78 光環の戦溟 ― bloody searoar wars ―
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……フフ、ドウダ。新シイ自分《ジンセイ》ハ。
堂々トシタモノニ、ナッテイルカ?
[HIT and BUST《フコウノイカヅチ》によって、新たに生まれた者に声をかける。]
今ノオ前ハ、羨望《ネガイ》サエモ力ニナル。
[銀河《ウシナワレタバショ》から、伝える言葉。]
風来坊 ヴェラは、メモを貼った。
2012/02/09(Thu) 20時頃
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― 銀河《ウシナワレタバショ》 ―
[諸君は銀河がどうやって生まれるか。知っているか?
具現三柱の女神≪モ=ウィライ≫と呼ばれる、全時空因果を支配する超層概念が関与する、神聖的且つ超創世的な界現記《コスモクロニクル》では無く。 そう。御伽話に出てくる、コウノトリのお話だ。 生命の女神クローソーに仕えるコウノトリは、星動天核《テュケイルコア》を加え、大宇宙《そら》を羽ばたく。 彼等は何時も、新しい星《セカイ》を造る使命が為、銀河を飛び回り、相応しい天《そら》に星を生み出す。
……だが、何時も大忙しなコウノトリ達。彼等は時折とんでもない失敗をしてしまうのだ。 そう。大急ぎに飛び回るコウノトリ同士が、ぶつかり。二つの星動天核《テュケイルコア》は――]
(46) 2012/02/09(Thu) 22時頃
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――――『ぱーーーんっ!』
(47) 2012/02/09(Thu) 22時頃
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[星動天核《テュケイルコア》の中に詰まったたくさんの星命《テュケー》が。聖命《エウケー》がぐちゃぐちゃに弾けると。 そこには、銀河全体を巻き込むほどの大爆発が起きてしまうのだ。 卵は熱を与えすぎると爆発する。それと全く同じだ。簡単な事だ。
本来ひとつの星を作る為に用意された二つの星動天核《テュケイルコア》が同時に弾けると。 たくさんの星命《テュケー》や聖命《エウケー》は、新しい星を作る為の銀河となって生まれるのだ。 そして、新しい星を作る領域が広がるからこそ、失敗をしてしまうコウノトリは、生命の女神クローソーに御許しを頂けるのだ。
つまり、これが宇宙の始まり。 先進星では、星天学問では常識とされる内容であり。 この御伽話を準えて、『コウノトリの失敗《ビッグ・バン》』と呼ばれるが――。
その"失敗"は、気の遠くなる程の時間にしか起こらないのだ]
(48) 2012/02/09(Thu) 22時頃
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― 銀河《ウシナワレタバショ》 ―
[其の場所は、宇宙《そら》さえ、虚空《そら》さえ存在しなかった。
完全なる零の世界。 光も闇も。秩序も渾沌も。そこには存在しない。 無《ナッシング》。 そして、零《ZERO》。
総てが無に、零に還った場所。 真の形態を解放する準備に取り掛かりつつある機械天女《ゴディアスドール》の傍ら。
零の世界の真の主たる、死女神の姿もまた、其の場所にあった]
(49) 2012/02/09(Thu) 22時頃
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ふん………アンタら、どこの女神だかわからねェが。
散々ぱらヌルイことやってきたじゃねェか。
………げてげてげてげてげてげてげてげて。
世界ってのは入れ物のことだけじゃねェぞ?
……テメェらがやらないなら、俺が中身《イノチ》削って来ようか?
なぁに、お近づきのしるしだ。くれてやんよ。
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視えるか?天女《ドール》。 嘗てはこの空白《ばしょ》にも確かにあった、イノチの残滓が。
この星も、私が零に還した。 ……62(0..100)x120(0..100)x1000年程前だったかな。 抗った者は、総て堕天使《パロニア》が零に還したのだが。
今は零だ。何も存在しえない、虚ろな空白《ばしょ》。 だが、この空白《ばしょ》にも、何時かは新たな銀河《ばしょ》が産まれる。
今度こそ、正しく、素敵な星として生まれ変わる様に。 そんな願いを込めて、零に還した銀河《ばしょ》。 ここも、そんな空白《ばしょ》のひとつだ。
(50) 2012/02/09(Thu) 22時半頃
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だがこの場所にも。 ほら……『声』が聴こえる。
どうだ? 堕天使《パロニア》の。運命《ラキシス》の。そして"奴"の。 私達と志を共に並べる物の……聴こえてこないか?
