人狼議事


25 花祭 ― 夢と現の狭間で ―

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視点:





    [じわり]





 [血のにおいが広がる]


     




[ぱちり、と響いたのは扇の音]

 


[届いたのは生殖管理センターからの密書
 ……知己からの手紙としか取れないそれには
 暗号で、この祭りが繁殖の場であると
 確定できたとの知らせ。

 青年はそれを受け取れば……大儀名聞は揃ったと
 ……あの人を殺した獣を狩るための……
 常の笑顔とは違う暗い笑顔を作る]


…あぁ、そうか。

[思い出したのは血塗られた記憶。
 あの椿の花は主の下へたどり着けるはずもないのだと。

 何故ならば…

 白い指はそっと、帯の上からするりと己の腹をさすった。]


[そして、使用人を装った密偵は、別に封書を差し出してくる。]

 ごくろう……

[人気のないところで、それを開け、中を確かめる。
 それは、この花祭がクロであることを告げたものと、今回の仕事の相棒の名があった。]

 ふん…そういうことか。
 化けたものだ。

[そして、見終わると、耳裏に貼り付けておいた管理センターから支給された通信装置を起動させる。]


手妻師 華月斎は、メモを貼った。

2010/08/03(Tue) 01時半頃


雑草はどうせ、腹の足しにでもするつもりなのでしょう?

[勝手知ったる慣れたる事と、醜い主催に囁いて。]

あぁ、噂のみ聞く空蝉の君も、ただの空っぽであるのならあなたの脂肪に変えてしまいましょうかね。


[広がるそのにおいは、密やかにけれど確実に
じわりじわりと白を朱に染めていく]

  ――…愚かなこと。

 
 私を宴に呼んでおきながら、愉しめと。


[硬質な少年の声でなく
艶を帯びた、色香含むこえ。
パチリと
脳裏で響く音に僅か意識を向けた]


 さて

[それから聞こえるもうひとつ]

 ――…其は誰が事ぞ?


[年経ても衰えず、更に容姿が艶を増すのは。
 花上がりの分際でここまでの地位に登りつめたは。

 こうして祭に花を添えながら、子を欲しいと乞う貴人達のために胎を貸していたからゆえか。
 一人食い、一人産むそのたびに、色香を艶を増していく。
 それはまるで、遠い昔に死に絶えた男の対たる生き物に近づいていくかの如しこと。]


[主を持たない花は、主のかわりに上司を得る。
 チャールズの死の現場、無残に食い荒らされた身体
 それを目撃した青年、センターの人々、
 隠蔽される事実、
 復讐を糧にその事実へ必死で追いすがった。]

[その結果が、現在である]

 ……刷衛殿……?刀を取りにいけず申し訳ない
 寝すぎて時間を失した。
 それに昼間は運んでもらったそうで……
 重ね重ね申し訳ない。

[包帯は便利だ。その下に通信器具を取り付ければ
 気付けるものはいないだろう。]


…食うには頃合いの柔らかさではあろうがね。

[隠した扇の裏側、呟く声は微か]


種をつけぬ花など、肥やしにしかならぬ事。

[く、と喉奥で哂うは声なき声。]

新しく、面白いものが来るというのは、そなたの事か?


[噂は半分が真実
半分は彼らが見た幻

身に宿る其れを
少年自身自覚の無いまま飼っている。

多彩な芸は全て種付ける相手を引き寄せるが為
花は
ときに牙を剥き、生を喰らう]


 なるほど、寝すぎか。
 まぁ、いい。

 しかし、この場がクロとはな。

 とりあえず、今は気になる件がある。

[そして、明の件を打ち明ける。
 主を探す花がいると、しかし、その主は、居所がしれぬ。管理センターのデータの場所も不在だということ。]

 考えたくはないが、
 その主が巻き込まれた可能性はある。

[しかし、明自身がもうこの世のものではないことには気づいてはいない。]


 ――さて?

[吐息混じる短な応え。
暗く翳りを帯びた冬色の瞳を細め、薄く哂う]


【人】 手妻師 華月斎

―花祭前:花達の棟―

 虎鉄、照れるって柄かいな。
 手妻、愉しみにしてくれるんは、嬉しけどな。

[へらっと笑う相手の眉間に、叶うならでこぴんを一つ。]

 あんひとも、それが舞と笛の才の代償やったんやないかなぁ。
 なんも難がない人なんて、おらへんやろ。

[ふと思い浮かぶのは、才の全てを持つと噂されるロビン。]

 ロビンって全ての才持つ謂われ取る花かて、性格はなんや、ツンツンしとったで?あれも、才の代償やろか。

 ……虎鉄の部屋はそこやな。
 ほな、花祭で。

[虎鉄の挙動に少しの違和を覚えつつも、その場では特別気にする様子を見せず、ひらっと手を振ると自分に宛がわれた部屋へと華月は入っていった。]

(23) 2010/08/03(Tue) 01時半頃

 まこと申し訳ない。
 ……ただ、これで私が太刀を求める理由も
 さらにお解かりになったでしょう
 獣が牙をむくならば切り伏せるまで。

[人狼病発症者はまるで人ではないといわんばかりに]

 ……アケノシン……の主ですか……
 確かにこの豚狼の屋敷に
 あのような儚げな花を
 活けたまま放置は無用心すぎますね……

[同じく儚げな花が
 既にこの世のモノではないとは知らず]
 
 ともあれ、今日の宴がすみ次第そちらの部屋へ向かいます
 


 なるほど、太刀が必要な理由ね。
 なれば、やはり選んでもらわなくてはならないな。

[宴が終われば訪ねる旨は了解する。]

 精々色っぽく来て貰おうか。


             ふふ、冗談だ。

[そんなからかいの言葉も添えつつ。**]


 ええ、飛び切り切れ味の良いものを
 選ばせていただきます。

[続いた言葉には小さく哂う]

 そちらこそ、艶やかにお待ち頂ければ
 太刀の分抱いて心地よく致しましょうか?

[口調こそ畏まったものだが、こうなれば花と主ではなく
 仕事仲間。冗談に返す冗談も大概だった*]


【人】 手妻師 華月斎

―大広間・窓際―

[虎鉄と別れた後、準備を済ませた華月の姿は確かに大広間に在った。ヨアヒムの趣味に合わせてか、和装が多い中、あえてか今宵は黒と紅のグラデーションのチャイナ服を着こんで、独り窓際に佇んでいる。]

 誰かに似てはるおもうとったら、霞月夜様に似てはるのか。

[迦陵頻伽の名に相応しい唄声を聴きながら、ぽつり呟くのは、高嶺と霞月夜を見比べての感想。]

 よう、似てはる……。

[つっと彼らの容姿に似た、夜空に浮かぶ月に眼差しを向けた。
華月はまだ、自らの芸を見せようとはしない。]

(35) 2010/08/03(Tue) 02時頃

手妻師 華月斎は、メモを貼った。

2010/08/03(Tue) 02時頃


───……。

[聞こえる言葉達に、僅か眉をひそめた。

本郷の家は、家系として狼憑きの血筋である。
親から子へ、子から孫へ。孕み、孕ませ、其の血の恩恵によって
裏社会でも表社会においても高権力者の立場を一層濃くしてきた家だ。

ただ、次の当主の性は、判明しない。
酷く不安定なのか、誰もまだ

答えを、知らない]


【人】 手妻師 華月斎

―大広間・窓際―

[天空を見詰めていた苔色は、己にかかるだろう言葉を聴いてそちらを向く。]

 嗚呼、邪魔しとったかいな。

[少し前噂した花の姿に、小首を傾げる。
その顔に何かが足りない気がした。]

 ……酌、所望されとるけど、ええん?

[睨まれているとも思える凝視に、苦笑いをして返せば、それよりも前に霞月夜にロビンが返す。]

 癇癪玉みたいやなぁ。

[思わずそう呟いた。]

(51) 2010/08/03(Tue) 02時頃

手妻師 華月斎は、奏者 セシルの怒号に「なんや、短気なんが多いなぁ」と再度呟きを零した。

2010/08/03(Tue) 02時半頃


[歩むたびに響く痛みは、少しずつ少年を染めていく。
じくじくと響く痛み、滲む朱
与える悦びを、知っている。
交える悦びを、知っている。
黒い塊にしか見えぬ彼を
翳った暗い瞳はしっかりと映している]

 ――私がこの身を使ったなら
 海に巣食う魔物の唄でも
 安宿では味わえぬ舌技でも披露してやれるがの。

 ふふ……ふ

[たとえ少年に自覚は無くとも
生まれながらに、立派な男娼であった。
この時代で望まれぬ子が何処から出てくるのか
――…元を辿れば少年の血族に行き当たる。
血を受け継いだ親に放り込まれた花の為の学園は、良い餌場。
記憶の無いまま、幾度ひとを魅了してきたか
そうして作られた噂の真相を、少年自身知りはしないけれど]


【人】 手妻師 華月斎

―大広間・窓際―

 華月でおおとるで。

[癇癪玉と称した少年に、近寄るなと謂われたにも関わらず間を寄せる。]

 足怪我しとるんやな。
 あと、眼鏡がないようやけど。

[伸ばす手、相手に届くか否か。]

 椅子に座らせてもろうとき。
 それか、部屋まで戻るんやったら、おぶっていってもええ。

 ツンツンしとるんは構わへんけど、そゆ方法で他の花の邪魔はしたらあかんよ。

(71) 2010/08/03(Tue) 02時半頃

手妻師 華月斎は、さすらい人 ヤニクの言葉に密やかに同意を示す。舞台を壊すのはやぶさかではないと。

2010/08/03(Tue) 02時半頃


【人】 手妻師 華月斎

―大広間・窓際―

 ……っ

[叩かれた手に受けた衝動に、微かに声を漏らした。
一瞬見開いた眼は細まり、唇の端が上がる。]

 阿呆。

[今度は遠慮なく崩れ落ちた相手に手を伸ばし触れた。]

 そんな調子で逃げてどないすん?
 それに、わての手、もしうごかなったらどないしてくれるん。
 手妻師にとって、手は命やで?
 そゆこともうちいと考えて、ツンツンしぃ。

[有無を言わさず担ぎあげて、椅子にその身を座らる。
それから先、また逃げようとするならば、華月の知ったことではないが。]

(86) 2010/08/03(Tue) 03時頃

【人】 手妻師 華月斎

―大広間・窓際―

 騒がしゅうして、すまへん。

[はぁっと息吐いて、問いかけを向けてくる高嶺に謝罪を向けた。
その後、叩かれた手をチロリと舌先で舐める。

ロビンにかけた言葉ほど、手の傷のことは実は気にしていない。
あれだけのことで、手が動かなくなることはない。
ただ少し、花の年嵩として灸をすえただけのこと。]

