人狼議事


164 天つ星舞え緋を纏い

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視点:


沼太郎! 今日がお前の命日だ!





 そんなの  しらない

    しぬのは あなた だもの


[こちらへと倒れこむ大樹ごと地を飲み込もうと、更に影を広げる。
その拍子、赤い鞠が、手から落ちた。
母が病の床に編んでくれたものだとは、身の内押し込めた心しか知らない。

夕顔と朝顔の柄に、一つの身に宿った二人の子への違わぬ愛を知らない。
ただ、落ちたそれへと視線を向けた時。
どくんと、身の内押し込めたはずの心が叫んだ。


微か影が揺らいだ*]


[軌道が微か逸らされたことには気付かぬまま。
広がった影は、こちらへと倒れこむ大樹諸共に老人を飲み込む。

幼子は、そのまま影を地に戻すつもり、だったのだが]


ころさ ないで


[唇をついて出たのは、沼太郎が知る、少女の声。]


[周囲取り巻く風の気配を感じながらも、まだだ、と女は地に爪を立てながら、少しでもと呼吸を整える。]


   ……――――。

声が聞こえた瞬間、女も”立て”と唇を動かした。
風が刃となるよりも早く。
女を守るの盾として、そして日向を貫く鉾として、鋭く地中より生まれ出るは深緋の霜柱。]




[その声に。

影は老人の身を放した後、少女の足元へと収まった。]


 


【人】 双子 夕顔

─ 通り ─

[不自然に広がった影は消え。
残るは地に伏せた老人と、一人立ちつくす少女。
その足元に赤い鞠が落とす影のみ。]


   ごめん なさい

[老人の息はあるか無いかという所だろうか。
生死を決めるは恐らく、老人の意志次第。

これは”自分”のしたことだ、と。
胸の内、憤ったままの心に話しかける。]

(1) 2014/02/19(Wed) 00時半頃

[風を阻み。風の帯を引き裂いて。
そして、そのまま日向を貫かんと、空を目指して。*]


は、は……。
人が……化け物、に、勝てる訳、ないって……ね。

[貫いた霜柱が、滴る紅を喰らって。
そのまま、日向の身体を凍てつかせていく。]

けど、よか、ったじゃ……ない……。

人の……心のまま、逝けた……でしょ?


[ごろり、仰向けになって。
痛む肋に、切り裂かれた肩に手を当て、傷口の血を凍らせてかりそめの止血を施して。
霜柱に貫かれたまま凍りついた日向へと視線を向ける。]


…っは……。

[荒い呼吸に胸元を上下させつつ、とん、と地を叩けば。
霜柱はしゅるりと縮んでゆき、日向の身体が地へと降ろされた。]


【人】 双子 夕顔

[地に伏せる老人の身から感じていた気配が薄れていく。
己の闇が光を喰らったのだと、身の内目覚めた宿命が告げる。
だからこれは間違った行いではない、けれど優しく接してきてくれた老人のことをこのまま放置など出来ない。]

 … おやしきに はこばなくちゃ


[息があろうと無かろうと、こんな所で横たえておくよりも屋敷の中に寝かせた方がいいはずと。
影に頼んで自分の家にと運び込もうと思いながら、足元に転がる鞠を拾い上げる。
この鞠に込められた母の心が、弱い己にこの身を取り戻させてくれた。
封じの解かれた心が、自分の忘れていた記憶を呼び戻してくれた。
母の想いを、祖父の想いを、伝えてくれた。

そして、己のすべきことも。]

(7) 2014/02/19(Wed) 01時頃

【人】 双子 夕顔


  ごめんね あさがお

   あなたに このからだを
     あげることは まだできない

[宿命よりも、望みを優先する”自分”に任せることはできない。
天つ光をすべて飲み込む、その闇を徒に振り回させる訳にはいかないから。]

  でも ぜんぶおわったら
   このからだは あなたにあげる

  ゆうがおが ずっといっしょに いてあげる

     おかあさまは 
  さいごまでそれを のぞんでいたから

[身の内、収めた心にそう語りかけ。
>>4近付く気配に、ぞくりとした寒気を感じた。
己の身に宿るものと相反するが故のそれに、視線を向けた。]

(8) 2014/02/19(Wed) 01時頃

双子 夕顔は、メモを貼った。

2014/02/19(Wed) 01時頃


【人】 双子 夕顔

[鞠を抱えたまま、向けた視線の先。
近付いてくる気配に、足が竦むを堪える。]


 … 明之進 さま


[程無く、視界に収めたその姿>>10を、名を呼んで。
こちらも、問うように呼ばれた名に頷きを返した、後。]


  明之進さまも おじいさまと

    おなじ なのですね


[足元、地に伏せた沼太郎の姿に視線を向けた。]

(13) 2014/02/19(Wed) 01時半頃

【人】 双子 夕顔

[いつもと変わらぬ優しい笑みを浮かべる老人は、けれど傍目にも生死の境を彷徨っていると解る。
これは自分がしたことだと、解ってはいる。理解はしている、けれど。]


   おねがいしても よろしいでしょうか


 …おじいさまを おへやにおつれしたいのです

   このままじゃ おじいさまが しんでしまうから


[己の闇は老人の光を喰った。
それで宿命は果たしたはずだから、助けられるなら助けたいのだ、と。
身勝手な望みを願った**]

(14) 2014/02/19(Wed) 01時半頃

双子 夕顔は、メモを貼った。

2014/02/19(Wed) 01時半頃


間抜けな狸が、負けるもの、と相場は決まっておるぞ!