『破壊願望《コーラス》』が。
(51) 2012/02/09(Thu) 22時半頃
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……安心しろ。 今回の同志は、随分と興味深い顔触れ。 星の屑《ダニ》。奴等も食えん奴等だ。当然だな。四凶《ダニ》なのだから。
そして、どうなっている? 今のこの星《セカイ》の辿るべき運命は?
[無にして零である銀河《ウシナワレタバショ》で、死女神は遠くを見詰め、親しげに話し掛ける。 言葉を交わす相手は、他でもない、運命《ラキシス》にして監督者《エピスコポス》たる、愛しい同胞へ]
――――……・・・『崩壊《ハレ》、時々不明瞭《クモリ》』。 そんな所か?
(52) 2012/02/09(Thu) 22時半頃
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男の勝負は斬った張ったのヒリつく世界よォ。
俺はそういう腕自慢の自負……殺してやりたいほど
そう、殺してやりたいほどだ。羨ましいィィ。
だが、「自ら矛を取って我らに向かわぬ者」……。
もっと羨ましい、この破滅の局面でのその立場。
あァどのみちだ、殺らかしてくるぜェ?
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[概念と還った、愛しき同胞の『声』。 それは死女神になら伝わるのかも知れない。ただ伝わった気になっているだけかも知れない。些細な事だ]
……堕天使《パロニア》は。 流石に眠っているか。
だが、いいさ。 幾つか、奴等の"残滓"が残っている。
今、星の主要地帯の各所に埋め込ませている。 堕天使《パロニア》の残滓が活性化すると同時、星には更なる破壊が訪れるだろうな。
[生憎、眷属の言葉までもは届かないかも知れない。届いているのに、届かない気になっているのかも知れない。些細な事だ。 然し、先に還った眷属が唄う『破壊願望《コーラス》』もまた、死女神には確りと届いているのだから]
(53) 2012/02/09(Thu) 22時半頃
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……どこの女神だか知らない?
どうやら、東方では真面な勉学もしていなかった様だな?
私は、これでも銀河的に有名な存在だぞ?
[皮肉で返しながら、世界の中身《イノチ》を削ろうと息巻く男を引きとめる事もしない]
どうせ、総てを零に還す時には同じ結果を辿る。
好きにすると良い。
堕天使《パロニア》の性癖で私も慣れているさ。
――そう。
この世界にはとある王国があってだな。
随分と昔に私の元から離れた隠居がいるのだが。
……玉座に座って。
どうやら自分からは戦いに出向かないようだぞ?
知らねェな。俺は俺のことで精一杯だ。
自分が思ってるほど有名人じゃないのかもなァ。
………じゃあ、土産待ってろや。くれてやんよ。
あァ、そうかい。そいつには興味がねェな。
あの洗濯板みてェなメスガキ………。
俺に一太刀浴びせるとは、羨ましい。
ただじゃ殺してやらねェ。先ずは周りから。
自分の大事な仲間が死に絶えてから。
ヤツの一番大事な相棒は…誰だァ?
――土産か。
どうせ零に還る星命《テュケー》等、土産にしても意味が無い。
……そうだ。
確か、イェル=ゥラの街にはだな、とても美味しい菓子屋がある。
そこの店主とも、150年程前にいささかいざこざを起こしてな。
詫びついでに、その場所へのおつかいも頼まれてはくれないだろうかな……?
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そうだ。『0』だ。
(57) 2012/02/09(Thu) 23時頃
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……洗濯板みたいなメスガキ……?
