人狼議事


194 花籠遊里

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視点:




―――私が厭きて仕舞わぬうちに。
 
 



 ―――…朧掛かる藤を愛でるのも一つの愉悦。
 朱華の丁助詰んのも悪くねぇな。

 ニコラス坊やに花遊び教えてやんのも吝かじぇねぇし…、
 おう、女衒も着てるのかい。そいつぁ、剛毅だ。

[廊下を渡る際に呟いたのは、シーシャの後姿を垣間見た所為。
うっそりと、悪辣なる男は今宵の華を計りに掛けて笑んだ。*]



[さあどうしたものかと男は一人首を傾げた。
脳裏に印象付くのは淡藤の君。しかしされとて朧な花の言うように、ひとつひとつ味を確かめに行っても悪くは無いと、疼く心中ただ胸中のみに抑え、ゆうるり靴先を花主の腰の据える方へ]

  ――いち、に、

[ひいふうみいと目にした花を指折り数え歩む中に、
軈て視界の端、廊下の先に一人の男を見付けたのなら、目を細めその様子を伺い見たことだろう]


[そうして、ふと覚える視線。
顔を起こせば、花にも見間違えるほど美しい蝶が一頭。
緩やか指先振って簡単な挨拶向けると、ニィと口角が捩じれた。]

 毛並み違いが好きそうな顔をしてやがるな。
 ニコラス坊やと喧嘩するなよ。

[肥えた眸の色など、見れば解かる。

密やかに飛ばす声は、喉を震わせつつも。
乱痴気騒ぎも好む男は、彼のような作法を知らない。]


[今日は様々な花を見知った…。
見かけただけでまだ会話を交わしていない花もいる。

さてどの花に留まろうか。
先ほどは亀吉に意味ありげな言葉をかけたものの、
まだ何一つ心に決めたことはない。

可憐な櫻の梢に止まるのは居心地が良さそうだ。
さっきの言葉通り亀吉に会いに行くのだっていい。
まだ言葉を交わしてない丁助の人となりを知るために
一晩を共にするのはどうだろうか。
とりあえずヘクターさんに相談してみるという手もあるか…。

そんなことを考え歩んでいれば、二人の蝶が会話を交わしている場面に出くわしただろうか。]


[花達と余暇を愉しんでいれば、新たに集う一羽の煌き。
悪事を企むように、性質の悪い顔を晒して彼も傍に呼んだ。]

 相変わらず、お前さんは天性の色男だねぇ。
 目移りしてるって、顔に書いてあるぜ?

[揶揄を坊やと呼んで憚らぬ彼に掛けると、視線は更にスライド。
シーシャの後頭部へと投じる眼差し。]

 お前さんは如何するね。
 なぁに、どうせ毎晩夜は暮れる。
 お前さんも道楽者を気取るなら、俺がさっさと買っちまうぜ?


【人】 懐刀 朧

 蝶様にはその権利があります故、味見をしたところで誰も文句は言いませぬ。
 ……俺、ですか?


[困惑の色を混ぜながらも間近にある整った顔からは逸らさずに>>0:281
月に雲がかかり月光は弱くなる。
しかしそれもほんの束の間。]


 俺は己の味は知りません。
 甘いのか苦いのか、それとも違うものなのかも。
 ですが…飢えをほんの一時、凌げる程度のお手伝いならできるやもしれません。
 全ては蝶様のお心のままに。**

(21) 2014/09/14(Sun) 20時頃

懐刀 朧は、メモを貼った。

2014/09/14(Sun) 20時半頃


 色男だなんてそんな。
 目移りしてるのは確かですが。

[面と向かって軽い調子で色男だなんて言われて顔が少し熱くなった。世辞にしてもこんな率直な言葉は早々聞かない。]

 そういえば丁助さんという花をご存知ですか?
 ちょっと中庭で見かけて、
 話してみたかったんですけど、会えずじまいで。
 興味はあるんですけどね…。

[この館に何度か来ている様子のヘクターなら、丁助がどのような花か知っているだろうかと尋ねてみた。]


[花よりも濃い色を醸し出す羽音の群れ
人の集う場所には美味い物が付き物だと足を揃えたはいいものの、どうやら味覚が異なる蝶ばかりのようで。

そもそも男はまだ廊下すら歩んでいない。掃除をしに来た訳でもあるまいに……朱色の花と言の葉を交わせた事は収穫であったが。]

……まだ決めあぐねてる所でなァ
何ならお前らが先に決めてくれ。
残った花を、両手に抱えて降りて行くのも悪くねェし。

[羽ばたきの中でも、最も線が細い音のする方に視線を流す。「丁助」という名までは聞いた事が無く黙りこくって端正な顔立ちを眺めるだけだが。]


 ああ、丁助は中々の悪辣よ。
 坊やも冒険家じゃねぇの、アレが欲しいかい。

[軽く口笛鳴らすように貰ったばかりの煙を燻らせた。
そうして、会話に加わるシーシャの奔放さも鑑みる事数秒]

 ―――…なら、大盤振る舞いでもすっかな。


愉しませておくれよ?