[華月斎がちぎり始めた半紙が力を得る前に、と、ぶん、と宙に環を描いた錫杖から、焔が一筋、燃える矢のように手元を狙って放たれる*]


狐かて、出し抜かれる時があろうや!

[千切り終えた半紙を宙へと放り投げる。
その間にも迫る、焔の矢
ひらり散る半紙がいくらか燃えたが、構わず扇を振り上げた。
巻き起こる風により舞い上がる、数多の蝶。
手元を狙った焔は、華月斎が動いたために手ではなく左腕を焼き抜けて行った]


っ あ、 っつぅ……!

こなくそ!!

[脇を締めるように左腕を引き、焼ける痛みを堪える。
その間に右手の扇を頭上に翳し、ひらひらと左右に揺らし蝶を巻き込みながら眼前へと下ろして。
扇に蝶を纏わせ左へと流すと、右へと振り抜いて密集した蝶の大群を法泉へと走らせた。
ひらり舞う姿とは対照的な、直線を描く軌道。
法泉の居る位置を駆け抜けさせるようにし、抜けた直後には扇を振り上げて上空へと蝶を逃がした]


さすがに玄人と言うべきか、手妻師の動きには無駄というものが一切無い。
形成す前に燃やしてしまおうとした焔は、出来上がった蝶のいくらかを灼き、手妻師の左腕に僅かな火傷を残しただけに終わる]

焔は熱いに決まっておるわ!

[それでも、手傷は与えたか、と、嵩にかかって再び錫杖を振ろうとするも、一見優雅に扇に纏われた数多の蝶が、艶やかに舞う姿とは裏腹に、蜂の如く鋭い動きで、坊主の目前へと襲い来る]


ち...!

[あれ程速い動きでは、燃やそうとしても焔を我が身に向かわせるだけ、そう判断して、横跳びに避ける]

…つうっ!

[乱舞する蝶の紙の翅は、鋭く薄い刃となって、全てを避けきれなかった坊主の腕や顔を、薄く鋭く切り裂いた]


やってくれるな...!

[幾筋もの、紅い切り傷から染み出る血を、ぐい、と袖で拭い、上空に舞い上がる蝶に向かって、じゃらん、と、錫杖を振ると、螺旋を描く焔が、蝶達を押し包み焼き尽くそうと迫っていく]


まぁ、そんな訳だから。

[礫が一つ飛んだ。
手で投げた訳ではない。
地面から直接、笛持つその手元を狙って]

そのまぶしいの、喰わせてよ。
お前の顔まで忘れちまう前にさ。


【人】 双子 夕顔

─ 回想 ─

[沼太郎の光を飲んだは己の闇。
この場に駆けつけた明之進には一目でそれが解ったことだろう。
沼太郎が光の側とも、こちらの言葉で解ったらしい彼から返された声>>15に、微か目を瞠った。]


一平太さま と

   御坊さま、が?


[一平太とは書の教室で数度お会いしたことがある。
御坊とは、外れにある寺、何時からか住まわれているという方だろうか。
祖父が、法泉という名というらしいと口にしていた、と。
思い出すと同時、己の手で失ったものの大きさに心が重く塞ぐ。]

(76) 2014/02/20(Thu) 00時頃

【人】 双子 夕顔

─ 回想 ─

  
 そう、ですか。


[己と同じ気配は、身の内押し込められていた間、遠く近くに幾つか感じていた。
そういえば、程近くに在ったはずの気配はいつの間にか消えている。
この場を離れたか、自分が沼太郎にしたと同じように光に喰われてしまったか。
一平太と法泉のどちらか、もしくはまだ同じ定め宿した方がいるのだろうか。
気にはなれど、今は何より優先したいことがある。]


  …ありがとう、ございます


[こちらの頼みを断らないでくれた明之進>>16に礼を言い、屋敷の中、祖父の使っていた部屋へと運ぶ。
沼太郎の身体は既に冷たく、鼓動も感じられるかどうかと言うところ。
明之進と同じく介抱の術知らぬ少女は、せめてこれ以上身体が冷えぬようにと沼太郎に布団をかけて。
明之進に改めて礼を述べようとしたところで、名を呼ばれた。]

(77) 2014/02/20(Thu) 00時頃

【人】 双子 夕顔

─ 回想 ─


  ─── なに か


[穏やかな呼びかけ>>19に、何事かと声を返そうとして。
続いた問いかけに、一、二度と瞬いた。
君も、と言い直されたのは、誰かが望むと答えたせいだろうか。
瞳を伏せて、微か、息を吐き。]


  あなたは ひかりを のぞまれて

   そのおからだに やどされましたか


[真っ直ぐに、笑む人へと視線を向けた、後。]

(78) 2014/02/20(Thu) 00時頃

【人】 双子 夕顔

─ 回想 ─

   のぞむ のぞまぬに かかわらず

    やどした さだめに あらがうのは

     むずかしいことでしょう
   
[俺は俺のままと返された声に、返すのは抑揚の無いそれ。
ゆらり。しゅるり。
己の落とす影から生まれた蛇を身に纏わらせ、視線を落とす。]


    雷門おじいさまを この力でころしてしまった 

     沼太郎おじいさまも しんでしまうかも しれない


      …ゆうがおは もう もどれませぬ

(79) 2014/02/20(Thu) 00時頃

【人】 双子 夕顔

─ 回想 ─

[胸の内、先ほどまでこの身を操っていた心は今はただ押し黙っている。
この場を後にするという明之進には、声を返さず、その顔を見ぬままに。
ただ、戸の開く音が響くのに、明之進さま、と名を呼んで。]


    日が さえぎられている 今は

      やみが つよくなるが 道理です


    この やみ はらうには 

    より強き ひかりが 必要と なりましょう

[一旦息を吐くと、出て行こうとするその背に視線を向けて]

(80) 2014/02/20(Thu) 00時頃

流石に簡単にゃ食ろうてくれんか。

[直線的な動きは威力が高いが、それ故に軌道は読まれやすい。
法泉にいくらかの傷は負わせたが、動きを止めるには至れず]

ちぃっ!