……………。
……………………あぁ。あの。
[微かに、人物像を結ぶにまで、時間が掛かりはしたが]
確か、あの娘と出会った時。
傍らに、同じく幻想ノ刃の小僧が居たな。
やたらと赤い。
鎌の色彩だ。
菓子だァ?自分で行けそんなもんはよォォ
………まァ奇跡的に気が向いたら、な。
まずはその赤い相棒をよォォ、くれてやんよ。
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そうだ。『やり直しのチャンス《DOUBLE CHANCE CHALLENGE》』だ
(60) 2012/02/09(Thu) 23時頃
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飽くまでついでのお使いだ。
手が回らんなら、私が直接買い出しにいくさ。
お前の力も。
アテにさせてもらうぞ?
この世界を素敵に還る、零ノ華《CALL ZERO》の為に。な。
零ノ華《CALL ZERO》……
[桃 茜は機械《ロジック》化していく意識の中、興味深そうに頷く。]
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[ゼロ。零。0。 ナッシング。無。0。]
……第七の匣《BOX》。 "最期の大罪"を司る匣。
もうすぐ、それは"毀れ"る。
その時こそ、真の『崩壊《ウルヴェレア》』が訪れる。
[更なる高み《ステージ》への飛翔準備《スタンバイ》に入る機械天女《ゴディアスドール》。
――あれから、恒星は総ての匣が破壊されたと認識していた。 つまり、今死女神の背から広がる、禍ノ翼《クライムオブハーロゥ》はその数をより完全に近づけ。
現在の数は――――『 六対 』 ]
(75) 2012/02/10(Fri) 00時頃
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真の第七の匣《BOX》はこれから開かれる。
そう。大罪の名すら無い紛い物が。 真実、終焉《ハルマゲドン》を完遂させる引き金なり得る筈が無いのだ。
――だが。 あの恒星。大凡七つか?
匣を開く事象を告げ、抗う者へ手を貸して。 その総てがわざわざ自ら望んで自爆死した様に見えた。
まるで、戦う意思が無い軟弱だ。 取るに足らん、抗う者ですらない、単なる小物。
(76) 2012/02/10(Fri) 00時頃
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…………そう、思わせたかったのだろう?
(77) 2012/02/10(Fri) 00時頃
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本体《コア》の存命をこの死女神《アトロポス》が見抜けないと思うたか。馬鹿め。
本物のお前は、死ぬ気など欠片も無い。 真実は、実に狡猾で策士気取り。総てをだまくらかして己が望みを叶える。
私に気付かれぬ様事を運ぶなど、無駄としれ。
――今も、そこで聞いているのだろう? この私の声を。
この私を滅ぼすに値する、絶好の機会を虎視眈々と。
……なぁ?
(78) 2012/02/10(Fri) 00時頃
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まぁ良い。 直にこの星は零に還る。
それをお前が止められる可能性は無い。 この星と共に還りゆく運命は、揺るぎない。
……然し。精々足掻いて見せると良いさ。
(79) 2012/02/10(Fri) 00時頃
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――刻は満ちた。
(80) 2012/02/10(Fri) 00時頃
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この星に凛と咲き誇る零ノ華《CALL ZERO》を!!
世界に素敵なる再生を!!
集え! 三千三億銀河より集いし我が同志!我が眷属!! 数千年の時をまたぎ、今この世界に『零神召集≪サモナ・ディミオス≫』を告げる!!
我こそは死と渾沌と零の槍たらんとする物よ! 世界に突き立てよ!! 麗しき虚無の華を!!!
[―――― 一週間後。刻満ちた時。
世界を埋め尽くす、悪魔が、堕天使が、天使が、魔物が、魔獣が。 時には世界を救いし英雄、滅びし英雄までもの総てが、世界のあらゆる都市を襲撃しはじめた**]
(81) 2012/02/10(Fri) 00時頃
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風来坊 ヴェラは、メモを貼った。
2012/02/10(Fri) 00時頃
風来坊 ヴェラは、メモを貼った。
2012/02/10(Fri) 00時半頃
風来坊 ヴェラは、メモを貼った。
2012/02/10(Fri) 22時半頃
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― 過去の紅京 零《メガミ》に芽生えた光《ステキナイノチ》 ―
[男は、随分と奇妙な存在。 全身を覆う、破壊の力を宿した黒鋼の輝きの底には、真紅の瞳。 此れほど鮮烈な破壊の匂いを、然し死女神は記憶に無かった]
……誰だ?貴様。
東方の者でも、ましてやこの星の者でも無い。 私の眷属なのだろうが。 態々この様な辺境の星に馳せたとはご苦労な事だ。
[そう浮かべる表情は呆れ顔。 だが、実際には、それは死女神の苦笑だった]
(141) 2012/02/10(Fri) 23時頃
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たかだかイノチひとつだぞ?
