人狼議事


19 生まれてきてくれてありがとう

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[森に近い、村外れの粗末な小屋の中。月光を浴びながら、一人の女が糸を紡ぐ。

時に、銀色の光が注ぎ込む窓辺から――。


森から村へと続く小途を、慈しむように眺めながら]


 あの人の生まれた村を静かに見守ってきたわ。
 あの人の愛した村を、私も愛してきたわ。


 でも――。

 もし、村が悲しみのうちに滅びるようなら――。
 どうすれば、いいと思う?

[誰ともなく問いかけて]





[そんな事は起きないで――


   そう、願いながらも。]


.


愛する人の死を告げられるのは、辛い、わ。

自分の命が天に召す神様の御手により、刈られるよりも辛いこと、よ。
魂が千切られるような、痛みと悲しみに晒される、の。



埋めきれない空白を、疵を、魂に深く残すの。
それを埋めることなんてできるものでは無いわ。


 あの人が愛したこの村が悲しみにくれるのなら――。
 あの人の愛したこの村の人々が、身近な人を、村の人を失い。

 魂に喪失という残酷な疵を受けるのなら。

 私の手でできる事を――。

 し て、あげる――。

[例え、自らの手を赤く染めたとしても――

丸い銀の円盤を、静かに眺めながら心の奥で思って。]


【人】 酒屋 ゴドウィン

―夜・酒屋―
[もうそろそろ店を閉めて、自分の酒を楽しもうと思っていたところ飛び込んできた話。
流石に笑みも無く、細い目を更に細める。]

 …どうしようもないってのか。 いや、ないんだろうが。
 ……アンタは。 どうする。

 俺は…酒に囲まれて死ぬのも悪くない。
 いや、足掻いてみるべきかもしれんがな。 どうも、この村に毒されちまったらしい。
 自棄になる気にもなれんよ。 …しかし………。

 分かった。 誰を恨みようもない。 わざわざ、済まなかったな。

[伝える事も辛いだろう。肩を労う様に叩いて自警団員を送り出すと、沈痛な表情で暫く、小さな明かりの灯る店先に座っていた]

(19) 2010/07/03(Sat) 02時半頃

【人】 酒屋 ゴドウィン

>>23 ペラジー
[顔を上げる。陽気な笑みは向けられなかったが、翳りのある顔を向けた]

 …おう、ペラジーか。

[顔色と、声を思えば内心は見て取れる。ぽつりとこぼした。]

 その様子じゃ、聞いたな。 …お前さん、どうするんだ。
 俺は残るが…な。

(27) 2010/07/03(Sat) 02時半頃

【人】 酒屋 ゴドウィン

>>32 ペラジー
 …そうか。 しかし、言っちゃなんだが、妙な気分だ。
 ガキの頃良く、もし明日死ぬとしたら…なんて話したもんだが。
 現実にそうなるとはな。 にわかには信じられん。

 お前さんなら、どう答えるね。

[店の事を聞かれると苦笑いした。]

 酒が売れそうでな……。 閉めちゃおれんよ。

(37) 2010/07/03(Sat) 03時頃

【人】 酒屋 ゴドウィン

>>41 ペラジー
 なるほど。 俺の答えは…いつもこうだった。

  "いつも通りに過ごす。 ただ…。 違う事をしてみたい。"

 何てことはない。
 許せない奴を少し許して、嫌いな野郎を少し好きになり、
 そして最後に自分を…愛してやれるか、とな。

 俺ぁ勿論、笑って死にたいね。 悔いはある。
 だが、出来るだけ墓の下には持っていきたく無いモンだ。

[酒場娘を始めると言うペラジーに笑う。]

 おいおい、運営に人が居るんじゃあなかったか。

[ふと真面目な顔になって続けた。]

