人狼議事


25 花祭 ― 夢と現の狭間で ―

情報 プロローグ 1日目 2日目 3日目 4日目 5日目 6日目 エピローグ 終了 / 最新

視点:





    [じわり]





 [血のにおいが広がる]


     




[ぱちり、と響いたのは扇の音]

 


[届いたのは生殖管理センターからの密書
 ……知己からの手紙としか取れないそれには
 暗号で、この祭りが繁殖の場であると
 確定できたとの知らせ。

 青年はそれを受け取れば……大儀名聞は揃ったと
 ……あの人を殺した獣を狩るための……
 常の笑顔とは違う暗い笑顔を作る]


…あぁ、そうか。

[思い出したのは血塗られた記憶。
 あの椿の花は主の下へたどり着けるはずもないのだと。

 何故ならば…

 白い指はそっと、帯の上からするりと己の腹をさすった。]


【人】 執事見習い ロビン

― 大広間/壁の花 ―

[宴の幕が上がるころ、左の足に包帯を巻いた少年もまた
大広間の隅に居た。
壁に背を持たれかけ、集るひとをただ眺めている]

 ……凄いな、見事に浮いてるよシュレーゲルさま……

(6) 2010/08/03(Tue) 01時半頃

[そして、使用人を装った密偵は、別に封書を差し出してくる。]

 ごくろう……

[人気のないところで、それを開け、中を確かめる。
 それは、この花祭がクロであることを告げたものと、今回の仕事の相棒の名があった。]

 ふん…そういうことか。
 化けたものだ。

[そして、見終わると、耳裏に貼り付けておいた管理センターから支給された通信装置を起動させる。]


執事見習い ロビンは、メモを貼った。

2010/08/03(Tue) 01時半頃


雑草はどうせ、腹の足しにでもするつもりなのでしょう?

[勝手知ったる慣れたる事と、醜い主催に囁いて。]

あぁ、噂のみ聞く空蝉の君も、ただの空っぽであるのならあなたの脂肪に変えてしまいましょうかね。


[広がるそのにおいは、密やかにけれど確実に
じわりじわりと白を朱に染めていく]

  ――…愚かなこと。

 
 私を宴に呼んでおきながら、愉しめと。


[硬質な少年の声でなく
艶を帯びた、色香含むこえ。
パチリと
脳裏で響く音に僅か意識を向けた]


 さて

[それから聞こえるもうひとつ]

 ――…其は誰が事ぞ?


[年経ても衰えず、更に容姿が艶を増すのは。
 花上がりの分際でここまでの地位に登りつめたは。

 こうして祭に花を添えながら、子を欲しいと乞う貴人達のために胎を貸していたからゆえか。
 一人食い、一人産むそのたびに、色香を艶を増していく。
 それはまるで、遠い昔に死に絶えた男の対たる生き物に近づいていくかの如しこと。]


【人】 執事見習い ロビン

― 壁際 ―
[先ず広間に響いたのは、迦陵の歌
己が聞いた事の無い色をしている]

 迦陵

[冷たい冬色の瞳に、翳りが混じる]

 ――…

(17) 2010/08/03(Tue) 01時半頃

[主を持たない花は、主のかわりに上司を得る。
 チャールズの死の現場、無残に食い荒らされた身体
 それを目撃した青年、センターの人々、
 隠蔽される事実、
 復讐を糧にその事実へ必死で追いすがった。]

[その結果が、現在である]

 ……刷衛殿……?刀を取りにいけず申し訳ない
 寝すぎて時間を失した。
 それに昼間は運んでもらったそうで……
 重ね重ね申し訳ない。

[包帯は便利だ。その下に通信器具を取り付ければ
 気付けるものはいないだろう。]


…食うには頃合いの柔らかさではあろうがね。

[隠した扇の裏側、呟く声は微か]


種をつけぬ花など、肥やしにしかならぬ事。

[く、と喉奥で哂うは声なき声。]

新しく、面白いものが来るというのは、そなたの事か?


[噂は半分が真実
半分は彼らが見た幻

身に宿る其れを
少年自身自覚の無いまま飼っている。

多彩な芸は全て種付ける相手を引き寄せるが為
花は
ときに牙を剥き、生を喰らう]


 なるほど、寝すぎか。
 まぁ、いい。

 しかし、この場がクロとはな。

 とりあえず、今は気になる件がある。

[そして、明の件を打ち明ける。
 主を探す花がいると、しかし、その主は、居所がしれぬ。管理センターのデータの場所も不在だということ。]

 考えたくはないが、
 その主が巻き込まれた可能性はある。

[しかし、明自身がもうこの世のものではないことには気づいてはいない。]


 ――さて?

[吐息混じる短な応え。
暗く翳りを帯びた冬色の瞳を細め、薄く哂う]


 まこと申し訳ない。
 ……ただ、これで私が太刀を求める理由も
 さらにお解かりになったでしょう
 獣が牙をむくならば切り伏せるまで。

[人狼病発症者はまるで人ではないといわんばかりに]

 ……アケノシン……の主ですか……
 確かにこの豚狼の屋敷に
 あのような儚げな花を
 活けたまま放置は無用心すぎますね……

[同じく儚げな花が
 既にこの世のモノではないとは知らず]
 
 ともあれ、今日の宴がすみ次第そちらの部屋へ向かいます
 


 なるほど、太刀が必要な理由ね。
 なれば、やはり選んでもらわなくてはならないな。

[宴が終われば訪ねる旨は了解する。]

 精々色っぽく来て貰おうか。


             ふふ、冗談だ。

[そんなからかいの言葉も添えつつ。**]


【人】 執事見習い ロビン

[はた、と我にかえる。
どす黒く広がりかけた胸の内を否定し、首を振った。
歌う鳥から視線を外す。
もとより眼鏡なくしては、何処になにがあるのかなどわかったものではない。
下手に歩くことも恐ろしく、そのまま壁と同化しておくことを選んだ]

 ……視覚が無いのは不便だね

[やたら耳が良くなった気がする]

(30) 2010/08/03(Tue) 02時頃

【人】 執事見習い ロビン

[戸口の傍に居ればよかった。
あとの祭り]

 早く終わればいいのに。

[息苦しい。
ここに居るのは]

 ……危険だ

[本能から出た言葉
思わず口にした自身が先ず驚いた。
蒼白になっているだろう、自覚がある。

気取られぬように
誰も此方を見ていないのを良い事に、少年は広間の出口をm座してそろりそろりと壁を伝い歩く]

(33) 2010/08/03(Tue) 02時頃

 ええ、飛び切り切れ味の良いものを
 選ばせていただきます。

[続いた言葉には小さく哂う]

 そちらこそ、艶やかにお待ち頂ければ
 太刀の分抱いて心地よく致しましょうか?

[口調こそ畏まったものだが、こうなれば花と主ではなく
 仕事仲間。冗談に返す冗談も大概だった*]


【人】 執事見習い ロビン

― 大広間/窓際 ―

[壁伝いに歩き、窓際に差し掛かる。
華月の姿は視界にはいるけれど、眼鏡なくして彼とは気付けない]

 そこを退いて欲しいんだけどね。

[相手を見定めようと凝視しながら、声をかけた]

(41) 2010/08/03(Tue) 02時頃

【人】 執事見習い ロビン

 ――…お言葉ですがね

[ふいにかかった声に視線を向ける。
しかし黒い塊にしか見えない]

 真に残念なことに、つい先ほど事故にあいまして
 この通り歩くもままならないんですよ。

 この花祭で買い手がつかずとも、一向に問題ありませんよ?
 ボクはまだ先もあるし
 ――その辺の花主では、ボクを手折る事など出来ません。

(46) 2010/08/03(Tue) 02時頃

───……。

[聞こえる言葉達に、僅か眉をひそめた。

本郷の家は、家系として狼憑きの血筋である。
親から子へ、子から孫へ。孕み、孕ませ、其の血の恩恵によって
裏社会でも表社会においても高権力者の立場を一層濃くしてきた家だ。

ただ、次の当主の性は、判明しない。
酷く不安定なのか、誰もまだ

答えを、知らない]


[歩むたびに響く痛みは、少しずつ少年を染めていく。
じくじくと響く痛み、滲む朱
与える悦びを、知っている。
交える悦びを、知っている。
黒い塊にしか見えぬ彼を
翳った暗い瞳はしっかりと映している]

 ――私がこの身を使ったなら
 海に巣食う魔物の唄でも
 安宿では味わえぬ舌技でも披露してやれるがの。

 ふふ……ふ

[たとえ少年に自覚は無くとも
生まれながらに、立派な男娼であった。
この時代で望まれぬ子が何処から出てくるのか
――…元を辿れば少年の血族に行き当たる。
血を受け継いだ親に放り込まれた花の為の学園は、良い餌場。
記憶の無いまま、幾度ひとを魅了してきたか
そうして作られた噂の真相を、少年自身知りはしないけれど]


【人】 執事見習い ロビン

― 大広間/窓際 ―
[笛の音が続く。
ちらと舞台を見るも、そこに何があるかなどわからない。
音で埋め尽くされていく]

 ――華月……かな、キミは。

[目前の塊がしゃべると、その抑揚で相手を知る事が出来た。
そんな名だった気がする。
覚える気が全く無かった故に自信は無いが]

 酌ならその辺に幾らでも花があるだろう?
 癇癪玉と思うなら
 破裂させないように離れていればいい。

[呟きすらいまの自分には届いてしまう。
溜息をひとつ。
壁を手さぐりに、努めて普段通りに歩こうとする。
傷口からじくりと痛みが走った]

(62) 2010/08/03(Tue) 02時半頃

【人】 執事見習い ロビン

[それから、セシルのいっそう響くこえ。
近くにいたのか
思わず目をまるくした]

 ――セシル?

[後ろで流れる笛の音が、妙に不似合いだ。
黒い塊が花に謝罪するのには、唇を吊り上げて哂う]

 ドジが芸だとしても
 故意に起こすは中々至難の技でしょうね。
 むしろ褒めて然るべきじゃありませんか?

[肩を竦める。
セシルに対して恋人かと言うのには我関せずを決め込んだ]

(66) 2010/08/03(Tue) 02時半頃

【人】 執事見習い ロビン

 ……困った子だね。

[セシルに向けるのは弟を宥めるような、柔かな声
くすり、と冬の花がほころびを見せるのは一瞬

眉を寄せ、啖呵を切った塊を視線で追う。
舞台へ向かっているらしいのは理解できたが、そこまで。
視界は霧に覆われている]

(72) 2010/08/03(Tue) 02時半頃

【人】 執事見習い ロビン

― 大広間/窓際 ―
 
 ああ、その眼鏡が割れて――これさ。

[眼鏡の事を言われ、華月に片足を見せる。
左足には朱の滲んだ白い布。
視界が曇っている所為で、伸びてきた腕に気付くのが遅れた]

 ――っ!