 ツンツンしとるのも、ロビンの個性やとは思うけどなぁ。

[そういうのも嫌いやないよ……と、常のように呟くも、>>94さくっと切るような高嶺の言葉に、苔色をその人の真意を伺う為に向けた。]

(98) 2010/08/03(Tue) 03時頃

【人】 手妻師 華月斎

 困ったもんやなぁ……。
 なにが、そこまで意固地にさせとるんやろか。

[確かに癇癪玉には近付くなと謂われ、手を出したのは華月。
その代償も実際の所なんとも思っていない。
気にしているような言葉を紡いだのも、唯の灸。

手に強張ったロビンの身体の感触が残る。
それは、相手の心に刹那触れたに等しいか。]
 

[高嶺の返答に、暫しの沈黙を返す。
それでもロビンが去ろうとするならば、止めることはしない。]

 せやったら、酌しましょか。
 少し、変わった酌やけど。

[盃に手を伸ばせば、そこに舞い降りる和紙の蝶。
手妻師が片手で刹那盃を隠せば、蝶は酒と変わっていた。
それを高嶺に差し出せば、受け取って貰えるだろうか。]

(105) 2010/08/03(Tue) 03時頃

 「此処は”何”のお祭りか」か。
 知ったような口だなロビン……

[歪む口元は酷薄な哂い。
 彼が獣だというのならば……]


…余計な事を、外に流すな。

[それをこちらで呟いたからにはそれなりの理由もある。
霞のほうを僅かにらんだが、結局はため息に変わった]


【人】 手妻師 華月斎

[ロビンの去り際の凄絶な笑みに、ぞくりと背を走るものがあった。
我知らず、返すように零した笑みは、婀娜っぽいもの。
それは、僅かの間に消え失せる。]



[求められるなら、そのまま花主たちの酌をして回ろう。
その途中、虎鉄の姿を見止めれば、未だ彼の人の不自然さに正しく気がつかぬまま*微かに微笑を向けた*]

(116) 2010/08/03(Tue) 03時半頃

手妻師 華月斎は、舞台の即興が終われば、花主の邪魔にならぬ程度に*賛美の視線を向けた*

2010/08/03(Tue) 03時半頃


【人】 手妻師 華月斎

 水……そりゃ、気つかへんで申し訳あらへん。

[高峰の言葉に、次の瞬間、袖口から取り出したグラスには、なみなみと真水が注がれている。

少しだけ瞬いた黒檀に、苔色の眦は*微笑んでいた*]

(118) 2010/08/03(Tue) 03時半頃

 ひとの裏も見えぬものに、意味などわかるまい。
 ――存外に、小心よの。

[恐怖と怒りと羞恥
憎しみ、悔しさ、幾つもの波に呑まれ
小さな冬の白はあっという間に攫われて――――

朱が言の葉紡ぐに至った経緯など、話してもせん無い事。
擦れ混じる声音でからかいの言葉を送った**]


手妻師 華月斎は、メモを貼った。

2010/08/03(Tue) 03時半頃


[さて、餌食に喰らわれたは、虎の親か虎の子か…。]


[霞の言葉にふと思い出す。
虎の主を食った時には、花は食われた男のそばには居らず。
ただ、つまらぬ食事であったことしか覚えていない。
味はまあ、それなりでもあったが]


[途中、すごい眼つきで退席したロビンに向けられる感想。ちいさく、なるほど、と呟いた。]

 確かにあの物言いは特殊だな。
 花なのに、あそこまで花らしからぬのも不自然といえば不自然だ。

 折りあらば、話してみるかね。

[顔で逃げられなきゃな、と付け加えつつ…。]


 花、らしからぬか。

[花のありよう、あるべき姿も人それぞれ
 深く追求するでなく、ふぅん、とかえし]

 ああ、彼の言の意図が黒かどうか
 お互い確認しよう
 ……なんだ、顔に傷でもおありで?


[顔に傷、と言われて噴いた。
 そうだったと、こいつは眼を隠してやがる。]

 ああ、それはもう酷い傷だ。顔全体がひしゃげてやがる。この世のものとは思えんぞ。

 ほれ、見たくなったか?

[下品な笑い声]


 それは、まことなら下手な花より
 人の記憶にも残ろうぞ。

 ……そうだな、まことかどうか確かめてやろうか?

[まるで子供に良い子にしろと脅す風だ。
 なれば、此方もからかう様に
 売り言葉に買い言葉を花で笑いながら返して]

 それとも、触れて見聞でもしようか?
 その傷が何処まで刷衛殿を覆うものか


 さすがの花だな。
 ならば確かめてみるがいい。

 見ずに我の醜さがわかるほどなら、
 俺はこの顔をなお、愛おしく思うことにしよう。

[こいつは面白いといった口調で。]

 まぁ、潜入で助けがいれば呼べ。
 わかっているだろうが、力もそれなりにあるぞ?

 まずは刀か。
 ではのちにな。**


 己の醜さを愛でるか?
 なかなか面白い趣向よ。
 触れてつまらぬ顔ならどうしてくれようか

[こちらもクスクスと愉快気に哂い零す]

 ……私を運べるほどにははわかっている。
 研ぐに慣れても、切るに慣れぬなら逆に呼べ。
 獣狩の舞なら幾度も舞った。

[主の好んだ武舞の動作は、
 時に太刀を、時に鉾を獣の血で赤く染め上げた]

 退屈な宴はもう座した、適慮向かう

[舞台の上にいた時、興が乗ったのは本当だが
 こうして狩に思いをはせればそれは色褪せて
 包帯の奥、紅が更なる朱をと*瞬いた*]


【人】 手妻師 華月斎

―大広間―

[>>128高嶺の言葉に表情に、僅かに眉尻を下げて微笑む。]

 そな簡単に種教えよったら、おまんまくいっぱぐれるさかい。
 ……先程ん件は、お疲れさまです。

[労いを付け足せば、遠くヨアヒムが手招くのが見える。
酌をしろということなのだろう。]

 そりゃこれだけやったら、花として生きて行けまへん。
 望まれるんやったら、また。

[>>150去ろうとする高嶺へ、口早に告げる。
最後に悪戯か、別の手妻の切片を見せようとしたか、気づかれぬよう、相手の流れる髪に和紙で作った蓮の花を挿した。移動中落ちなければ、黒の上に白い仮初の花が咲き続ける。]

(194) 2010/08/03(Tue) 09時半頃

【人】 手妻師 華月斎

[その後、急ぎヨアヒムの酌に向かった華月に>>153試すような視線が投げかけられる。ヨアヒムに尻を撫でられながら、苔色は紫苑色を探す。>>184視線はかち合ったか否か。
かち合わずとも、竜笛の音がし始めれば、華月の動きは決まる。

丁度、ヨアヒムの興味が、場を去ろうとする目隠しの花に移ったこともあり、するり舞台による華月の手には、黄金色の扇。]



[その扇が揺らめけば、舞い始めるは本人ではなく、7色の和紙の蝶。雨上がりの空に架かる橋の色は、空に昇る龍に絡むがごとく。そして、カンバス上に混じる色々を現しているかのようにも見えるか。

蝶の儚い舞は、筆を操る花の手が止まり、龍が天に昇りきるまで添えられる*]

(197) 2010/08/03(Tue) 10時頃

手妻師 華月斎は、メモを貼った。

2010/08/03(Tue) 10時頃


【人】 手妻師 華月斎

[りぃん――まるで終わりを告げるような鈴の音が響けば、1羽、また1羽と、7色の蝶が床に堕ちて行く。

高らかに、天に姿を消す龍とは対照的。
最後の蝶は、儚く地に堕ちた。

それは、笛の操り手と蝶の操り手と、対照的な二つの花を思わせるものかもしれない。]

 高嶺様、もう少し居られとったら、わての手妻見せれたんやけどなぁ。

[余韻が引いたとき、ポツリと呟く華月の目にも、僧侶と元花が絡み合う姿が映る。おそらくは、それに対する想いも、鵠とは対照的なものであろうか。]

(198) 2010/08/03(Tue) 10時頃

【人】 手妻師 華月斎

 ちぃと、疲れはっとたんや。

[流し目に流し目を返す。唇の端に苦笑い。
つぃっと扇を動かせば、死した蝶の内より紫が息を吹き返す。
それは戯れに、客席を見やる鵠の髪に止まる。]

 紅い月か、見事なもんやなぁ。

[紫苑色とは反対に、苔色は舞台の中央に。
カンバスに描かれた色彩に、感嘆の息を吐いた。

さて、そのとき、筆を取っていた花はどうしていたか。]

(201) 2010/08/03(Tue) 10時半頃

【人】 手妻師 華月斎

 嗚呼、わては華月いうねん。こっちは鵠さん。
 こっちこそ、愉しませてもろたわ。ありがとさん。

[名乗りが見事に重なって、笑いながら月瀬に礼をいう。
正反対に見えて、時々こうして重なり合うからこそ、馴染みなのかもしれない。]

(206) 2010/08/03(Tue) 11時頃

【人】 手妻師 華月斎

 しかし、これで完成やないんかい。
 すごいもんやなぁ。

[紅――に心を奪われたか、舞台をさる脚はやや遅い。
ふと、高嶺が何故疲れていたのかの問いに答えるのを忘れていたことを思い出し、鵠に答えるついでのよう付随して月瀬に言葉をかける。]

 高嶺様は、さっき、舞台下でちとどんぱちあったやろ。
 治めてくれるんに、気使われたんちゃうやろか。

 そや、月瀬はロビンと仲えぇみたいやさかい、後でわての手はなんも問題ない言うといて。灸すえすぎたかもしれへんから。

[少し赤味の残る手を、蝶のようにひらひらさせた。]

(208) 2010/08/03(Tue) 11時頃

【人】 手妻師 華月斎

 そやなぁ、明日は満月やったな。

[その事実に何を思うか、苔色は細くなる。
仲良しの単語には、肯定を示すように、鵠の視線を受ければ唇に三日月を浮かべ、絵画に関する評は頷きを返す。と、月瀬に手を取られて、次に満月のように眸は見開かれた。]

 いや、触るな云われて触ったんは、わてやし。
 こうなるかもしれんと覚悟はしとったんや。

 月瀬が謝ることはないんよ。

[視界の端に、笛を操る美しい手がよぎったのを見た。]

 せやかて、なしてあそこまで頑ななんやろなぁ。

[叶うなら、あいた片手で桜色の髪を撫でようとしつつ、苔色をよぎった手の主に向けて、小さく大丈夫だと云う様に微笑んだ。]