散りぃ!!

[上空へ逃がした蝶を再度繰ろうとした矢先、錫杖から迸る螺旋の炎を見た。
パチンと音を立てて扇を閉じ、密集状態を解除しようと。
けれどひらり舞う蝶は駆ける炎の勢いと熱された気流に阻まれ半数が焔の檻に囚われた]


ほんっっっっっっま、面倒やなぁ!

[素材の不利は予測していたが、予想以上に厄介なことになりそうだ]

(ほんなら……地の利、生かすしか無いわなぁ)

[背水の陣、と言うわけではないのだが、華月斎の背後には清流がある。
どうにか使えないかと思案しながら、頭上に掲げたままの閉じた扇を空気を打つように振り下ろし、法泉を指し示す位置で止めた]

穿つ!!

[焔の檻から逃れた半数の蝶を纏まりの無いままに法泉へと降らせる。
その後は蝶を繰るのを止め、懐から再び半紙を引き抜き細かく千切り出した]


【人】 双子 夕顔

─ 回想 ─

    人の心をのむは やみ だけではございませぬ


       やみすら のみこむ 強きひかり

      その光に のまれて しまわぬように

       どうか お気をつけくださいませ


[次に相見える時には、互いの定めに従うこととなるだろう。
そう思いながら、この場を去る人を案じ、頭を下げた。*]

(81) 2014/02/20(Thu) 00時頃

……悪いけど。
そう言われて、はいそうですか、って頷く事はできないな。

[地面から飛ぶ礫。
こちらも一歩下がって、袖振る仕種で左の腕を払う。

刹那、空間に舞い散るのは流れる紅葉。

その流れが礫を弾くのに合わせ、右手の笛を頭上へと差し上げる]

そも、忘れる前に、ちゃんと向き合えるようにしてやるっての……!

[宣と共に、笛を振り下ろす。
優美さと鋭さを併せ持つ動きは衝撃波を生み出し、それは甲高い音を立てて一平太へと真っ直ぐ、駆けた。*]


双子 夕顔は、メモを貼った。

2014/02/20(Thu) 00時頃


[焔の螺旋は蝶に届いたが、半数ほどが焼け残り、まだひらりひらりと空に舞う。小さな鬼火を飛ばして追おうとしてみるが、生き物と同じく意思持つもののように躱されて、思わずぼやきのような声が漏れた]

面倒は、どっちじゃ!

[言った端から、逃げ惑っているように見えた蝶達が、ばらばらと、降ってくる]

ええい、鬱陶しい!!

[視界と動きを阻む、優美な蝶に痺れを切らし、錫杖の焔を柄まで纏わせ、薙ぎはらい、焼き払う、いくらか火の粉が坊主自身にもかかったが、構ってはいられなかった]


良いけど。
返事はどうあれ、やったもん勝ちだしなぁ。

[散る紅葉に弾かれ、礫はあっさりと勢いを失して。
弾き損ねた笛が頭上へ掲げられる。
それが振り下ろされ、衝撃波を生み出すところまで見て―― 屈んだ。
当然それだけで避けられるものでは無かっただろうが]

うん、だから遠慮しとくって。

[ぼこりと、固く踏み固められた筈の土が盛り上がり。
甲高い音の前に立ちはだかったのは、不格好な人型をした泥人形。
泥は一瞬で崩れ落ちるけれども、その後ろの主への被害は防いで]


[衝撃波をいなした後で、一度崩れた筈の泥人形は再度形を成す。
先よりも一回り程大きな姿で。
子供が作ったかのように雑で、動くたびに泥がぼろぼろ零れていたが、気にした様子も無い。
その異様に長い腕をひと振るいし、笛の主を弾き飛ばそうと動く*]


[指示を失った蝶は焔に払われる度に燃え尽きてしまうことだろう。
その間に新たに千切った半紙の一部を、両肩に居た狐狸へと咥えさせる。
更には懐から人型の紙人形を引っ張り出し、背後へと投げ放った]

流されるんやないで。

[狐狸と紙人形はぴょいぴょいと川へと近付いて行く。
紙人形には視認の難しい細い絹糸が伸び、華月斎と繋がっていた]


蝶が嫌やったら……蟹でも焼くかぁ?

[パンッ、と扇を振り開き、懐から蟹の紙人形を引き抜く。
痛みの治まらぬ左手でそれを法泉へと投げつけ、華月斎自身もまた近付かんと前へ。
蟹は大きな鋏を開閉しながら、錫杖に組み付かんとす*]


[漸く蝶が燃え尽きて、息をつく暇もなく、華月斎の投げた蟹が錫杖へととりつこうとする。
その前に彼が何をやっていたかは、蝶に阻まれて目にすることが適わなかったから、坊主の注意は蟹と、その後に続いて迫ってきた手妻師自身にだけ向いていた]

喰えぬ蟹なぞ、つまみにもならんわ。

[生臭らしい言葉を吐いて、錫杖を一度地に突き立てて手を離すと、組みついてきた蟹はそのままに放置して]

オン・アギャナウェイ・ソワカ!