(44) 2010/07/03(Sat) 03時半頃

【人】 酒屋 ゴドウィン

 荒れる奴もいるだろう。 当たり前だ。
 誰を恨めと言う。 それこそ神か、悪魔か…。

 見えないモノを呪ったって仕方がない。
 それにな…誰だって死ぬ。 どうしようもない事実だ。
 不老不死なんざ、いまどき誰も信じちゃいないだろう。
 生きる、ってのは死ぬって事だ。 毎日俺たちは少しずつ死んで行ってるようなモンだ。
 そうだろう。 病が無くたって、俺は明日死んでいたかもしれん。
 どこかで酔っぱらってひっくり返った…なんて下らない理由でな。

[口元をゆがめて言う。]

 だが逆を言えば、人は生きる。 死ぬ寸前までは生きている。
 それもまた事実だ。

(46) 2010/07/03(Sat) 03時半頃

【人】 酒屋 ゴドウィン

>>47 ペラジー
 いや、出来れば最期は嫌いな奴を視界に入れずに済ましたいんでな。
 良い事を言って、放っておいてほしいだけさ。

 まるで俺が手のかかる人間みたいな言い草じゃあないか。
 こいつめ、ちゃっかりしてやがる。

[かろうじて笑った所に、サイラスが入ってきた。
苦笑いを向ける。]

 痴話でもなし、偶々聞くには向かん話だったな、若いの。
 ……聞いてないのか。 聞きたきゃ、聞いていけ。
 救われやしないがな。

[自警団員の話を繰り返した。]

 お前さんの妹分、何処に居るか分からんが。
 探してやった方が良いんじゃあないか。
 この時間だ、家に帰ってるかもしれんが。

(52) 2010/07/03(Sat) 03時半頃

【人】 酒屋 ゴドウィン

>>49 ペラジー
 ふん、現実的ね…。 何、ひねくれているだけだ。
 俺はもう折り返し始めた所だ、悔いも少なくて済む。

 心残りなら、お前さん達若い連中の方が多くて当たり前だろう。
 あまりにも早い。 早すぎる。
 これから、がなくなっちまうにはな。

[いささか沈痛な顔で言う。]

 酒場娘にしろ何にしろ、好きなようにやると良い。
 怖くて当たり前だ。 俺だって怖いさ。
 あんまり怖いんで、酒に逃げる気にもなれん。

(53) 2010/07/03(Sat) 03時半頃

【人】 酒屋 ゴドウィン

>>60 ペラジー
 若い内からひねくれるもんじゃない。

 〜、結婚か。 結婚は一人じゃ出来んからなァ…。

[かける言葉もなく、バツが悪そうに言う。
ワインを持って行ってしまった事には何も言わず]

 好きにしろ。
 明日は出かけるつもりだったが、そうもいかなくなった。
 ワイン一本で娘が雇えるなら安いモンだ。

(62) 2010/07/03(Sat) 04時頃

【人】 酒屋 ゴドウィン

>>63 サイラス
 お前さん以上に、あの嬢ちゃんも沈んでるだろう。
 さっさと会って、その辛気臭い顔を見せてやれ。

[会えて突き放すに言ってその背中を見送った。]

 ……ふぅーっ。
 こんな時に、葉巻が無いってのもな……。

(65) 2010/07/03(Sat) 04時頃

【人】 酒屋 ゴドウィン

>>64 ペラジー
[顔をしかめる。しっしっ、と追い払う様に手を振ると]

 俺ぁ太っ腹だが、慈悲深いわけでもないぞ。
 働くんなら飲ませてやる。

[重々しくそう言って、手を挙げて答えた。]

 ああ――また、がある内にな。

(67) 2010/07/03(Sat) 04時頃

【人】 酒屋 ゴドウィン

[独りが滲みる。目を閉じて、深呼吸した。]

 ふざけた話だ……。
 のどかな村の、果てがこれとはな…。

 存外、早くにそっちに逝く事になったなァ、兄貴…。

[独り、グラスを傾ける**]