(213) 2010/08/03(Tue) 11時半頃

手妻師 華月斎は、奏者 セシルに、問いかけの答えを求めたわけでは特にないようだった。

2010/08/03(Tue) 11時半頃


つがいで飼うのが無理ならば、共に血肉となってもらうも一興か。

それならば、彼岸でも共にあれようて。
主にはぐれた花の如く、迷い出る事もなかろう。


【人】 手妻師 華月斎

―大広間―

[己が手に触れるまで、今触れている手が握り締められていたことは知らない。
けれど、今、離される手が小刻みに震えていることは判る。
その理由を問いたげな苔色。しかし、唇は問う言葉を紡がない。

撫でる桜色。相手がそれに叩かれる錯覚を覚えているとは、これも知ることはできない。
人の心の裡を読める才は、華月にはない。]

 逆に、形残るからこそ好む主もいてはるやろ。

[向けられる笑みに、返すは苦笑。]

 ほんま、叶わんな。
 判った、そこまで云うんやったら、謝罪うけとっとくわ。

[月瀬の仮面の下の想いは判らずとも、本当に仲が良いのは彼らの方ではないかと、鵠に言葉なく問いかける。されど、視線そらされたままなら届かぬか。胸前に握られた手に緩く首を傾げて此方も視線を外す。]

(226) 2010/08/03(Tue) 12時頃

【人】 手妻師 華月斎

[>>217琵琶の花主の言葉は聴こえたか聞こえていないか。
聴こえていたなら、その裡を知ったなら、唯微笑みを向けるだろう。

華月は、花主に囲われたことのある花だ。
その期間、友と別れることの感慨など、薄れて久しい。
弟分の虎鉄と長く連絡をとらずにいたように。

月瀬が酌に回った後、鵠はどうしたか。
華月は、まだその場を辞さず、花祭の中に*溶け込む*]

(227) 2010/08/03(Tue) 12時頃

手妻師 華月斎は、メモを貼った。

2010/08/03(Tue) 12時頃


 この手を離れて行くならば
 たれかの元へたどり着く前に

 そう、いっそその翼を手折り――縊り殺してしまえばいい

[少年の自覚は無きままに
浮かぶほの暗い朱]


【人】 手妻師 華月斎

―大広間―

[ヘーゼルが揺れるのを具に見やったからこそ、やはり問いを向けることができない。
ただ、表情が、ロビンを庇おうとしたときよりも柔らかくなっていることで、佳しと華月は想う。]

 わても、鵠さんの舞と笛、好きやよ。
 鵠さんの舞に合わすには、わての楽器の腕やと力不足やけど。

[手妻への賛美に、同じく賛美を返す顔は、常々多々を好きと云うのと変わらない。
共に酒宴へ降りる、りぃんと澄んだ鈴の音が響いた時の表情の方が、常と違うことなど、顔を合わせていなくば、相手は気づくまい。]


[>>254顔見えぬまま聴こえた呟き。
少しの間の沈黙。酌先を探すその人だけに聴こえるよう低く抑えた声音を紡ぐ表情は、どこか困った色が滲んでいた。]

(290) 2010/08/03(Tue) 16時頃

【人】 手妻師 華月斎

 媚も艶も覚えたら、今の鵠さんには戻られへんで。
 それで失うかもしれへん、囲われ先もきっとある。
 せやけど、リスク覚悟で、それとは違う場所を得る可能性を選ぶこともできる。

 それがええんか、悪いかは、後になってみんとわからへん。
 それでも、変わりたいおもわはるんやったら

[次の瞬間だけ、嗚呼、鵠にはこうなって欲しくないと示すように、艶めいた声で囁く。]

 わてが練習相手になってもえぇで。
 ……やさしゅうはできへんけど。

[その最後の一言が、誰もがあるだろう、華月の秘密の欠片だと気取らせぬように、浮かべる表情は微笑。そして酌の相手を見つけた相手から距離を取った。]

(291) 2010/08/03(Tue) 16時頃

[遺しておきたいものと
食らってしまいたいものと

己の感覚にとってそれらは違うもの]

…傍に置くに値しないなら、ただ食えばよいまでの事。

[そうして、生きているのだから]


[屋敷の構造を把握しながら
 通信を介し、雇い主であるセンターに
 極秘裏で屋敷の封鎖と
 豚狼を捕らえる手はずを整えていく。]

 ――シュレーゲルは今は宴で最後の愉しみといったところだ
 彼を狩るのも任せてもらおうか?
 ……わかってる、情報を吐くのなら殺さぬよう自重する
 


[打ち合わせる間、聞こえる声は愉しげに
 さて、今度の狩りでは幾つの獣を狩れるのか*]


 ん?

 仕事熱心だな。
 ああ、ヘマをしないのならやってくれ。

[そして、少し間をおいて]

 そうだ。殺すなよ。


 ……何故……?
 人に害なす獣、殺すのが当然であろう?
 害をなして殺されぬなど……
 
[聞こえた声に返すのは心底わからぬと言う声]

 獣を殺さねば、獣に殺された人々の無念は晴らせん

[低く告げる声は*暗い*]


 なるほどな。
 言いたいことはわからんでもない。

 お前はお前だしな。

[暗い声に少し、声はまっとうになる。]

 じゃあ、言い直そう。
 殺されるな。
 身体だけじゃない、心もな。

[そして、しばし沈黙したあと]

 とっておきを貸してやるから。

[そう告げた。*]


【人】 手妻師 華月斎

―大広間―

[人ごみから離れた華月は、虎鉄が居ればその傍らで、居なくば独り窓際で、やがて始まった明之進の舞を見る。]

 明之進の主さんっぽいんは、姿みぃへんけど……。

[小さく零す言の葉。少し首を傾げるも、見ゆる地獄の焔を思わせる舞に、やがて見惚れ囚われれば、擡げた疑問は、火に炙られ、燃え消える。]


[舞が終わるまでの沈黙。
その地獄の焔に焦れるような眼差しは、傍に在れば虎鉄は知ることが出来ようか。

紫苑色の眸の人と、焔に囚われた眸は同じ時を振り返る。]

(309) 2010/08/03(Tue) 17時頃

【人】 手妻師 華月斎




 そう、ならへんことを、ねがっとる。

[鈴の音に遮られるように、返せなかった言葉を、椿の花落つる時、呟いた。
それの言葉の真意がどこにあるかは、呟いた本人が、一番*判っていないのかもしれない*]

(310) 2010/08/03(Tue) 17時頃

手妻師 華月斎は、メモを貼った。

2010/08/03(Tue) 17時頃


…肉を。

[食らいたいと願う。
あのように追い立てられては、たまらない]


[子を為して大成するか、食い殺されるか、二つに一つ。
 それゆえ高嶺を名乗れぬ花は、2つと居らぬ高嶺の花と。]


…食ってみたい男でも、見つかったか。

[不意に投げてみる声。
特に目的があるわけではないが。
花祭に出入りする関係、
あの人食い花とは何度か面識もある。

当然、共に"食事"をしたことも、だ]


…乾様も、お父上同様…血は争えぬようで。
このまま色に狂うなら、容易に手の内に落ちましょう。

[嬌声に混じって聞こえる囁き声。]

良い体つきをしておりますし…寺にて節制しておられるのなら、味の面ではあなたのお気に召すのでは?


乾?
…ああ、あの色坊主の。

[小さくわらう。
引き締まった、と聞けば幾らかは
興味があった]

脂身が多いのは好かん。


わたしは悪食ですから…脂のしっかり乗ったものも嫌いではありませんよ。
それに…祭りにて喰らうはただのエサではないのですから。

[子息を送り込んできた家のいくつかは秘密裏に、その子ではない世継ぎを望んでいる場合もある。
 当人たちはおそらく知るまい。]


[熱が身を侵食していく
満月が
近い

少年は夢うつつ
真っ赤に染まった先を垣間見る]


 肉を――…喰らい、種を植えつけて


[裏の路地で
望まず生まれ、捨てられる子供たち
この世界に何故、底辺と呼ばれる其れ等があるのか
知っている
知っていた]


 壊す
 
 この世の理

[遠くに会話を聞きながら
さらに深く、夢の奥へと堕ちていく**]


…わかっている。

[食うだけではない。
その言葉がどういう意味なのか]

…ああ、もうすぐか。

[さざめくような声。
もうすぐ、またひとつ人喰らいの花が咲く]


 ……イアンの心は主が亡くなった時に、
 既になくなっております。

[ぽつり、そう零せど、すぐに小さく笑って] 

 なんて……殺されるようなへまはいたすまい。

[取って置きのの言葉には嬉しそうに笑みが零れる]

 ……殺すな等とおっしゃるから
 太刀を拒否されるのではないかと危惧しました。
 今、受け取りに参ります。
 お時間よろしければ、部屋にお帰りください


ああ戻る。
だが、こころはな、なくならぬよ。



それにそういうことを奴は望まないと思うがな。
[それはさりげに、実は知っていること、告げた。]




 ……なくならなくても……いりません


 それに……主の真意は今となってはわかりません……

[高峰の言葉同様に、主の意思を推測する言葉へは
 そうとだけ零した]


 ――其は、幾多の言霊
 其は、この世ならぬ鳥のうた
 それから

 其は、この私よ 

              愚かなロビン

[つかの間の歌は
途切れ

脳裏で
哂うこえが

する]


 そうか。
 じゃ、しばらくは、俺に預けておけ。

 仕事中は、以心伝心しておかないとだからな。

[さらりと]


…………

[預けておけといわれて、はいそうですかと
 言えるほど人に甘える性分でもなく
 仕事も絡めば露に拒絶するほど頑なでもなく
 返事に窮して俯く]

 ……先程触れて確かめるとも
 申し上げましたし

[そう言って自分が軽口で交わした約束を
 律儀に守ることを口にしながら話題をそらした]


[親は天性の誘惑者だった。
何故彼が裏町に居たのか、知る事は結局無く
教わった事といえば満月の夜毎行われる――

多才な芸妓を持つ花と
その稽古を身につけたのは少年なれど
型どおり
譜面どおりの所作
毒花咲かずしては凡才に留まる

噂のロビンは、少年の内で眠る朱いろの花
芽吹くときは、もうあと僅か]


 お前は、本当に正直なんだな。
 まぁ、いい。

[冗談交じりの件を、また新たに口にしたときは、小さく息をついて…。]

 無理せずともよい。
 俺なんぞ見なくても触らなくてもよい。
 お前の手と目を大事にしてやれ。

[一途な花というものを感じている。]


【人】 手妻師 華月斎

―大広間―

 虎…鉄……?