[両手で印を結び、火天真言を唱えれば、蝶を焼いた焔がそのまま、小さな無数の火の玉となって、華月斎自身に向かって飛来する*]


【人】 双子 夕顔

─ 里長の屋敷 ─


  ゆうがおは のぞんでは おりませんでした

   やどしていることも しらなかった


[明之進の答え>>84に返すのは、抑揚無きそれ。
身の内押し黙ったままの心も、望んで闇と馴染んだ訳ではない。
下がる眉に、こちらは微か、表情を曇らせて。
諦めるのは嫌だと、流されたくはないというその人>>85を、ただ見つめ。]


  ひかり宿した あなたには わからぬかもしれませぬが


    やみに おちつくものにとっては

       ひかりこそ こわいものにございます

(88) 2014/02/20(Thu) 01時頃

【人】 双子 夕顔

─ 里長の屋敷 ─

    いだく おそれは やみも ひかりも

     かわらぬものに ございましょう


   おそろしいものに はらわれる しずめられる

    かんがえるだけで おそろしい

[返された答え>>86に、笑みに。返すのはただ、真っ直ぐな瞳]

    うしないたくないと おっしゃるならば

      どうぞ おわすれに ならないで

[自分自身にも言い聞かせるように。願う言葉を向けて頭を下げると、明之進を見送った]

(89) 2014/02/20(Thu) 01時頃

……意地張りめ。
そこで、遠慮するなっ……!

[泥人形によって阻まれる衝撃波に舌打ち一つ。
崩れる様子にくるり、と笛を回して持ち変えつつ、次の一手を、と。
動くより先、現れたのは、一回り大きな泥人形。]

……なっ……!

[突然の事に、紅葉の守護は間に合わぬ。
せめて飛びのいて避けるを試みたものの間に合わず、長い腕が身体を打ち据え、吹き飛ばされた]


……ん、のっ……。

[どうにか受身を取り、数度転がってから起き上がり。
片膝ついた姿勢で数度咳き込み、き、と泥人形を睨みつけた]

やった者勝ちには一理、ある、な。
……なら尚更、やりたい事を押し通すだけ、だっ!

[元より、引く気などはない。
闇を鎮め、最終的には光をも鎮めて、同じ『刻』を刻み、生きる。
その選択肢は、捨てられない]


秋の夕空 光らせ走る
稲田に恵み 齎す君よ
その迅き猛るを しばし魅せぬか

[ぽつ、と紡ぐは即興歌。
笛に宿すは、迅雷の速さと鋭く穿つその力]

……っせい!

[たん、と地を蹴り、泥人形へ近づくために一気にかける。
繰り出す突きの一閃は泥人形まで届かずとも、迅雷の如き衝撃を放ち、その身と、その先に立つものを穿たんとする。*]


【人】 双子 夕顔

─ 里長の屋敷 ─

[相反する相手に感じる恐怖が、おぞましさが、明之進が離れるにつれて遠ざかる。
そして程無く、屋敷に残るは己と沼太郎のみになった。
もっとも、里長を頼ろうとしたのだろう何人もの村人の骸も転がっているのだが。
この方たちも生きたかったのだろうと思いながら、目をふせて。]


  おじいさまを むかえにいきましょう

   一人きりでは かわいそうだわ


[身の内、黙し続ける心に語りかける。
怒っているのか、拗ねているのか。
同じ身に収まっていても、その心までは解らない。
だから、自分の思うままに、話し続ける。
彼女に伝えなくてはと思うこと、全て。]

(91) 2014/02/20(Thu) 01時半頃

【人】 双子 夕顔

─ 里長の屋敷 ─


   あぁ、でも

    その前に おかあさまに

     手をあわせて いかなくてはね


  …おかあさま あなたがふうじられて すぐ

    ねむりに つかれてしまったから


[刻まれている戒名は彼女には読めないだろうけれど。
手をあわせ、目を瞑る。そして。]

  これが、おかあさまの ご位牌 なの

(92) 2014/02/20(Thu) 01時半頃

【人】 双子 夕顔

─ 里長の屋敷 ─

    おかあさまは あさがおをさいごまで あいしてた

   ゆうがおも あさがおも おなじに あいしてくれていた


    きっと おじいさまも おかあさまと おなじ

[思い返せば祖父は、天つ星を知っていたようだった。
ずっと自分を傍においていたのは、もしかしたら覚悟していたからかも、しれない。
封じた孫に恨まれ続けていたことも、孫の手で殺されることも。
今はもう、その本心を知る術も無いけれど。
自分の知る祖父は、どこまでも優しい人だった。
母の遺した鞠を見る瞳は、いつもどこか痛ましかった。]

   だから もう おじいさまを うらまないで

[そう、身の内に声をかけると立ち上がり。
祖父の骸を迎えに行くため、屋敷を後にした。]   

(93) 2014/02/20(Thu) 01時半頃

[放った人型と狐狸の準備が終わるまでには時間が掛かる。
それまでは限られた手で凌がねばならない]

酒しか頭に無いんかい。

[生臭坊主らしい言葉に喉奥で笑って、蟹が錫杖に取り付いたところで左手を後方へと引く。
その手には細い絹糸が握られていて、蟹の甲羅へと繋がっていた。
引くことにより法泉の体勢を崩そうとしたのだが、錫杖を離されてしまったために不発に終わり。
鋏を開いた蟹は引いた反動でふわりと宙を舞った]

げっ!

[腕を引く動作のために反応が遅れ、蝶を火種とした火の玉が華月斎へと迫り繰るのを防ぎ損ねる]

ぐ、ぅ ああっ!

[いくつかは宙に舞った蟹へとぶつかり、いくつもの焦げを作り出して。
残る火の玉に対しては開いた扇を顔へと翳してその箇所だけは直撃を避けた。
代わりに晒されている腕には火傷を、着物には焦げ跡と焼け穴を作り為す。
ひりつく痛みが身体のあちこちを苛み始めた]


くぅっ!!