[見えぬ先から伸びる腕
ぴしゃりと跳ね除ける。
足の怪我も一瞬忘れ、本気で逃げた。
広間の扉までたどり着く前に崩れ落ちたけれど]

(80) 2010/08/03(Tue) 02時半頃

【人】 執事見習い ロビン

― 窓際 ―
[音しか聞こえないいまの身に伸びた手は
先刻の>>76セシルの声すらも、脳裏から吹き飛ぶ恐怖だった。
幾多の芸がひしめくこの広間で
己のなんと無様なこと。
声がひとつ近づく]

 ――

[高嶺の
その声色に聞き覚えがあった。
顔は上げられない。
唇を噛んだ]

(91) 2010/08/03(Tue) 03時頃

【人】 執事見習い ロビン

[再び伸びてきた華月の手を拒む気力も無かった。
ただ、その身は硬く強張っている。
震えを抑えるのに精一杯]

 ――癇癪玉には近づくなと、ボクは言った。
 忠告を無視して命を失ったとしても、それはキミの浅はかな行動の所為だろう。

[椅子から立ち上がり、血の滲んだ足を引き摺り扉へ向かう。
後ろの舞台で響くなにやらを邪魔する気は無いけれど
無数の人間に囲まれるストレスに耐えられる気がしない]

 言われずとも。

[部屋へ戻れと謂う
その声に短く返した。
視線は上げない。

じわり、また滲む]

(97) 2010/08/03(Tue) 03時頃

【人】 執事見習い ロビン

[続く高嶺の声
足を止めた冬色の]

 花が――…静かに咲くだけと思うてか。

[掠れた声音。
くすりと、哂う]

 此処は”何”のお祭りか
 ご存知無いのでしょう、高峰の引き篭もりさま。

[足に滲んだ朱は、じわり
また広がっていく。
痛みを忘れたように、視界が悪いとは思えぬ確りとした歩みで扉へ向かい、両手で開いた]

 幾重にも、幾重にも、御機嫌よう。
 子供は、もう居りませぬ。

[振り返りざまに見せた笑みは、いっそ*凄絶な*]

(108) 2010/08/03(Tue) 03時半頃

執事見習い ロビンは、メモを貼った。

2010/08/03(Tue) 03時半頃


 「此処は”何”のお祭りか」か。
 知ったような口だなロビン……

[歪む口元は酷薄な哂い。
 彼が獣だというのならば……]


…余計な事を、外に流すな。

[それをこちらで呟いたからにはそれなりの理由もある。
霞のほうを僅かにらんだが、結局はため息に変わった]


 ひとの裏も見えぬものに、意味などわかるまい。
 ――存外に、小心よの。

[恐怖と怒りと羞恥
憎しみ、悔しさ、幾つもの波に呑まれ
小さな冬の白はあっという間に攫われて――――

朱が言の葉紡ぐに至った経緯など、話してもせん無い事。
擦れ混じる声音でからかいの言葉を送った**]


[さて、餌食に喰らわれたは、虎の親か虎の子か…。]


[霞の言葉にふと思い出す。
虎の主を食った時には、花は食われた男のそばには居らず。
ただ、つまらぬ食事であったことしか覚えていない。
味はまあ、それなりでもあったが]


[途中、すごい眼つきで退席したロビンに向けられる感想。ちいさく、なるほど、と呟いた。]

 確かにあの物言いは特殊だな。
 花なのに、あそこまで花らしからぬのも不自然といえば不自然だ。

 折りあらば、話してみるかね。

[顔で逃げられなきゃな、と付け加えつつ…。]


 花、らしからぬか。

[花のありよう、あるべき姿も人それぞれ
 深く追求するでなく、ふぅん、とかえし]

 ああ、彼の言の意図が黒かどうか
 お互い確認しよう
 ……なんだ、顔に傷でもおありで?


[顔に傷、と言われて噴いた。
 そうだったと、こいつは眼を隠してやがる。]

 ああ、それはもう酷い傷だ。顔全体がひしゃげてやがる。この世のものとは思えんぞ。

 ほれ、見たくなったか?

[下品な笑い声]


【人】 執事見習い ロビン

― 書庫 ―
[さて、飛び出した少年はといえば
結局自室になど戻れるわけもなかった。

足は無理に動かした所為で裏の傷口がぱっくりと開き、包帯はもう役に立たない。
歩みを止めて、それでも誰かに見つかるのは厭だと空いた部屋へ逃げ込んだ。
扉を閉めるとかおる、古い紙のにおい。
入り口にしゃがみ込んで、膝を丸める]


 ――っく……ぅ

[痛みにはやがて熱が伴う。
過ぎるのは
置き去りにしてきた鳥の囀りと、幾多の芸
粗忽な友人の
けれど見れば誰もが引き込まれる類稀な絵の才と
それから、]

(191) 2010/08/03(Tue) 08時頃

【人】 執事見習い ロビン


 ふ ふふ      無様だね――
 噂のロビン、なんて

 何処にいるのか……ボクが一番知りたい

[ぽた、と
冬の雨がひとしずく。

何故あんな噂が真しなやかに広がっていくのか
少年自身には天の才能など、何ひとつ見出せていないのに**]

(192) 2010/08/03(Tue) 08時頃

執事見習い ロビンは、か細い啜り泣きを洩らす。 鳥は仮宿に向かうのか、さて**

2010/08/03(Tue) 08時頃


執事見習い ロビンは、メモを貼った。

2010/08/03(Tue) 08時半頃


 それは、まことなら下手な花より
 人の記憶にも残ろうぞ。

 ……そうだな、まことかどうか確かめてやろうか?

[まるで子供に良い子にしろと脅す風だ。
 なれば、此方もからかう様に
 売り言葉に買い言葉を花で笑いながら返して]

 それとも、触れて見聞でもしようか?
 その傷が何処まで刷衛殿を覆うものか


 さすがの花だな。
 ならば確かめてみるがいい。

 見ずに我の醜さがわかるほどなら、
 俺はこの顔をなお、愛おしく思うことにしよう。

[こいつは面白いといった口調で。]

 まぁ、潜入で助けがいれば呼べ。
 わかっているだろうが、力もそれなりにあるぞ?

 まずは刀か。
 ではのちにな。**


 己の醜さを愛でるか?
 なかなか面白い趣向よ。
 触れてつまらぬ顔ならどうしてくれようか

[こちらもクスクスと愉快気に哂い零す]

 ……私を運べるほどにははわかっている。
 研ぐに慣れても、切るに慣れぬなら逆に呼べ。
 獣狩の舞なら幾度も舞った。

[主の好んだ武舞の動作は、
 時に太刀を、時に鉾を獣の血で赤く染め上げた]

 退屈な宴はもう座した、適慮向かう

[舞台の上にいた時、興が乗ったのは本当だが
 こうして狩に思いをはせればそれは色褪せて
 包帯の奥、紅が更なる朱をと*瞬いた*]


執事見習い ロビンは、メモを貼った。

2010/08/03(Tue) 11時頃


【人】 執事見習い ロビン

― 書庫 ―
[すん、と鼻を鳴らす。
扉越しに聞こえたこえ]

 ……いない。

[短く告げる。
けれど扉は開いてしまった。
入り口から左程も歩かぬ場所、蹲ったまま顔は上げられない。
だから、そこに誰がついてきていたか
気付かなかった]

(218) 2010/08/03(Tue) 11時半頃

【人】 執事見習い ロビン

 …………ボクを気にするより
 花主の前で囀っているといい
 うそつき迦陵

[膝をかかえ、顔を埋めたまま。
硬質な声は少し滲んでいる。
嘘をつかぬ鳥に冷たい一言を浴びせ、首を振った]

 眼鏡が割れた。
 それだけだよ

(221) 2010/08/03(Tue) 11時半頃

つがいで飼うのが無理ならば、共に血肉となってもらうも一興か。

それならば、彼岸でも共にあれようて。
主にはぐれた花の如く、迷い出る事もなかろう。


【人】 執事見習い ロビン

 あの唄は、ボクの聴いたことの無い歌だった。
 ……新しい鳥篭に移るんだろう?

[同時刻
大広間で、己の変わりに謝罪している花のこと
こうして追いかけてくる花のこと
彼らの好意に甘えつつ内心では彼らの才を憎んでいる
知られてはいけない
独り置いていかれる
一人で居ることを口に出して望む少年の抱えた矛盾]

 濡れている?
 気のせいだよ――

[顔は上げない。
秋の枯れ草色をした髪は、櫛に絡むほど長くは無い]

(225) 2010/08/03(Tue) 12時頃

執事見習い ロビンは、カタリと届いた音に、びくっと可笑しな程身を強張らせた。

2010/08/03(Tue) 12時頃


【人】 執事見習い ロビン

 キミのあんな歌は
 聞きたくなかった
 ――早くボクの前から、消えてしまえばいい
 
[何も出来ぬ子供がただ拗ねているだけ
一つ壁を置いて少年を見れば愚かさは一目瞭然
小さな鳥が拭う頬には、矢張りぬるい雫が伝っていた]

 っ

[身を強張らせたのは、触れた指の感触と
同じくして届いた別方向からの音に対して。
反射的に視線を向けるも、ぼやけた上に滲んだ視界では人影すら定まらない]

(231) 2010/08/03(Tue) 12時頃

【人】 執事見習い ロビン

 迦陵頻伽は常春の庭で囀るもの
 浄土に秋冬など、来はしないんだよ

[声が近づけば、両手で彼を遮る。
唇は触れること無く]

 キミは物好きだ

[孤高と呼べるほど俗世から離れているわけでもない
憂いと呼ぶにはあまりにも重く醜いこころ
それを好きだと謂う、あまりに邪気の無い相手が
いまこの時はたまらなく少年を惨めにさせた]

 ――ありがとうなぐさめられた。それではもう戻るといい、迦陵。キミの歌を待つ花主たちが手薬煉引いて待ち構えていることだろうから。

[一息で拒絶し、湿った頬を白いシャツの袖口で拭う]

(237) 2010/08/03(Tue) 12時半頃

 この手を離れて行くならば
 たれかの元へたどり着く前に

 そう、いっそその翼を手折り――縊り殺してしまえばいい

[少年の自覚は無きままに
浮かぶほの暗い朱]


【人】 執事見習い ロビン

 ――雲厚くして 届かぬ春を待つ
 囀りと紛うは 木枯らしの音

[眉を寄せて、首を振る。
少年は紡がれた歌に硬質な音を向けた]

 渡る時期を逃したツバメがどうなったのか
 知らないわけじゃないだろう
 
 もう、来ちゃ駄目だよ。
 そんな燕になりたいなら別だけどね。

(243) 2010/08/03(Tue) 13時頃

【人】 執事見習い ロビン

[書庫を去る鳥にそれ以上かける言葉は無い
突き放す一言は少年なりの忠告。
自身に構って良い事など、彼には無いだろう
最後の一言を添えたのは、無意識下のことで
カタリと鳴った音の先を、すっかり忘れていた。
漸くひとりになれたとばかり、肩の力を抜く]

 ――!

[直後降り注いだ声
その主を知っている]

 子供が居ていい場所まで、ですよ。

[此処に在っていいものは。
大広間で向けられた言葉を覚えている。
幾つもの感情がない混ぜになって、目前が一色に染まった
そのあとどうやってあの場を切り抜けたのか、記憶が定かで無い]

 態々追いかけて、未だ何か言い足りぬ事でもありましたか。

(246) 2010/08/03(Tue) 13時半頃

【人】 執事見習い ロビン

[怪我の所為か、大広間での醜態の所為か
普段の半分も、舌が上手くまわらない。
跳ね付ける言葉を捜しながら]

 ――じゃあ全て吐ききれば良いでしょう
 その代わり、二度とボクに近づかないでくれるならね。

[結局痛みが引き起こす熱が、思考を拒絶する]



 気にいらないのは
 人間

[ぽつり。
話せば二度と近づくまい。
醜態を一度さらすも二度さらすも、もう関係無い]

(252) 2010/08/03(Tue) 13時半頃

【人】 執事見習い ロビン

 ボクじゃないボクを見て、誉めそやす
 巷のひとも……

 主なくして生きていけぬ花も
 戯れに花を摘む花主も

 なにもかも、気にいらない


[そして何より気に入らないのは
噂に押し潰され、虚勢を繕い続ける自身]

(253) 2010/08/03(Tue) 13時半頃

【人】 執事見習い ロビン

 気にいらないと、言ったでしょう……!

[近づく気配。
饒舌な毒を吐く少年ではあるが、声を荒げるのは珍しい。
人前で焦りを滲ませるなんて]

 や……っ、厭だ!!