[眸の奥に椿の花、地獄の焔を抱いたまま、己の名を呼ぶ相手を苔色は見る。]

 どうしたん?顔色わる……って、おいっ。

[駆け出す青年に伸ばす手は、しかし、途中で落つる。
燃える苔色は、落とした手を見る、微か叩かれて赤に染まった手を握った。

今、追ってはいけないと、自覚がある。
追っては、手を伸ばしては……願ってしまうから。
地獄の焔の中にある   を。]

(351) 2010/08/03(Tue) 22時頃

【人】 手妻師 華月斎



[沈黙。伏せる瞼の下に焔を隠す。

りぃん――涼やかな音が暗闇の世界に響いた。
苔色を開ければ、いつの間にか高嶺の姿があり芸を所望していた。そして、それに応える鵠の姿。]

(353) 2010/08/03(Tue) 22時頃

 ……そのように、育てられております

[主を知っているならば、主が信仰する神と教義
 それも主を通して知っているだろうと]

 ……無理を、しているつもりはありませんが……

[大事にしろ、そう言われても
 大事にする意味を失っている青年は
 頷くも否定も出来ず
 また返事に窮しそれだけを零す]


 ああ、そうだな。お前は何も悪くない。
 亡くした主のため、すべてを込めていくのは、花として幸せなのかもしれん。

 ああ、そのとおりだ。

 余計なことばかりを言ってすまないな。
 まぁ、気にするな。

[本当に見えぬのならば、だが、
見えて見ぬのなら、それは、何かが違うと思った。

 そして、その事実は、ひさびさに気分を落ち込ませるものだったが、気にしても仕方ない。]


【人】 手妻師 華月斎

―大広間―

[白鳥が舞うのを、苔色は見詰めた。
鳴る笛の音に、密やかに胸元を探る。
そこには相方というには、心をかけていない笛が在った。]

 ……わても、一曲吹いてもえぇやろか?

[鈴の音の余韻が醒めたころ、ほつりと次を立候補する。
その言葉は、笛を芸とする壇上の2人にどう響いたか。

華月は応えを待つ間に、身を舞台へと運ぶ。]

(359) 2010/08/03(Tue) 22時半頃

 …………はい。

[眼前の仕事仲間の口にする言葉に
 青年は何度も返事を窮し]

 ……例え、あの人が望まなくても
 それでも私の咲き方です。
 私が選んだ以上、私が悪くないとは申し上げられません
 ……が、おっしゃるとおり幸せだとは、思います。

[それでも、外を眺める刷衛を紅で見据えながら
 静かにそうと告げて

 例え己が目を塞ぐ様子が
 他者の気を塞いでも……己に積はないとは言わないが
 曲げることはない]


[ふと、こちらを見ているのに気がつくと]

 おまえ、見ないといっただろう。
 見たのなら、笑え。

 見たのなら、貸した代償は払ってもらうぞ?

[今度はふざけた声になる。]


【人】 手妻師 華月斎

―大広間・舞台―

 高嶺様に、酌の手妻以外にも出来んか?いわれたさかい。

[唇を噛む夜光の裡はしれぬ。
けれど、行くと去るで交わった地点で、叶うなら励ますようにその肩を叩いた。
鵠はどうしたか、叶うならば、苔色を紫苑色に交わらせて微笑んでみせる。]

 ほな不肖ながら吹かせてもらいますわ。

[舞台の中央で手を天に翳す。
ふわり――1羽の白き和紙の蝶が手妻師の指から離れ、空を舞う。手の内から、はらりはらり――和紙で出来た蓮の花がいくつもいくつも産まれ床に落ちる。そして気がつけば、手妻師の手には黒塗りの横笛が1つ握られている。

唇にゆっくりと噴き口が宛がわれれば


            ―――次に聴こえる一音は悲鳴のような。]

(368) 2010/08/03(Tue) 23時頃

 ……見なくとも触らずとも良いと仰られましたが
 見るなとは、触るなとは仰っておりますまい?

 何故……?何故笑いを求めますか?
 眼が二つあり、鼻が一つあり、口が一つある
 皮膚があり、眉がある…けれど笑う要素が何処にありますか?

 ……それでも、笑えと言うならば笑います
 代償をと言うのならなんなりと。

[ふざけた声にはそう、紅を細めながらも
 座る刷衛を真摯に見詰た]


【人】 手妻師 華月斎

[優雅に舞っていた蝶は、羽を震わせ弛緩したように、地に落ちた。それは演出のように見えて、実際の所、ただ操るのを忘れただけのこと。

凡才でも、稀に才あるものに近しい音を吹かせることもある。
常には手妻の添え程度にしか笛を吹かぬ男が、それを忘れて吹いたことが、その稀を引き起こしたか。
それとも、地獄の焔に煽られたか。

悲鳴のような笛の音は
         ――嗚呼、それは狂人の調べ。]




[地獄の焔に焼かれ自ら傷むのを願うかのような。
他者に、ここに堕ちてみろと艶めいて誘うかのような。
それでいて惑い、いつくしむような。


                     混沌。]

(374) 2010/08/03(Tue) 23時頃

 お前、結構屁理屈な花だな?
 あれもさぞかし扱いにくかったろう。

[またおどけたように、かつての旧知にそう同情するようにわざと言う。]

 ああ、目と鼻と口がついている。
 歯はむき出しで、毛穴はでかい。
 目は落ち窪んでて、鼻はつぶれているさ。

[そして、くくくっと笑う。]


[様々な考えの合間に思うことは多々あれど]

…何の騒ぎだ?

[鼓膜に強く響く音に、誰か理由ひとつ知らぬものかと。
笛の音であるということは、よく解るのだけど]


 まぁ、代償も冗談だ。
 心持たぬものを抱いても虚しいだけだしな。




 まぁ、安心してあれを思って剣を振るうといい。
 ちゃんと見守ってやろう。

[喋っている間も、きっと顔を触る手には、少しだけ心地よさげ。]


【人】 手妻師 華月斎

[そう長い曲ではなかったはずだ。
しかし、あまりの混沌さに、それを永遠のように思う者も、泡沫のように思う者もあっただろう。

最後の一音。
そこだけは昏迷を避けるように、白鳥の最期と重ねる。
悲鳴の後の絶命。]

 ……お耳汚し、すまへん。

[始まりと同じく、余韻の後、ゆっくりと降ろされる笛。
そこにあるのは、常と変わらぬ微笑。
弧を描く唇が聴衆に礼を述べ、飄々と舞台を後にする。]

 あかんわ、真面目に笛吹いたら、喉乾いたわ。

[笛の音とは正反対にカラリとした態で、舞台下で水を求めた。
笛の音で昇華されたか、苔色に焔は今は燈ってはいない。]

(378) 2010/08/03(Tue) 23時頃

 御存知ありませんか?
 チャールズも普段は温厚なれど
 神学と言うなの論争の場では名うての論客
 ……床では伽話の変わりに艶もない論戦に遊んだものです

[そう言って少し紅が遠くを見て
 それから現在へと焦点を合わせる]

 刷衛殿はそれで刷衛殿です。
 そしてその眼は刃脈を真摯に見つめ、
 その歯は熱される釜の前でも怯まず結ばれ
 熱から守るため身体は汗を毛穴から流し
 その花は上質な鉄を香りからも見極める。

 右に倣えのモノばかりが良きもの等馬鹿げている
 形なぞ様々だからこそこの世は面白いのです

[己が欠点をあげるような刷衛の笑いに
 そう返してから、心地よさげな刷衛から
 指を離し戸口に向かう]


手妻師 華月斎は、記者 イアンに話の続きを促した。

2010/08/03(Tue) 23時半頃


 心がなければ楽しめぬ御仁ならば
 そればかりは、満たすことが出来ず申し訳ございません。

[ゆるりと戸口に向かいながら笑って]

 ……ありがとうございます
 ああ、そうだ……明日の宴までには
 封鎖と根回しは終わるとのこと。
 明日の宴には告発をおこないます。
 お見守りよろしくお願いいたしますね。


 なるほど、
 じゃ、その屁理屈は、あれ仕込みか。

[そして、泣く笛の音は己にも響いたか。]

 本当に、普通の花祭にはないものがここにはあるな。

[そして、また考え込みつつ…]

 あの月瀬も紅い月を描いていた。
 あと、月のつく名前もなんと多いことよ。

 やはり、まんまるは早く捕らえて何かを吐かせるべきだな。


 ああ、頑張れよ。

[戯れに誰かを抱くなどということは、
 昔ならば喜んでいたか。

 だけど、年齢を経れば、それも、また、心なければ、終わり虚しくなる。]

 ああ、見守ろう。
 くれぐれも、用心だけはしろ。

[そして、去りいく花を見送った。]


これもまた、おもしろき音色よ。

[返す言葉は気怠げに。]

宴席はまだ続いているようだけれど…今少しは身を休めたくてね。
[ひとときの淡い眠りだけでは消えぬ甘い余韻に、今は酔うばかり。]


 ええ。12の時からの主ですから。
 なにもかも、あの人の名残です。


 ……趣味の悪い豚狼なれど
 この趣向は悪くありませんね
 ……狩の舞場まで提供なさりますし

[月と獣の病の関連性を思い
 刷衛の言葉に狂狂と赤を細めて]

 豚狼への尋問はお任せいたします。
 ……刷衛殿も御用心を


[聞こえた音、ふたつ]

 この身宴に在らずして
 知り得る事叶わぬが

[病の元は、いま此処に。
硬い蕾が人食い花に化けるまで、動けずに居る]


 先刻の
 夜光の音とはまた違う

 食欲そそる音――…嗚呼、私の目覚めは

 満月は、未だか**


あぁ、月が…満ちる、ね。

[くす、と微かに笑う音は、蕾が花咲く時を待つ。]


 まぁ、こんな男を食おうとはあまり思わないだろう。
 大丈夫だ。



 それに俺は死ぬ気は全くないんでな。

[とそこまで言ってから…。ああ、と何かを思い出す。]


【人】 手妻師 華月斎

 ほんま、疲れたわ。
 よう笛、芸にしとるん、毎日あんなに練習できるなぁ。

[夜光の労いの言葉に、笑む。
その微笑は、高嶺の質問にもかかっているのだが、相手は気がつくだろうか。
「簡単に教えよったら、花として生きていけまへん」
そんな意味合いを、眼差しで返す。
それは、裡を見せたくない、というのにも等しいのだが。]

 ……なんやろ?
 嗚呼、水欲しいねん。
 も、こんな、なれんこと、二度としぃひんわ。
 わては、やっぱ、手妻が一番性にあっとう。

[そして白鳥の名を持つ人に覗きこまれれば、ひょっと片方の眉を上げて、水を勢いよく飲みほした。]

(388) 2010/08/04(Wed) 00時頃

…まったく。

[慾深い花達だと思えど、己もまた変わらない。
喰らいたい。月が真円へと近づけば近づくほど

喰らいたくて堪らない]


[イアンが部屋を出てしまってから、その言葉は届いただろう。]

 明之進という花だが、
 俺の友人の花でな……。

 こんなところにいるはずがないんだが、なぜかいる。

 そして、俺を主と呼んでいる。
 肝心の主には連絡がつかん。
 不思議でならん。

 口外して、その明がきちがい花呼ばわりされるのはたまらないので、このことは誰にもいうな。

 知っているのは、白鳥と本郷のみだ。

[何かその件でもわかれば教えてほしいと告げた。]


