儚き水面花。


【人】 露店巡り シーシャ

―夜明け近く・館前―

[残り数本になった煙草に火を灯しながら、夢の終わりを告げる鐘の下を潜る。
ふぅ、と吐き出した煙の向こう側にいたのは豪奢で四角い、人を運ぶ箱。その傍らには厳つい背格好をした男がチラホラ。

此れで夢は終いらしい。
蝶は最後まで蝶らしく飛ぶ事は出来ないまま地に落ちる。]

お迎えご苦労さァん。

[あっけらかんとして述べた言葉はまぁるい煙と共に宙に消えた。

車に乗る少し前。
館を見上げる。

蝶は土に還って花になるが、花が蝶になるには如何するか。浮かんだのはそんな疑問。
しかし、彼奴は蒲公英である。綿毛を飛ばしてふわふわと、其処彼処に根差して手当たり次第に種を飛ばす。
–––––願わくば、その黄色の花が此処まで届くよう。*]

(207) 2014/09/19(Fri) 02時頃

櫻よ。
お前は頑なでいて微笑ましい。

散るを知らぬ、咲かない櫻花。


朧よ。
お前は動じぬ姿が誇らしい。

陰る貌こそ、艶かしい月花。


藤よ。
お前は磨かれた心が、美しい。

割れれば綺羅綺羅、光はなつ鏡花。


【人】 露店巡り シーシャ

[パタン。
閉まった黒い扉からは、煙すらも燻らない。*]

(209) 2014/09/19(Fri) 02時頃

明日も甘い毒抱きて、蝶を誘い惑わせるがいい。

愛しい“罅割れぬ”花たちよ。

[口許に三日月を浮かべて嗤い、男は消え行く。
一輪切り捨てることを、暗にして。]


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