[飛来する火の玉の最後辺りは扇を振り払うようにして。
いくらか肩で息をしながら法泉へと視線を投げる]

……あん時ゃ綺麗や思うたのになぁ。
実際は……ほんまおまえみたいやわ。

[外見とは裏腹の苛烈さ。
目の前の男の本性を見ているかのよう]

はぁっ!!

[身体は痛むが引けはしない。
間合いを詰めるべく一歩踏み出す前に、右手の扇を目の前で小さく一振り。
すると掌に握られていた千切られた半紙がいくつか宙を舞う。
返す手でもう一度扇を振ると、舞った枚数だけ蝶がひらりと舞い上がった。
流れる動きのまま扇を頭上で一度円を描くように流した後、法泉へと送り出すように扇を振り下ろす。
扇の周りに纏わりついていた蝶は螺旋を描きながら法泉へと迫り、その後を華月斎が追った。
同時、左手で拳を作り、後方へと引く*]


【人】 双子 夕顔

[屋敷を出たのは、>>30華月斎が沼太郎と別れた場に戻ってくる前か、後か。

どちらであっても、華月斎と顔を合わせることは無く。
だからこそ、彼の誤解>>29を、後悔を知ることは出来なかった。
顔を見られたなら、沼太郎はまだ生きているかもしれないと、伝えられたかもしれないのだが。]


  やっぱり

   どなたも いらっしゃらない


[先の、沼太郎と対峙していた程近くに気配を感じたその場に寄るも、とうの前にそこに居た人は立ち去った後>>6
凍らされ残されたその人も、明之進が送り届けた>>24とは知る由も無く。

ただ、この場にいたのがどちらであろうと、命まで落とされていなければ良い、と。
目を伏せ願った後、祖父が倒れているはずのその場所へと、向かった**]

(96) 2014/02/20(Thu) 01時半頃

双子 夕顔は、メモを貼った。

2014/02/20(Thu) 01時半頃


嗚呼、うん。
言い方が良くなかったな、ごめんなぁ。

[吹き飛ばされる光を、人形の陰からちらと見やる]

改めて、お断りさせてもらうよ。

[地面に転がって止まるのを待って、掴んで引きずり寄せてしまおうと片腕をそちらへ伸ばさせ]


…… 、

[けれども大きな分、動きは鈍いもの。
急な動きには反応できずに、伸ばした腕の脇をすり抜けられてしまった。
その直後、放たれる一閃は、人形の胸を貫いて、更にその奥も]

っ く、

[地面に転がるのは、今度は此方の番。
受け身は取れずに強かに身体を打つその前で、泥人形は両膝をつき――形を失う。
大量の泥はそのまま、明之進の上に降ろうとしていた**]


昨日切らしてから呑んでおらぬからな、調子が悪いわ!

[酒しか、と言われれば、否定もせずに、そう答えて、蟹がふわりと糸に引かれるのを目にして、眉を寄せる]

これも手妻か、ほんに次から次と、よう考えるもの…!

[しかし細工は躱せた、と、安堵に浸る間もなく、襲いかかる火の玉を満身創痍になりながらも凌いでみせた華月斎が眼前まで迫ってくる]

蝶もお前も、大概じゃ…人の事が言えた義理かよ!

[華やかに軽やかに、舞い踊り飛び回るその姿は、相争う今でも変わらぬ、だが譲らぬ意思と、真っすぐに迫るその心根は、かつても今も変わらぬまま、坊主の中の闇を暴き貫く眩しさを持っている]


[厭わしいその光を、喰らい尽くしたいと願うのは、闇星なのか、それとも、夢幻の焔を烈火と変えた、己自身の闇なのか]

おおうっ!

[気合いを発して踏み込んできた華月斎の扇が目前で翻る。
一度手放した錫杖に手を伸ばし、坊主は、両手でぐるりと回した。
来るのが蝶ならば、再び焼き払うのみ、と、焔の渦を作り出そうとした時、華月斎が拳を引くのを見て、僅かの間、動きが止まる*]


……そこは謝るところなのか。

[転がり、起き上がった直後に飛ばした突っ込みは、さて、届いたか。

伸ばされた手をすり抜けて放った衝撃は狙い違わず、泥を穿ち、その先へと伝わるが]

……なっ……!

[それが齎したもの──崩れた泥が覆い被さってくるのは、予想外の事。
とっさに後ろに飛び退こうとするものの、力放った直後の事、自身の加速も儘ならず。
完全に埋もれるような事態はぎりぎり免れるが、泥の重さと崩れる勢いにその場に膝を突いた]


……ったく、子供の頃じゃあるまいしっ……。

[被った泥を振り落としつつ、口をつくのはぼやくような声。
そういや、昔は泥で遊んだりそれで人形を作るなんて思いもしなかったから、色々と驚いたな、などと過ぎったのは刹那のこと。

とっさに抱え込んで庇った笛は泥に塗れるのは免れていたから、それには安堵しつつ。

片膝突いた姿勢で、息を整える。
駆けるべき刹那を計りつつ、『時』は、力宿して銀に煌く笛を確り、握りなおした。**]


調子悪ぅてこれかいな…!

[嘘か真か、その真意は測れぬが、調子が悪いと言う法泉に呟きを落とす。
引き攣るような笑みが浮かんでいるのには気付かれたかどうか。
直後、火の玉を避けるために扇を翳した後にはその表情もなりを潜めて]

呵々、お互い様かぃ。

[代わりにどこか可笑しげな笑みが浮かんでいた]


[螺旋描く蝶は鋭さは持たずに、扇による風に乗りふわりと法泉を取り囲むように動く。
焼き払われるならば防ぐ術も無い。
けれど、意識がそちらへと向くのならば蝶は役目を終えたも同然]

おおおおぉおぉっ!!

