261 甘き死よ、来たれ
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まだかなあ。
恵都ちゃん、まだかなあ……?
(0) 2016/12/16(Fri) 00時頃
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[一人嬉しそうに微笑みながら、絵本を抱き締めていた。 いつまでも、そうしていた。
恵都ちゃんは帰ってこなかった。
他の人も、帰ってこなかった。
ぼくは一人だった。]
(1) 2016/12/16(Fri) 00時頃
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[誰かの死に方の話より、絵本を読むほうが救いがある。 それはまだ理解出来ていたから、あの子に見せたかった。
どこに行っちゃったのかな。もう外は暗いよ? 恵都ちゃんは女の子だから、早く帰らないといけないんだよ。
朝の様子にも全く気付かずに置いて出た癖に、そんなことを思って。 ぼくは、シェルターの外へと足を踏み出していた。]
(4) 2016/12/16(Fri) 00時頃
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[ まるで、夜遊びみたいだね。 危機感も恐怖もない心はそうやって、弾んだのだ。 ]
(5) 2016/12/16(Fri) 00時頃
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[朝はネイサンさんを探し、夜は恵都ちゃんを探し。
ぼくはあちこちを歩いて、 色んな聲を聴いていた。
……これは何だろう?
それは唐突に、時間を選ばずに。 ぼくがどこにいても、着いて回るみたいに聴こえる。 誰かの呟きのような、テレパスで思念を読み取っているような。誰なのか性別すらよく分からない、不可解なものだ。 沢山聴こえて、なんだか頭がごちゃごちゃして。けれど非日常的な出来事にわくわくもしていた。]
(11) 2016/12/16(Fri) 00時半頃
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誰かいるの?
[だから、加わってみたくて。 声に出してみたり、心で念じてみたのだけれど。
……ちっとも反応が無い。 恵都ちゃんは全然見つからないし、つまんないや。 これがお話の中なら応答があるべきでしょ?]
[戸川が一人むくれる姿は年齢相応の男子には遠く、 大人の話に混ぜてもらえない、ませた“少女”のようですらあった。
それは悲しむことを忘れただけではなく、 心が退行しているということなのかもしれない。
危機感を抱けない青年は少女を見つけられないまま、シェルターに一人戻った。*]
(12) 2016/12/16(Fri) 00時半頃
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[あの人達はきっと幻聴と言うだろう、ますますおかしくなったと言うだろう。けれど、恵都ちゃんはどうかな。 彼女の心を知らないから、結局はただの身勝手な期待。
そして結局否定も肯定もされないまま、朝を迎えたシェルターに一人きり。
外に出た時、見覚えがある衣服を着た砂の塊を見た。傍にも同じようなものが一つ。]
ああ。
[あなた達も死んだんだね。帰り着けずに力尽きたんだね。 そういえば、兄弟だったっけ?死に様も同じなんて凄いね。
恵都ちゃんも死んじゃったから帰って来ないんでしょ?
どこかでまだ生きている皆さん。 南シェルターにはぼくしか居なくなりましたよ。*]
(14) 2016/12/16(Fri) 00時半頃
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ねぇ、死なないで……
わたしを、ひとりにしないで……
[そのささやきは、耳に届いただろうか
こうなったら、時間の問題なのは、嫌というほど見てきた。
そして、母親もこうして看取ったのだから、どういう状況か分かる。
でも、それでも、口にせずにはいられなかった、*願い*]
めるちゃんをひとりにするわけ、ないじゃん。
だって…おねえちゃん、だもん ね。
[なんて説得力のない言葉でしょう。
でもね、こう言うしかないじゃないですか。
彼女が、お姉ちゃんなんて、呼んでくれるんですから]
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[朝になり、静かなシェルター内では昨日聴こえてきたものを整理することが出来た。 この現象について説明は難しいけれど、気が狂ったと言われたらやはり否定出来ないけれど。
そう悪い気はしないものだ。 他者を大切に想う感情が伝わるというのは。 何人なのかも判断出来ない聲の中主に強く聴こえていたのは、誰かに寄り添うような優しい心。
今も聴こえているかな。さて、どうでしょうね。]
(53) 2016/12/16(Fri) 16時頃
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はぁーい。
[不意に扉を叩く音>>49開いてみれば長髪の見知った男性がいた。 ヴェスさんだ、どうしたの? なんて問い掛ければ帰って来なかった一人のありのままの最期が伝えられて。 一度、二度と両目が瞬きした後、呑気だった声は小さくなる。]
そっか…… 恵都ちゃんは、そんな死に方をしたんだ。
不思議だね。
[不思議、そうとしか言えない。 そんな現象をぼくも多分彼女も何度も見てきたんだろう。 まさか君もそうなるなんて、あんまり考えてなかったけどね。]
でも、腐り落ちるとかじゃなくて良かったのかな?