[伸びる手がその身を抱える、間は一瞬。
急に浮いたことへの驚きと、度を越えかけた恐怖。
身を強張らせ、両腕で突っ張るも腕は解けない。
足をばたつかせようにも、左足は痛みで痺れ思うように動かなかった]

 …――――――っ

[抵抗が無駄と悟ると、ただ硬くなって震えるしかない。
先の見えぬ恐怖。
眦に滲むのは朱でなく]

(258) 2010/08/03(Tue) 14時頃

執事見習い ロビンは、小僧 カルヴィンの名を呼びかけたが、先刻自分が突っぱねたばかりの相手に助けは求められなかった

2010/08/03(Tue) 14時頃


執事見習い ロビンは、呉服問屋 藤之助や他の花に知られぬことをせめて祈った。

2010/08/03(Tue) 14時頃


【人】 執事見習い ロビン

[硬く目を瞑る。
揺れる不安定なその腕の中で、衣をきつく握ったのは
安定を求めて]

 愚かと思うなら
 ボクを見放してくれればいい
 高慢さがはなにかかるなら
 ボクに近づかなければ良い

 そうすればボクだって
 戦塵の谷を駆け上がれだの
 頂見えぬ山を乗り越えろだの
 無理な注文ばかり聞かずに済むんだ

 ――前に何が有ると謂うの。
 手を伸ばして欲しいなんて、ボクは……

[思っていない。言えば恐らくそれで仕舞いだ。
喉が詰まって声にならなかった]

(264) 2010/08/03(Tue) 14時頃

【人】 執事見習い ロビン

[散々勝手に期待して、裏切られたと思い込んで
未だ淡い期待を胸に抱く。
掬いようの無い]

 手折れぬ花の真相はね

[どこかにたどり着いたらしい。
それでは仕舞いにしよう。
誰にも話した事のない秘密を震え抑えた声で滑らせる]

 そこに花があるからこそ、手折れるんですよ
 ここにあるのは花咲かぬ草
 ――ほら、手折れぬでしょう?

 どうして……あれほどに、噂が広まったのか
 ボク自身、不思議でなりませんよ。

[屋敷のものが遣ってきて、話を止めた。
下ろされてまだ震える身を己の両腕で抱いた]

(268) 2010/08/03(Tue) 14時半頃

執事見習い ロビンは、門下生 一平太の姿に気付けなかったのは良かったのかわるかったのか。

2010/08/03(Tue) 14時半頃


【人】 執事見習い ロビン

 ――姿だけならば、繕えますとも
 名花と名乗るボクの擬態を見破った者など居ないんですから。

[僅かな表情の変化は、ぼやけた視界に映らない。
染みた朱が暗く色を変えていくのも。
高嶺のいろが失せていたことも。
小さく息を吐いて、平常心を探している。
しかし伸し掛かる言の葉は少年を追い詰める]

 噂があればボクは花で居られる
 そう思ったのはまだ数年も昔のことでした。
 
[長く続く噂には、それなりの真実が混じっている。
少年自身は否定しているけれど]

 聞き流せたら、楽でしょう。
 でももうボクは後戻りできない場所に居るんですよ

(272) 2010/08/03(Tue) 14時半頃

【人】 執事見習い ロビン

― 表座敷 ―

 疎まれこそすれ、愛でられる技で無いのは知っていますよ。
 
[自嘲混じる笑みを浮かべたかったが、口角が上がらなかった]

 急に向き合えと言われて孵化するくらいなら
 こんなにひねくれちゃ居ません。
 
[周囲は恐ろしい、噂も恐ろしい
このままトゲで覆い全てを拒絶していられたら
どれほど楽か
どれこど苦痛か] 

 ……高嶺さまは

[そこで溜息ひとつ。
熱を帯びたそこに混じる微かないろ]

 何故、ボクにそんな事を謂うんですか

(280) 2010/08/03(Tue) 15時頃

執事見習い ロビンは、懐刀 朧の背にかけた言葉は小さく、届くかはわからない。

2010/08/03(Tue) 15時頃


【人】 執事見習い ロビン

― 表座敷 ―

[包帯を替えてもらい、用意された寝床に収まる
常の勢い失せた少年はやがて眠りに落ち

桜咲く春に
鳥の囀りを夢に見る。

ただ、その庭は何処であるのか
確かめようとあたりを見渡した瞬間
視界は一色に*染まった*]

(281) 2010/08/03(Tue) 15時半頃

[遺しておきたいものと
食らってしまいたいものと

己の感覚にとってそれらは違うもの]

…傍に置くに値しないなら、ただ食えばよいまでの事。

[そうして、生きているのだから]


[屋敷の構造を把握しながら
 通信を介し、雇い主であるセンターに
 極秘裏で屋敷の封鎖と
 豚狼を捕らえる手はずを整えていく。]

 ――シュレーゲルは今は宴で最後の愉しみといったところだ
 彼を狩るのも任せてもらおうか?
 ……わかってる、情報を吐くのなら殺さぬよう自重する
 


[打ち合わせる間、聞こえる声は愉しげに
 さて、今度の狩りでは幾つの獣を狩れるのか*]


 ん?

 仕事熱心だな。
 ああ、ヘマをしないのならやってくれ。

[そして、少し間をおいて]

 そうだ。殺すなよ。


 ……何故……?
 人に害なす獣、殺すのが当然であろう?
 害をなして殺されぬなど……
 
[聞こえた声に返すのは心底わからぬと言う声]

 獣を殺さねば、獣に殺された人々の無念は晴らせん

[低く告げる声は*暗い*]


 なるほどな。
 言いたいことはわからんでもない。

 お前はお前だしな。

[暗い声に少し、声はまっとうになる。]

 じゃあ、言い直そう。
 殺されるな。
 身体だけじゃない、心もな。

[そして、しばし沈黙したあと]

 とっておきを貸してやるから。

[そう告げた。*]


…肉を。

[食らいたいと願う。
あのように追い立てられては、たまらない]


[子を為して大成するか、食い殺されるか、二つに一つ。
 それゆえ高嶺を名乗れぬ花は、2つと居らぬ高嶺の花と。]


…食ってみたい男でも、見つかったか。

[不意に投げてみる声。
特に目的があるわけではないが。
花祭に出入りする関係、
あの人食い花とは何度か面識もある。

当然、共に"食事"をしたことも、だ]


…乾様も、お父上同様…血は争えぬようで。
このまま色に狂うなら、容易に手の内に落ちましょう。

[嬌声に混じって聞こえる囁き声。]

良い体つきをしておりますし…寺にて節制しておられるのなら、味の面ではあなたのお気に召すのでは?


乾?
…ああ、あの色坊主の。

[小さくわらう。
引き締まった、と聞けば幾らかは
興味があった]

脂身が多いのは好かん。


わたしは悪食ですから…脂のしっかり乗ったものも嫌いではありませんよ。
それに…祭りにて喰らうはただのエサではないのですから。

[子息を送り込んできた家のいくつかは秘密裏に、その子ではない世継ぎを望んでいる場合もある。
 当人たちはおそらく知るまい。]


[熱が身を侵食していく
満月が
近い

少年は夢うつつ
真っ赤に染まった先を垣間見る]


 肉を――…喰らい、種を植えつけて


[裏の路地で
望まず生まれ、捨てられる子供たち
この世界に何故、底辺と呼ばれる其れ等があるのか
知っている
知っていた]


 壊す
 
 この世の理

[遠くに会話を聞きながら
さらに深く、夢の奥へと堕ちていく**]


…わかっている。

[食うだけではない。
その言葉がどういう意味なのか]

…ああ、もうすぐか。

[さざめくような声。
もうすぐ、またひとつ人喰らいの花が咲く]


執事見習い ロビンは、メモを貼った。

2010/08/03(Tue) 20時半頃


【人】 執事見習い ロビン

― 本邸/表座敷 ―
[用意された寝床で魘されていた。
額に汗を浮かべ、荒い吐息を零している。
身を襲った熱はざっくりと切った足の傷からか
それとも、極度の恐怖と緊張を超えた所為か]

 ――情け無い

[緩く覚醒した意識
少年は自虐的な笑みを浮かべる。

このままでは、朽ちる未来しか無い事くらいは理解している。
前を向けと言われた所で、この数年積み重ねた稽古でも秀でなかった芸妓がいきなり花開くわけも無い。
何もしてこなかった訳ではないのだ。
超えられぬ壁
作り出している原因を少年は知らない]

(322) 2010/08/03(Tue) 20時半頃

【人】 執事見習い ロビン

― 表座敷 ―
[独り、朽ちて逝くのは恐ろしい
けれど自害する勇気も無い
首を振った。
伝う汗が、気持ち悪い
誰の配慮か、いま少年は
口にしていた望みのとおり独りになれる静かな場所に居る。
けれど胸の内にあるのは安堵ではなく]

 ……満月……

[障子の向こうに月の影
僅かに欠けたその姿は、もどかしい気分にさせた]

(330) 2010/08/03(Tue) 21時頃

 ……イアンの心は主が亡くなった時に、
 既になくなっております。

[ぽつり、そう零せど、すぐに小さく笑って] 

 なんて……殺されるようなへまはいたすまい。

[取って置きのの言葉には嬉しそうに笑みが零れる]

 ……殺すな等とおっしゃるから
 太刀を拒否されるのではないかと危惧しました。
 今、受け取りに参ります。
 お時間よろしければ、部屋にお帰りください


ああ戻る。
だが、こころはな、なくならぬよ。



それにそういうことを奴は望まないと思うがな。
[それはさりげに、実は知っていること、告げた。]


【人】 執事見習い ロビン

― 本邸 表座敷 ―

 Who killed…――Cock Robin

[床の中
熱を帯び掠れた声音で、紡ぐ異国のうた。
芸妓と謂うには届かぬ幼い童謡

少年の名が混じるそれを寝所で歌って聞かせてくれたのは
顔も覚えていない親。
物心ついたときから、幾度と無く彼の生き様を目前で見ていた
自分も彼の後を継ぐのだと
――その翌日、少年は学園へ預けられた]

 I, said――…

(335) 2010/08/03(Tue) 21時半頃



 ……なくならなくても……いりません


 それに……主の真意は今となってはわかりません……

[高峰の言葉同様に、主の意思を推測する言葉へは
 そうとだけ零した]


 ――其は、幾多の言霊
 其は、この世ならぬ鳥のうた
 それから

 其は、この私よ 

              愚かなロビン

[つかの間の歌は
途切れ

脳裏で
哂うこえが

する]


 そうか。
 じゃ、しばらくは、俺に預けておけ。

 仕事中は、以心伝心しておかないとだからな。

[さらりと]


…………

[預けておけといわれて、はいそうですかと
 言えるほど人に甘える性分でもなく
 仕事も絡めば露に拒絶するほど頑なでもなく
 返事に窮して俯く]

 ……先程触れて確かめるとも
 申し上げましたし

[そう言って自分が軽口で交わした約束を
 律儀に守ることを口にしながら話題をそらした]


[親は天性の誘惑者だった。
何故彼が裏町に居たのか、知る事は結局無く
教わった事といえば満月の夜毎行われる――

多才な芸妓を持つ花と
その稽古を身につけたのは少年なれど
型どおり
譜面どおりの所作
毒花咲かずしては凡才に留まる

噂のロビンは、少年の内で眠る朱いろの花
芽吹くときは、もうあと僅か]


【人】 執事見習い ロビン

― 表座敷 ―

[か細い歌は途中で止まってしまった。
咳き込み、続く音は出なくなる]

 ……

[酷く、喉が渇いていた。
身体はまるで自分のもので無いよう]

(347) 2010/08/03(Tue) 22時頃

 お前は、本当に正直なんだな。
 まぁ、いい。

[冗談交じりの件を、また新たに口にしたときは、小さく息をついて…。]

 無理せずともよい。
 俺なんぞ見なくても触らなくてもよい。
 お前の手と目を大事にしてやれ。

[一途な花というものを感じている。]