花も蝶も。
籠の中で、妖艶に。

くふはははは…


[花にも蝶にも届くまい。
男の高笑いは、闇に溶け *消ゆ*]


朧、朧はいますか?
……その……茶色の蝶が貴方を呼んでいるのです。

もしかしたら彼への指名なのだろうか――多分そうだと思うと年の離れた友人を探す


 へえ、あんなに優しそうなのに悪辣なんですか?
 それはますます興味が湧いてきました。
 正直アレもコレも欲しくて困ってしまいます。

[言って、恥ずかしげに頬を掻く。
しかし強欲は良くない。

少しの間目を閉じて考えると、
この日一番心に残った花を摘むことに決めた。
その姿を見せていない時にすら会話の端々に現れて、
僕の興味を掻き立てたあの無垢な花を。]

 でも今夜のところは僕、
 櫻子さんと一緒にいたいですかね。

[心情を蝶の群れに吐露するとくすくすと笑った。]



 そりゃそうよ、花だけ見て実が知れようかね。
 次々手を付けるは、良き蝶よ。

 ―――櫻子を摘むなら、たんと甘く可愛がってやんな。
 お前さんの蜜を鱈腹含んだ櫻なれば、俺の食指も伸びようや。

[ニコラスの声に離れゆく男が煙と共に悪趣味を吐き出して。
また、花を責める一手を一つ打つ。

大変美しく笑んだ良家の子息に、いけねぇ坊やだ。と、
彼の貪欲誉めそやすよう、甘く囁いたが最後。*]


 えへへ、分かりました。

[去っていくヘクターに目を細めて了解の意を。

それにしても食指が伸びる、とは他の花たちを揶揄っていたみたいに櫻子のことを虐めるつもりなのだろうか。

…それはそれで「興味」がある。

ヘクターが去り際に耳元に囁いた言葉ににやりと笑んで、少し間を置いて自分も花主の下へと。]



[――次々と歩みを宵闇へと向けて行く彼等の背中を見、ただ男は無機質な表情を仄灯りに照らして居た。]

  こんな夜から大盤振る舞いなんて、随分なことだね

[先に投げられた言葉に返すように、小さく吐息を漏らしながら派手な背を見送る。
そうして脳裏に返るは朧月夜。揺らめく月光空より降り。
ただその月を手に入れたとならば――この飢えも満たせようか]

  …。あの淡藤、今夜は俺が貰う。

[ただ廊下にその声を反響させたとならば、男もまた名も知らぬ花主の元へとその姿を見せに、声を届けに行ったことだろう]*


[男が言った矢先お客は二輪刺しを所望したように思えて、買われた者達には同情の二文字を送る。

次いで、考えがあってか天然なのか……天然だとしたら末恐ろしいが、頬にかかったブロンドの奥を恥ずかしげに染める蝶の提案に頷く。]

櫻子……慎ましい風の、アイツかな?
まだ俺も買った事がねェ花だ。
土産話、期待してるよ。

[言っては、続いて廊下に消え行く二人を見送るだろう。]


懐刀 朧は、メモを貼った。

2014/09/14(Sun) 22時半頃


[聞く前に残った一羽が指名したのは、日頃男が懇意にしている花の色。]

おうおう、了解。
今夜の花とは丁度いっしょにいる事だ。
お手手繋いで行こうかねェ。

[穏やかな気を纏う男の姿が見えなくなったならば、自分も後を追って*]


【人】 懐刀 朧

―廊下―
[さて。鼓膜を震わすは夜の音。何度も、何度も聞いて飽きた音。
所謂花達の色気が、艶が一番出る時間帯になったのを知らせるもの。]

 ……貴方様を満足させるような花があるかどうかは分かりません。
 それが俺かもしれないし、他の花達かもしれない。
 手折る事は禁じられておりますが、言い換えればそれ以外なら何をしても良いのと同じ。
 お好きなように、夜をお楽しみください。

[蝶はどんな反応をしただろうか。>>9
詰まらなそうな表情か、それともまた別の顔か。
それが見れたか見れなかったか定かでは無いが、誰かが己を呼ぶ声がするのは確かに聞こえた。
声の主は藤之助だったか。それに一つ頷くと蝶を真正面から見つめ。]


 申し訳ございません、今宵は別の蝶が俺をご所望のようです。


[一言そう断ってから、深く一礼を。
止められれば振り返るだろうし、何も無ければそのまま自室へと。*]

(44) 2014/09/14(Sun) 22時半頃

【人】 懐刀 朧

[派手な山吹とは真反対の白い着物と微かない草の匂いを纏い、藤之助と向かうのは地下牢。
ゆっくり、ゆっくりと降りていけば蝶はもう既に居ただろう。>>40
藤之助と共に呼ばれた事に困惑しながらも、何も複数の花を愛でるのは珍しい事ではない。
のだが。]


 ………お待たせしてしまったようで。申し訳ございません。


[余計な物を振り払い、牢の中に舞う蝶へと一声かければ。
機嫌が良さそうな彼はどう応えただろうか。]

(46) 2014/09/14(Sun) 22時半頃

懐刀 朧は、メモを貼った。

2014/09/14(Sun) 22時半頃


懐刀 朧は、メモをはがした。

2014/09/14(Sun) 22時半頃


懐刀 朧は、メモを貼った。

2014/09/14(Sun) 22時半頃


【人】 懐刀 朧

[言われるがまま、しかし少し硬い動きで蝶の元へと。>>50
何の抵抗も無く慣れた動作で腕へと収まれば、隣の藤はどうだったか。
耳を震わす問いには淡く微笑む事で>>51返事とし、顎先が自分の意思とは別の力で上がれば、
まるで蝶が愛おしい相手かのように自然と唇を合わせただろう。

……何を考えて藤之助と俺なのか、意図が大体分かったような気はするが。
『花』である己には捨て置くべき事。
薄く唇を開けつつ、反応を伺う。]

(54) 2014/09/14(Sun) 23時頃

懐刀 朧は、メモを貼った。

2014/09/14(Sun) 23時半頃


[慣れた動作で腕へ収まる隣の友人
自分も楚々とそんな風に――普段ならできるはずだがかの男の腕へと留まる瞬間僅か、体が震えた
これではまるでおぼこではないかと自分を叱咤し次の瞬間にはいつもの、顔に]


