78 光環の戦溟 ― bloody searoar wars ―
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負傷兵 ヒューは、メモを貼った。
2012/02/13(Mon) 01時頃
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く……そがァァァァァァァァァァァァ!!!!
[かわさず、飛雲の蹴り脚へと突き上げられてくる剣。 彼の表情は―……焦りの色で充満していく。 一瞬の迷い、しかし―
ガチャン
両腕で自分の右足を「引っこ抜いて」剣の突き上げを躱す。 着脱式になっているようだ―彼もまた機械体《サイボーグ》化してある。]
(4) 2012/02/13(Mon) 01時頃
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俺の気は 決して 晴れない
[シャキィィン―……引き抜いた右脚の踵から刃が出てくる。 ケヴィンを見下ろす瞳は嫉妬《SHIT》に塗れている。 そう、まるで獣のような表情。何をしてでも勝ちたい、と。]
あたァァァァァァァァァァァァァァァ!!!!!
[まるで棍棒でも扱うように右脚を抱えると、 ケヴィンの脳天目掛けて刃の右脚を降りおろした。]
(5) 2012/02/13(Mon) 01時頃
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[ミシ ミシミシミシミシミシ バリン!!
ああ、凶運《ナッシング》。ケヴィンの足元の石畳が もともと老朽化していたのか―砕け散った。 降りおろしはケヴィンの脳天に向かって。]
(6) 2012/02/13(Mon) 01時頃
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へ……へへへへ………。
[ケヴィンの脳天目掛けて、思い切り棍棒《メカニカルライト》を降りおろす。 確かな「手応え」を感じて、左脚で着地し右脚を嵌める。]
へへ……へ…どうよ?どうよどうよどうよ?? あァ?悔しいか??悔しいかァァ???悔しいかァァァ????
[挑発するように、ケヴィンに向かって左右の蹴りを連打する。 どういう状況になっていただろうか。 下品な笑い声と煽り文句を浴びせながら、連打を止めない。]
(10) 2012/02/13(Mon) 01時頃
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ヒューは、ケヴィンが財布を持っていれば、それを奪い取ろうとするだろう。
2012/02/13(Mon) 01時頃
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へへ、これは戦利品として―
[ほくほく顔で抜き出した財布を懐にしまい込む。 げひげひと品のない笑いをあげながらケヴィンに目をやると]
―…………あァ?
[ケヴィンの身体を徐々に黒い闇が覆っていく。 これは何だ―……飛雲の背中に冷たい汗が流れる。]
(13) 2012/02/13(Mon) 01時半頃
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負傷兵 ヒューは、メモを貼った。
2012/02/13(Mon) 01時半頃
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『飛雲、逃げなさい』『ああ、おまえ…やってしまったな』 『ああ、何ということをしてしまったんだ』 『ああ、それはいけないいけないんだ』
[飛雲の周囲に黒い塊が四つ浮かんで、口々に責める。 彼自身はといえば、ケヴィンに起こったことに目を見開くだけ。]
『『『『お早う、龍《ナシート ラハ バスティ ガッタ ノヴァーク ヴェルンブローム》』』』』
[四凶《マールフィクス》たちがそう告げる。]
(15) 2012/02/13(Mon) 01時半頃
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ヒューは、汗を垂らしながら、目を白黒させている。
2012/02/13(Mon) 01時半頃
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『ああ、貴様は所謂重魂《デュアル》だろう』 『ああ、貴様がその身体を使うということは』 『ああ、羨ましい羨ましい』 『ああ、「死んだ」のかもな』
(19) 2012/02/13(Mon) 02時頃
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『『『『ああ、凶運《ナッシング》だったな』』』』
(20) 2012/02/13(Mon) 02時頃
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『飛雲、寝た子を起こすなんて』 『ああ、だから貴様は「子ども」なんだよ』 『ああ、後先考えずに―……恥ずかしい』 『ああ、しかも宿主をあんな「卑怯な手」で』
[口々に飛雲を責める。確かにケヴィンに喰らわせたのは 決して「まっとうな」一撃であったとは言いにくい。 拳法家を名乗る割にあまりに「卑怯な」一撃だった。]
(23) 2012/02/13(Mon) 02時頃
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『ああ、こちらも現実《リアル》を認められぬ「子ども」か』 『ああ、それでもまだ飛雲では勝てぬ』 『ああ、飛雲よ早く尻尾を巻いてお逃げなさい』 『ああ、宿主がこんなボンクラでなければ』
『『『『羨ましい、自分の脚で大地を踏めるなんて』』』』
(25) 2012/02/13(Mon) 02時頃
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ひ……ひぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!!!!!
[目の前で鱗に包まれていく巨躯。広がる龍翼。 四凶《マールフィクス》に責め立てられつつ、飛雲は逃げた。 脱兎のごとく情けない姿を晒して、城から逃げていく。]
助けて―……助けて阿姨!! 俺を……俺を助けてくれよォォ!!阿姨!!