どいつもこいつも。 天界大戦の時には駆けつけもしなかった癖に。 私の腹からイノチひとつ産まれただけで三千世界から飛んでくる。 現金な奴等だ。 お前含め、せめて喪服の様な黒色くらいは慎んだらどうだ?
[罪に塗れるあらゆる世界を零の彼方へと放逐し。 新たなる再生へと繋げる、死と破壊の女神。 それが、純白に包れた物をその腕に抱いていた]
"帕特"もまた随分と面白い奴を連れてくる。
そも、私はレジスタンス。 世界の賊軍が首領なんだぞ?
全く。お前もつくづく面白い奴だ。
(142) 2012/02/10(Fri) 23時頃
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[眷属らしき男は、微かに口ごもりながら祝辞を述べる。 この死女神を前に、畏まっているのだろう、と解釈して、畏まらぬよう大仰に手を振る]
太陽《アレ》は、前から私に仔を孕ませたがっていた。 やれ、その身からイノチを出だせばイノチを知るだろう、と。
所詮私は死と破壊を司り、この星すら零に還さんとする者。 その星でイノチを育んだところで、何れは死にゆく運命《サダメ》。
私も気紛れで、太陽《アレ》に孕まれては見たつもりだが。
――なかなか手を煩わせる物だな。
(145) 2012/02/10(Fri) 23時頃
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愛らしくはあるが。 この仔とて死の運命《サダメ》を負うイノチ。
ましてや、女神の前には瞬きの内に100度の死が訪れる程の短命。
太陽《アレ》は何を考えているのやら。 この様な極儚いイノチを以て、イノチの何を知れるやら。
[途端、腕の中から、むずがる様な泣声があがる。 途端に、如何したと困惑げな死女神の表情は、 彼女の本質を知る者には随分と意外な反応だろう]
名も知らん我が眷属。 お前もそうは思わんか?
[むずがる赤子に苦闘しながら、また、呆れ顔の表情を浮かべた]
(146) 2012/02/10(Fri) 23時頃
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……まったく。 本当に、イノチとは手の掛かる物だな……
[黒鋼の男がその部屋を出る今際に。 その背中では、またそんな声が響いていた**]
(151) 2012/02/10(Fri) 23時半頃
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― 過去の紅京 零《メガミ》から零れた命《ヒカリノクウソウ》 ―
……どこに行った……?
[母親は、ただひとつのイノチを探す]
……どこに、行った……?
[母親は、ただひとりのイノチを喚ぶ]
……どこに……行った……?
(158) 2012/02/11(Sat) 00時頃
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…………どこに……。
[ほんの微か離れた時にそれは居なくなった。 まるで、この世界に元から存在しえなかった様に。
忽然。 唐突。
ただひとつ、途轍もなく手の掛かる。 ただひとつ、死の女神に懼れる事ない。 ただひとつ、屈託ない笑みを見せる星《ヒカリ》]
……………………どこ………に……
(160) 2012/02/11(Sat) 00時頃
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[半年。半年間だ。すでに経過した時間は。
辛抱強く死女神は待ち続け。
あらゆる眷属を動員し、ひとつの星を探り続けた。
だが居ない。
だが見つからない。
恐怖。孤独。絶望。
死女神は、常にそれを与える絶対存在だ。
だが。今は]
|
――……もういい。
[紅京に存在した、零ノ華が構える本殿の最上階に。 死女神が現れたのは唐突。 爛々と鮮血に輝く緋色の双眸には空虚な意思]
そも、お前達に任せていたのが間違い。
あの子の隠れる場所。 あの子の眠る場所。
総て。 そう、総てだ。
草の根掻き分けるのは。 他でも無い母親《ワタシ》の仕事――
(161) 2012/02/11(Sat) 00時頃
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草の根《セカイノスベテヲ》掻き分けてでも――
[ カ ッ !!!!! ]
[遥か紅京から、ゆらりと死女神の放つ、深く昏い光。 嘗て、世界の南に、草原の王国が存在した。 その死女神が放つ光により、零の更地に還された大地。
……マスア・ナと、現代では呼ばれている]
(162) 2012/02/11(Sat) 00時頃
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おう……このまま赤フードよぉ。やっちゃっていいんか?