[どこか何時もの様子………とは言っても闇夜に浮かぶ藤之助の姿を見た事は無いに等しかったか……に
心配そうに藤之助を一瞬みやる。視線は合っただろうか。
瞬きをしてしまえばその色も消え失せ意識は無理やり蝶へと。]


[視線が合えば少しだけ自分の瞳に浮かんだ不安を気取られてしまったろうか。心配そうな色を宿した眼差しに、大丈夫とばかりに笑みを浮かべる
瞬き一つで蝶へと心向ける彼を見れば、自分もまた蝶へと意識を戻す]


【人】 懐刀 朧

[この男を蝶という華麗な物ではなく、もっと狂暴で貪欲な言葉で表すのならば、何だろうか。

蝶の楽しみ方は十人十色、手折る以外ならば何をやっても良いと口にしたのは俺だったか。
確かにそう、月下のもとで偶然目にした蝶には伝えたが。]


 ん、……


[甘ったるい吐息をもらしながら、自分とは違う種類の香を味わされ。>>63
誘われるがまま応じるままに舌を絡ませる。
自由に動く事が叶うのならば、舌の裏を器用に軽く突いて。
淡い痛みにも満たない刺激には、流石に少し目を見開いたが苦い顔をするわけでも無く。]


 っ、今宵の主は貴方様だ…。お心のままに。


[いい趣味をしてるな、そんな思考は目尻を下ろした笑みの奥深くに沈める。
時折藤を心配そうに見てしまうのには、気づかれたかもしれないが。]

(66) 2014/09/15(Mon) 00時頃

【人】 懐刀 朧

[そう。どれだけ花の佇まいが美しかろうと、どれだけ花が甘い香りを出そうとも。
それらを選び、味わう手段の決定権を持っているのは『蝶』なんて言葉に収まらない、この男なのだ。
逆らう事も拒否する事も許されぬのが我ら花。]


 ……何の事か、俺には分かりかねます。


[口答えは許されぬみであれど、知らぬ分からぬような様子を装うくらいなら。
そのまま笑んで流してしまおうとの企みは見透かされていたのか、
口の端に押し当てられた物は閉じる事を許してはくれず。
不満には思えど表情には浮かせずされるがまま。
媚を売るわけでも無く、かといって朧自身の色を浮かべるわけでも無い。
それを今宵の主はどう感じていたか。

導かれるままその意味を悟ると>>68息を詰まらせ動きが止まってしまう。
初めてでも、ましてや慣れていない訳でも無い。しかし。
羞恥が慣れを上回る事数秒。躊躇いながらも器用に口だけで目的の物を探し当てようと、何も無かったかのように動いた。]

(72) 2014/09/15(Mon) 01時頃

懐刀 朧は、メモを貼った。

2014/09/15(Mon) 01時半頃


【人】 懐刀 朧

[音の響きが変わったことに気がついた時にはもう遅く。>>76]


 っく…!
 ……えぇ、藤之助はまだ、若いですから…


[予想しない出来事に弱いためか、息を詰まらせるような声に程遠い音を出し。
一度だけ主を見上げ、すぐに陽物へと手を伸ばした。
わざと擽るように手を動かしながら、同時に軽い口づけを数度。
それから漸く、はむりと唇で先端を甘噛みをしてから裏筋に舌を這わせ。
主のそれが段々と硬さを増てくるのを確認してから、口内へと含んだ**]

(84) 2014/09/15(Mon) 02時頃

懐刀 朧は、メモを貼った。

2014/09/15(Mon) 02時頃




 それが僕の『しあわせ』なのです。
 
 




[窓に映るは、薄明かり。
 蝋燭のくゆる姿に、今暫く時を遡ることを
 どうか、お許し頂ければと思います。]
 
 


── 広間での刻 ──

[亀吉さんが隣に腰掛けて下さった時のことにございます。
 振り返り、微笑み返した表情は
 何時ものように、微笑ましいそれではなかったのです。

 書物綴る呪いの言葉に、僕は大切な人を思い出しておりました。

 勉強にと開きましたのは別の頁でありました。
 けれど僕はふと、問わずに居られなかったのです。]

 亀吉さん。
 あなたには、『特別な御方』は居られますか?

[違う異国の言葉を射干玉に移しながら。
 僕は先程の言葉を心に返していたのでございます。]


 
 
‘Tis better to have loved and lost

 than never to have loved at all.


[流暢に唇が、呪いの言葉を紡ぎます。
 その意味は亀吉さんには判らないでしょう。
 それを教えて差し上げるための、この時間に
 僕は、訊かずしていられなかったのです。]


 ───亀吉さんは『しあわせ』ですか?

[下がる眉が寂しげに。
 揺れそうな射干玉が、亀吉さんを見詰めていたのでありました。]


─広間での刻─

[流れるような闇色を揺らし振り返った先。
浮かべられた口元の弧に少しの間戸惑いを窺えたのはきっと。
広間を照らす月灯りのそば、傍らに存在する梢のみだろう

戸惑いつつも笑みを浮かべてしまったのは、その中に滲む芯に触れた気がした悦び。
それでもこの花弁に群い喰らおうとする、その陰の存在を邪推すれば表情は曇ったのだった。]


[かける言葉が見当たらず、口先は先程のやり取りを演じ。
勉強会が始まったのなら、書に刻まれた文字を幼子のように読み上げていたでしょうが。

唐突に匂いを増す射干玉の香りに、飲み込まれるように唇を動かしたのだった。]


──…特別、ですか?