[しかし―……返答はない。むしろ、彼女の「気」が感じられない。]
(26) 2012/02/13(Mon) 02時半頃
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[警護は厳重だったようだが、虚を突いて逃げ出したのだろう。 胸を刺す「嫌な予感」を抱きつつ、「大砲」の発射地点まで。]
―………阿姨。
[そこには、倒れ伏すフィリップと―…… 斬られ火花を散らしている阿姨《スロットマシーン》 もうそのドラムがまわることはない。 倒れるフィリップの頭あたりで脚を振り上げて 思いっきり踏みつけてやろうと思った。]
―………クソッ!!
[が、しなかった。]
(28) 2012/02/13(Mon) 02時半頃
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なぁ―……阿姨。アンタ、趙帕特の生まれ変わりだったんだろ?
[それは趙一家の中で伝説のように語り継がれる人物。 凶運《ナッシング》を抱き、最後は子どもを残して入水した。]
言ってたよな。阿姨は「事故をきっかけに強運《オール》を手にした」って。 強かった―……まるで俺の有胆量的媽媽《キモッタマカアチャン》だった。 おばちゃんはこの世界どこでも「強い」んだろ?
―………もう一回。もう一回だけでいいんだ。 もう一回俺に説教してくれよォォォォォォォォォ!!!!!
[その嘆きは届かない。]
(33) 2012/02/13(Mon) 02時半頃
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『ひひひ―……飛雲貴様は愚か者だ。 運とかそういう問題じゃない。「足りない」んだ。 さぁ、見ただろう。貴様も早く自害して我らに―』
[黒い塊を無言で握り潰した―霧が彼の身体に吸い込まれる。]
―………ギャーギャー五月蠅ェんだよシャバ僧がよォ。
『き、貴様いったい何を―……ぎゃっ!!』
確かに俺は弱いさ。ぶっちゃけ他の連中が羨ましい。 仲間に囲まれて、強くて。俺は俺のことしかねェ。 テリーもドリーもいなくなっちまった。
[黒い塊を次々と握り潰し―吸収していく。]
(34) 2012/02/13(Mon) 02時半頃
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俺は俺のことで精一杯だ。だから、俺はこの感情がわからねェ。 ―……だがよォ。
[ぶちん ぶちんぶちん ぶちんぶちんぶちん 飛雲の身体に巻かれた包帯が千切れていく。]
阿姨《オレノ、オレダケノカアチャン》を殺った征華隊の連中。 ―………ヤツらだけは絶対に許すことはできねェ!!!
[髪は伸び、横顔にも毛が伸びて来て―]
(35) 2012/02/13(Mon) 02時半頃
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―……後悔を越えた後悔、させてやるぜィ!!!!
[その姿はもはや猩々《マヲヤドシシヤマザル》。 これから1週間、世界は少しずつ崩壊していくのだろう。 その間、彼は真の意味で零の華に協力していくことになる。 東方を根拠地に、世界の破壊に一役買っていく。 そして、征華隊vs零の華。 魔獣将軍《オリエンタルエクスプレス》も動いていく**]
(36) 2012/02/13(Mon) 02時半頃
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負傷兵 ヒューは、メモを貼った。
2012/02/13(Mon) 03時頃
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俺の気は決して晴れない。世界の闇も決して晴れない。
[―……憎しみを湛えた眼は地を眺める**]
(38) 2012/02/13(Mon) 03時頃
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―東方/燕慶「酒池肉林」―
[パロニア・イゾラ、監督者《エピスコポス》、半辺天《オトメ》 そして、今ここで魔獣と薬漬けのヤクザの混成軍を率いるのが 零の華副将「趙飛雲《オリエンタルエクスプレス》」である。]
よっしゃァ、そろそろ敵さん《征華隊》と直接ぶつかってもいいだろ! 霹靂車《カタパルト》も用意しろ?魔獣だァ? ―……最低限で良い、最低限で。 俺たちは騎象隊《エレファンツ》だけで十分かつ最大戦力だァ!!
東方はなァ、世界の「華」なんだよ。 それが何だ、華を征するとか北狄《バルバロイ》や南蛮《バルバロイ》や 西戎《バルバロイ》や東夷《バルバロイ》がほざいてやがる。 蛮族どもがのさばる世界なら―……一回ぶち壊そうや?
(45) 2012/02/13(Mon) 15時半頃
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よっしゃァ!全軍突撃だァァァァァァ!!!!!
[あれから1週間後の今日、零の華東方最凶軍《オリエンタルエクスプレス》が 王都向けて侵攻を開始。旗印は焦げた赤い布―見覚えがある?]