(71) 2010/07/03(Sat) 04時半頃

 初めて目を覚ましたときにあったのは、
 幸せそうな笑顔と自分の泣き声でした。


 子どもの頭を撫ぜる親はどうしてあんなにも幸せそうなんでしょう。


 もうこれ以上は無い、と思える平凡。
 当たり前のことが当たり前にある奇跡。

 理解したらもう失っているもの。


 病気になった、と聞きました。
 詳しいことは分かりません。
 誰が病気になったのでしょうか。
 パパとママじゃありませんように。
 せめて私でありますように。


 パパもママも隠れて出てきません。
 必死に探し回るかくれんぼ。
 外は雨が降っていました。
 雨はいつも通りに音を奏でていました。


 パパとママは死んだらしい。
 嘘だ。


 何度も呼びました。
 パパ。
 ママ。
 隠れてないで出てきてよ。
 私は自分を偽って、平気な笑顔を作っていました。


 その日初めて、私は本当に、
 パパとママの為に泣きました。
 自分を騙すのをやめた途端、涙が溢れて止まりませんでした。


 パパとママはびょういんで
 なんにちも、苦しんだ末に逝ったのだそうです。
 そんなの聞きたくなかった。


 墓前に立つと涙が溢れます。
 どうして苦しんで逝ってしまったんだろう。
 どうして楽に逝けなかったんだろう。
 何を責めたらいいかわからない。


 パパとママがいない毎日が目まぐるしく過ぎていきます。
 私はいつしかパパとママがいないことが当たり前になりました。
 私は私だ。


 いつしか、私は、この記憶を封じて生きてきました。
 だけど今、鮮明に思い出せます。
 ソフィア、と呼んで呉れた優しい声。
 パパとママを蝕んだ病気。
 最後に頭を撫でて貰った刻。


 すべてはしあわせで
 すべてはふしあわせな
 おもいでです。


 わたしに できることは
 くるしまずに いかせてあげること。


 こんなときなのに、不謹慎だけど
 どうか、わらってください。**


 ねえ、あなたは何を望む?

 あなたの大切な人が――。
 死から逃れる事のできない、その日に遭遇したら。
 共に行く事を望む、かしら?

 それとも、その人を看取って――。
 短くとも、その死を悼んであげたい?

[共に生きる選択は、病の蔓延を告げられたこの村では、ほぼ難しいけれど。

自らに出来る、ことを。死の馨を纏わせた女は、そっとソフィアに告げて――**]




 これは私の進化の過程の一頁です。

 


 生まれてから、23年。
 私は初めて自分の足で立っている感覚に気づきました。


 ねぇパパ、ねぇママ。
 私は恋をしたんだよ。


 一人で息をするのがつらいから、
 あの人と一緒に呼吸をしたいと思う。


 手が生えました。
 人に触れたいと思う手です。

 すっと伸ばすと、あの人に触れられそうだった。
 なのに何故だろう。

 この手はあの人を包みたいのに、
 傷つけるナイフに変わってしまうんです。


 触れれば触れるほどに傷を付けて、
 あの人を殺してしまいそうだ。

 じゃあナイフを放つその前に
 あの人を殺してしまおうか。
 それがあの人の心を傷つけずに済む方法じゃない?


 そんなの厭だ。


 一層、二人息絶えて。
 何もかもを失ってしまうべきなのでしょうか。

 だけど、私は進化する。
 私はまだ、進んでいく。

 あの人を失っても、私は未だ終わらない。


 
 だから 私は生きたい。



 そう、あなたは生きたい、のね。

[その言葉を聞けば、それ以上は今は語る事無く。
静かに、彼女の進化を、歩む道を見守る事を決めた。]


 だけれど、

 もしも、


 "その時" が 在るならば

 私など切り捨てて下さい。


 それも、私の、願いです――――


 ”その時”

 あなたがどの道を選択するにしても。
 あなたが何を望むにしても――…。

 私が、その時に生きていられたら――…。


 あなたの希望に添うように、するわ。


【人】 酒屋 ゴドウィン

―酒屋―
[夜も朝も何人か、出ていく村人が別れの言葉や、誘いの言葉をかけに来た。
丁重に断って、幸運を祈ると告げただけだが…。
リンダの事もその人伝に聞いた。]

 若い連中から先に死んでいくってのは…どこか、狂っちゃいるな。
 難儀な事だ。 何もしてやれやせんが……。

[この時間から酒でも飲もうかとも思う。
今店に居る必要などないのだ。だが、ここ10年、この店がゴドウィンの居場所である。]