[惑うまま鸚鵡のように繰り返せば、口籠らせ。
けれども何か答えなければならない。見えない何かに促されるよう、悩んだ結果、唇が紡いだのは──…]


…私には、愛が何なのか、どのようなものなのかは……分かりません。

ただ、誰かを特別に思い、思われることは…。果たして本当に幸せ、なのでしょうか。

[薄桃の唇から紡がれる謳いが呪詛であるなんて、露ほどにも知らず。
首を傾げつつも、凪いだ瞳で一輪の花を見つめて。]

──…いいえ。

だって、貴方が哀しんでおられるから。

[言い切っては、今にも零れそうに湖畔にて揺れる射干玉に。
時計の針が重なるまでの暫しの間。

そっと、きめ細かな白い手に腕を伸ばしただろう。
もし許されたのなら、重ねようと。
少しでも戸惑う素振りを感じたのならすぐに膝に下ろしたけれども。

双眸はただただ、僅か睫毛伏せつつ憂いたように、灯る。]


[僕の突然の問いはきっと亀吉さんを困らせていたことでしょう。
 『特別』を鸚鵡返しする声をききました
 籠らせてしまった挙げ句、それでも亀吉さんは言の葉に思いを乗せてくれたように思います。

 「誰かを特別に思い、思われることは…。果たして本当に幸せ、なのでしょうか。」

 僕はこのとき、とても寂しい顔をしてしまったように思います。]


 僕にも、判りません。
 愛がどんなものであるのか、などと。

[『花』には必要のないものなのです。
 僕たちは愛し、愛されるのではありません。
 『蝶』を惑わせ、誘惑し、休ませ、慈しみ、夢を魅せる。
 ですから僕には到底、判らぬのです。

 「真実の愛は朽ちることがない」などと。
 判るはずがないのです。]


[僕の手に、ゆっくりと重なる手がありました
 嫌がる素振りも、戸惑うこともありませんでした。
 僕はその手に手を重ね、ゆるりと此方側へ引いたのでございます。

 身長の差のせいでしょう。
 いえ、元からそうしようと思ってだったのかもしれません。
 僕は亀吉さんの手を引く反動にて、彼の胸元へとその身を預けたのでございます。

 射干玉は酷く哀しげな色をして、見上げておりました。
 揺れ揺らぎはすれども、雫が落つることはやはりなかったのでございます。]


 僕の『先生』は、愛など要らぬと僕に教え。
 懇意の蝶の毒牙にかかり。
 『特別』を知り、『愛』の中に、なく、なられたのです。

[この廓でその毒にかかるとどうなるか。
 『花』は聞かされずとも、みなが感じ取っているでしょう。
 僕は、僕を厳しく優しく育ててくれたその『花』の末路をしっております。
 だからこそ、僕は凛とした『櫻の花』であろうとしているというのに。]

 それを、少し思い出して…。
 辛かったのです。

[『しあわせ』ですか、という問いに『いいえ』と答えたその人に。
 僕は遠慮もなく、きゅうと抱きついていたのでございました。]


 特別など、あってはならぬのです。

 『花』は蝶を選んではなりません。
 『花』は翅がほしいと願ってはなりません。

 何方かを好いても
 何方をも嫌っても

 けっして、ならぬのですよ。

[まるで言い聞かせるように零れた言の葉。
 嗚呼、また気遣って喋らせてしまうでしょうか
 あのときの複雑に曇った笑顔の奥底を知らず。
 僕は暫く、亀吉さんの胸に身体を預けていたのでございます**]


[浮き上がるうら淋げなお顔
瞳の中に宿したのなら、暫し胸を締め付ける感覚に戸惑うように瞳を泳がせていたものの、続いて薄桃色が紡いだ言葉には、そっと瞼を下ろす。

花を愛づる彼が愛を知らない、だなんて。
淡藤にはひとつの虚言のように思えてしまったために。

全てが嘘だとは思っている訳では無く。
まるで己に言い聞かせているように聞こえた、というだけ。]

判らない。
…そういうことにしておきましょう。

[こんなにも寂しげに愛を判らないとと告げる言葉に、うまくかける言葉は思い付かず。
だからと言って判らないという結論には寂しく思うのもあり。
曖昧なお返事を返したのだったか。]


[伸ばした指先は花を愛づる手のひらと重なる。
そのことにホッと一息を吐けど、少しして緩慢ながらも引かれてしまえば、虚を突かれた身体は、素直に小さな頭を胸元にて受け止めただろう。

そして揺れる射干玉には、無意識の内に噤んでいた唇を許し。
揺れはするものの、雫を伝わせることのない頬に人差し指を伸ばしたのなら拭うような素振りをして。]

──…。

[そっと自身よりも幾分か華奢に思える肩に腕を回すことができたなら、宥めるように黒髪を梳きつつ、全ての言葉を飲み込んで。

そっと先人の教えに耳を傾ければ、愛の夢で花弁散らした花の存在を知ったのだった]


………。

[桜の唇から紡がれる“先生”とその周りをつ移ろう蝶の末路

きゅうと抱きつかれたのなら、拒むこと無く享受しただろう。

「辛い」「少し思い出して」と、彼の口振りから推測するに教えを伝えたという花の末路に足を踏み入れようとしてしてまったのだろうか。

…一体誰が? 呟きは声にはせず心の中で押しとどめれば、耳にする先生の言葉]


[きっと、きっとこの御人の胸の内には“特別な人”がいらっしゃるのだろう。

それがどのような味の実なのかは流石に判らずとも、己に言い聞かせるような言の葉に。ただ小さく頷いただろう。]

……ええ。分かっておりますとも。

[けれど、蝶に選ばれ摘み取られてしまったのならどうするのだろう。

唇を迷うように閉じては開きを繰り返していたけれど。

胸元にかかる重みと花の匂いに暫し、酔うように結局目蓋を閉じたのだった。]**


[僕の言葉に、亀吉さんの表情は細やかながらも変化を見せるようでありました。
 寂しげな表情には、目を泳がせておられましたし
 紡いだ言葉には、瞼が閉じられてしまったのです。