 ……そのように、育てられております

[主を知っているならば、主が信仰する神と教義
 それも主を通して知っているだろうと]

 ……無理を、しているつもりはありませんが……

[大事にしろ、そう言われても
 大事にする意味を失っている青年は
 頷くも否定も出来ず
 また返事に窮しそれだけを零す]


 ああ、そうだな。お前は何も悪くない。
 亡くした主のため、すべてを込めていくのは、花として幸せなのかもしれん。

 ああ、そのとおりだ。

 余計なことばかりを言ってすまないな。
 まぁ、気にするな。

[本当に見えぬのならば、だが、
見えて見ぬのなら、それは、何かが違うと思った。

 そして、その事実は、ひさびさに気分を落ち込ませるものだったが、気にしても仕方ない。]


【人】 執事見習い ロビン

― 本邸/表座敷 ―

[首を捻って戸口を見遣る。
熱が引くまでは休めと
無理矢理に浚われてきたこの場所は、何処だろう]

 ……

[動けない。
高嶺に命じられたから
熱が身を侵食しているから
足を傷つけているから

静かな部屋
物音立てねば、誰も少年が此処に居ることなど
気付かないのだろう]

(358) 2010/08/03(Tue) 22時半頃

 …………はい。

[眼前の仕事仲間の口にする言葉に
 青年は何度も返事を窮し]

 ……例え、あの人が望まなくても
 それでも私の咲き方です。
 私が選んだ以上、私が悪くないとは申し上げられません
 ……が、おっしゃるとおり幸せだとは、思います。

[それでも、外を眺める刷衛を紅で見据えながら
 静かにそうと告げて

 例え己が目を塞ぐ様子が
 他者の気を塞いでも……己に積はないとは言わないが
 曲げることはない]


[ふと、こちらを見ているのに気がつくと]

 おまえ、見ないといっただろう。
 見たのなら、笑え。

 見たのなら、貸した代償は払ってもらうぞ?

[今度はふざけた声になる。]


【人】 執事見習い ロビン

― 表座敷 ―

[静寂に押し潰される
走馬灯にも似た

とりとめも無い出来事が思い出されては消える。
翌朝には、身を侵す熱も引いているだろう
眼鏡さえ届けば、視界も晴れる

冷たい瞳は明日も
冬の空を映すのだろう*けれど*]

(370) 2010/08/03(Tue) 23時頃

執事見習い ロビンは、メモを貼った。

2010/08/03(Tue) 23時頃


 ……見なくとも触らずとも良いと仰られましたが
 見るなとは、触るなとは仰っておりますまい?

 何故……?何故笑いを求めますか?
 眼が二つあり、鼻が一つあり、口が一つある
 皮膚があり、眉がある…けれど笑う要素が何処にありますか?

 ……それでも、笑えと言うならば笑います
 代償をと言うのならなんなりと。

[ふざけた声にはそう、紅を細めながらも
 座る刷衛を真摯に見詰た]


 お前、結構屁理屈な花だな?
 あれもさぞかし扱いにくかったろう。

[またおどけたように、かつての旧知にそう同情するようにわざと言う。]

 ああ、目と鼻と口がついている。
 歯はむき出しで、毛穴はでかい。
 目は落ち窪んでて、鼻はつぶれているさ。

[そして、くくくっと笑う。]


[様々な考えの合間に思うことは多々あれど]

…何の騒ぎだ?

[鼓膜に強く響く音に、誰か理由ひとつ知らぬものかと。
笛の音であるということは、よく解るのだけど]


 まぁ、代償も冗談だ。
 心持たぬものを抱いても虚しいだけだしな。




 まぁ、安心してあれを思って剣を振るうといい。
 ちゃんと見守ってやろう。

[喋っている間も、きっと顔を触る手には、少しだけ心地よさげ。]


 御存知ありませんか?
 チャールズも普段は温厚なれど
 神学と言うなの論争の場では名うての論客
 ……床では伽話の変わりに艶もない論戦に遊んだものです

[そう言って少し紅が遠くを見て
 それから現在へと焦点を合わせる]

 刷衛殿はそれで刷衛殿です。
 そしてその眼は刃脈を真摯に見つめ、
 その歯は熱される釜の前でも怯まず結ばれ
 熱から守るため身体は汗を毛穴から流し
 その花は上質な鉄を香りからも見極める。

 右に倣えのモノばかりが良きもの等馬鹿げている
 形なぞ様々だからこそこの世は面白いのです

[己が欠点をあげるような刷衛の笑いに
 そう返してから、心地よさげな刷衛から
 指を離し戸口に向かう]


 心がなければ楽しめぬ御仁ならば
 そればかりは、満たすことが出来ず申し訳ございません。

[ゆるりと戸口に向かいながら笑って]

 ……ありがとうございます
 ああ、そうだ……明日の宴までには
 封鎖と根回しは終わるとのこと。
 明日の宴には告発をおこないます。
 お見守りよろしくお願いいたしますね。


 なるほど、
 じゃ、その屁理屈は、あれ仕込みか。

[そして、泣く笛の音は己にも響いたか。]

 本当に、普通の花祭にはないものがここにはあるな。

[そして、また考え込みつつ…]

 あの月瀬も紅い月を描いていた。
 あと、月のつく名前もなんと多いことよ。

 やはり、まんまるは早く捕らえて何かを吐かせるべきだな。


 ああ、頑張れよ。

[戯れに誰かを抱くなどということは、
 昔ならば喜んでいたか。

 だけど、年齢を経れば、それも、また、心なければ、終わり虚しくなる。]

 ああ、見守ろう。
 くれぐれも、用心だけはしろ。

[そして、去りいく花を見送った。]


これもまた、おもしろき音色よ。

[返す言葉は気怠げに。]

宴席はまだ続いているようだけれど…今少しは身を休めたくてね。
[ひとときの淡い眠りだけでは消えぬ甘い余韻に、今は酔うばかり。]


 ええ。12の時からの主ですから。
 なにもかも、あの人の名残です。


 ……趣味の悪い豚狼なれど
 この趣向は悪くありませんね
 ……狩の舞場まで提供なさりますし

[月と獣の病の関連性を思い
 刷衛の言葉に狂狂と赤を細めて]

 豚狼への尋問はお任せいたします。
 ……刷衛殿も御用心を


[聞こえた音、ふたつ]

 この身宴に在らずして
 知り得る事叶わぬが

[病の元は、いま此処に。
硬い蕾が人食い花に化けるまで、動けずに居る]


 先刻の
 夜光の音とはまた違う

 食欲そそる音――…嗚呼、私の目覚めは

 満月は、未だか**


あぁ、月が…満ちる、ね。

[くす、と微かに笑う音は、蕾が花咲く時を待つ。]


 まぁ、こんな男を食おうとはあまり思わないだろう。
 大丈夫だ。



 それに俺は死ぬ気は全くないんでな。

[とそこまで言ってから…。ああ、と何かを思い出す。]


…まったく。

[慾深い花達だと思えど、己もまた変わらない。
喰らいたい。月が真円へと近づけば近づくほど

喰らいたくて堪らない]


[イアンが部屋を出てしまってから、その言葉は届いただろう。]

 明之進という花だが、
 俺の友人の花でな……。

 こんなところにいるはずがないんだが、なぜかいる。

 そして、俺を主と呼んでいる。
 肝心の主には連絡がつかん。
 不思議でならん。

 口外して、その明がきちがい花呼ばわりされるのはたまらないので、このことは誰にもいうな。

 知っているのは、白鳥と本郷のみだ。

[何かその件でもわかれば教えてほしいと告げた。]


 勿体無いことを

[小さく笑って零すのはそんな言葉]


 ええ、刷衛殿はこれからも素晴らしき業を
 振るっていかなければなりません。
 研者が血に溺れてはいけません。
 ですから死地には赴くことなきよう。

[廊下を歩きながら答え、
 もう一つ届いた話には、ふむりと思考する]

 花が主を違えて呼ぶですか……
 あの儚い花がなんらかの策略でそうするとも思えませんね…

 わかりました。なお気にかけながらも
 何方にも申し上げません。
 本郷殿と白鳥…鵠ですかね…は知ってると…


【人】 執事見習い ロビン

― 本邸/表座敷 ―
[寝床には相変わらず少年一人。
夜も更けてきた頃か

宴の席はまだ続いているよう
漏れ聞こえる多種多様な音

技術こそあれど表現に感情が乗せられない
自らの芸妓にせめて花の色香でもあったなら]


 ――…ぅ、ン

[静かな其処に混じるひとの気配。
独白に
額に汗浮かべた少年の意識が揺らぐ]

(407) 2010/08/04(Wed) 00時半頃

【人】 執事見習い ロビン

― 表座敷 ―
[入ってきた彼に見えるのは、熱を出した子供ひとり。
怪我は布団のした、眼鏡は未だ届いておらず]

 ……気持ち…ぃ

[やがて、ひやりと冷たい布があてられる。
掠れた声で呟いた。
呟き声は意味を取れず
意識は夢うつつ
薄ら開いた視界に映るは、相変わらずぼやけた世界]

 ……何故、戻って ?

(410) 2010/08/04(Wed) 00時半頃

【人】 執事見習い ロビン

 ……このまま、目覚め なかったら

[これは独り見る夢の続き。
少年の視線は定まらず
冷たい印象はすっかりなりを潜めている。
掠れ声は変わらず、ぽつり呟く]

 前を 向いても――何処にも 道……が

[舌が喉に張り付いて、上手く伝えられず
口を噤む]

(418) 2010/08/04(Wed) 01時頃

【人】 執事見習い ロビン

 休 む――ひま な、て

[首を振る。
先ず可笑しなほどの介抱
労わる言葉も、先ほどの続きならば在り得ないが
夢の続きならば]

 みず


[じくじくと痛むのはどこだろう
身体が熱い。
重い身を両肘で支え起きようとしたけれど、半身に力が入らず、少年は自身の身を持て余す]

(426) 2010/08/04(Wed) 01時半頃

【人】 執事見習い ロビン

[触れられても、くたりと身を預けるだけ
水差しを咥えれば、ゆっくりと傾けられて
冷たい水と一緒に流れ込む
理性]

 ――――――…

[夢から覚めた少年は
自分の置かれた環境がわからず、冬色をした瞳を見開いた。
ぼやけた視界でも手の届く先ならいくらか判別はつく]

(434) 2010/08/04(Wed) 01時半頃

【人】 執事見習い ロビン

 嗚呼……

[理解した。
相貌を歪ませて
次に、漏れたのは自虐の笑み]

 はは……馬鹿だな、何を謝ってるんだい
 ボクが間違えた
 勝手に期待して

 本当に、愚かだ

[気だるさは変わらず。
寝かしつけられるまま、敷布の上に転がる]

 イアン、キミは何かボクに用事でもあった? 
 それとも

[言いかけて、止める。
まだ夢を見ようと謂うのか]

(443) 2010/08/04(Wed) 02時頃

【人】 執事見習い ロビン

 ――…逢いたい?
 違うよ、ボクのは……ただ

 今一度花になれなんて
 あんな事謂うから、若しかしたらと

[少年は決して彼と視線を合わせない。
横になって、身体ごと顔を背ける。
ばつが悪い。
偶然に立ち寄ったと謂うのには、だろうねと短く息を吐いた]

 ボクを介抱したってキミの得にはならないよ。
 点数稼ぎなら、花主のところで芸でも見せてくればいい。

[辛辣な言葉を捜すけれど、咄嗟に出るのは拗ねた一言くらい]

(451) 2010/08/04(Wed) 02時頃

【人】 執事見習い ロビン

 ………

[言い当てられ、むっつりと黙り込む]

 花主がイラナイなら、何で此処にいるのさ。
 ボクと違って、シュレーゲルさまに呼ばれたわけでも無いだろう?