[だって女の子だもんねって、眉を下げながらヴェスさんに笑いかけた。 まだ少し、寂しいくらいは感じてる。]
(54) 2016/12/16(Fri) 16時頃
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わざわざ伝えに来てくれたの? ありがとう。
[死なんてもう日常で、彼に伝達の義務は無かったとぼくは思った。 だからこそ心からそう口にして。]
そういえばここ、もうぼくしかいないんだよね。恵都ちゃん以外も皆死んじゃったから。
あ、そうだ……待ってて
[入り口の扉を叩いたならば、その傍らにある衣服を纏った二つの砂の塊を見たことだろう。 何気ない世間話のように伝えた後、ふと何か思い付いたらしく一度シェルター内に引っ込む。]
(56) 2016/12/16(Fri) 16時半頃
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もうこんなに要らないからあげるね。 あんまりあげられなくて、ごめんね?
[乾パンとペットボトル入りの水、魚の缶詰を抱えて戻って来る。 一人なら抑えて数日、複数人で食するならそう充分な量とは言えない程度。 どこだってそんな蓄えがあるわけもない。]
お裾分けです。
[ご近所付き合いみたいだと思ったぼくは、少しおどけてヴェスさんに差し出した。 彼はどんな反応をしただろう?*]
(57) 2016/12/16(Fri) 16時半頃
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[ヴェスさんはあの人達の今の姿を見て何か思ったのかもしれない けれど別に説明しなかった。 ただ人が死んだだけ。いつものことだもの。]
……恵都ちゃん? [交換みたいに渡されたペットボトルは一見空に見えて、まじまじと覗き込めばほんの少し残る水滴が見えただろうか。 ヴェスさんの話から、何故これを渡されたかは察しがつく。 いつもと様子が違う相手を気遣うみたいに呼び掛ける。当然声は返られなかった。]
お帰り。
[ここは恵都ちゃんの家ではないけれど、ぼくはお帰りと言われて嬉しかったから。 最期にお返しをしましょう。生きて帰らなかった君へと。]
(67) 2016/12/16(Fri) 18時頃
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[そして]
さようなら
[透明な入れ物の中消えていった君を、ぼくは笑顔で送った。
良かったね。 もう、苦しいことは何も無いね。]
(68) 2016/12/16(Fri) 18時半頃
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ヴェスさん
[そうしている間、ヴェスさんはまだいたかな?去ろうとしていたかな? どちらにしてもその姿が目の前からいなくなる前に、顔を上げて今度は生者に言葉を向けよう。]
ヴェスさんがしたいこと、出来るといいね。
[ペットボトルと眼鏡を抱えて、ぼくは微笑んだ。 彼にやりたいことがあるのか、実際は知らない。 けれど思い付きで食料を渡すぼくとありがたく受け取る彼とには、明確な差があるのは事実。
言いたかったのはそれだけ。 相手に何も無ければ引き止めることもせず、一度シェルター内に戻ることだろう。*]
(70) 2016/12/16(Fri) 18時半頃
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[ヴェスさんはぼくに何か言っただろうか。 どちらにしても、これは彼が去った後のことだ。]
んー…… これくらいでいいかな。
[南シェルターの前に穴を掘った。 恵都ちゃんが向日葵のお墓を作った時の道具を使って、それの横に。
人間を埋めるには小さすぎる穴もペットボトルとハンカチに包まれた眼鏡程度なら充分だ。 土は柔らかく被せる程度にした。この眼鏡は恵都ちゃんによく似合っていたから、何となく壊れるのが惜しくて。 埋葬しようとしているのに。変だね。]
どうですかこれ
[気遣いもばっちりでしょ? 得意気にしても誰もいない。 ……いない。 もう皆二度と帰ってこない。 ……こない。]
(71) 2016/12/16(Fri) 18時半頃
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これもぼくが探して来たんですよ。
[そして、出来たお墓の前に淡い色の髪を持つ人魚の少女が表紙の絵本を置いた。 元々、彼女に見せようと持って帰ってきた内の一冊だ。 恵都ちゃんは泡にはならなかったみたいだけどね。]
これでお返しが出来たかな?