[後方へと引き絞られた左の拳が法泉の右頬を目掛け振り抜かれた。
吸命の力も何も乗せぬ、華月斎の意志だけが込められた純粋なる腕力の一撃**]


嗚呼、紛らわしかったかなと思って。

[突っ込みに、のんびりと言葉を返していられたのもそこまで。
防壁を破った衝撃は右肩を打ち抜いた。
肩だけで無い、痛む全身を懸命に起こしたのは、泥が崩れて落ちた後。
膝付く相手を見ながら、立ち上がる]

……ったぁ……

[力なく垂れた腕からは血が一筋落ちた]


[なお土遊びは好きだったが、そうやって作り上げた何かしらはあまり良い出来だとは言えず。はっきり言って下手糞だった。
出来たものをひとに見せては首を傾げられ、ひっそり凹む繰り返し。
先の泥人形たちの出来から見ても、当時から成長していないのは分かるだろう]

まぁ、遊びだったらよかったんだけどなぁ。

[流れる血はそのままに呟く。
崩れた泥が途端に細かな砂へと変わり、舞い上がった。
丁度煙幕を張るかのように、ふたりの間に白い闇を作り上げる。
そうして、その向こうをじっと見据えて]


[視界が遮られる間を使って、一つ、人形を作った。
丁度己と同じ背格好のそれは、相変わらず不格好で、不細工な出来。
平時で見れば見紛う事など決してないだろう。
それでも今のよく見えない状況ならば、もしくは払われた後の一瞬だけでも、騙されてくれはしないだろうかと考えつつ。
人形から離れた位置にて姿勢を低くする*]


[華月斎の呟きは、坊主には聞き取れなかったが、浮かんだ笑みに気付くと、ひそりと口の端を上げる。
酒が切れているのは、本当だった。だが調子が悪いのは酒のせいばかりではない。明之進から受けた一撃が未だ芯に残っていることと、ともすれば、華月斎との戦いの高揚に乗じて、己の意識を塗りつぶそうとうする闇星に抗い続けているが為]

(誰にも、何にも…)

[呑まれなどするものか、と、坊主の内の闇は吠える。それが光であろうとも、近しい闇の星であろうとも…祓おうとするなら、喰らい尽くす、呑み込もうとするなら逆に呑み込んでみせようと]


[その間にも華月斎は新たな蝶を生み出し、彼の拳の動きに気を取られて、一瞬止めた錫杖を、坊主は慌てて横薙ぎに振った]

[気を散らすための胡蝶の舞いと、半ば気付いていながら焔を放ち、燃えながら尚も輝き踊る、眩しい光を放つ蝶達の向こうにいる男に]

は…!次はどんな手妻を…

[見せるつもりか、と、声をかけようとして]


…なんっ!?

[光をも突き破るような裂帛の気合いと共に、華月斎の渾身込めた拳が迫るを、見た]


[光の力も借りず、闇を恐れる事もなく、ただその揺るがぬ心根に宿る意志だけを乗せて、放たれた一撃……]

ぐ、あっ!

[只人の、力のみであれど、力のみであればこそ、それを避ける術を持たず、坊主は、右頬に届いた拳に左へと殴り飛ばされて、地に倒れた。
錫杖も、その手を離れて、地に転がり、焔を喪う]

き…さ…

[顎が砕けたか、脳が揺れでもしているか、声はすぐには言葉にはならぬ。ただ、ようよう半身起こした坊主の、狐のように細められていた目が、今は大きく見開かれて、唇の端から溢れる血潮を拭いもせずに、燃えるがごとき色を宿して華月斎を睨んだ]


...貴様、という奴、は...

[喘ぐが如き声が絞り出されると同時、ごう、と、空気が鳴り、地に座りこんだままの坊主の周りに、緋色の鬼火がいくつも浮かぶ*]


[のんびりと返された言葉に、妙なところ律儀だよな、と思ったのは、後の攻防に飲まれて言葉にはならず。
立ち上がる様子をじ、と見ながら、息を整える。
流れる紅に過ぎったものは、一時、飲み込んだ]

……ああ、そう、だな。

[呟かれた言葉は、否定するべくもなく、ぽつり、と呟く。
土遊びで作られるものがわからなくて首を傾げたのは、よくあった。
もっとも、与えられる遊び道具に慣れていて、何かを作るという発想がなかった当時の自分には、作ろうとする事それ自体がすごい、と思えていたのだけれど。
多分、ちゃんと言った事は、ない]


[崩れた泥が砂へと変わり、舞い上がる。
広がる白い闇の向こう、影が動いた。

僅かな時間、目を伏せていた事も相まって、それが人形とは思い至らず]

巡る秋風 雲散らし
ひょうと歌えば 空晴れる
渡る秋風 運び行け
先へ先へと 我が願い

[またひとつ、即興歌を紡ぎ力のせ。
秋風の如き軽やかさを持って踏み込み、見えた影へ向け笛を横へと薙ぎ払った。*]


[焔に触れた蝶はちりと燃え、舞い上がりながら燃え尽き行く。
その最中に放たれた拳は、焔の奥に居る法泉へと届いた]

──っ、 つぁ…!