 「…そういうことにしておきましょう。」

 亀吉さんの選んだ言の葉に、半分は救われた気がしました。
 ですが残り半分は?
 詰まる思いを胸に押し込み、僕は身を寄せたのでございます。]


[とん、と。
 一度胸元に添えることを許された頭は、そっと微かな音を立てました。
 亀吉さんという御方は、とてもお優しい方です。
 何も謂わずに突然と身を預けた僕のことを責めることもなく
 享受し、果てはその指で頬を撫でてまで下さるのです。
 涙など枯れ果てた、可愛いげのない櫻の枝葉を
 淡藤の蔓が、柔らかく撫ぜてゆきました。
 落ちることも、流れることもない朝露。
 その色も、その味も、僕自身とて知ることなどないのです。

 亀吉さんの手が、僕の肩へと回るのならば
 僕はまるでそれが自然であるかのように、身体を彼へと擦り寄せました。
 眸同じく射干玉の髪を梳く手に、吐息を溢したのでございます。]


[暫くは、流れるだけの時をまるで止めるようにして
 『花』が『花』へと、寄り添いあっていたのでございます。
 髪を梳く指先、伸ばした艶やかなその毛先が着物に擦れ
 長い睫毛が、上と下とで合わさる音だけが
 ただ、止められぬ時の移ろいの中で
 微かに響いていたのでございます。]

 ……、…ありがとうございます。

[やがてはそんな穏やかで、どこか寂しげな時も終わりを迎えねばなりません。
 このままでいられたらと、我儘を口にしてしまうよりも前に
 僕は寄せていた身を、緩やかに離しました。]


 あなたは、とても聡明な『花』。
 朧さんからは振舞いや、花たるそのお心を。
 僕からは読み書きや、言の葉に乗せられる想いを。
 きっと藤之助さんからは、柔らかなお心遣いを。
 きっと丁助さんからは、その面に浮かべる笑みを。
 こんなにも『先生』が居てくれるのですから、とても美しく咲き誇れるでしょう。

 『花』として、あなたと巡り会えたこの『仕合せ』を
 僕は本当に『しあわせ』に思います。

[離れを惜しみ、僕は彼を象徴する淡藤に細い指先を伸ばしました。
 慈しむように撫で、僕は背を伸ばし。
 薄い櫻色の唇で触れることは、許されたでしょうか。
 許されたならばその髪に、そっとやわらかな感触が音もなく触れたことでしょう。]


 今日は、あまりしっかりとお勉強が出来ませんでしたね。

[身体を離してからは、そんなことを紡ぎました。
 ふふっと笑みを溢す表情と、異国の呪いへと落とした表情とは明らかに違う
 いつもの朗らかな微笑みを、彼に向けていたのでございます。]

 時間のある時だなんて、寂しいことを仰るのですか?
 僕はいつでも、此処におります。
 居なければ書斎、居なければ中庭。

 「お会いしたかったので、会いに来ました。」

 また、そう謂って下さい。

[繰り返すは、意趣返しに溢された言葉でありました。
 ありがとうございますともう一度告げたのならば
 僕は小さく頭を下げて、彼を上目に見つめた後に
 その場を離れたのでございます**]


[この御方のように、優しげな笑みなど浮かべない
 高慢で傲慢なひとひらが、僕の脳裏をよぎっても。

 ひとつ、落とす言の葉は音になどなるはずもないのです。]


[淡藤は桜の梢と寄り添うように腕を回しただろう。
さすればごく自然な動作でふわりとした花の匂いが近付き
そっと小さくはにかんだでしょう。

漏れた吐息は二輪、同じ頃だったか。
溶け入るように吐き出しながら、そっと流れに沿うように艶やかな射千玉に指先を絡めていただろう。

けれども時間は無情にも過ぎ行くもの。
胸元に香る気配が離れてしまえば、視線で追ってしまいつつも、引き止めることはせず
いいえ、出来ないといった方が正しいでしょうか。

何故なら淡藤の指先も胸元に残る花の香りと同じく、枝葉に過ぎず。

『花』には『花』を引き寄せることも、その場で縫いとめることも、出来ないのだから。]


[淡藤は年の瀬こそ丁助という花と重なるにしても、此処へ訪れたのはきっと、花達の中でも遅咲きであったと記憶しており。

だからこそ多くの方に教えを請うては苦労をかけさせたものの、こうして座敷にて一部屋お借りすることが出来ている。

それもひとえに此処に御座す花籠のお陰。

先に咲いた可憐な一輪の言の葉を耳に頂戴したのなら
綻んだような笑みを向けてみせたでしょう。]


…ええ、貴方達に育てられた『花』ですから。

些か甘い露を啜り過ぎた気も致しますが、きっと。
……、きっと、咲いてみせます。

[するりと、淡藤に戯れなさる指先を拒む筈も無く。
欲張りな花は少しだけ甘えるように頭を下に傾けて。

やがて音も無く唇を落とされたのなら、そっと頬を赤く色付かせたでしょう。]


[顔を上げる頃には頬紅は成りを潜めていたけれど、言葉紡ぎ朗らかに微笑む御方には目元を和らげてみせ]

…いいえ。今日も甘露を頂きましたから。

[櫻色の唇を落とされた髪をゆるりと揺らしながら微笑み。
選ばれ遊ばれた言葉を頂けば]