 勿体無いことを

[小さく笑って零すのはそんな言葉]


 ええ、刷衛殿はこれからも素晴らしき業を
 振るっていかなければなりません。
 研者が血に溺れてはいけません。
 ですから死地には赴くことなきよう。

[廊下を歩きながら答え、
 もう一つ届いた話には、ふむりと思考する]

 花が主を違えて呼ぶですか……
 あの儚い花がなんらかの策略でそうするとも思えませんね…

 わかりました。なお気にかけながらも
 何方にも申し上げません。
 本郷殿と白鳥…鵠ですかね…は知ってると…


【人】 手妻師 華月斎

 ケチいわはるん。
 わてが、笛真面目に吹くやなんて、今後きっとあらしませんのに。

[高嶺の言葉に軽口を拗ねた顔で返した。
と、何を思ったか、付け足す言の葉。]

 言葉より、多分、芸に滲むんが一番の答えやと思います。
 解釈の違いで答えに近こうなるか、遠なるかは、判断する人次第やろけど。

[呑みこまれるような音と思われたなら、それは正解であって正解でない。
横顔を見る人に、少しだけ苔色だけを向けて、それ以上言葉を紡がなかったのは、新たな舞が始まったからだ。

眼差しはまっすぐに舞台を見やる。]

(398) 2010/08/04(Wed) 00時頃

手妻師 華月斎は、門下生 一平太の舞が終わったら、虎鉄を探しに行こうと、心裡で想う。

2010/08/04(Wed) 00時半頃


【人】 手妻師 華月斎

[こんな時にも、こんな時だからこそか、鵠と答えが重なり、苦笑が零れる。その表情のまま、気配が増えたことに気がつけど、しかりと舞台を見終える。

笛と同様、舞も個性が表れるか、静かに咲く前の花の舞を見届けると、賛美の後、再び口を開く。]

 また、同じような気持ちになりよったら、吹けるかもしれへんけど。どやろか?

[高嶺の言葉に、ただ笑う。
混沌は、そのまま混沌だ。
本来裡に秘めたものは、呑みこむを望むのでなく……。]

 さて、わいは、そろそろお暇しようと思います。

[そんな裡を出さぬようにか、暇を告げる言葉を告げた。]

(412) 2010/08/04(Wed) 01時頃

【人】 手妻師 華月斎

[暇を告げれば、呼びとめられるように名を呼ばれた。
細まる黒檀に合わすように、苔色も細まる。]

 茶、でっか。
 それは、今やろか。それとも、時間指定やろか?

[別段、茶を注ぐこと、使い走りにされることを気にしての言葉ではない。ちらっと本郷の方にも視線を向けるのは、今なら彼にも淹れるべきなのかと窺うもの。
天満月の姿が見えるならば、そちらにも。]

(422) 2010/08/04(Wed) 01時頃

【人】 手妻師 華月斎

 嗚呼……

[高嶺の言葉に、少しだけ驚いたように苔色を見開いて、息を吐いた。間違えていないなら、そういうことか……と。]

 なら、折を見て持って行きますわ。
 今宵はもう随分遅いさかい、飲んだら寝れへんなりますから。

[と、謂った矢先に、本郷の言葉がかかる。]

 本郷様は、今、飲む茶が入用なんすか。
 寝れへんなりますよ?

[此方に関しては、裏の無い意味合いで、唇の端に浮かべるのは艶ではなく苦笑。仮初そこに裏の意味が含まれていたとしても、今、気がつけるキーワードはこちらにはない。]

 庭の緑……なんやろ。
 鵠さん、判りはります?
 高嶺様のん併せて教えてくれんやろか。

[それでも本郷が茶を所望するなら、汲んでこようと、庭の緑の謎かけを鵠に問う。]

(429) 2010/08/04(Wed) 01時半頃

【人】 手妻師 華月斎

 さいですか。
 ま、謎かけとけたら、本郷様にも折みて茶差し入れいきますわ。

[本郷の言葉に、裏の意味含めず、一先ずそう謂い置く。
いらんと謂われればそれまでだが。]

 ……っ?

[と、相貌が崩れる。
その切欠を作った高嶺と、鵠を交互に見遣る。
そして、高嶺から零れた真意なのだろうか?言葉に、再度苔色を見開いた。暫し後、我に返れば、常の表情に戻れば、窺うのは高嶺ではなく鵠。

そのような状況故、去り行く人に挨拶はきちんとは向けられないまま。]

(446) 2010/08/04(Wed) 02時頃

【人】 手妻師 華月斎

[ふと、本郷の挙動に自分が言葉選びを失敗したらしいことを悟る。しかし、謝罪は彼には逆効果であると、少なからず学習している華月は、あえて謝罪の言葉を述べないで置く。しれっとした顔を取り繕いそこに在ろうとするものの]

 ……なんや、驚いたな。

[合わさった眼差しの先も答えを出せば、華月はカリカリと頭を掻く。どうも当初考えていたことと、話の流れが違う。

ただ一夜の花を求められているのだと思っていたのだが。
否、そうでないとは、鵠はとにもかくにも、自分に限っては謂いきれないと、思ってはいる。]

(461) 2010/08/04(Wed) 02時半頃

【人】 手妻師 華月斎

[少し呆けた頭のまま、こうなってしまえば、去るのは花主達が去ってからだろうと思い。
花主達が去るのを待ってから、場を辞そうと。

鵠はどうしていたか。
同じことを思い、同じようにしていたならば、花主達が去った後、*2,3会話はした筈*]

(467) 2010/08/04(Wed) 02時半頃

手妻師 華月斎は、メモを貼った。

2010/08/04(Wed) 03時頃


[眠っているとは知らず]

 高嶺が鵠と華月を摘もうとしているらしい。
 さて、これをどう見るか。

 高嶺はもう少し、慎重に剪定をする男に見えたがな。


 ―――…んぁ?

[聞こえた通信機器をとうした声
 意味もわからず返した声は眠そうな声だった]


 寝ぼけてやがる。
 それとも色事の最中か?

[くくくと笑いつつ…。]


 ――……かんぴょーまき

[敷布にまるまるロビンに添い寝中と
 言いたかったらしい。
 うとうと眠る青年は聞こえた笑いに答えた]


 かんっぜんに寝ぼけてるな。
 かんぴょう巻もってこいってか?

[そして、かんっぜんに勘違いした。
 大広間の食事の中にかんぴょう巻があるかどうか探している。]


 えーっと、かんぴょう巻あったけど、切れてないな。
 まぁ、あとでもってってやっから、端っこから咥えて食ってくれよな。

[声は多少エロくなった。たかがおっさんだった。]


[違う][違うのだが]

 ……………はら、へったぁ…………

[宴で酒しか口にしなかった青年は
 若い食欲には勝てず
 夢うつつにそう反応した]


 ……うん、そーする、あり、がと
 おもて、ざ、しき、ロビンにも………
 
[えろい含みにも気づかぬまま、
 ぼんやり頷いて笑みながら礼を溢して]
[まだみぬ干瓢巻きを夢にみつつ、
 また眠りは深くなり次にかえるは寝息ばかり]
[半分以上寝てる青年にくわえさせたら
 *寝ながら食べそうだ*]


 表座敷な。
 他も見繕ってもってきてやらぁ。

[と一応言ってるけど、食べながらだった。
 片や寝ながら、片や食いながら。


 だけど、それでも仕事はちゃんとやるつもりである。**]


[そして散った花のあとに咲くのは
生あるものを惑わせからめとる、毒の花]

  我こそ
 巷に流れる噂の花

 月夜に、艶やかに咲き誇る――私の名はイビセラ。

 愚かな駒鳥は、もう要らぬ**


[月の光に当てられて、思いは胸を焦がすのみ。]

あぁ…このまま穢れず美しいまま、永遠にわたしの中に納めてしまいたいのに、
この子が穢れに染まりきり、艶やかに色を変えるさまにも心惹かれてしまう。

[喰らってしまえば、永遠にそのままを留めて置けるけれど…]


 永遠など……生有るものには訪れぬ

[宵待月冴える夜
薄い笑み零し、聞こえた音を拾うは
泡沫に消え行く名も無き花でなく]

 死と生が、我等が力
 そうでしょう





 満月の前夜の小望月――…子持月
 ……臨月は訪れた

 明日はお目見え出来ようか
 この声届く貴方方に**


満ちては欠け、また満る、空に輝く月が如くに、
せいを喰らいて死出へ導き、新たなせいを蒔く我らなれど…
[複雑な胸の内は、焦がれる痛み。]

花ひらくを、楽しみに待っているよ。


【人】 手妻師 華月斎

―与えられた部屋―

 んっ……。

[ゆるりと瞼を持ち上げると、見なれぬ部屋の様が苔色に映る。
そうか、ここはまんまる様の邸宅だったなと、まだ覚めやらぬ頭で、ぼぅと考える。
反芻するは、寝る前のこと。いつになく怒涛だったと苦笑いを浮かべる。]

(507) 2010/08/04(Wed) 11時半頃

【人】 手妻師 華月斎

―回想―

 まんまるっ……。

[本郷の去り際の言動に、高嶺がヨアヒムのように丸くなる様を思い浮かべて、疲れている当人に申し訳ないと思いながらも、密やかに肩を震わせた。更に笑いに拍車をかけているのは、高嶺を子供扱いしている本郷の行動も子供のようだと思ったからだとは、流石の華月も口にはださない。
しかし、それも去り際、高嶺(花主)の黒檀で見られたならば、収まる。
浮かべる表情は微笑。媚びるでもなく、けれど移ろい行く華と月、2つを名に抱くに相応しい艶と儚さと、けれど何にも動じないといった苔色を返した。鵠にならって、礼も一つ。]


[りん――微かな鈴の音が、主達が去った後の僅かな静寂を裂く。
呟くように言葉を紡ぐ人に、華月は眼差しを向けた。]

(508) 2010/08/04(Wed) 11時半頃

【人】 手妻師 華月斎

 そやな。
 高嶺様んとこやったら、鵠さんも申し分ないやろ。
 芸を見てはるんは、確かやと思う。
 やけど……

[告げていいのか悪いのか。謂い淀み、間を計ろうとか動かなくなった紫の蝶に手を伸ばしかけた途中、刷衛の声が聴こえて引いた。苔色もまた、現れた大男の花主に向く。
鵠が言を紡ぐ時は、華月は沈黙を保つ。]

(509) 2010/08/04(Wed) 11時半頃

【人】 手妻師 華月斎

[刷衛の言葉は謂い淀んだ内容そのもので、困った風な顔をして、髪を掻いた。
その仕草を、きっと微か窺うように見る紫苑色が捉えた。
刷衛に答えるのに重ねて、その紫苑色にも答えを返す。]

 わてに関しては、そんなんなっても今更やから。
 大概んことは、そなん辛いとは思わへんし。

 ま、まだ話まとまった訳でもなし。
 なるようにしか、ならんやろ。

[高嶺の全てを知っている訳でもないのだから、無駄に不安を煽るのはよくない、そう思ったのが謂い淀んだ理由。ただ、人それぞれとはいいつつも、芸だけを愛でる主人は少なく、色だけを欲する主人もまた少ないというのが、少なくとも華月が見てきた事実。]

(510) 2010/08/04(Wed) 11時半頃

【人】 手妻師 華月斎

[それから幾許か話をしたか。
鵠と伴って花達の集う棟へと戻り際、聴く相手の裡に、ただ微笑んだ。]

 もうちぃと、悩んでもえぇんで。
 花祭中ならいつでもいうんは、そいうことやろ。
 花も花主を選べ、謂うはる方だけあるわ。

[別れ際、つぃっと伸ばす手、紫の和紙の蝶の隣、緑の連れを忍ばせる。今は、傍に在ると示すように、けれど]

 高嶺様の茶は、  でいいんよな?