[向日葵が萎れた時、別になんとも思わなかった。きっと誰かがそれを咲かせた時もぼくはそうだったんだろう。 けれど恵都ちゃんはお墓まで作ってくれたんだ。何を思ってのことかまでは聞いてなかったけど。 だから、お返しをしようと思った。 この思い出がなかったら、行動したかどうか分からない。]
(72) 2016/12/16(Fri) 19時頃
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[ぼくはもう呼び掛けるのを止めて、立ち上がった。 そしてお墓に背を向けて歩き出す。
けれど、足取りは遅い。 埋めた筈の眼鏡を掛けたあの子が後ろにいる気がして、 二度、三度と振り返ってしまったからだ。]
(73) 2016/12/16(Fri) 19時頃
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[恵都の名残を埋めた仮初の墓から離れてゆくことを惜しむ戸川は、 幾度も眉を下げた寂しげな顔で振り返った。
けれど、それもある一定の距離で無くなる。 何も想うことが無くなったように、躊躇いの消えた歩幅は広く、早くなり。 もう、そちらを見ることも立ち止まることも無かった。
戸川が去った後、南シェルターの前を風が吹き抜ける。 それは供えられた絵本の頁を悪戯に捲り、
開かれた場面は、人魚姫が泡と消えた結末。*]
(74) 2016/12/16(Fri) 19時頃
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[人の心を失っていた。
でも、人の心を取り戻してくれた
そのことが、心から嬉しかった。]
[膝の上に伝わる重み、温度。
膝枕、これはいいですね。
見えなくたって、彼女の顔が何処にあるのか、すぐにわかります。
める、あたしからは見えませんけど、きみに桜は見えていますか?
あたしの顔も、見えてるんでしょうか。
きみにおねえちゃんって言われる度、喜びに泣きそうになる、あたしの顔が]
ほんの短い間だったけど、、
きみの お姉ちゃんになれて、嬉しかったよ。
あたしは多分、先に行くけど
また、すぐに会えるよ。……多分ね。
……本当はすぐじゃない方が、良いんだけど。
[彼女は今、どんな表情をしているんでしょう。
見えないから、わかりません。
だけどその頬に触れたら、そこから少しでも彼女の思いが伝わるでしょうか]
ごめんね。ちょっとだけ、我慢して。
そうしたら、ずっと一緒だよ。
[ちらり、冷くんの言葉が思い出されます。
死んだらまた、会えますか?ずっと一緒にいれますか?
あたしが会えなくたっていいから、せめて彼女がひとりぼっちにならなければ、いいな]
芽桜なら、出来るよね。
ちゃんと最後まで、生きれるよね。
あたしの妹……だもんね。
[あたしもそうしたから、きみも。
それはきっと、呪いのような言葉なんでしょうが]
[誰も見てないって、わかってるんですけどね。
答えなんて返ってこないって、わかってるんですけどね。
でも いっこだけ、聞いてもいいですか?