…月が欠けてしまう前に、必ず。
貴方にお会いしたい。

[針が示す前と同じものを紡いでは、射干玉を凪いだ瞳で見つめ返し、後ろ髪を引かれる思いを断ち切り、見送ったのでした。]*


懐刀 朧は、メモを貼った。

2014/09/15(Mon) 20時半頃


【人】 懐刀 朧

[こげ茶色がはらりと揺れる。
それを掻きあげるわけでもなく、ただ乱したまま一心不乱に求められた動きをこなす。
目つきが良いとは到底言えない瞳を細め、ねっとりと唇をそれに絡ませ手中に収まらない熱をゆるく煽り。
浅く突かれる度に眉間に少しばかり皺は寄るが、奉仕を辞める事は勿論無い。
ある時は丹念に根元を刺激し、ある時は愛しそうに咥えこみ緩急をつけ。

問いの返事など音にする事は無く、表情で蝶は察してくれただろうか。>>113


藤への言葉も聞こえぬふりを>>114。そうでもしないと、止まってしまう。
それは花として、一番やってはいけない事と朧は心得ていた。
毒が胃へと落ちていくのなら、>>116苦しそうな表情を隠すことなく、それでも一滴たりとも逃すまいと刺激を強めただろう。]

(126) 2014/09/15(Mon) 21時頃


[聴こえません。
 花の声も、蝶の声も。

 蜂蜜色へと変わる櫻は、彼の『蝶』だけを見つめているのです。]
 
 


[藤之助の声も、他の花の音も。
届かないフリ、聞こえないふり。

――――……そうでなければ朧を保てなくなってしまう。]


[腕を引いてくれと、そう望んだのは他ならぬ自分。

その手にまた触れることが出来た時、確かに左胸は鼓動を大きく揺らしたというのに。

結局、『花』は『花』でしかあらぬのだ。
胸元に残る花の教えを深く、深く刻みつつ。

そっと銀で覆われた縁を歪ませた。]


[見ないで、と声に出さぬまま、口はそう紡いで
目尻には快楽からか――うっすら涙が浮かんでいたろう]


【人】 懐刀 朧

[まるで物を扱うような手荒さで髪を掴まれると、その拍子に解けかかっていた鶯色が床に落ちこげ茶が散る。
それを気にせず、余裕なんて一握りあるか無いかの状況で。
質量を増していくばかりの雄を指で掌で紅い舌で、刺激を与えていく。

もうすぐ、もう少し………の所で熱源が遠ざかっていく。
どうする気なのかと主を見上げれば、三日月のような弧が描かれていて。
瞬間。>>133
飛び散ったのは白濁色にむせ返りそうな程の匂い。
それは己の顔を汚し、輪郭をなぞりゆっくりと滴り落ちていく。
瞳の奥が、『朧』の面の奥が面白いくらいに揺れるのを、一夜限りの花主は見る事ができただろう。]


 ―――っ…!


[指が、震える。
それを奥深くに沈めるために、白を指で掬い上げ一口舐める。
こうすると喜ぶ客は大勢いたが、今宵の蝶はどうだっただろうか。]

(144) 2014/09/15(Mon) 22時半頃

【人】 懐刀 朧

[…何がいけなかったのだろうか。
………いや、蝶は。最初からこのつもりだったに違いない。
自分の予測が外れなかった事を少しばかり恨みながら、
友をよぶ声は音にはならず空気を揺らすだけ。
どうにも上手く処理できない感情を、奥歯で噛み殺し。]


 (本当、良い趣味してるな……)


[目の前で乱れる藤色の花とそれを味わう蝶を、ただ茫然と眺める事しかできずに。]

(145) 2014/09/15(Mon) 22時半頃

[とうのすけ。
音にはせずに藤色の花を呼ぶ。

頭を撫でてやることも、雫を拭ってやる事もできないこのもどかしさ。
己が『朧』である事を、友である事をこれ程に後悔した事は無い。
関わりが浅い『花』となら、こんな思いをせずに済んだのか。]


【人】 懐刀 朧

[今まで与えられた中で五本の指に入る程の屈辱。
それを面へと反映させれば蝶は機嫌よく飛び回るだろう。
花は蝶を喜ばせるためにある。何度も何度も刷り込みのように、洗脳のように囁かれてきた言葉。
光の差さぬような場所まで沈めたはずの心とは別に、習慣という名の己を操る糸は朧を嫌でも動かす。>>148

眼前の藤を掌で包み込み熱を移す。
嫌だと首を横に振っていたかもしれない、雫が床へと吸い込まれたかもしれない。
それを気にせず先端へと唇を落とし。

主が望むままに犬のように舐め上げ、その合間に自分の指を濡らし菊門へと伸ばす。]

(149) 2014/09/15(Mon) 23時頃

[今宵は二輪が共に買われているのかと
 心のどこかで、そう思っておりました。
 聞こえぬフリをしていても、耳には否にも届くのでございます。

 お優しい藤の花が、辱められているのでしょう。
 麗しい朧の花が、甚振られているのでしょう。

 揺れる焔の花は、遠くに身を委ねているのでしょうか。
 綻ぶ淡藤の花は、求められるまま咲いているのでしょうか。


 ───裡に渦巻くものから眸を逸らし。


 僕は金糸雀の唄に、耳を傾けるのです。]


【人】 懐刀 朧

[崩れはじめた朧の面。
先端を親指でそっとなぞりそのままくるくると撫でまわし、邪魔なこげ茶を耳へとかけながら反応を伺う。
それから再び軽く口に含み、ゆっくりとそれを指先で擦り。
主が問う声に、俺はなるべく眉一つ動かさない変わりに笑みを浮かべ口を開く。>>156
喋る度に藤之助に、息がふきかかってしまったかもしれないが]


 悪くない、ですよヘクター様。
 こんなに乱れた藤之助を見るのは、初めてですが。


[本心とは真逆の言葉を蝶へ吐き。
時折鼻にかかったような息をはきながら、壊れ物を扱うかのようにゆっくりと追いつめていく。]