[茶の種類を確かめる言の葉は、既に自分は答えを出していると暗に告げるもの。請われれば、道理に反していなければ断らない。華月という花はそういう花だった。]

(511) 2010/08/04(Wed) 12時頃

【人】 手妻師 華月斎

 ちゃんと寝るんやで。

[ひらり――鵠に手を振って向かうのは、虎鉄が自室だと指した部屋前に。ノックをしようとし、止めて、泥棒が内を伺うように扉に耳をあてた。]

 帰っては、きとるみたいやな。

[人の気配に、ほっと息を吐いてから、自室へと向かう。
窓を開ければ迦陵頻伽の唄声が微かに聴こえた。
それもいつしか止み、気がつけば華月も夢の世界へと堕ちたのだった。]

―回想・了―

(512) 2010/08/04(Wed) 12時頃

【人】 手妻師 華月斎

―朝・宛がわれた部屋―

 さぁて、何時、高嶺様んとこ行くんがえぇんやろなぁ。
 ま、早いとこいってしまお。

[ぐぅっと伸びをすれば、夜着が肌蹴ける。
そこより垣間見える生肌には、薄い傷跡が幾多、朝の陽の光の中*浮かんでいた*]

(513) 2010/08/04(Wed) 12時頃

手妻師 華月斎は、メモを貼った。

2010/08/04(Wed) 12時頃


…何の花が開くかと思えば

[まどろみの中に聞こえた聲に小さな欠伸が一つ。
気だるげな声は数拍置いてから]

見えるは"晩餐"の時にて。
……愉しませてもらおうか。

[低く、哂う]


[目覚めた花は、ふと思い出す]

 ――…して、晩餐に並ぶは
 誰ぞ?


[時折歯にしっかりとした食感を寄せるのは
細かく刻まれた塩漬けの心臓。
悪くはないが、殺したての肉に比べれば鮮度が違う]

主から喰らうか。花から喰らうか。
…イビゼラ、だったか。
お前は誰を喰いたいと望む。


 喰らいたい……私が?

[短く吐息を零す。
暫しの間]

 種を植えるなら、育ててゆけぬものを
 喰らうなら、財有るものを

[声の届く二人とは、間逆かもしれず
謡うように節をつけて囁く]

 嗚呼 しかし
 幼い肉は柔らかく美味と謂う

 悩ましい


…柔い肉の味は霞に聞くがいい。
私は、あまり好まん。喰らわぬわけではないが。

[率先して子供を、とはあまり言い出さぬ口。
霞のほうは、誰を好むのであろうとは思いはすれど]


 …――雛鳥は

[からかうような囁き]

 さぞ、美味かろうや


…雛、ねえ。

[あまり興味はないのか、呟きもうつろ]

旨味はあるが、食感に欠ける。
まあ、初物に食うには好いかも知れんが。


 先ずは前菜
 幾つか挟んで漸くメイン
 デザートは最後にとっておくもの

[さて雛鳥は何処に当てはまるか、と哂い]

 ただ…――形式に拘らぬ晩餐であれば
 好きなものを好きなだけ
 皿を手に歩き回れば良い

[付け加える]

 此度の晩餐は……どちら?


初物は傷みやすい。
喰らうなら早めが好かろうね。

[くつ、と小さく喉を鳴らすのは愉快さか。
それとも、憶える餓えによる期待か]

皿を持ち歩くも構わんが、食後の甘味ぐらいはゆっくりと味わいたいもの。
…そういうものは、取っておくが良いと思う。
皿を持って歩きまわってばかりでは、忙しなかろう。


 喰らうて良いなら、今すぐにでも


[腹の底から込み上げる本能が
急かすように焦らすように蠢いている]


 嗚呼……腹が空いた


糧として、喰らうのならば…

[そっと腹を撫でるのは、一夜の夢を見せた法師のことか。]

食べ頃ならば、若い桜の猫が盛りか。
だが、ようやく開く花のお目見えならば、先ずはどなたかに、一夜の夢でも魅せてごらんよ。
いくら美しくとも、徒花は要らぬ。


腹が空いて堪らんならば、一番食いでが有るのは小山のような肉饅頭では無いかえ?
[くく、と落とす揶揄。]

ああ、雛鳥は食後の水菓子に…


 桜の猫は、其処に見えるが
 嗚呼でもこれは……若しかしたら

 これから、化けるやも。

[冬色の瞳が春を見る]

 ……私が、徒花と?
 面白い

[薄く、哂った]

 噂の花を咲かせてみせよう
 一夜でなく、この日の下で


脂身が不味そうで食う気にもならん。
悪食のお前と一緒にされては困る。

[そも、元々の基準が違う立場。
好みの肉に困ったことがなければ
不味い肉を放り出すなど日常茶飯事]

…なるほど。
随分と面白い趣向だ。

[低く、喉が哂う。見せてみろ、とばかり。
丁度視認できる位置から鉄色は咲き始めの花を見下ろす]


 肉饅頭は肉饅頭を喰らうているよ。

[今しがた伝えられたそれを聞かせ]

 余程、執心の様子。
 他所に懐いた雛鳥など、もう要らぬ

 喰らうにしろ、あれは
 人数分も無いようだ

[胸を押さえながら呟く。
テラスからの視線に気付き、つと目を伏せた]

 此処ならば、置いてある筈
 暫し間を。

 流石に私は、ナイフ刺さる痛みに耐えて舞う気は無い故に




では…愉しませて貰おうか。


[微かに口元を歪めて、嗤う]


 噂の主を、その目で見るといい 

[艶を抑え、爽やかな春の音色を自在に操る。
小鳥の挨拶も木々の葉が甘く囁くさまも
確かに其処に映し出されていた**]


よーし、食え食え

[寝てるのにひどいもんだった。]


…存外、普通だな。

[周りの噂如何ではなく。
随分な口を叩いて見せたように聞こえたので]

てっきり、猫を食らうつもりなのかと思っていたのだが。


 おや、普通と謂うか

[苦笑を零す]

 ……朝日の下に相応しい音色を選んだ心算だったが
 ひとつ、惑わしの歌でも奏でようか


 猫を喰らうて欲しいなら


何、直前で喰う喰らう如何の話をしていただろう。
それゆえ。

[確か、あの花は種を植える云々とも言っていた気がするが
さてどうするつもりなのかとは思う]

私を惑わしたところで仕方なかろうに。


技巧だけは、かなりのものか。
[窓から漏れ聞こえるを耳にして。

ひと味足らぬは焦がれる思いか。
雛鳥の歌に加わった艶や、あの狂い咲きの笛の音のような。
何かするつもりなら、そっと窓から見守る所存。]


植えたいのなら、誘うて蒔いて構わぬのに。

その為の、祭りであろう?


 っふ……

[微かな吐息を洩らす]

 否

 惑わしは、これへ。
 流石に……聞かせる相手が夢の中では届かぬやも


[謡う相手が違うと、微かに視線を向け]

 元より貴方がこの血に惑うとは思わぬけれど
 戯れくらいは、如何?

[唇が笑みを浮かべる]


 嗚呼、技巧は
 物心付いたときより学んだ数だけ、この身にあるが

 舞もうたも武芸も――
 どれをとっても、風情が無いと師が。

[それ故少年は才が無いと塞ぎ
けれど技巧はあったものだから
やがて其れは形を変えながら人々の噂に上る。

いま奏でるその曲には情景を浮かべる色がつく。
それでも
誰を想った一芸には有らず]

 眠る桜を誘うなら……急く事もあるまい
 どの道これは、冬を恋うていたのだから


技巧だけは。
流石、花の言うことは違うな。

[く、と低く喉が鳴った。
思うことは他にもあれど]

何だ。
あれだけの大口を叩いておきながら、
夢の中まで惑わせて見せるとは言わなんだか。
まあいい。

[浮かんだ笑みを見たのは、テラスを下がるその少し前のこと。
向けた鉄色は冷ややかな温度のまま]

戯れ?
…気が向けば、付き合ってやっても構わんよ。

何時気が向くかは、知らんがね。

[唇歪めて、微かに嗤った]


 花であれば――…技巧はあって当然のもの
 凡才と思う定義は其々に

[視線が一度交わる。
温度はどちらも同じ]

 嗚呼

 意地の悪い

[歪む口元から視線を下げて、頬を染めた。
拗ねた口調で囁いて
やがて春のうたは終わりを告げる]


意地が悪い?今更だな。

[見えなくなった姿を気になど止めない。
止めるはずがない。
強い興味を持てぬのであれば
総ては興味の蚊帳の外]

悔しければ、その気にさせて見せれば好かろう。
魅了し、手玉に乗せてこその───悪の華よ。

[低く喉が嘲る様に震えて、嗤った]


 それでは同じ言葉を。


「その気になれば」魅了に向かおう

[溜息ひとつ。
姿を追う事はしない]

 鍵爪で引き裂くなら
 背が良いか
 腹が良いか

 私がこの手にしたいのは


つまらん事を言う。

[それは幾らか低い声]

引き裂いてまで、何がしたいイビセラ。
腹を裂いて背に傷をつけて。

それで何とする。

[嘲り交じりの言葉は続き、ゆっくりと冷えた音になる]

悪いが、この身はそう簡単にお前にくれてやるほど
安いものではないのだよ。


 ……嗚呼、私の言葉は何時も足りぬ

[溜息。
苦笑を零す]


 鍵爪で引き裂きたいのは別のもの。
 此処に

[視線を投げる姿が
相手から見えるかどうかはさておき]

 冬を慕う桜を引き裂くならと。
 彼の甘い声を聞くか、悲鳴を聞くか

 どちらを手にしようかと。

[冷えた音に、変わらぬ音を紡ぐ]