 ……ボクは
 別にこのまま帰っても、他にいくらだって行く所くらいあるんだ。
 ロビンの舞も唄も――欲しがる人は幾らでも……

[行き先はあれど、噂の真相が知れればどうなるのか
考えるのは、怖い。
掛け布を握る手に力が篭る] 
  
 ここに?
 …………ボクはキミと違って繊細でね、他人が居るところじゃゆっくり休めもしないんだけど。

(466) 2010/08/04(Wed) 02時半頃

【人】 執事見習い ロビン

 ……シュレーゲルさまに、執拗に……?

[信じがたいと漏れる声。
気付けばイアン相手に幾らも気安く感情を表に出していた]

 寒いなら、布団くらいかけておくんだね。
 畳の上で風邪を引きたいなら止めないけど。

[溜息ひとつ。
無言で掛け布を押しやった。
熱を帯びた身が、夜の空気にひやりと触れる。
身震いをして、敷布をくるり丸めて防いだ。
巻き寿司のような格好だったが、直ぐに寝入ってしまったイアンにはわからない]

 誰の花になったって……結果は、同じさ
 噂の芸なんて何ひとつ無いボクじゃ
 駄目なんだ、きっと

[寝息を立てている相手には聞こえないだろうと、零す音]

(472) 2010/08/04(Wed) 03時頃

【人】 執事見習い ロビン

 せめて一つでいいんだ……ボクにも
 何か秀でた所があれば

 ……そんな考えも、出来るかもしれないけどね。

 花主を選びたい
 ボクだって

 
 けど、もうあと二日――…とても足りないよ

(474) 2010/08/04(Wed) 03時頃

【人】 執事見習い ロビン

 せめてひとつ……手に入るなら
 悪魔に魂売ったって……

[呟きながら、少年の意識はおちていく。
深く









                  *深く*]

(475) 2010/08/04(Wed) 03時頃

執事見習い ロビンは、メモを貼った。

2010/08/04(Wed) 03時頃


[眠っているとは知らず]

 高嶺が鵠と華月を摘もうとしているらしい。
 さて、これをどう見るか。

 高嶺はもう少し、慎重に剪定をする男に見えたがな。


 ―――…んぁ?

[聞こえた通信機器をとうした声
 意味もわからず返した声は眠そうな声だった]


 寝ぼけてやがる。
 それとも色事の最中か?

[くくくと笑いつつ…。]


 ――……かんぴょーまき

[敷布にまるまるロビンに添い寝中と
 言いたかったらしい。
 うとうと眠る青年は聞こえた笑いに答えた]


 かんっぜんに寝ぼけてるな。
 かんぴょう巻もってこいってか?

[そして、かんっぜんに勘違いした。
 大広間の食事の中にかんぴょう巻があるかどうか探している。]


 えーっと、かんぴょう巻あったけど、切れてないな。
 まぁ、あとでもってってやっから、端っこから咥えて食ってくれよな。

[声は多少エロくなった。たかがおっさんだった。]


[違う][違うのだが]

 ……………はら、へったぁ…………

[宴で酒しか口にしなかった青年は
 若い食欲には勝てず
 夢うつつにそう反応した]


 ……うん、そーする、あり、がと
 おもて、ざ、しき、ロビンにも………
 
[えろい含みにも気づかぬまま、
 ぼんやり頷いて笑みながら礼を溢して]
[まだみぬ干瓢巻きを夢にみつつ、
 また眠りは深くなり次にかえるは寝息ばかり]
[半分以上寝てる青年にくわえさせたら
 *寝ながら食べそうだ*]


 表座敷な。
 他も見繕ってもってきてやらぁ。

[と一応言ってるけど、食べながらだった。
 片や寝ながら、片や食いながら。


 だけど、それでも仕事はちゃんとやるつもりである。**]


【人】 執事見習い ロビン

― 深夜→翌朝へ ―
[短い髪に触れるなにかに、薄らと意識が戻る。
回廊では使用人の声
高嶺の花がふたつ剪定されたと、それはもうキマリごとのように。噂は常に尾ひれをつけて広まっていく]


 嗚呼……


[小さく呻いた。
撒いた敷布に吸い取られて、それはイアンまで届かない。
絶妙のタイミングでまた頭を撫ぜられ、ゆっくりと瞳を閉じた]

(498) 2010/08/04(Wed) 09時頃

【人】 執事見習い ロビン

 子供の居る場所など、何処にも無いじゃないか

[遠い昔の記憶。
親は子を持つ年とは思えぬ美しさで
けれどあの人は花ではなかった
仕切りなど無い一つ間取りの小屋
夜毎違う男を招いて囀る彼の声を覚えている]

 ――いっそボクも安宿でなら、芸など無くても……
 嗚呼、どうして花になれなんて謂われたのか

[鳴き声はやがて止まり
寝付けずに居た少年の傍へ、残り香と共に舞い降りて
あの唄を歌ってくれたものだ]

 誰が雛鳥を……殺したの

[夜は明ける
人知れず蕾をはらんでいた花が一つ*散った*]

(500) 2010/08/04(Wed) 09時頃

執事見習い ロビンは、メモを貼った。

2010/08/04(Wed) 09時頃


[そして散った花のあとに咲くのは
生あるものを惑わせからめとる、毒の花]

  我こそ
 巷に流れる噂の花

 月夜に、艶やかに咲き誇る――私の名はイビセラ。

 愚かな駒鳥は、もう要らぬ**


[月の光に当てられて、思いは胸を焦がすのみ。]

あぁ…このまま穢れず美しいまま、永遠にわたしの中に納めてしまいたいのに、
この子が穢れに染まりきり、艶やかに色を変えるさまにも心惹かれてしまう。

[喰らってしまえば、永遠にそのままを留めて置けるけれど…]


 永遠など……生有るものには訪れぬ

[宵待月冴える夜
薄い笑み零し、聞こえた音を拾うは
泡沫に消え行く名も無き花でなく]

 死と生が、我等が力
 そうでしょう





 満月の前夜の小望月――…子持月
 ……臨月は訪れた

 明日はお目見え出来ようか
 この声届く貴方方に**


満ちては欠け、また満る、空に輝く月が如くに、
せいを喰らいて死出へ導き、新たなせいを蒔く我らなれど…
[複雑な胸の内は、焦がれる痛み。]

花ひらくを、楽しみに待っているよ。


【人】 執事見習い ロビン

― 朝/表座敷 ―
[座敷に差し込む光は、障子を通し柔らかく
薄らと持ち上げた瞼
冬色をした眼で間近の温もりを見遣る]

 大きな……狗。

[瞳を細め、薄く笑みをひいた。
丸まっていた敷布は白。
広げ、其の上に皺のついた服のまま寝そべった。
他人に触れる事を嫌っていた指が、隣に眠る彼の髪へと伸びる。
頭の形をなぞり、確かめるような仕草
愛撫のような手つきで同じほどに短い髪を掻き乱すと、ゆっくり身を起こした]

(520) 2010/08/04(Wed) 12時半頃

【人】 執事見習い ロビン

― 本邸/表座敷 ―

 嗚呼……良い目覚めだ
 否
 是が謂うなら 口調は改めねば

[伸びをして、顔を上げる。
熱の引いた顔には、目元に朱が残っていて
けれど返って色を添えていた。
発した声音は凛と
硬いだけでなく含むものを感じさせる]

 ――誰か、いないかい? 着替えたいんだ。

[少し間を置いてひとを呼んだ。
口調はなるだけ幼く]

(521) 2010/08/04(Wed) 12時半頃

執事見習い ロビンは、メモを貼った。

2010/08/04(Wed) 12時半頃


…何の花が開くかと思えば

[まどろみの中に聞こえた聲に小さな欠伸が一つ。
気だるげな声は数拍置いてから]

見えるは"晩餐"の時にて。
……愉しませてもらおうか。

[低く、哂う]


[目覚めた花は、ふと思い出す]

 ――…して、晩餐に並ぶは
 誰ぞ?


[時折歯にしっかりとした食感を寄せるのは
細かく刻まれた塩漬けの心臓。
悪くはないが、殺したての肉に比べれば鮮度が違う]

主から喰らうか。花から喰らうか。
…イビゼラ、だったか。
お前は誰を喰いたいと望む。


 喰らいたい……私が?

[短く吐息を零す。
暫しの間]

 種を植えるなら、育ててゆけぬものを
 喰らうなら、財有るものを

[声の届く二人とは、間逆かもしれず
謡うように節をつけて囁く]

 嗚呼 しかし
 幼い肉は柔らかく美味と謂う

 悩ましい


…柔い肉の味は霞に聞くがいい。
私は、あまり好まん。喰らわぬわけではないが。

[率先して子供を、とはあまり言い出さぬ口。
霞のほうは、誰を好むのであろうとは思いはすれど]


【人】 執事見習い ロビン

[使用人がやがて運んできたのは、誂えられた眼鏡
矢張りこの姿に良く似合う洋服だった。
袖を通し、身なりを整える。
包帯のした、傷は塞がっているらしく
もう朱がにじむ事はなかった。
けれど、立ち上がり戸口へ向かい歩む度に痛みが走る]

 昔々――足を得た人魚は
 痛みを見せず、射止めんとする者の前で
 見事に舞い踊ったと謂うけれど
 それほどに気を引こうとする姿は
 ……花に良く似ているね

[イアンは目覚めているのか、いないのか
呟きは何か確かめる風に。
短く息を吐いて、表座敷をあとにした。
朝日を浴びながら、壁伝いに回廊をゆるゆると歩む]

(530) 2010/08/04(Wed) 13時頃

 …――雛鳥は

[からかうような囁き]

 さぞ、美味かろうや


…雛、ねえ。

[あまり興味はないのか、呟きもうつろ]

旨味はあるが、食感に欠ける。
まあ、初物に食うには好いかも知れんが。


 先ずは前菜
 幾つか挟んで漸くメイン
 デザートは最後にとっておくもの

[さて雛鳥は何処に当てはまるか、と哂い]

 ただ…――形式に拘らぬ晩餐であれば
 好きなものを好きなだけ
 皿を手に歩き回れば良い

[付け加える]

 此度の晩餐は……どちら?