 間違いなく一つ残る悔いは…葉巻が無い事だな、全く…。

[店の奥で、茶を淹れながら苦笑いした。]

(251) 2010/07/03(Sat) 22時半頃

【人】 酒屋 ゴドウィン

[祈りの文句等知らない。だが、黙祷を捧げる。
今までとこれからと両方、去っていく人々に。]

 …どうか、ここにこうして残った事が、残った者の安らかな眠りを、約束せん事を。

[小さな掌大のボトルを空けて一口飲む。
湯が沸いて、暖炉の蓋を閉めた。ほどなく火は消えるだろう]

(254) 2010/07/03(Sat) 23時頃

ヴェス。
愚図ってても、死んじゃうんだろうけど。



私には、何もできないよ。
セシ兄は、私のこと、見てないもん。


私は、ヴェスみたいに。

まっすぐに気持ちを伝えることなんて、出来ない。


どうすればいいか、わかんないもん。


だから 諦めるのか?

だったら 厚意に あぐらでもかいてればいいさ。
言葉じゃなくても 出来ることくらいあるんじゃないのか?

モラトリアムは 長くないぜ


─…っ

[心で呟いたことに、返事が返ってくるとは思わなかったから驚いたものの。
何故、と思わなかった自分もいて。]


…諦めたく、ない。

私のこと、見てなくても、子供扱いでも。
セシ兄に、笑ってて欲しい。

…ありがとね、ヴェス。

ヴェスも。諦めないんだね。


さて――

[聞こえるということ、伝わるということ。一呼吸の間にどうでも良くなって]

どうだかな。
願っても動いても叶わないことは あるからな。
要は 自己満足出来るかどうか それだけだ。

だから――礼を言われる筋合いはない。

[いつものようにざくりと切り捨てて]

まぁ――脈はなくもないんじゃないか?

[皮肉るように言って話を打ち切った]


うん、それでも。
ありがとう、ヴェス。

脈?
─…ないよ、絶対。

セシ兄があのひとのこと、忘れるわけないじゃない。

[もう話す気はないだろうヴェスに、それでも礼を言って。
儚い笑みをたたえたまま、彼の言葉を否定した。]


【人】 酒屋 ゴドウィン

[茶を淹れて、店先に出ようと戸を開ける。
開ききった所で何かに当たった鈍い音がした。]

 ん…? こいつは……?

[茶を店先のテーブルに置いて、地に転がしてしまったボトルを拾う。
椅子に座って吟味する。]

 誰が置いて行ったのやら。 飲めって事か、返品って事か…。

[そのままテーブルに置いて、茶をすする。]

 性質の悪い嘘なら良かったんだがなァ。 こんなに良い天気じゃあないか。

(273) 2010/07/04(Sun) 00時半頃

【人】 酒屋 ゴドウィン

>>335 コリーン
[心底葉巻が吸いたい気分だった。
このまま死ぬとなるとまさに悔いとなる、と自分に苦笑いを向けていた折……]

 うん? アンタか。
 逃げ遅れてな。 仕方ないから、ふて腐れて一服してた所だ。

[まだ十分に時間はある。不謹慎だが冗談なのは見て取れるだろう。]

 ああ、俺は女を邪魔と思った事は一度もなくてね。
 少し、座ってると良い。

[一度店内に入った。ほどなくして、空のカップと、ポット…それに酒の小瓶を持ってきた。]

 砂糖が御入り用なら取ってくるが…酒とも合うもんだ。
 昼下がりに飲むのもまた、一興だろう。

(338) 2010/07/04(Sun) 02時半頃

【人】 酒屋 ゴドウィン

>>346 コリーン
[同じように、通りを見渡す。まだ、人はいる。
けれど、いつもとは明らかに違う。]

 そうだな。 こんな時だからこそだ。

 しかしま、意外と言うか、矢張りと言うか。

[木のカップに紅茶を入れ、小瓶のブランデーを注意深く注ぐ。
カップを回して簡単に混ぜて差し出した。
温くなった自分のカップに、一口口をつけてから続ける]