…成程?
お前達の言葉はどうも遠回しで好かん。

[人喰い花独特なのかと思うほどの婉曲さ。
呆れたように溜息をつきながら]

…どちらも叶えればよかろうに。


 貴方の身を欲しいとは思って居らぬ
 私を試してみるならば、と
 誘った裏に他意も無い

 未だ、この身を少し
 持て余している
 所作を試してみたかっただけのこと

 要らぬなら――…構わない


 思うように、伝えられぬ
 嗚呼、冬の名残か

[軽い笑みを含んだ吐息
朝の日を浴びながら、瞳を細める]

 花主は欲張りだ
 ……私には、思いつかなかった


所作を試すなら、霞に頼むが良かろう。
私は、いつ気分が乗るかもわからん。
霞が手いっぱいと言うことであれば、まあ、考えなくもないが。

[やっと手に入れた聞きやすい言葉に
己もまた率直な意見だけを返す]

…欲張りだからこそこの世で未だ法の網の目を抜けて
狼憑きとして生きている。
運動すれば腹も空くと言うもの。

甘い時を過ごした後の晩餐は、特に格別だろうさ。

[低く、嗤う]


 ――…矢張り、意地が悪い。

[拗ねたように呟き]


 裏の世で生きるなら
 全てを捨てて一つを選べと
 教わったのは、間逆

 狼憑きが生きるには
 常に危険が伴う場所故に。

[薄く哂う]

 この足では、激しい運動は難しいのだけれど……
 ……其れよりも、昨夜の汗を流したい
 貴方は――哀れな花の運び手になる気も無い、か?


どうせなら、花遊びに慣れぬお方を誘ってみては?
天満月の御子息とか。


 天満月の御子息さまとやら
 ……何処に居るのか
 とんと顔を見ぬが……。

 やれ、どちらも私では不足と謂うか。
 流石に
 傷の付く事よ


お前を抱いて…食いたくなってしまうのはまずかろう?

喰われるのもごめんこうむりたい。


 ……抱く?


 私を幾ら抱いても孕まぬよ
 受け継いだのは、種付ける術

 喰らいたくなっては――確かに困る。


何だ、まだ言うのか。

[からかうような響きを残して幾らか低い声は嗤う]

危ないと言うなら其の身を矛に身を立てれば好い。
丁度いい手本が傍にある。

[なあ、と話の矛先は霞へと向かう。
傷が付こうが付くまいが、己には関係ないとは口にはせねど]

…いいだろう。
ならばしばらくそのままで待つがいい。


 本当の事。

[嗤う音に、拗ねたこえ。
暫し間が空いた]


 簡単に謂う。
 私の居た場所は、貴方達の想像のはるか底辺
 誰にも見捨てられた裏路地に子捨てが何故この世に起きるのか
 財持つ家に生まれたものには遠い話。


 ――では、俟とうか
 幾時も幾日でも


だから、今更だと言っている。
少しは学べ。

[間が開いたことに疑問など持たない。
こちらもまた、幾らか喋っていた故
一つに意識を集中させるほどのことはしない]

その無理難題を越えたくて花になったのではないのか?
己が選んだ道に、後悔するのであれば去れば好いだけのこと。

…では、お前が稲羽の松になる前には、迎えに行こう。

[それは古いうたの話]


 花になったのは……嗚呼、解らない
 親は何故
 同じ道を歩ませてくれなかったのか

 世を狂わせる
 其の為に危険の中へ留まり続けたのでは、無かったのか

[思い馳せるも、答えは出無い]

 ――直ぐに帰るといいながら
 待てども待てども、置き去りのまま

[詠うこえが聴こえた気がした。
古い古い、知っているのは、冬の知識]

 それは、失せもの戻るまじない歌……?


知りたければ、調べればいい。

[書庫にいけば答えは見つかる。
敢えて答えるつもりもない。]


 別れを詠む
 去なばの山の
 ……知りたいのは、うたの意味ではなく

[記憶の引き出しにあったのは
もう千年もそれ以上も、古い古い書物のうた]

 私が知るは
 失せ者かえるよう、願うものでもあった故
 其れを知る貴方は……失せものでもあったかと

 詠み違えたか?


読み違えも甚だしいな。

[それは結構な切り返しであったように思う]

言ったはずだ。
遠回しな言い回しは好かんと、ついぞさっき。
大体、失せものなど

[少しだけ、間が開いて息を吐き出した]

私には、ない。


 そう――…か?

[僅かな間は微かな疑問を浮かばせたが]

 なら、良い

[短く零す]


何だ。この返答では不満か。

[どう聞いてもその言葉尻は上がっていて、
息を一つ吐き出す]

…それで。
何処に迎えに来いと言うんだ。


 否、詮索はせんよ
 立ち入るなと謂うならば。

[冬色が翳る
眉を下げて]

 先刻の、庭に
 そのまま居る

 足の怪我を失念していて
 ……立ち上がれなくなった


 ひとつ花が其処にあるけれど


手妻師 華月斎は、メモを貼った。

2010/08/04(Wed) 20時頃


[無言の答え。
それが意味するものは推して知れとばかり
男は答える言葉を作らない]

…立ち上がれない?
お前は子供か。

[呆れたように呟いて、息を吐き出した。
花と聞けば目を細め、もうすぐその花の後姿も見えるだろう頃]


 ……姿は見ての通り
 私も、昨夜生まれたばかり

 子供には違いない

[くすくすと、わらう。
花開く
柔かな花びらの其の通り
徐々に変化しているのは
トゲ混じる冬の名残が消えていく証拠]


成程、まあ、それは確かに道理やも知れん。
随分老成した子供もいたものだ。

[納得はすれどそれよりも先にまず呆れが生まれる。
軽い笑い声に肩を竦めれば溜息は重く一つ吐き出される]


【人】 手妻師 華月斎

―宛がわれた部屋―

[手妻師の朝の支度は、割と時間がかかるものである。
なぜならば、手妻には種も仕掛けもあるのだから。
準備の最中、廊下に鈴の音を聴いた。
その時ばかりは眼差しを、扉越し廊下に向けた。

彼はどう、答えをだしたのか、と。
   もう、答えをだしたのか、と。

しかし、かける言葉はなく。
やがて遠のく音に、支度の手を再開させた。]

 こんなもんやろか。

[目元には薄く紅をひき、常と変わらぬ着物を着こみ、廊下へと出る。]

(579) 2010/08/04(Wed) 20時半頃

【人】 手妻師 華月斎

―花達の棟・廊下―

 ヴァイオリン……?

[部屋に居るうちから聴こえていた、聴きなれぬ楽器の音に一つ呟く。誰がと思いながら、結局、音源を確かめなかったとこに、廊下に出てから気がついた。

と、確かめようかと思った時には、夏の音を奏でず、その音は止んだ。

小さく肩を竦めて、華月が足を運ぶのは食堂の方角。]

(580) 2010/08/04(Wed) 20時半頃

【人】 手妻師 華月斎

―A棟廊下―

[食堂へと向かう途中、背にかかる声に振り変える。]

 夜光か。おはようさん。
 昨晩は、ろくすっぽ別れ際挨拶せんと悪かったなぁ。
 よう寝れたん?

[挨拶を返し、相手が隣につくまで、足を止めた。]

(583) 2010/08/04(Wed) 21時頃

【人】 手妻師 華月斎

―A棟廊下―

 そりゃよかったなぁ。
 花祭、後2日あるんやさかい、体調管理は大切やから。

[相手の応えに、ほぅっと安堵したような微笑を向ける。
夜光が隣に辿り着けば、気易くその肩をポンポンと叩こうと。]

 ん。わては、ちぃと食堂に茶貰いにいくんよ。
 高嶺様の御所望やから。

 夜光は何処行くつもりなん?

[行く方角を確かめて動き出そうと、そのまま立ち話の形を取る。]

(590) 2010/08/04(Wed) 21時頃

 ……私は何を言った?
 私に何をした……?

[酷く寝惚けて醜態をさらした夢と
 眠りながらも、巻物を口にくわえ
 少し苦しげに微か喘いだ夢をみたから。
 恐る恐るどこまで現実か確めた]


【人】 手妻師 華月斎

―A棟廊下―

[高嶺に呼ばれたと、自慢するでない調子で告げたのは、どの道黙っていても廻る噂だと、昨夜の刷衛の一件で悟っているからだ。
小さな吐息に、夜光の裡を垣間見た気がして、困ったように唇の端を微かに上げた。
けれど、それについてはそれ以上告げず]

 そういや、明之進と仲よさげ、やったな?
 刷衛様とも、なんや、縁がありそやったけど……。

[昨晩の花祭で垣間見た仲を、自信なく尋ねた。
どういう仲なのかと、小首を傾げることで問いを重ねる。]

 本邸の方に居るんか。
 ほな、途中まで一緒にいこか。

[ただ、彼の人が本邸に居るらしいことは夜光の眼差しで知れて、ゆっくりと歩を進め始めた。]

(600) 2010/08/04(Wed) 21時半頃

【人】 手妻師 華月斎

―A棟廊下―

 同じ舞の師、わてと虎鉄みとうなもんやな。

[夜光と明之進の間柄に、弟分を思い出して、彼はどうしているかと気をやる。]

 ……?
 わてがしっとう限りは、刷衛様は外国の方やないはずやけど。

[カリカリっと頭を掻く。]

 明之進の主さんってきてはるん?
 姿みいひんけど。
 なんや、どしたん?
 わて、あんま頭ようないから、意味がわからへんわ。

[行く先には頷くものの、色々繋がってない華月は疑問符を顔に浮かべまくっていた。]

(614) 2010/08/04(Wed) 22時頃

…イビセラと呼ばねば、自分だと解らないか。

[微かに空いた言葉の間に首を傾げる。
目の前にいるからには、流石にそれぐらいには気付くというもの]


【人】 手妻師 華月斎

―本邸・廊下―

[遅い歩みでも、もう本邸の廊下まで来ていたか。]

 虎鉄には、おうとらんのん?
 って、噂をすれば影や。

[向こうは気がついたか否か。
見えた影をつぃっと夜光に指し示す。]

 刷衛様は、明之進の主さんって感じに見えへんかったけど。
 主さんつきやったら、1人でけぇへんと思うけど。
 どなんやろなぁ。もしかして?