初物は傷みやすい。
喰らうなら早めが好かろうね。

[くつ、と小さく喉を鳴らすのは愉快さか。
それとも、憶える餓えによる期待か]

皿を持ち歩くも構わんが、食後の甘味ぐらいはゆっくりと味わいたいもの。
…そういうものは、取っておくが良いと思う。
皿を持って歩きまわってばかりでは、忙しなかろう。


 喰らうて良いなら、今すぐにでも


[腹の底から込み上げる本能が
急かすように焦らすように蠢いている]


 嗚呼……腹が空いた


糧として、喰らうのならば…

[そっと腹を撫でるのは、一夜の夢を見せた法師のことか。]

食べ頃ならば、若い桜の猫が盛りか。
だが、ようやく開く花のお目見えならば、先ずはどなたかに、一夜の夢でも魅せてごらんよ。
いくら美しくとも、徒花は要らぬ。


【人】 執事見習い ロビン

―→ 庭 ―
[先ずたどり着いたのは、ヨアヒムの私室。
出迎えたのは使用人]

 シュレーゲルさまは……そう、お食事中ですか。

[青褪めた貌に憂いを乗せて俯く。
用件をと問う使用人に、楽器を一つ貸して欲しいとせがんだ。
許可は直ぐに下りる。
もとより花の為に集められたものだと。
場所を問うて、庭へ下りた。
幾つもの道具を揃えた離れは、裏庭の先]

 ……

[ふ、と
人影を見つける。
セシルの微笑みと、視線の先にある花主たちの棟。
足を止めてその光景に目を留める]

(534) 2010/08/04(Wed) 14時頃

腹が空いて堪らんならば、一番食いでが有るのは小山のような肉饅頭では無いかえ?
[くく、と落とす揶揄。]

ああ、雛鳥は食後の水菓子に…


 桜の猫は、其処に見えるが
 嗚呼でもこれは……若しかしたら

 これから、化けるやも。

[冬色の瞳が春を見る]

 ……私が、徒花と?
 面白い

[薄く、哂った]

 噂の花を咲かせてみせよう
 一夜でなく、この日の下で


脂身が不味そうで食う気にもならん。
悪食のお前と一緒にされては困る。

[そも、元々の基準が違う立場。
好みの肉に困ったことがなければ
不味い肉を放り出すなど日常茶飯事]

…なるほど。
随分と面白い趣向だ。

[低く、喉が哂う。見せてみろ、とばかり。
丁度視認できる位置から鉄色は咲き始めの花を見下ろす]


【人】 執事見習い ロビン

[胸を押さえる。
僅かに眉を下げて、もう片方の手が
知らず、新しい眼鏡の蔓を摘む]

 些か……眩しい


[朝の日が、庭の草花にも降り注いでいる。
目を伏せた]

(537) 2010/08/04(Wed) 14時頃

 肉饅頭は肉饅頭を喰らうているよ。

[今しがた伝えられたそれを聞かせ]

 余程、執心の様子。
 他所に懐いた雛鳥など、もう要らぬ

 喰らうにしろ、あれは
 人数分も無いようだ

[胸を押さえながら呟く。
テラスからの視線に気付き、つと目を伏せた]

 此処ならば、置いてある筈
 暫し間を。

 流石に私は、ナイフ刺さる痛みに耐えて舞う気は無い故に


【人】 執事見習い ロビン

[振り切るように顔を上げる。
桜いろの唇が形作る名
眩しそうに瞳を細めたまま、口元に笑みをしいた]

 ……見ているといい

[囁いたのはセシルへか
その先、花主の棟に見える男にか
緩やかな足取りで、離れに向かう
気温も湿度も調節されているらしいその場所に
望みの楽器は在った。

ケースをあけて
木製の楽器と、付属する弓を取り出した。
きぃと鳴らして糸巻きを調節し、庭へと戻る]

(540) 2010/08/04(Wed) 14時頃



では…愉しませて貰おうか。


[微かに口元を歪めて、嗤う]


【人】 執事見習い ロビン

[ゆっくりと向かうのは、風そよぐ庭にまどろむ桜のもと
友人の姿を見遣り、小首を傾いで
その鎖骨の上にその弦楽器を乗せ、顎で挟むようにして高く持ち上げる。
弓を手に、すぅとひいた]

 ――――…

[流れ出る
柔らかくそれでいて繊細な音色は、異国の楽器ならではの音色。
頑なに閉ざしていた冬ではなく
春の到来を告げる曲。

楽器に添えられた指は正確に音を紡ぎだす。
足りなかったはずの色をそこに添えて]

(543) 2010/08/04(Wed) 14時半頃

【人】 執事見習い ロビン

― 庭 ―

[足元に伸ばされた人間の、セシルの手を
もう避ける必要は無い。
嬉しそうな微笑すら浮かべ、流し見遣る

そこに怯えていた子供の姿は無く
ほころんだ蕾は噂どおり見事な花を咲かせてみせた**]

(545) 2010/08/04(Wed) 14時半頃

 噂の主を、その目で見るといい 

[艶を抑え、爽やかな春の音色を自在に操る。
小鳥の挨拶も木々の葉が甘く囁くさまも
確かに其処に映し出されていた**]


執事見習い ロビンは、メモを貼った。

2010/08/04(Wed) 15時頃


よーし、食え食え

[寝てるのにひどいもんだった。]


…存外、普通だな。

[周りの噂如何ではなく。
随分な口を叩いて見せたように聞こえたので]

てっきり、猫を食らうつもりなのかと思っていたのだが。


 おや、普通と謂うか

[苦笑を零す]

 ……朝日の下に相応しい音色を選んだ心算だったが
 ひとつ、惑わしの歌でも奏でようか


 猫を喰らうて欲しいなら


何、直前で喰う喰らう如何の話をしていただろう。
それゆえ。

[確か、あの花は種を植える云々とも言っていた気がするが
さてどうするつもりなのかとは思う]

私を惑わしたところで仕方なかろうに。


技巧だけは、かなりのものか。
[窓から漏れ聞こえるを耳にして。

ひと味足らぬは焦がれる思いか。
雛鳥の歌に加わった艶や、あの狂い咲きの笛の音のような。
何かするつもりなら、そっと窓から見守る所存。]


植えたいのなら、誘うて蒔いて構わぬのに。

その為の、祭りであろう?


 っふ……

[微かな吐息を洩らす]

 否

 惑わしは、これへ。
 流石に……聞かせる相手が夢の中では届かぬやも


[謡う相手が違うと、微かに視線を向け]

 元より貴方がこの血に惑うとは思わぬけれど
 戯れくらいは、如何?

[唇が笑みを浮かべる]


 嗚呼、技巧は
 物心付いたときより学んだ数だけ、この身にあるが

 舞もうたも武芸も――
 どれをとっても、風情が無いと師が。

[それ故少年は才が無いと塞ぎ
けれど技巧はあったものだから
やがて其れは形を変えながら人々の噂に上る。

いま奏でるその曲には情景を浮かべる色がつく。
それでも
誰を想った一芸には有らず]

 眠る桜を誘うなら……急く事もあるまい
 どの道これは、冬を恋うていたのだから


技巧だけは。
流石、花の言うことは違うな。

[く、と低く喉が鳴った。
思うことは他にもあれど]

何だ。
あれだけの大口を叩いておきながら、
夢の中まで惑わせて見せるとは言わなんだか。
まあいい。

[浮かんだ笑みを見たのは、テラスを下がるその少し前のこと。
向けた鉄色は冷ややかな温度のまま]

戯れ?
…気が向けば、付き合ってやっても構わんよ。

何時気が向くかは、知らんがね。

[唇歪めて、微かに嗤った]


 花であれば――…技巧はあって当然のもの
 凡才と思う定義は其々に

[視線が一度交わる。
温度はどちらも同じ]

 嗚呼

 意地の悪い

[歪む口元から視線を下げて、頬を染めた。
拗ねた口調で囁いて
やがて春のうたは終わりを告げる]


【人】 執事見習い ロビン

― 庭 ―
[まどろむセシルの笑みを見下ろし、薄い唇を開く]

 ……目覚めの歌を子守唄にか
 夜があけては仕方の無い事とはいえ

[弦はその間も音を紡ぎ続けていた。
小鳥の囀り
木々の葉が揺れるさま
和楽器には無い音色がひととき庭に華やかないろを添える]

 ――…

[視線を上げる。
テラスにあった人影が丁度席を立つようだった。
僅かに視線を下げる]

(554) 2010/08/04(Wed) 17時頃

意地が悪い?今更だな。

[見えなくなった姿を気になど止めない。
止めるはずがない。
強い興味を持てぬのであれば
総ては興味の蚊帳の外]

悔しければ、その気にさせて見せれば好かろう。
魅了し、手玉に乗せてこその───悪の華よ。

[低く喉が嘲る様に震えて、嗤った]


 それでは同じ言葉を。


「その気になれば」魅了に向かおう

[溜息ひとつ。
姿を追う事はしない]

 鍵爪で引き裂くなら
 背が良いか
 腹が良いか

 私がこの手にしたいのは


【人】 執事見習い ロビン

― 庭 ―

[テラスの人影が消えて暫くして
弓を下ろした。
音は夏へ向かわず止まる]

 ……

[浮かべるのは、苦笑い]

 良く、寝てる

[隣に座り、楽器を抱えたまま
セシルの柔かな髪に手を伸ばした]

(558) 2010/08/04(Wed) 17時半頃

つまらん事を言う。

[それは幾らか低い声]

引き裂いてまで、何がしたいイビセラ。
腹を裂いて背に傷をつけて。

それで何とする。

[嘲り交じりの言葉は続き、ゆっくりと冷えた音になる]

悪いが、この身はそう簡単にお前にくれてやるほど
安いものではないのだよ。


 ……嗚呼、私の言葉は何時も足りぬ

[溜息。
苦笑を零す]


 鍵爪で引き裂きたいのは別のもの。
 此処に

[視線を投げる姿が
相手から見えるかどうかはさておき]

 冬を慕う桜を引き裂くならと。
 彼の甘い声を聞くか、悲鳴を聞くか

 どちらを手にしようかと。

[冷えた音に、変わらぬ音を紡ぐ]


…成程?
お前達の言葉はどうも遠回しで好かん。

[人喰い花独特なのかと思うほどの婉曲さ。
呆れたように溜息をつきながら]

…どちらも叶えればよかろうに。


 貴方の身を欲しいとは思って居らぬ
 私を試してみるならば、と
 誘った裏に他意も無い

 未だ、この身を少し
 持て余している
 所作を試してみたかっただけのこと

 要らぬなら――…構わない


 思うように、伝えられぬ
 嗚呼、冬の名残か

[軽い笑みを含んだ吐息
朝の日を浴びながら、瞳を細める]

 花主は欲張りだ
 ……私には、思いつかなかった


所作を試すなら、霞に頼むが良かろう。
私は、いつ気分が乗るかもわからん。
霞が手いっぱいと言うことであれば、まあ、考えなくもないが。

[やっと手に入れた聞きやすい言葉に
己もまた率直な意見だけを返す]

…欲張りだからこそこの世で未だ法の網の目を抜けて
狼憑きとして生きている。
運動すれば腹も空くと言うもの。

甘い時を過ごした後の晩餐は、特に格別だろうさ。

[低く、嗤う]


 ――…矢張り、意地が悪い。

[拗ねたように呟き]


 裏の世で生きるなら
 全てを捨てて一つを選べと
 教わったのは、間逆

 狼憑きが生きるには
 常に危険が伴う場所故に。

[薄く哂う]

 この足では、激しい運動は難しいのだけれど……
 ……其れよりも、昨夜の汗を流したい
 貴方は――哀れな花の運び手になる気も無い、か?


どうせなら、花遊びに慣れぬお方を誘ってみては?
天満月の御子息とか。


【人】 執事見習い ロビン

― 庭 ―
[楽の音止めてしまえば、庭には静寂が戻る。
僅かに鈴の音を聞いた。
顔をあげ、ずれた眼鏡をそっと指で押し上げる]
  
 ……?

[首を傾ぐ。
戯れに触れていた手をひらひらと手招いた]

(564) 2010/08/04(Wed) 18時半頃

 天満月の御子息さまとやら
 ……何処に居るのか
 とんと顔を見ぬが……。

 やれ、どちらも私では不足と謂うか。
 流石に
 傷の付く事よ


お前を抱いて…食いたくなってしまうのはまずかろう?

喰われるのもごめんこうむりたい。


 ……抱く?