やっちゃっていいなら俺殺らかすぜェェ?
……構わん。
遅かれ早かれ、死は齎されるが運命《サダメ》。
直に、世界の総てに素敵な再生へ至る死を齎すのだから。
|
なぁ。太陽《サイモン》。
これがお前の言いたかった事か?
どれだけ暖かろうが。 そのイノチが、私の… 死を紡ぐ女神の存在する意義を刹那でも忘れさせる様な物でも。
イノチは儚い。余りにも脆く、儚い。
(167) 2012/02/11(Sat) 00時頃
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遅かれ早かれ。 何れその儚さを知り。
この世界に存続の贖いを与えようと思う未練が。 この世界に心残りすら消え失せてしまう絶望に。
変わりゆく事を知る運命《サダメ》だったならば。
(168) 2012/02/11(Sat) 00時頃
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私は、"イノチ"等、知りたくは無かったさ――
(169) 2012/02/11(Sat) 00時頃
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へへへ、わかったわかった。盛大に殺らかすさ。
難しい理屈は俺に言ってもよくわかんねエぞ?
俺はただ
「強いヤツを殺りてェ」
だから、俺は協力する。壊れるんなら世界なんて壊れちまえ。
そういうことだ。先の未来は好きにやるといいさァ。
―……それで鎌わねェだろ?
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≪ アイス ブラッディー イクリプス ≫ 血 潮 凍 れ る 絶 望 の 深 淵
(170) 2012/02/11(Sat) 00時頃
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[ カ ッ !!!!! ]
この世界も。 もっと早く、零に還すべきだったのだ。
……そう。
もっと。 ……早く。
[太陽《サイモン》が凍える。血潮も凍る死女神の絶望に。 もう、あの子供は世界の総てを零に還せど見つからないと。
そう、言うのならば。
総てを、今度こそ零へと。 意味を失くした世界など。そう。 零へ還す事を思い留まる理由など、無いのだから――]
(171) 2012/02/11(Sat) 00時頃
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それと犬《シキョウ》から伝言だァ
『『『『我らが匣は好きに開け』』』』
だそうだ。
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― 過去 そして陽光の神凰は絶望と眠る ――
[氷血の日蝕《アイスブラッディー・イクリプス》。 150年の嘗て、世界を揺るがした第二の危機。
それは、死女神の絶望から起きた悲劇だと言う事を。 知る物はこの世界に極々僅かしかいない。正体不明の大災厄。
そして、その最期の対峙は。 今、太陽の前に対峙する、死女神と鳳凰の手により幕は落とされる]
(185) 2012/02/11(Sat) 00時半頃
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――何故だ!! 何故あの子を追いやった!!!
(187) 2012/02/11(Sat) 00時半頃
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[溢れんばかりの死と破壊。そして絶望。 慟哭は絶望、そして憤怒へと転じ。 死女神が太陽《サイモン》を破壊せんと至るのは、すぐの事だった]
世界の観測者《ホロゥ・スコルプス》! 鳳凰《アリィ》!太陽の神母!!
あの子に災厄を招く意志があったと思うか!! あの小さなイノチがこの世界を崩壊の危機に導くか!!!
その様な預言で!! お前はどこへとも知れぬ場所に、時に! あの子を連れ去っていったと言うのか!!!
[その預言がどういう意味だったのか。 この鳳凰が、観測者《スコルプス》が、どの様な思いで、死女神の子を。 どこへとも知れない場所へ追いやったのかは知らない。
(189) 2012/02/11(Sat) 00時半頃
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