めるじゃなく、もっと 他の誰かへ。
────あたし、いいおねえちゃんだったかなあ?*]
お姉ちゃんの願いなら、私が動ける限り動くから。
そう、私はお姉ちゃんの妹になれたんだから。
[この声は届くだろうか。届かなくても、ささやき続ける。]
[他の誰かなんて、関係ない。
他の誰かが、偽物だと言おうがなんと言おうが
世界で最高のお姉ちゃんだから。
だから]
ちょっとだけ、遅くなるかもしれないけど
待っててね。
[こんな優しい言葉をかけられるほどの力を与えてくれた。
そんな姉が、最高じゃないなんて、誰にも言わせない。]
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[死んだことを知らされたあの人は、よくあの炎を見ていた気がする。 いいや、その先を見ていたのかな?見たかったのかな?……まあ、ぼくには関係ないけどね。]
[只、行く宛がない目的もない足は意識せずそちらへと向いて。 消えない炎の前に女性を見つけた>>85 見掛けたことはあったと思う。名前を教えてもらえるくらい関われていたかどうか。 それはそこまで問題でも無かった。 彼女はこちらを向いてなくとも分かりやすく、死が近い姿をしていた。]
……辛そうだね
[何が、なのかは自分でもよく分からなかった。 落ちた言葉は独り言に近い。 隣に並び立つことも肩を叩くことも無かったから、彼女は気付かなかったかもしれない。]
(105) 2016/12/16(Fri) 22時頃
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[彼女が気付いても、気付かなくても。 危ないから離れようだとかその身体をどうにかしようだとか、言うことも行動することもない。
死は抜け道なんだって。 神様を信じている人が言っていたんだ。
ぼくは立ち止まり燃え盛る炎を背景とするその姿を見つめ、 やがて、それはいつになるか。歩き出すのでしょう。 何事も無かったように。*]
(106) 2016/12/16(Fri) 22時頃
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……えへへ。うれしい…
[ぎゅって抱きしめあってるのに、どうしてでしょうね?あの日みたいに、あったかくありません。
おかしいなって思いますけど、そんなに気もしませんでした。
今、この腕の中に彼女がいるなら、それで]
ゆっくり、きなよ。
あんまり早いと…はずかしいじゃん。
[こんな風に別れたのにさ、なんて。あたしは、茶化すように返しました。
だってそうしないと、泣かないって決めてたのに、泣いてしまいそうなんです。
ああ、よかった。
最期に聞く声が、めるの声で よかった]
…ありが とう。
あたしを…おねえちゃんに、してくれ て。
また、ね。…める*
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ううん。 美人だなあって思うよ。
[少し置いて女性は振り返る>>107 背後から見るよりも、はっきりと分かる。これはもう、長くない。 けれど別に怖くない。皆死ぬんだ、この人は死に方がたまたまこうだっただけ。 その姿は元の容姿の面影が失われる程じゃない。だからただ思ったままを口にした。]
うん。 あなたは藍さんでしょ?
[名前、知られてたみたい>>108 自分を知ってもらえているのは、呼ばれるのは嬉しいことだ、もう死んじゃう相手でも。 だからこちらも知っているよって教えた。 誰かの話にでも出てきたんだろうね。もうよく思い出せないけれど。
こっくり頷いて、続く言葉を聞いていた。]
(115) 2016/12/16(Fri) 23時頃
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……うん?
[聞いてくれるかしらと告げられた内容>>109、顔も声も、不思議そうに変わる それを誰かに伝えろということなのだろうか。 幸せも後悔も既にないぼくは、目を丸くするばかり。
ただ、 瞼を片側だけ細める姿が もう無い目に触れる仕草が 痛々しく、哀れに映る中。
口許の笑みが形作る表情 どこか自分に向けられていないようでもある言葉 それらが思わせるのは]
(118) 2016/12/16(Fri) 23時頃
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藍さんは後悔しないんだね 藍さんは幸せに終わるんだね
[ぼくも彼女と同じように笑みを浮かべた。 良いことだと思う。 苦しんで死んで生きている誰かに忘れられるより、ずっと。]
良かったね。
[そのことと、こんな世界で続く生からの解放に心からの祝福を。*]
(119) 2016/12/16(Fri) 23時頃
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トレイルは、アイリス彼女がメリーだと聞いて目を丸くする
2016/12/16(Fri) 23時頃
トレイルは、アイリス少しだけその意味について考えた
2016/12/16(Fri) 23時頃
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[ぬいぐるみが藍で、彼女はメリーなんだって>>120 それはまるでちぐはぐな組み合わせの名前に思えて、ぼくは目を丸くしてしまった。]
……そっか。
間違えてごめんね。メリーさん。
[そう答える表情にはもう困惑はなかった。おかしい人だと冷ややかに見ているわけでもない。 だって、嘘をついてなさそうだもの。 それに、彼女がメリーだと言うのならそれでいいじゃない。 本当じゃなさそうな名前を名乗る人を他にも知っているぼくは、この世界はそういう場所だと思う。]
(122) 2016/12/16(Fri) 23時頃
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うん、二つも間違えちゃってごめんね。 でももう、ちゃんと分かったから。
[間違ったままじゃないさよならだから。 晴れやかな笑顔>>121に手を振り返しましょう。]
じゃあね。
ぼくも、後悔なんてしないよ。
[さようならは止めよう。これが二人には丁度良い。 最後の一言は彼女は求めてなどいなかったかもしれないけれど、ただ自分が言いたかっただけだけれど、 メリーさんがメリーさんなのと同じ、事実なんだ。
ぼくは歩き出した。 振り返らなかった。*]
(124) 2016/12/16(Fri) 23時半頃
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