 私を幾ら抱いても孕まぬよ
 受け継いだのは、種付ける術

 喰らいたくなっては――確かに困る。


何だ、まだ言うのか。

[からかうような響きを残して幾らか低い声は嗤う]

危ないと言うなら其の身を矛に身を立てれば好い。
丁度いい手本が傍にある。

[なあ、と話の矛先は霞へと向かう。
傷が付こうが付くまいが、己には関係ないとは口にはせねど]

…いいだろう。
ならばしばらくそのままで待つがいい。


 本当の事。

[嗤う音に、拗ねたこえ。
暫し間が空いた]


 簡単に謂う。
 私の居た場所は、貴方達の想像のはるか底辺
 誰にも見捨てられた裏路地に子捨てが何故この世に起きるのか
 財持つ家に生まれたものには遠い話。


 ――では、俟とうか
 幾時も幾日でも


【人】 執事見習い ロビン

― 庭 ―
[近づく鈴の音に、瞳を揺らす。
唇が綻び、僅かな弧を描いて]

 ……

[ほぅ、と息を吐く。
怯えた様子は無い]

 手を

[近づく相手にかける声は硬質ながらも媚を含み
雪のように白い手を伸ばした]

(569) 2010/08/04(Wed) 18時半頃

だから、今更だと言っている。
少しは学べ。

[間が開いたことに疑問など持たない。
こちらもまた、幾らか喋っていた故
一つに意識を集中させるほどのことはしない]

その無理難題を越えたくて花になったのではないのか?
己が選んだ道に、後悔するのであれば去れば好いだけのこと。

…では、お前が稲羽の松になる前には、迎えに行こう。

[それは古いうたの話]


 花になったのは……嗚呼、解らない
 親は何故
 同じ道を歩ませてくれなかったのか

 世を狂わせる
 其の為に危険の中へ留まり続けたのでは、無かったのか

[思い馳せるも、答えは出無い]

 ――直ぐに帰るといいながら
 待てども待てども、置き去りのまま

[詠うこえが聴こえた気がした。
古い古い、知っているのは、冬の知識]

 それは、失せもの戻るまじない歌……?


【人】 執事見習い ロビン

― 庭 ―
[触れれば、雪よりも暖かい
熱が引いたとはいえ、日の下で長く居た為に]

 是を
 日の下に、長く晒すわけにも 

 いかないんだ

[言葉を選び、紡ぐ
これをと視線を一度膝の上においた弦楽器へやって。
少し眉を下げて困ったようにちらり見上げる冬の色
紫苑色を斜めに流し見遣る]

 助けて。

(571) 2010/08/04(Wed) 19時頃

知りたければ、調べればいい。

[書庫にいけば答えは見つかる。
敢えて答えるつもりもない。]


 別れを詠む
 去なばの山の
 ……知りたいのは、うたの意味ではなく

[記憶の引き出しにあったのは
もう千年もそれ以上も、古い古い書物のうた]

 私が知るは
 失せ者かえるよう、願うものでもあった故
 其れを知る貴方は……失せものでもあったかと

 詠み違えたか?


読み違えも甚だしいな。

[それは結構な切り返しであったように思う]

言ったはずだ。
遠回しな言い回しは好かんと、ついぞさっき。
大体、失せものなど

[少しだけ、間が開いて息を吐き出した]

私には、ない。


 そう――…か?

[僅かな間は微かな疑問を浮かばせたが]

 なら、良い

[短く零す]


何だ。この返答では不満か。

[どう聞いてもその言葉尻は上がっていて、
息を一つ吐き出す]

…それで。
何処に迎えに来いと言うんだ。


【人】 執事見習い ロビン

― 庭 ―
 ……鳴らぬはずの音は、届いたかい
 
[小首を傾ぐ]

 花であれと、高嶺さまが仰るから
 かの人が
 若しやと思ったんだ

 それも、選定を終えたと聞けば
 無駄だと知っているけど

[交えた瞳の色を翳らせ、つと視線を流す。
眉を下げ
薄くにじむ、目元の朱
握った手、引く力僅か強めて]

 足を痛めていて……立ち上がるに
 これを持ったまま片手では難しくてね

(576) 2010/08/04(Wed) 19時半頃

 否、詮索はせんよ
 立ち入るなと謂うならば。

[冬色が翳る
眉を下げて]

 先刻の、庭に
 そのまま居る

 足の怪我を失念していて
 ……立ち上がれなくなった


 ひとつ花が其処にあるけれど


[無言の答え。
それが意味するものは推して知れとばかり
男は答える言葉を作らない]

…立ち上がれない?
お前は子供か。

[呆れたように呟いて、息を吐き出した。
花と聞けば目を細め、もうすぐその花の後姿も見えるだろう頃]


 ……姿は見ての通り
 私も、昨夜生まれたばかり

 子供には違いない

[くすくすと、わらう。
花開く
柔かな花びらの其の通り
徐々に変化しているのは
トゲ混じる冬の名残が消えていく証拠]


成程、まあ、それは確かに道理やも知れん。
随分老成した子供もいたものだ。

[納得はすれどそれよりも先にまず呆れが生まれる。
軽い笑い声に肩を竦めれば溜息は重く一つ吐き出される]


【人】 執事見習い ロビン

― 庭 ―
 それは、そうだろう……ね
 まだこちらでは珍しい異国の楽器だ
 ロビンが習ったのは、舞も歌も

[言葉を紡ぐ所々に間が空く]

 どうして?
 ……その答えは、彼だけが知っているよ。
 迂闊と謂うけれど、お陰で私は目覚める事が――

[支えて引かれる
膝にあった楽器が滑り落ちそうになるのを空いた手が止めた]

 あ、っ

[弾みがついた。
軸足で止められなかった様子で、体重はそのまま目前の相手へ
冬色に映ったのは、テラスにあったその人の影]

(581) 2010/08/04(Wed) 20時半頃

【人】 執事見習い ロビン

― 庭 ―
[ぐらりと傾いだ身は白鳥の傍に
片手で支えた楽器は落とさない。
一際大きく鳴った鈴
僅かに眉を顰める]

 あぁ……思ったより力があるんだ?
 目測を誤った

[見上げ、間近で囁く]

 めが覚める……言葉どおりさ
 態度を改めねばと、そう思った
 噂の「ロビン」のままでは駄目なんだろう

 実践中なんだよ。
 もう遅いと、哂うかい?

[はにかむような笑みを浮かべ、心境の変化を告げる
視線は一度交えてから庭先へ]

(588) 2010/08/04(Wed) 21時頃

【人】 執事見習い ロビン

 お恥ずかしい所を……本郷、さま?

[身を預けたまま、視線の先の声に顔を向けた
名を確かめるように語尾があがる]

(589) 2010/08/04(Wed) 21時頃

 ……私は何を言った?
 私に何をした……?

[酷く寝惚けて醜態をさらした夢と
 眠りながらも、巻物を口にくわえ
 少し苦しげに微か喘いだ夢をみたから。
 恐る恐るどこまで現実か確めた]


【人】 執事見習い ロビン

― 庭 ―

 瀕死の白鳥ならば、習った記憶があるな。
 あの舞は、特殊な床と靴が入用なんだけど

 ……白き鳥の舞
 昨夜の……見ていられなかった、あれか

[遠い目をして、やがて首を振る]

 嗚呼、もう問題無いよ
 離してくれないか、少し汗臭いだろう
 昨夜は高嶺さまに無理矢理床に押し付けられてしまったから

[つ、と片手で胸を押す際
指先がなぞる]

(598) 2010/08/04(Wed) 21時半頃

【人】 執事見習い ロビン

― 庭 ―

 ……知っているも何も
 色々な方が呼んでいたのは、聞き覚えて

 います。

[語尾を迷う風に間が空いた]

 足裏をぱっくりと切りまして
 昨夜は臥せっていたんです
 
 宴の最中に情け無いことですけども。

[首を傾いだ本郷に説明する。
不注意を恥じるように、眉を下げて笑んだ]

(599) 2010/08/04(Wed) 21時半頃

【人】 執事見習い ロビン

 此方でも、白鳥は湖に身を投げて死ぬね
 ……恋する相手と共にだけど。

[白鳥を振るわせた事に満足そうな笑みひとつ]

 ――――――ロビン。
 それでも、聞き覚えはありませんか。

[名を知らないと言われ、眉を寄せた。
冬色は手元で鳴る音を見遣る。
下げた視線を追ってずれた眼鏡を指先で押し上げて]

 眼鏡を割りました。
 治療は、最初に夜光とセシル……いや、月瀬 が。

[簡素に語る昨夜の出来事]

(605) 2010/08/04(Wed) 21時半頃

執事見習い ロビンは、呉服問屋 藤之助から離れる。「倒れないよ」と苦笑いを浮かべて。

2010/08/04(Wed) 22時頃


執事見習い ロビンは、本屋 ベネットの口から出た名と言葉の意味に瞬いた。

2010/08/04(Wed) 22時頃


【人】 執事見習い ロビン

 ……え、ああ……見聞き能わぬままでは
 花とも呼べぬ
 でしょう?

[続いて投げられた言葉に反応する前に間が空いた。
頷く]

 今朝は、もうすっかり良いんですよ
 歩くと痛みはありますが……眼鏡も頂いたし、視界は開けました。
 しかし、夜に手当してから未だそのままでした。
 ご忠告感謝します、本郷さま
 
 ……感謝ついでにお願い事など、失礼でしょうか

(611) 2010/08/04(Wed) 22時頃

【人】 執事見習い ロビン

 ……そう、随分違う
 高嶺さまに呼ばれた……なら
 独り朽ちるのはキミじゃない

[まだだと本郷に語る白い鳥
視線を向けて、薄く笑みを引いた]

 未だなら、早く行くといい
 主の用事が第一だろう?
 呼び止めてすまなかったね

(613) 2010/08/04(Wed) 22時頃

…イビセラと呼ばねば、自分だと解らないか。

[微かに空いた言葉の間に首を傾げる。
目の前にいるからには、流石にそれぐらいには気付くというもの]


【人】 執事見習い ロビン

― 庭 ―
 ロビンと、普通に呼んでくれれば良いのに。
 意地の悪いことを謂うんですね?

[眉根を寄せて、少し見上げる。
音に反応して視線はまた下に。
手にした楽器と弓は日の当たらぬよう後ろ手に持った]

 傷を残さぬためにも
 一度湯を使い清めたいんです、が
 
 先ほどお話した通りこの足では少し。
 湯殿へ、私を……

[本郷の視線に促されるように願いを紡ぐが、語尾に迷う]

(623) 2010/08/04(Wed) 22時半頃

 ……ロビンでも、名も無き花でも、徒花でも
 何とでも呼ばれれば気付く。

 少し意識が飛んだ。
 日に当たりすぎたか……何かしたのやも。 

[空いた間は名の通り空白の一瞬。
咲いた花にその間の感情が無い]


【人】 執事見習い ロビン

 ……未だ、違うのか……?
 高嶺の花は

[目前での応答を見聞きし、呟く]

(625) 2010/08/04(Wed) 22時半頃

 ん?
 あ、そりゃもう、なかなかに大胆なことを…。

 さすがに長く躾けられた花だと感心した。

[なんだか焦った声がしたので、
 悪乗りしてそんなことを言ってみた。]


[米粒の存在と、自分の記憶のあやふやさもあり
 夢の様子ならそこまでのことはしていないはずと
 否定することは出来ず、頭を抱えた]

 ……忘れてくだされ。

[かろうじてそれだけを零して]


【人】 執事見習い ロビン

 ―――…

[鈴のおと
扇が鳴る。

呆けたように、立ち尽くした
表情が無い]

(633) 2010/08/04(Wed) 22時半頃

だったら、すぐに反応するんだな。
狼憑き以外のいる場所で、少しでも余計な疑いを
持たれるような事はするな。

[見下ろす視線は幾らか冷たく。
それは己にとって不利不必要となればいつでも切り捨てると言わんばかりに]


【人】 執事見習い ロビン

[唇吊りあげ息を吐く、本郷の視線に気付くのがまた遅れた]

 ああ、嗚呼……ご無理なら構わないんです、本郷さま
 ひとりでも、時間はかかりますが
 たどり着けぬ事は無いと思いますし

[庭のこの先から、花達の棟のさらに奥となれば距離があって
大分難儀するのは目に見えている。
鉄色をした瞳を見上げる冬の色は翳っていた]

(635) 2010/08/04(Wed) 22時半頃

 ならば余り動揺させぬよう願う
 まだ……抑えられぬ

 どちらもなど、貴方が謂うから。


 ん?忘れるにもなかなかに…。
 寝ぼけてるとぬしは中々に楽しい。
 童心の心と大人の身体と…。
 いや、チャールズもたいしたものだな。

[本当に何も覚えてない風味な感じに、やはり楽しげに悪乗り追加。]