[疑問符が矢張り増えた。]

(622) 2010/08/04(Wed) 22時半頃

 ……ロビンでも、名も無き花でも、徒花でも
 何とでも呼ばれれば気付く。

 少し意識が飛んだ。
 日に当たりすぎたか……何かしたのやも。 

[空いた間は名の通り空白の一瞬。
咲いた花にその間の感情が無い]


 ん?
 あ、そりゃもう、なかなかに大胆なことを…。

 さすがに長く躾けられた花だと感心した。

[なんだか焦った声がしたので、
 悪乗りしてそんなことを言ってみた。]


【人】 手妻師 華月斎

―本邸・廊下―

[指し示した先も、此方に気がついたよう。
名を呼ばれれば、顔に同じ師についていた時と同じ、親しさを込めた笑みを浮かべて招き入れる。]

 おはようさん。
 そん調子やと、体調の方は治ったようやな。
 よかったわ。心配しとったんやで?

[叶うならその頭を撫でようと、手を伸ばしながら]

 ……なんや、よう判らんけど事情がありそうやな。
 明之進んことは了解したよ。

[夜光の言葉に、小首を傾げたあと一つ頷いた。]

(632) 2010/08/04(Wed) 22時半頃

[米粒の存在と、自分の記憶のあやふやさもあり
 夢の様子ならそこまでのことはしていないはずと
 否定することは出来ず、頭を抱えた]

 ……忘れてくだされ。

[かろうじてそれだけを零して]


だったら、すぐに反応するんだな。
狼憑き以外のいる場所で、少しでも余計な疑いを
持たれるような事はするな。

[見下ろす視線は幾らか冷たく。
それは己にとって不利不必要となればいつでも切り捨てると言わんばかりに]


 ならば余り動揺させぬよう願う
 まだ……抑えられぬ

 どちらもなど、貴方が謂うから。


 ん?忘れるにもなかなかに…。
 寝ぼけてるとぬしは中々に楽しい。
 童心の心と大人の身体と…。
 いや、チャールズもたいしたものだな。

[本当に何も覚えてない風味な感じに、やはり楽しげに悪乗り追加。]

 まぁ、また拝ませてもらおう。

[気にするな、とまで言い残して…それから少し真剣な声に戻る。]

 さて、さっきも言ったが、花買いもはじまっている。早々に決まれば祭途中でも辞すものも出るかもしれん。
 ここで逃げられては……な。
 そろそろ、動くか。


 は、はぁ……

[主を褒めてもらえてることもあり
 強く何か言うこともできず
 かと言ってその礼を述べることも出来ず
 零したのは間の抜けた返事。
 ただ、続いた言葉には嘆息一つ]

 ……御容赦願いたい……刷衛殿は意地が悪いですね……

[かろうじて、少しばかり言い返したが
 話が真面目な話題に及べば、コクリと頷いた]

 ……夢うつつの記憶が確かならば
 高嶺が二つ花を摘んだと

 ……そうですね。封鎖の手配は今宵の宴までには整います
 宴開始一番に舞台上で
 現状の説明と封鎖の報告を済ませましょうか。


動揺?何のことだ。

[動揺させることなんて何一つした覚えはない。
当然、何か動揺させるような事を云った覚えもない]


【人】 手妻師 華月斎

―本邸・廊下―

[夜光の言を継いで、少し説明を足す。]

 虎鉄の噂しよってん。
 明之進は、夜光の舞の師を共にする花や。
 わいと、虎鉄と一緒やてな。

[ぐりぐりと撫でる頭は、しかし、昔と比べれば、酷く 冷たい 気がした。それは、まるで、生きていないかのような……。

つっと手を引く、感触を確かめるように幾度か握り込む仕草を繰り返す。]

 いや、わても直ぐ追いかけれればよかったんやけど。
 ほんまに調子はええん?
 なんや、冷たいんは、水でもあびよった後かいな。

[傾いでいる相手の顔を、じぃと覗きこんだ。]

(643) 2010/08/04(Wed) 23時頃

 ふむ、そうだな。よかろう。
 では俺は知らぬ素振りでその様子を眺めておく。

 クロならば、焦りの行動も出るかもしれんしな。

[そして、また考え込み]

 まんまるは、すぐに逃げるかもしれん。
 先に確保しておくべきか?


[あまりに酷い扱いだったが
同じ担がれ方で無いのは、救いだった。
自覚こそ無いけれど]


 ……剪定の、くだり
 どうにも冬の名残が、抜けぬ


 どちらも叶えれば良いなどと
 欲を張る事を覚えてしまったら、如何する。


[足りぬ言葉を注ぎ足して
花は大人しく担がれている]


 それがよろしいかと。
 私が表舞台は勤めます……舞台で舞うのは花の役目ですから

[豚狼の話には、小さく考えて]

 ……宴までに捉えることは可能ですか?
 宴で捕まえたあれを引き出しましょう
 さすれば、より現実を突きつけられる


 なるほど、あいわかった。
 では、捕まえてきておこう。

 表舞台はよろしく頼むぞ。

[明の件を済ませば、まんまるのところに出向こうと思った。]

 ああ、でも、あまり奴等を炊きつけるなよ。


ん?
……ああ。

[よくは解らないが、選定に関して
何か動揺するようなことがあったのだろう。
芝を踏みながら向かうのは主達の客室のある棟]

別に構わんのではないか。
慾など貼りたい時に張らなくて如何する。

[やはり平気な顔をして、男は花を担いで歩を進めた]


 よろしくお願いいたします。
 相棒が頼りになるのはありがたいですね。
 花か花主に相棒がいるとは聞いておりましたが

[幼い花を思い出し彼らだったらかなり難儀だったろうと
 そうではなくて良かったと]

 ……気をつけます。出来る限り事務的に
 済ませたくはありますゆえ


【人】 手妻師 華月斎

―本邸・廊下―

 それなら、えぇんやけど。

[覗きこんだ先、嘘が見えねば、納得するかは別として覗きこむを止めた。
と、上げた視線の先に、高嶺の姿を見る。]

 高嶺様、おはよう……いや、こんにちはやろか?
 茶、持って行こうと思ってましたねんけど。

[さらりともう答えを出したと、常と変わらぬ態で告げた。]

(654) 2010/08/04(Wed) 23時半頃

 其れは、いけない。
 慾を出して、二つを追っては
 どちらも手に入れられず、終わる
 
[花は否定するが]

 種付けも食事も
 秘密裏に
 見つかっては……身の破滅

 余所見をしては、ならぬ
 手玉に取るのは私の筈
 とられては……

[胸を打つ音が、幾らも早い。
くだんの話が予想以上に響いているようだった]


 ああ、気をつけろ。
 頼りになるのはこちらも一緒だ。

 だから、死んでいなくなるのが一番困る。

 俺に迷惑かけるなよ。


…まあ、何でも構わんが少しは黙れ。
そのままでいると

[階段を上がった瞬間に口にした]

舌を噛むぞ。


[威勢が良い方が踊り食いが楽しいとか、そういえばそんな話はあったけれど、そんな事が噂になっているなどとは存ぜぬ。]


 ――――…

[呟いた時には既に咬んでいたものだから
思考までそこで一度止める]

 こちらで話すに、支障は無かろうに。

[媚混じる拗ねた声色]


[そして、明との用事が済めば、まんまるの元に向かうだろう。
 やはり刀を研がせろ、などいい、奥座敷に案内させたあと、そこで、有無言わさずふんじばる。
 そして、さぁ、この花祭の真実を語ってもらおうかと、拳をゴキリと鳴らした。


 ある程度の情報が聞き出せたのなら、そのまま、また連行する。使用人たちは急な出来事に怯えてはいるが、管理センターのIDカードは免罪符になっていて…。

 そして、その身を大広間の控え室に放り込んでおいた。]


 ……そうですね、死んでいなくなるのは……

[置いていかれた方は、どうすれば。]
[刷衛の言うことは青年の思う先とは
 違うだろうと、思いながらも
 死で浮かぶのはなきあの人の姿]

 ……はい。ご迷惑おかけせぬよう
 最大限努力はいたします……

[けれど、何処か死地を求める気持ちは青年にあった
 勿論、そのことは口の端上らせはせねど]


 だが、少し、感じている。
 昨日部屋でした会話もあって…。

 彼は、本懐は……。

 だけど、それをそのまま、ではそうなれとはいえないのだから…。



 そう、多くは言わず、ただ死んだりするな、ともう一度言っておいた。


文句があるなら私は今すぐお前を
後ろに放り出してもよかったんだが?

[後ろ、すなわち顔面から階段に落ちることになる。
結局は放り出さないまま自分の部屋へと連れてきたわけだ。

まさか声を挟まず垂れ流し状態の会話を聞いて
霞が踊り食い云々など考えているとは知る由もない]


【人】 手妻師 華月斎

―本邸・廊下―

[視界の端に夜光の手の動きも見えた。
礼を告げるように、同じく手が少し動いた。

鈴の音も聴こえる、一瞬そちらに苔色を向けて、笑みを浮かべた。]

 わても、威勢のいいのにいれられとるんやろか。
 ほな、後で持って行きますさかい。
 もし、居られなんだりしたら、勝手に待っといてもええやろか?

[少し見開かれた黒檀は、酌の手妻を見せた時を思い起こさせ、笑みを深める。
尋ねの答えを待ち、ふと、虎鉄からの視線を感じて、小首を傾げて見せた。それは、高嶺が虎鉄の名を問うタイミングと同じだった故に、名乗りを促すようにも見えたか。]

(666) 2010/08/05(Thu) 00時頃

 ……善処、いたします。

[重ねて告げられた一言。
 命を重く、大事に思う方なのだろうか?と
 そう言えば殺すなと、言われたことを思い出し。
 それでも、口にした言葉は約束ではなく、努力するとのみ]


[階段から放り出されたなら
どうなるかは目に見えている。
暫し、恨みの念だけを思い浮かべた。

粗末な褥での踊り食いを見たことはあっても
まさかいまここで脳裏に過ぎることは流石にない]


【人】 手妻師 華月斎

―本邸・廊下―

[威勢のいいのに含められても、笑みが崩れることはない。
聴いたはいいが、どちらでも本当は構わなかったと云う態。]

 希望に添えれるよにしますよって。
 ……虎鉄?

[若干の無茶な注文にもカラリと笑うものの、挑むような虎鉄の視線に笑みは潜まり、瞬く苔色。
彼がそういう性質であるのは、知ってはいれども。
心配の色を滲ませる眼差しは、辞去の言を聴き、次に明之進の元へと向かうのだろう夜光に向けられる。

先程の手の動きをまねるよう。
眼差しで伝えるのは、華月も明之進のことを気にかけていると伝えるものであった。]

(680) 2010/08/05(Thu) 00時半頃

【人】 手妻師 華月斎

―本邸・廊下―

[鈴の音が遠ざかろうとするか、夜光に頷いて視線を外すと、鵠の行方をしろうとするように苔色は追う。しかし、それも僅かの間。]

 舞の師を同じくしとります。
 わては、舞は、笛と同じく凡才やったけど、虎鉄はちゃいまっせ。

[視線を高嶺に向け、尋ねに答えた。]

(695) 2010/08/05(Thu) 01時頃

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