[焼けた肌に負荷がかかり、爛れた箇所に亀裂が入る。
そうでなくとも殴るという行為は自身への反動があるもの。
吹き飛び倒れた法泉への追撃もままならず、痛みに耐えるために再び脇を締めて左腕を引いた]



───くっ、はははは。

化かし合いや言うたやろ。
なんでもかんでも出してくる思ぅなや。

[睨む法泉へ向けるのは出し抜いたことに対する優越の笑み。
尤も、自身を巡る痛みに歪められた笑みではあったが。
法泉のあのような表情を見るのは初めてではないだろうか。
幼い頃は大喧嘩するような切欠は無かったし、彼が里に戻って来てからは言わずもがなだ]

なんや、目ぇ開くんやんか。

[その容姿さえも揶揄ったが、正直優位に立ったとは言い難い。
左手はしばらく動かせはしないだろう。
握られたままの拳が小刻みに震えていた]


(そろそろ、あっちもええやろか)

[法泉が言葉を発せずに居る間、意識を一瞬だけ背後へと向ける。
川へと放った狐狸と人型人形は華月斎の指示通りに半紙を濡らし、狐狸自身も身体に水を含ませていた。
人型人形はその作業の間、狐狸が流れぬように支える役目。
そしてもう一つ、人型人形についた絹糸がある役目を果たす]

わいがなんやって───── げっ。

[ようやく絞り出された法泉の声に意識を戻すと、視界には幼き記憶に残る鬼火が彼の周囲に数多現れていた。
思わず嫌そうな声が漏れ、一歩後退る]

いやーやなぁ、怒ってもぅた?

[軽い声で余裕ぶるも、その額には冷や汗一つ*]


殺しちまったんだから。

[少し離れてそう呟いたのは、笛が薙ぎ払われるより少し前か。
人形は崩れただの泥へ。
昔にどう思われていたなんて知らないまま、ただ通じないなら失敗だからと、作ったものはこうやってすぐに潰してしまっていた]

よ、と。

[そうしてできた隙を狙って、手元に作っていたすこし大きめの泥団子を、光に向かってひょいと投げる。
一見ただの歪な土の塊、投げるのもあまり上手くはない。
かろうじて方角は合っていたが、相手まで届かないかと思われた瞬間、――音を立てて弾ける]


[笑い声をあげる華月斎が痛みを堪えている事は坊主にも見て取れた。さりとて、彼が優位と思わぬように、坊主の方にも余裕は無い。
ただ揶揄う声に、瞳だけは、すう、と細めて]

怒ったか、だと?

[ゆらゆらと燃える鬼火を従えて、ゆっくりと立ち上がる]

怒ってなぞおらんとも…

[にい、と、坊主の唇が弧を描く、溢れた朱を、親指で、ぐい、と拭い、唇に残った血は、ぺろりと舐めとる。その間も視線は真っすぐに華月斎を射抜いたままで]


むしろ感心しておるさ、琥珀。

[低き声音は、熱を帯びる]

よもや、それほど馬鹿者だったとは、わしも想像しておらなんだ。

[光と闇と、異能の力のぶつかり合うその最中、どこまでも「人」で有り続ける男に、「馬鹿者」と揶揄するように言いながら、坊主は燃える鬼火を両手の周りに纏わせる]

だが、そろそろ、引導を渡してしんぜようか。

[ごうごうと、坊主の両手が燃え上がる、それは坊主自身の膚をも灼いている筈だったが、笑み佩いた顔は、その痛みを覆い隠して]


お返しじゃ!

[どん、と足を踏み込んで、華月斎の前へと、身を運ぶ、たとえ、その身に燃える拳が届かずとも]

燃えろや、琥珀ぅっ!

[突き出された腕からは、集められた焔が火の玉となって、華月斎の顔を狙って飛んでいく*]


【人】 双子 夕顔

[屋敷から通りに出て、目指したその場所へと行く道すがら。
先には気付かなかった、そこかしこに倒れる人の骸が目に入る。
彼らを踏まぬように、けれど足は緩めることなく祖父の身体を残した場所に戻り。]


 おじい さま

 

(108) 2014/02/20(Thu) 23時半頃

【人】 双子 夕顔


[改めてみる祖父の顔は、まるで眠っているように穏やかで。
思わず呼びかけるも、当然返る声などは無い。
同じ影に飲ませた異形たちは苦悶に顔を歪ませていたのに、何故祖父は違うのだろう。
浮かんだ疑問、正しい答えはもうわからない。けれど。
祖父は、苦しくはなかったのではないだろうか。
影を拒むではなく、受け入れたのではないだろうか。それならば。]


  …おじいさまは さいしょから

     あさがおに いのちをあげる

    つもりだったのかも しれないね
 

(109) 2014/02/20(Thu) 23時半頃

【人】 双子 夕顔

[身の内の心に向けて落とした呟きは、ただの推測。
そうだったら良い、祖父が望んだ結果だったら良いという、身勝手な願い。
これにも無言を返されて、こちらも唇を噤み。
生み出した影に祖父の身体を抱えさせ、屋敷へと運ぶ。

その途中、恐らくは身に宿した力に惹かれたのだろう異形たちに遭いはしたけれど。
そのすべて、影の餌食として、地に伏せさせた。
まだ、自分には為すべきことがあるから、死ねないから。]


    …ゆうがおは つよくなど ありません


[隣の部屋に祖父を寝かせて、もう一度沼太郎の枕元に戻り、落とす声音はただ、弱い。

この方が意識を落とす寸前。強い子だ、という声が聞こえた気がした。
気のせいでなければ、きっとそれは老人の優しさだ。
自分はこんなにも弱い。今すぐこの場から、逃げてしまいたい程に。]

(110) 2014/02/20(Thu) 23時半頃

【人】 双子 夕顔


 できるなら いますぐにでも

   にげだして しまいたいくらい

[だって、怖い。光も、闇も。自分自身すら、怖くてたまらない。

けれど。

先刻の明之進へと向けた願い。
それに返される声は無かった、その顔も見ることは出来なかった。
けれど、彼が自分の願いを受け止めてくれたならば。
彼自身の望みを、貫き通すならば。
より強く輝く光となって、再び自分の前に現れるだろう。]