 まぁ、また拝ませてもらおう。

[気にするな、とまで言い残して…それから少し真剣な声に戻る。]

 さて、さっきも言ったが、花買いもはじまっている。早々に決まれば祭途中でも辞すものも出るかもしれん。
 ここで逃げられては……な。
 そろそろ、動くか。


【人】 執事見習い ロビン

 ……勿体無い事だな、と
 言葉が、うまく見つからなかっただけだよ。

[首を傾いだ白い鳥
そちらにも気付き、首を振った]

 いや、どうしていいのか
 少し混乱した

[言い直すもしっくり来ない様子で、弦持つ手を胸に当てる]

(639) 2010/08/04(Wed) 23時頃

 は、はぁ……

[主を褒めてもらえてることもあり
 強く何か言うこともできず
 かと言ってその礼を述べることも出来ず
 零したのは間の抜けた返事。
 ただ、続いた言葉には嘆息一つ]

 ……御容赦願いたい……刷衛殿は意地が悪いですね……

[かろうじて、少しばかり言い返したが
 話が真面目な話題に及べば、コクリと頷いた]

 ……夢うつつの記憶が確かならば
 高嶺が二つ花を摘んだと

 ……そうですね。封鎖の手配は今宵の宴までには整います
 宴開始一番に舞台上で
 現状の説明と封鎖の報告を済ませましょうか。


動揺?何のことだ。

[動揺させることなんて何一つした覚えはない。
当然、何か動揺させるような事を云った覚えもない]


執事見習い ロビンは、メモを貼った。

2010/08/04(Wed) 23時頃


【人】 執事見習い ロビン

― 庭 ―

 そうだ、本当に自分でも頭が真っ白で……良くわからなかっ

[空白の説明は的を得ない。
抜け落ちた冬の名残は何処へ]

 あ  

[不意に小柄な身を担がれ、驚いたような声を洩らす。
片手に弓、片手に楽器]

 これでは、暴れられません。
 ……本当に意地の悪いひと

[あまりな扱いに拗ねたように呟いた]

(646) 2010/08/04(Wed) 23時頃

 ふむ、そうだな。よかろう。
 では俺は知らぬ素振りでその様子を眺めておく。

 クロならば、焦りの行動も出るかもしれんしな。

[そして、また考え込み]

 まんまるは、すぐに逃げるかもしれん。
 先に確保しておくべきか?


[あまりに酷い扱いだったが
同じ担がれ方で無いのは、救いだった。
自覚こそ無いけれど]


 ……剪定の、くだり
 どうにも冬の名残が、抜けぬ


 どちらも叶えれば良いなどと
 欲を張る事を覚えてしまったら、如何する。


[足りぬ言葉を注ぎ足して
花は大人しく担がれている]


 それがよろしいかと。
 私が表舞台は勤めます……舞台で舞うのは花の役目ですから

[豚狼の話には、小さく考えて]

 ……宴までに捉えることは可能ですか?
 宴で捕まえたあれを引き出しましょう
 さすれば、より現実を突きつけられる


 なるほど、あいわかった。
 では、捕まえてきておこう。

 表舞台はよろしく頼むぞ。

[明の件を済ませば、まんまるのところに出向こうと思った。]

 ああ、でも、あまり奴等を炊きつけるなよ。


ん?
……ああ。

[よくは解らないが、選定に関して
何か動揺するようなことがあったのだろう。
芝を踏みながら向かうのは主達の客室のある棟]

別に構わんのではないか。
慾など貼りたい時に張らなくて如何する。

[やはり平気な顔をして、男は花を担いで歩を進めた]


【人】 執事見習い ロビン

― 庭 ―
 んっ……

[軽い音と同時に、尻に走る短い痛み
ぴく、と身を跳ね
冬色は地面を睨む]

 暴れてなど、いないのに。

[そこに眠るセシルに一度視線を投げ、そらす。
揺れる振動が腹から伝わる
唇を咬んでおいた]

(651) 2010/08/04(Wed) 23時半頃

執事見習い ロビンは、湯殿までこの格好かと呟いた。人目をひきそうだ。

2010/08/04(Wed) 23時半頃


 よろしくお願いいたします。
 相棒が頼りになるのはありがたいですね。
 花か花主に相棒がいるとは聞いておりましたが

[幼い花を思い出し彼らだったらかなり難儀だったろうと
 そうではなくて良かったと]

 ……気をつけます。出来る限り事務的に
 済ませたくはありますゆえ


 其れは、いけない。
 慾を出して、二つを追っては
 どちらも手に入れられず、終わる
 
[花は否定するが]

 種付けも食事も
 秘密裏に
 見つかっては……身の破滅

 余所見をしては、ならぬ
 手玉に取るのは私の筈
 とられては……

[胸を打つ音が、幾らも早い。
くだんの話が予想以上に響いているようだった]


 ああ、気をつけろ。
 頼りになるのはこちらも一緒だ。

 だから、死んでいなくなるのが一番困る。

 俺に迷惑かけるなよ。


…まあ、何でも構わんが少しは黙れ。
そのままでいると

[階段を上がった瞬間に口にした]

舌を噛むぞ。


【人】 執事見習い ロビン

― 本邸渡廊下→B棟 ―
[白い鳥が尻を見ていたかどうかは担がれた姿勢では見えない。
侍従に告げる本郷の声。
顔は上げず、不恰好な姿勢のまま大人しく担がれている。
文句の一つもあげず
怯えた様子もなく]

(659) 2010/08/04(Wed) 23時半頃

[威勢が良い方が踊り食いが楽しいとか、そういえばそんな話はあったけれど、そんな事が噂になっているなどとは存ぜぬ。]


 ――――…

[呟いた時には既に咬んでいたものだから
思考までそこで一度止める]

 こちらで話すに、支障は無かろうに。

[媚混じる拗ねた声色]


[そして、明との用事が済めば、まんまるの元に向かうだろう。
 やはり刀を研がせろ、などいい、奥座敷に案内させたあと、そこで、有無言わさずふんじばる。
 そして、さぁ、この花祭の真実を語ってもらおうかと、拳をゴキリと鳴らした。


 ある程度の情報が聞き出せたのなら、そのまま、また連行する。使用人たちは急な出来事に怯えてはいるが、管理センターのIDカードは免罪符になっていて…。

 そして、その身を大広間の控え室に放り込んでおいた。]


 ……そうですね、死んでいなくなるのは……

[置いていかれた方は、どうすれば。]
[刷衛の言うことは青年の思う先とは
 違うだろうと、思いながらも
 死で浮かぶのはなきあの人の姿]

 ……はい。ご迷惑おかけせぬよう
 最大限努力はいたします……

[けれど、何処か死地を求める気持ちは青年にあった
 勿論、そのことは口の端上らせはせねど]


 だが、少し、感じている。
 昨日部屋でした会話もあって…。

 彼は、本懐は……。

 だけど、それをそのまま、ではそうなれとはいえないのだから…。



 そう、多くは言わず、ただ死んだりするな、ともう一度言っておいた。


文句があるなら私は今すぐお前を
後ろに放り出してもよかったんだが?

[後ろ、すなわち顔面から階段に落ちることになる。
結局は放り出さないまま自分の部屋へと連れてきたわけだ。

まさか声を挟まず垂れ流し状態の会話を聞いて
霞が踊り食い云々など考えているとは知る由もない]


 ……善処、いたします。

[重ねて告げられた一言。
 命を重く、大事に思う方なのだろうか?と
 そう言えば殺すなと、言われたことを思い出し。
 それでも、口にした言葉は約束ではなく、努力するとのみ]


【人】 執事見習い ロビン

−B棟居室−
[浴室の前で下ろされて、漸く視界が逆様から元に戻る]

 此処は
 ああ、早い到着は……本郷さまの棟でしたか

[あたりを見渡し、現状を呟く。
用件だけを告げていく相手を見上げ、瞳を一度伏せる]

 ――楽器は、ケースが離れに。
 元有る場所へお願いします

[幾人かの気配。
冬色の瞳が本郷を見上げ、白い指先が袖へと伸びる]

 どちらに行かれるのか……問うても?

(668) 2010/08/05(Thu) 00時頃

[階段から放り出されたなら
どうなるかは目に見えている。
暫し、恨みの念だけを思い浮かべた。

粗末な褥での踊り食いを見たことはあっても
まさかいまここで脳裏に過ぎることは流石にない]


【人】 執事見習い ロビン

 ケースがそのまま、開いていますから
 見れば解るものですよ。
 手入れは、後で私が向かいます。

[問い掛けの答えを渡されて
冬の色をした瞳を冷たい鉄色からそらす。
伸ばした指は、宙を彷徨い落ちる]

 少し…………寂しい
 それだけ、です

[まだ何か。
一言返し、口元に笑みを浮かべた]

(674) 2010/08/05(Thu) 00時頃

執事見習い ロビンは、メモを貼った。

2010/08/05(Thu) 00時頃


【人】 執事見習い ロビン

 ……頼みましたよ
 楽器はどれも、扱いは慎重に
 など
 謂わずとも、良い事でしょうね。

[侍従の手が伸ばされる。
身を預けてされるがままに衣服が肌蹴ていく。
足を覆った包帯は、矢張りまだ少し朱が滲んでいた]

 共寝……?
 未だ、朝になったばかりですよ。

 嗚呼、でも気分が向かない事はわかりました。
 これ以上ご迷惑もかけられませんね?
 随分とお手を煩わせました

[間を置かず湯浴みの用意が整っていく。
湯気の立つ浴槽を見やる瞳に落胆の色は無い]

(684) 2010/08/05(Thu) 00時半頃

【人】 執事見習い ロビン

― B棟居室 ―
 そんな心算は……
 また、知らぬ場所にひとり置いていかれるのが、
 寂しいと
 それだけですよ

[誘うといわれ、戸惑いを表情に浮かべる]

 ええ、それでは宜しくお願いしましょう。

[屋敷に来て一度も下げたことの無い頭を下げて
本郷を見送ると従者達に浴室へと連れて行かれる事となった] 

(694) 2010/08/05(Thu) 01時頃

【人】 執事見習い ロビン

[浴室にまで手伝いの手は伸びる。
身を清められ、別の侍従から新しい着替えを渡された]

 ……着物?

[眉を寄せる]

 成る程、洋装よりも脱ぎ着はし易いと
 怪我人への配慮は、貴方達か
 本郷さまがそこまで私を構うとは思わぬ故
 
[用意された薄灰色の着物に袖を通す。
着付けも、傷口の治療も全て白い手を使う事が無かった。
用事を済ませた侍従が下がる。
ほ、と息を吐いて
傍らの机に置かれた眼鏡に手を伸ばした]

(696) 2010/08/05(Thu) 01時頃

【人】 執事見習い ロビン

― B棟/廊下へ ―

[湯気で曇っていたレンズを丁寧に布で拭く。
壊れ物を扱う手は
楽器を持っていた時よりも慎重に。

やがて身支度を終えると、するりと部屋を抜け出した。
石鹸のにおいをさせながら、なれぬ棟をゆるりと歩く]

(700) 2010/08/05(Thu) 01時頃

情報 プロローグ 1日目 2日目 3日目 4日目 5日目 6日目 エピローグ 終了 / 最新

視点:


トップページに戻る


← ↓ ■ □

フィルタ

注目:ロビン 解除する

処刑者 (5人)

ロビン
3回 (4d) 注目

種別

通常
内緒
仲間
死者
舞台
背景

一括

全示
全断
反転

ツール

クリップボード

ピックアップ

>>【】
(0.117 CPUs)
SWBBS V2.00 Beta 8 あず/asbntby
あっぱれ、うっかりアイコン by 小由流
人狼議事キャラセット by りりんら
管理 sol・laななころび