(164) 2014/09/16(Tue) 00時頃

朧、お願い……もう……

[小さく、願う様に囁く声は涙と色に濡れ
彼にこんなことをさせてしまっているのだと自覚すればぱらぱらと汗に混じり雫が頬を伝った]



 ―――坊やの悪趣味に比べちゃ、俺なんぞ可愛いもんよな。

[喉を震わせた独り言を聞くものは居ない。
ただ、と思案巡らせ、瞳を微かに揺らした。]

 あれもつくづく、面白い坊やだ。

[溜息のような感嘆は、男にしては珍しい他者への興味。
花籠の外に向ける視線は、久しく。

過ぎった感覚を自覚すれば、
笑気一つ零して、夜に再び身を浸した。**]


【人】 懐刀 朧

[囁く声に請われるがまま。
舌の這う動きを、包み込む手の動きを早め。
陽物の先端に少し強めに吸い付いて、我慢など無用だと暗に知らせる。
そのまま面を上げ手は休めずに、蝶の動きに合わせて優しく激しく触ったなら。
そのまま、弾けとんだだろうか。

嫌がる素振りもなく顔を白で埋め尽くし。
何かが少し、欠けた音がした、気がした。]


 ……藤之助、


[そこでようやく音を発して。
迷いながらも労わろうと手を伸ばすも、先に蝶の手で寝台へと。>>179
行き場を失った手を引いたのは蝶だったか。
手荒く扱われ、噛みつかれるかのように口が合わさる。
好きなようにさせ、時折それに応えながら己を見ているであろう視線に目を伏せた。]

(180) 2014/09/16(Tue) 01時頃

懐刀 朧は、メモを貼った。

2014/09/16(Tue) 01時半頃


[ごめんなさい、と
唇は涙浮かべた子供の様に震えながら言葉を紡いだ]


[隣より聞こえるは、激しさを表す声でありました。
 肌の打ち合う音も、粘膜擦れる水音も。
 やがては明瞭でない嬌声が、弾ける瞬間を伝えたでしょう

 見えぬはずの涙の音が、此方へ届いた気さえします。

 他の牢でもきっと、花々は咲き乱れているはずです。
 此処はそういう場所なのですから。
 そしてそれが僕たち『花』の、『しあわせ』であるはずなのです。]


[僕の戯れのような接吻けに、頬を染めた銀花も
 誰ぞ彼の腕の中、咲き誇っているのでしょうか。

 丸窓からちらりとだけ、月の端が見えました。

 「月が欠ける前に」などという言葉を
 不意に僕は思い出し
 傾く月を眺めては、彼の『花』の行く末を想うのです。]




 あなたは、いま。

 『しあわせ』ですか?
 
 


[尋ねる事が出来たのは、亀吉さんだけでありました。
 丁助さんには、寸でのところで訊くのを躊躇ってしまいました。
 朧さんに訊けば、叱られてしまうでしょうか。
 藤之助さんに訊けば、困らせてしまうでしょうか。

 他の花たちにも、訊きたくとも訊けないでしょう。

 どうして、訊けないのでしょう?
 何故、訊けないのでしょう?

 わからないまま、僕はいつであろうとこう答えるのです。]





 僕は『しあわせ』です、───と。
 
 
 


──幸せとは、こんなにも胸が苦しいことなのですか。

[“教えて下さい”

闇世の中、音にさえならなかった吐息が小さく反響しては、消える。]


 僕は『しあわせ』です。

[何時の時もそう答えましょう。
 何方さまにもそう応えましょう。

 胸が苦しいなど、僕にはわからぬ想いなのです。

 朽ちた花の行く末を知ればこそ。
 その毒に囚われてはならないと。]


 
 
[櫻は誠の『しあわせ』に、まだ散るを知りません。

 咲いてさえ、いないのですから。]
 
 


 
 
‘Tis better to have loved and lost

 than never to have loved at all.
 
 


懐刀 朧は、メモを貼った。

2014/09/16(Tue) 22時頃


【人】 懐刀 朧

[悪趣味極まりない。
そんな苦い言の葉をはいてしまえたら、どんなに楽か。

不意に体制が崩されたのは蝶の悪戯、だろうか>>229眼前に広がるは気だるげな表情をした藤の花。
こげ茶がはらりと、理に逆らう事無く落ちていく。

困惑したま、しかしこの状態を崩さぬように腕に力を入れれば。我が友はどんな顔をしていたのだろうか。
こんなに間近でまじまじと見るのは久しいかもしれない。
……できれば、こんな白い欲で顔を汚した俺の顔など見ては欲しく無かったのだが。
そう、自ら穢れた物を遠ざけるように、蝶を見やり弧を描くとそのまま空気を震わせた。]


 …よろしいので?この状態ですと、ヘクター様からは俺の顔が見えないのでは。
 

[花が放った精一杯の虚勢。
それを悟られぬように花として生きてきた中で一番の妖艶さを纏い、邪魔なこげ茶を退ける。
それすら蝶を喜ばせる蜜の味となってしまったのかもしれないが。

答えは貰えなかったかもしれない、頂けても恐らくはまるで獣のような態勢からは逃れられなかったのだろう。]

(235) 2014/09/16(Tue) 22時半頃

懐刀 朧は、メモを貼った。

2014/09/16(Tue) 22時半頃


[この感情をどう表せばいいのか。
腹の辺りに渦巻くこれを。
怒りか、呆れか、それとも悲しみか、羞恥か。

『花』として誇りを持ち、美しく咲き誇れ。
俺を育てた花は口癖のように言っていた。
どんな辱めを受けようとも、どのような思いをしても蝶を惑わせる花であれ。

その言葉を道標に、今まで歩んできたはずなのに。]


【人】 懐刀 朧

[僅かに与えられるもどかしい刺激>>240
心と躰は繋がっているようで切れている。
男としては随分と細い肩をぶるりと震わせ、熱い息を一つ吐く。

……あぁ、嫌だ。自分でも制御できていないこの快楽に染まり始めている朧の顔を。
見られたくは、無いのに。

手綱のように手荒く扱われた痛みも、自ら受け入れやすいように解したはずなのに走った痛みも。
藤之助から感じる視線さえも。]


 っく、  ぁ!