(111) 2014/02/20(Thu) 23時半頃

【人】 双子 夕顔

[だから、逃げない。
彼らの思いを、己の定めを、見届けるために。

光の望む先を、闇の求める先を、知る為に。]


   いって まいります


[沼太郎と、雷門それぞれに声をかけてから、屋敷を後にする。
感じた気配から光の側と察した華月斎、日向はどこにいるだろう。
既に日向は光を喰われているとは知らず、同じ闇宿した者とも未だ会えもせず。

鞠を手にした少女は一人、あてもなく、歩き出した。]

(112) 2014/02/20(Thu) 23時半頃

双子 夕顔は、メモを貼った。

2014/02/20(Thu) 23時半頃


……っ!?

[笛を一閃する直前、捉えた呟きに息を飲む。
直後に伝わったのは、泥が崩れる気配。
勢い良く踏み込んでいた事もあり、勢い余ってたたらを踏むが、舞の足捌きで強引に持ち直す。
そこに生じるのは、明らかな隙]

……くっ!

[投げられた土の塊は未だ遠い、と。
改めて力込めようとするものの、それは予想外の動きを見せた。
弾け飛んだ土の塊──それは避けるも打ち落とすも往なすも、どれも容易くないと思えたから]

……避けてる暇がないのなら、


進めばいいだけのことっ!

[なればと選ぶは、一気に駆けて距離を詰める事。
弾けた土が身を穿つならばそれはそれ、笛と右腕さえ無事ならば、とそこ以外の防御は捨てる。

庇う右腕以外には相応衝撃も走るが、足は止めぬ。
幼い頃から舞の基礎を叩き込まれ、その技を一通り引き継いだ身は軽い。
その軽さを、秋風の軽やかさに乗せて。
一平太に向けて、真っ直ぐ、駆ける]


……この、馬鹿、がっ!

[少なからぬ苛立ちこめて怒鳴りつつ、右腕を大きく外へと向けて振った後、下から、掬い上げるように跳ね上げる。

それにあわせて大きく孤を描いた笛は、下から上へ跳ね上げる動きの一撃を放つ形となった。*]


【人】 双子 夕顔

[当て無く歩きながら、ふと疑問が過ぎり、足を止める。]
 

 …ほかの やみを やどしているかたは

   いずこに いらっしゃるのかしら


[明之進から、一平太と法泉が闇宿しているとは聞いた。
対して光宿すは沼太郎と明之進、華月斎と日向の四人。
自然の摂理を考えるならば、光と闇は一方だけでは存在しない。
ということは、闇も四人であると考えるが自然。]


   一平太さまと お坊さまと

     あと お一人 は …どなた ?

[会えないだろうか、と。
己と同じ、闇の気配を感じられないかと、探し始めた。]

(114) 2014/02/20(Thu) 23時半頃

双子 夕顔は、メモを貼った。

2014/02/20(Thu) 23時半頃


[こちらを射抜く視線から目が離せない。
少しでも意識を逸らしてしまえば燃やし尽くされてしまいそうな感覚に陥る。
故に息を飲み、相手の挙動をつぶさに見詰め。
動く機会を見定めようと]

だぁれが馬鹿や。
引導も遠慮しとくでぇ。

[揶揄や宣告に対しても態度は崩さなかったが、隙を見出せずジリジリ後退るだけとなる。
燃え盛る焔が法泉をも苛んでいると見えれば、嫌悪するように眉根を寄せ]

阿呆がっ!!

[声を上げ、相手の踏み込みと同時に後ろへと飛んだ。
そして腰に結わえて撓ませていた絹糸を右腕で巻き取るように手繰り寄せ、右手に握ったままであった千切った半紙を投げつける要領で絹糸を後方から引き寄せた。
その反動で川縁に居た人型人形と、それにしがみ付いて居る狐狸が宙を舞う]


[後方へ飛んだとは言え、避けることが出来たのは法泉の拳の直撃のみ。
放たれた焔は距離をものともせず華月斎へと迫り────]


あ゛あ゛あああああぁあぁ!!


[やむを得ず盾にした左腕を盛大に燃え上がらせた。
投げつけた半紙は蝶に変わることなく地面へと舞い落ちる。
いくらかは燃え盛る左腕の焔に触れ、火の粉と化した]

 っ、 あ  が、 ぐぅうう……!!

[飛び退る間に焔を受けたために着地に失敗し、踵を地面に引っ掛け背から倒れ込む。
爛れ、肉の焼ける異臭が漂い、左腕を抱えるように身体を縮こまらせた]


っ、ぐ、  …っは、 ぁ

……ぁ、 …ふ、ぐ

[荒い呼吸を繰り返し、扇は握ったままに地面に手を突き、俯き加減になりながら身を起こす]

…ん、にゃろ……

手妻、出来んく なった ら、どないして くれる…

[この状態ではもはや左腕は使い物にならない。
狐狸達は近くへと戻ってきたが、どこまで返し切ることが出来るやら。
左腕を垂れさせ、右膝を地面へと突いて法泉を睨み上げた*]


[ぱちんと弾けた土の塊。
だけれども、その向こう側から光は駆けてくる。
驚いたように瞬きして]

……無茶しぃだな。

[眼を細くする。
あのまぶしいものを早く喰うてしまえと、身の内宿す闇が囁いた]

[そうしなければ。
ずっとかくしてきたものが、あの光に暴かれてしまうぞ、と]


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