217 【突発誰歓】幸福の壷【十二支騒動記】
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『何故寅が落ちておらぬのだ!!』
[しかと呪いは送ったのに。
何故、寅ではなく未が倒れている?
困惑せし黒蛇は、軈て憤りを顕にしていた。]
[神光は贈り物。
手離せば。もう二度と手にすることはない光。
壊した。壊れた。]
『……のう、同輩。』
[何かを差し出すように伸びた、手。]
『わかるか?』
[隠さず憤っておると、何かを差し出されたか。
それを見た黒蛇は、暫し何か解らずにいたが、軈てそれが何か判ると愉快そうに顔を歪める。]
『壊れたのか あの忌々しい光が!
吾等を煩わしてきた、あの光が!』
[此ほど愉快なことはない。……いや、まだある。]
『此の調子で総てを吾等の手に……!!』
[そう高らかに声をあげる。
己が何を求めているのかも忘れた、愚かで憐れな黒蛇。]
[好きに選べと、黒亥は牙を収めていた。
憤る声。愉快げに歪む気。高まる血気。
伸ばした手を更に寄せて、口を塞がんと。]
『……ほう』
『この舌は、呪いを寅に向けたのか。』
『応 だのに彼の小娘は眠らなんだ……!』
[伸ばされてくる手は拒まず、思い出した黒蛇は再び憤りを顕にする。]
『何故こうも上手くいかぬ……!』
『憤りは糧よ。怒りは活力よ。』
『なれど、1度 鎮まれ―――同輩。』
[夏日。綴らず想ったひとつの名。
赤い舌を隠すように、口を覆い塞ぎ。]
『そう、あれも枷よ。同じく封じられた我らへの枷。』
『見よ。あの傷を。己で振るった傷を。』
『眠りに落ちるまで、意識を奪うまで、長くはあるまい。』
[だから、鎮まれと。水の気を触れた箇所から寄せる。]
『銅も、銀も……』
『よくやっているではないか。』
[同輩の名を4字、ゆっくりと吐き出し。]
『それで、同輩よ。卯の者への礼とやらは、早く済ませないのか?』
[傍に、庇うように、立つのを見遣り。
銀の声に口を閉ざした。**]
[水の気を送られ、名を与えられれば、激昂していた己の気は鎮まる。
巳の男と同じ意味の名。]
『……だが、銀は些か彼の者を眠らすのが遅かったわ』
[礼をやらぬのかと問われれば、忌々しそうに舌を打つ。]
『礼をしても、最早意味はない
卯に手出しをすれば、巳は吾の意から落ちる
卯の後を追うような“呪”が、巳に掛かっておるわ』
[男が持つ矜持に引かれたのか、其とも他の物に引かれたのか。
良くも悪くも、この男は色々な物を引き過ぎる。
他は此を“絆”と呼ぶのであろうが、黒蛇にとっては“呪”と変わりなく。]
『いま、なんと……?』
[追う? 後を?
沈黙。静寂。
笑おうとした口は、ただ開いて
――閉じた。]
『礼をしておらぬ心残りは、執着とは別ではないか……』
『そう、か。』
『後を、追うのか。』
[置いていくのか。奪われるのか。
…―――喪失。]
『………のぅ、同輩?』
[卯に気を向けるとしたら、黒亥のみ。
彼女に何かを向けるものなど居ないのだろうから。
奪われる前に、全てを、意識すらも奪えば良いのか。]
『執着とは別? では何だというのだ』
[嗚呼、鬱陶しい忌々しい厭らしい気味が悪い気持ち悪い!!!]
『後を追う? ふざけるな! やっと手にした身体だぞ?!
まだ報復も何も終えておらぬ!!』
[だのにまた封じられるのか……?]
[力の限り叫び、気をある程度落ち着かせた後黒亥の呼び掛けに応じる]
『……何か?』
『夏日。』
[2度目の呼び掛け。
やけに胸を焦がす気がした。]
『心残りが、呪を堅牢にしているかと思ったのだがな。』
『……違うようだ。』
[身を寄せて、何度も身体を牙を擦り付ける。
神光のように見えるものであれば、或いは断ち切れたのではないか、強引に引き剥がせたのではないかと思えども。]
『では何だというのだ?!』
[擦り付けられる牙を身に受けながら問う。
何故後を追わねばならぬ。理解ができぬ気が知れぬ訳がわからぬ。
ただ解るのは、己の傀儡とするには此の男は不向きだったという、認められぬ実のみ。]
『執着でないなら恋か? 愛とでもいうか?!』
[解らぬ解らぬ解らぬ。
だが、もしそうならば……――]
『己の手で呪を掛けさせるのも、一興だよなぁ?!』
[愛した者を己のせいで呪が掛かるとなれば、些かこの気分も晴れようか。]
『嗚呼憎ましい憎ましい疎ましい……』
[憎くて憎くてかなわない。涙さえ湧いてくる。]
『……』
[色々と思えば消え、言葉にならず。
やっと出てきた言葉は]
『……ごめんなさい』
[同輩……辰星……と名を綴ってみる]
[ごめんなさいごめんなさい
一人にしてごめんなさい
約束破ってごめんなさい
冷静になれなくてごめんなさい]
[鎮まれ――と、水気が届かぬのは、黒亥が何処か諦めにも似たものを感じてしまったからなのかも知れない。
鱗と鱗の間。
捩じ込めば―――奪えるのに。
「我等」と括る同胞の憤りの声を聴いていれば、突き立てる選択も揺らぐ。]
[冷酷非情。そう呼ばれていた時は何処にいった?]
『恋も愛も、それこそ狂い。』
[其れを選ぶか――と。
表に出た気配に顔を上げる。]
[深い深い意識の奥底。
大丈夫だと声がする。
止めろと言う声がする。
わかってる。でも止められぬ。
嗚呼、どうしてこうなってしまったのか。
その元凶を見ないと……――。
邪気の意識を覗き込む。
今までの邪気共の声を聴いてみる。
……ああ、もしかして――。]
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