[異物感も熱も全て、『意思』とは全く関係無く全て快楽へと書き換えられていくのは花故にか。
我慢できずに零れた甘ったるい菓子のような声。
切なげに、しかしどこか喜びすらも孕んで低く響いた。]

(245) 2014/09/16(Tue) 23時頃

【人】 懐刀 朧

[嫌というほど熱を硬さを訴えたそれは、朧の内部を掻き回す。
そこには花への情や気遣いなんて優しい物は無い。>>242

奥深くまで届きうる荒々しい動きに、熱っぽい息は段々と悩ましい声が混ざっていく。
自分ではどうにもできない、快楽と熱に溶かされつつある声。]


 んっ! ……ぁぁっ、  は、ぁ……

 
[下腹部に熱が集まり、徐々に鋭く硬さを増していってしまっている陽物が嫌でも目に入り。
真っ白な布にはっきりと皺が刻まれた。] 

(246) 2014/09/16(Tue) 23時頃

――……

[ごめんなさい、朧 

と。蝶の言葉により友の貌を伝える際に小さく告げる
命によりその怜悧な顔を穢し、なおも言葉で責めねばならぬ事への謝罪と、それでも目を逸らせぬことへの懺悔であった]


【人】 懐刀 朧

[背中を駆け抜けていく痺れ。
やめろと静止する事も、藤の口を塞いでしまう事さえも出来ずに、ただ主の動きに合わせて身を震わせる。

―――…月が、段々と欠けていく。

藤之助が己の痴態を正確に、余す事なく主へと伝える。>>248
辱められ、甚振られ。
許されるものならば、主に汚い言葉を投げつけてしまいたいはずにも関わらず。

男の形が筋までハッキリと分かるくらいに包み込み締め付け、耳を塞ぎたくなるような水音が響き渡り。
昼の顔からは想像できぬ位に蕩けきる。
夜の朧が真の姿か、その反応は偽りでは無い事を主張するかのように躰は小さく跳ねあがる。]


 っ! っは…! く…ッ!!


[無理やりに視線を動かされれば>>252、藤之助と視線は合っただろうか。
本能に花の習性に身を任せたままに瞳を細める。
蝶の声が脳を揺らせば、それは嫌だと伝えるかのように締りは良くなっていった。]

(255) 2014/09/17(Wed) 00時頃

【人】 懐刀 朧

 (見る、な。見ないでくれ、藤之助)


[思いとは裏腹に小さくだらしなく声をあげ。]

 (失望、しないでくれ)


[蝶に体を委ねたまま一滴たりとも逃さぬようにと門を絞り。

瞳の奥が揺らめく。
弓が限界を知らせるかのようにしなった瞬間。>>256]

(276) 2014/09/17(Wed) 01時半頃

【人】 懐刀 朧

 ぁぁっ!……は、……はぁっ…


[今宵一番の啼き声を披露することになった。
……毒が、朧の面を溶かし破壊し中へ中へと流れ込んでいく。
其より少し遅れて何も考えられぬまま、本能のまま花を散らした。

………このような扱いを受けたのは初めてではない、むしろ両手で数えきれぬほどあるはずなのに。

解放され、手放されるとそのまま崩れ落ちこぼれ落ちていく。
己を支える力もなければ気力も無く。
ただぼんやりと、虚空を見つめ瞼を下ろした。

これ程に永久の夜を宵闇を望み、朝を望まなかった戯れはあっただろうか。*]

(277) 2014/09/17(Wed) 01時半頃

懐刀 朧は、メモを貼った。

2014/09/17(Wed) 01時半頃


懐刀 朧は、メモを貼った。

2014/09/17(Wed) 01時半頃


[こんな、ゆめものがたりが誠であれば
 所謂『しあわせ』というものなのでしょう。

 ですが、なりません。

 『特別』になることも
 『特別』をもつことも

 『花』には許されざるべきことなのです。]


[僕たちに許されているのは、ただひとつ。


 『花』として咲く。


 ただ、それだけなのでございます。]


[――朧、朧

声ならぬ声で彼を呼ぶ
そんな顔をしないでと虚空を見つめる彼の頬から白を拭う
友にだけは、こんなに泣き濡れた姿を見せたくなかった
失望されたくないんだ、と]


 
 
             ――――退屈だよ。
 
 


愛しい愛しい吾が子達。
お勤め、ご苦労様。

夢を売り売り、躯を売って。
せっせと借金返しておくれ。

いやいや、返せなくとも構わないんだよ。

花咲く内は、私が愛でていてあげるからね?


[どうせいつかは枯れる花なれば。
月下の元 夢に揺蕩うことは許されよう。

押し潰した筈の芽は 結局は小さく蕾を芽吹かせた。
けれども孰れ摘み取られてしまうのだから。
蜜濃くなるその一瞬だけでも。

『花』として、『蝶』を望む]


[花しかしらぬ男の一面。
笑い、嗤っては、今宵の対価をばら撒いていく。
地下牢に舞うのは紙幣の花吹雪。
花弁の枚数が、今夜支払われた対価。

さあ拾えと、男は花々を見下した。

歪んだ唇に滲むのは、狂気の沙汰であっただろう。]


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注目:朧 解除する

生存者
(5人 60促)

13回 注目

種別

通常
内緒
仲間
死者
舞台
背景

一括

全示
全断
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