 いや、なに。 こういう時は、パニックになって、自棄になる奴が多いモンだが。
 村から出ていくにしろ、残るにしろ……。
 肝の据わった奴の方が多いらしい。

 そう言う所も、この村の良さだったんだなァ。

(350) 2010/07/04(Sun) 03時頃

【人】 酒屋 ゴドウィン

>>355 コリーン
[いささか、暗い顔で言う。]
 …そうさな、まだ皆どこかで、何もなければいいんじゃあないかって思ってるんだろう。
 俺だってそうさ。

 誰か、症状が出始めたら、いつまでこうしていられるか分からんが……。

[苦笑いする。]

 ふん、俺は独り身でな。 生憎、死んで涙されるような女も今は居やしない。
 まあできれば、しんみりした最期を迎えたくは無いモンだ。
 ここに居れば、少なくとも俺は俺の良いように居られるしな。

[自分の事を告げられて笑う。]
 かもしれん。 一人や二人じゃあない。
 皆が皆、居たからこそだ。

 出来れば……安らかで、のどかなままであってほしいんだが…な。

[例え…皆死ぬとしても。]

(360) 2010/07/04(Sun) 03時半頃

【人】 酒屋 ゴドウィン

>>361 コリーン
 …安らかに、か。 そうだな。

[コリーンの言う事もわかる。死を目前にして、変わる態度もあるだろう。
何かしてやれるなら。その思いだけは同じはずだった]

 死にゆく俺に流す涙が有るなら、これで酒屋の酒を全部ただで飲める…なんて嬉し涙であって欲しいね。
 泣かれる程大層な生き方をしちゃいない。

 …そういうアンタはどうする。
 こんな時に人の事を考えてれられるのは立派だが…自分の身の振り方も忘れなさんな。

 どう転んだって俺達は不幸の極みなんだ。
 今更何が有っても針は不幸の方には振れんさ。

[コリーンを見送る。半ばは自分に向けたようで]

 俺は…まぁ十分だ。 酒に囲まれて死ぬのも悪くはないさ…。

[そう、嘯いた**]

(373) 2010/07/04(Sun) 05時頃


 私は何を誤っているのだろう。
 


 好きなのに、こんなにも大切なのに
 私の言葉はナイフになってしまうんです。

 器用な恋愛なんて出来なくて。
 いつもいつも、付き合った人を捨ててきた罰なのでしょうか。


 甘い誘惑でもなく、
 快楽でもなく、

 もっともっと純粋なものが私には分からない。


 腫れ物に触るように接するなんて誠意が無い。

 私は正直です。何処までも正直です。

 そう、私が正直になればなるほど、嫌われてしまう。



 もう、一層―――死んでしまいたい。
 


 そんな、絶望感に、苛まれています。

 だけど、私にとってピッパという人はとても大切で。

 大嫌いな私が死んでも泣いてなんて呉れないかもしれないけれど

 それでも…――


 もしも、万が一
 
 ピッパさんが私を亡くしたことで悲しむこと

 その可能性がある、限りは

 私は、未だ、死ねない。



 私は……

 私は、

 何を、誤っているんだろう。
 


 パパ、ママ。
 はじめての恋で、めげそうです。

 だけれどパパとママが病に苦しみながらも
 最期まで必死に生き抜いたことを忘れない。

 私も苦しみながら、もがきながら、
 大切な人の幸せを――**


[何処からか響く声が、砕け壊れた魂に響く。]

 あなたは、立派よ?
 逃げなかったんですもの――。

 真っ直ぐに向かったんでしょ。

 思うところを、気持ちを伝えるため、に。


 私は逃げた、卑怯にも、自分の気持ちを隠して逃げたの。
 好きだったの、愛していたのに。



 怖かった、から。


 逃げた結果――。





 生まれたのは、別れ。

 あの頃に戻って、自分を変えたいと。

 何度後悔の涙を流したかしれない、わ。



 そして、私の死は直ぐ其処まで迫っている。
 私の心は壊れたまま――




 10年以上も
 深い深い疵を負った心の底で。

 ――時を止めたまま眠っている。


 でも、あなたは――。
 勇気をもって、想いを告げたの。

 
 最期まで生き抜くために――。

 最期の時を後悔しない、ために。


 それは――…。
 とても、大切なこと。



 あなたが、生きた証、よ。


 あなたの想いが届いて、――…。
 少しでも、あなたのために。

 大切な人が心を動かしてくれる事を。

 私も祈る、わ。






 あなたは私の鏡のような存在だから――…。


.



 あは、
 あははは、
 あははははは!!
 
 ―――、っ

 あははははははははははははははは!!!
 


[サイモンがあげた狂気の哂い声――。

でも、女の耳には、
それとは別の、狂ったような女の哂い声も届いた気がして――]

 ――…。

[周囲を見渡しても、女の姿は見えない。

何処か痛々しく感じる女の哂い声が、ただ耳に残った――**]


 鏡…―――

[ぽつ、と呟く。
 彼女の言葉に対しての、感想が、喉元で引っ掛かる]

 貴女は、

 つらかった、でしょう。

 ぶつけようの無い、想いを抱えるのは

 とても残酷だわ――


 ある妊婦が、隣の魔女の家のラプンツェルという果実を
 食べたくて仕方なくて、
 夫は「ラプンツェルを食べさせなければ死んでしまう」と
 魔女に乞いました。


 魔女は生まれてくる子と引き換えに、
 ラプンツェルを好きなだけ食べて良い、と言いました。
 そして生まれてきた子は、魔女に浚われてしまいました。


 子はラプンツェルと名付けられ、
 外に出られないように、塔の上で育てられました。
 魔女はラプンツェルの長い髪を伝って、塔に登り
 それが魔女とラプンツェルの会う唯一の方法でした。


 ある青年が、ラプンツェルの髪を伝い、塔に登りました。
 二人は一目見て、互いに惹かれ合い、何度も逢瀬を重ねました。
 口付け、身体に触れ、深みを知る。
 背徳的な逢瀬。


 ラプンツェルが子どもを孕んだと、知り、
 魔女は怒り狂って、ラプンツェルを塔から追い出し
 遠く遠くへとやりました。


 青年はラプンツェルの行方が分からず、
 絶望して塔から身を投げ
 失明してしまいました。


 それから暫しの時が経ち、
 ラプンツェルは、双子の男女と一緒に暮らしていました。


 青年は、ラプンツェルと再会し、
 ラプンツェルの流した涙によって、
 青年の目は奇跡的に再び光を取り戻しました。


 そうして二人は、しあわせに、なりました。
 めでたし、めでたし。



 ……とってつけたようなハッピーエンドね。
 世界はそんな風に幸せに巡る筈が無いのに。

 ラプンツェルが子を孕んで
 青年が失明して
 かなしいかなしいおしまいにすればいいのに。


 貴女も、そう。

 姿を消して、
 互いの居場所も分からずに、
 絶望して、
 後悔して、

 ……世界の全てがハッピーエンドになるわけがないのだわ。





 そうと分かっていても
 無慈悲な世界に生きても、
 それでも、

 幸せを願うのが、人なのでしょうね。
 此の物語を幸せに終わらせた、著者のように――。


[残響が掠める哄笑には、唯]

 ―――…。

[瞳に陰りを落とし、その眸を細めるだけ]


 幸せな、終りは――
 望んでも手に入れられないわ。
 
 それを望んでも、得られるのはほんの一握りの人だけ。
 多くの人にとっては、それは儚い願い。

 いいえ、一握りの人にとっても、他の人からみれば幸せなだけで――。

 本当は幸せではないのかもしれない、わね。


 でも、縋ってしまう。


 最期だから、特に――。

 幸せな終りを……。


 幸せなんてものは
 憧れる為に在るのかしら。

[ぱちり、と、瞬きをした]

 縋ってしまう、か。
 そうね。

 ……そう。

 なんだかんだ、言っても、
 それを望んでしまうのね――


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