(46) 2012/02/13(Mon) 15時半頃
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負傷兵 ヒューは、メモを貼った。
2012/02/13(Mon) 15時半頃
まさか、奴等を取り込むとは。
流石に予想していなかった。
あれらも、元々それら一体でこの世界に滅びを齎せる存在。
それらを四体総て。
――恐るべきは嫉妬《SHIT》だな。
[星の屑《ダニ》と言う蔑称を向けてはいたが。
死女神として、あれはあれで好ましいとは思っていた。
尤も、眷属にしようには手に負えない気性だったが。
それら総てを取り込んだ魔獣将軍《オリエンタルエクスプレス》へ感嘆を向け]
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ふん、昔から東方は「世界の中心に咲く華」でね。 気に入らねェのよ。ただそれだけだ。
[飛雲自身は輿に乗って、王都へと向かっている。 傍らにオスカー《ヴェラ》を乗せて。]
あとは―……やめておこう。世界が零に還ったら話すぜ。
[何かを秘めるように眼を逸らす。]
(48) 2012/02/13(Mon) 15時半頃
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嫉妬《SHIT》―……だけじゃねェかもな。
[それは彼自身もうまく言語化できない感情。
半辺天《オトメ》の最期を目にしてから心を縛る気持ち。]
―――……・・・。
[機械と化した、半辺天《オトメ》の姿。
銀河《ウシナワレタバショ》から飛び去った後、彼女の姿はついぞ無く]
お前が後数千年も生きれば、わかるだろうさ。
嫉妬《SHIT》だけではない、"それ"が何かも。
[何を経て、ただ四凶《マールフィクス》の星《ヤドヌシ》に過ぎなかった男が、今を経るかは視て居ない。
在る事実は。あの半辺天《オトメ》が死んだ。という事のみ]
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まァな。それは認めるが―……今回の敵さんにはそれが「良い」。 霹靂車《カタパルト》に象《エレファント》だぜ。 物理主体の無属性《ナッシング》と来てやがる。
―……奇遇な話だなァ。俺も紅京だ。
[崩壊してしまったあの紅京。今でこそ本拠地を燕慶に置くが、 もともとは飛雲自身も紅京の出身。 それも周知の事実か、諸君は過去を垣間見たのだから。]
(50) 2012/02/13(Mon) 16時頃
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ヒューは、世界が端から少しずつ崩れる音を耳にする。
2012/02/13(Mon) 16時頃
数千年なんて俺ァヤダよ―……面倒くさい。
まァ、俺は「今」しか生きれない不器用な「男」なんだ。
この世界、咲かせて見せましょ「男の華」。
―……俺は俺でやるから、テメェもテメェでやれ。
ヤクザ《オトコ》の生き様―……見せてやんよォ!!
あぁ、確かに面倒くさい。
私とて、ここ千年の時間は、千万年の時間を縮めたかの様に余りにも濃密と感じるのだから。
――今を往き、世界の再生《ヨアケ》を待たずに散りゆく『男の華』。
確かに不器用だな。
私の様な、概念の義務感から生じる意志とは対極の不器用だ。
未だ永劫に続く未来。
その一歩先をも見据えぬ生き方など理解できん。
……昔なら。そう言ったろうが。
ヒューは、城への進軍の途上。
2012/02/13(Mon) 21時頃
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―王都侵攻途中―
よっしゃァ!!霹靂隊はこのあたりから投石開始だァ!! 騎象隊を先頭に井蘭《ハシゴ》は後ろからついてこいやァ!!
[だんだん王都が近づいてきた。霹靂車《カタパルト》が準備され、 城に向かって投石を開始する。巨石が宙を舞う。]
象《エレファンツ》はヤクと柘榴《パイナップル》持ったかァ? 恐れることはねェ!!テメェらは世界の「華」だァ!! 蛮族《バルバロイ》に敗れる道理はねェんだ!!
[象《エレファンツ》は進軍を続ける。 もはや薬の力で恐怖を失くした荒くれたちを乗せて。 空中から見れば歴然なのだが、この布陣。 ―……誘うように一本の道が見える。飛雲に続く道が。 彼自身も象に輿を背負わせて、王都への進軍に加わっている。]
(64) 2012/02/13(Mon) 21時半頃
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ヒューは、「焦げた赤い布」を旗印に掲げている。
2012/02/13(Mon) 21時半頃
テメェ、ここでの用が済んだらさっさと「例の場所」行きな。
俺は決してあいつらに通り道なんて譲らねェ。
だが、万一。万一だ。俺が抜かれるようなことになったら
―……あそこ《EDEN》が最後の決戦の場所だろうな。
ヒューは、ついに王都付近に騎象隊とともに到着した。
2012/02/13(Mon) 23時頃
――解っている。
"あの場所"こそが、この星《セカイ》を未だ続けさせる元凶。
破壊しないならば。
"あの場所"へと何者も通さないのみ。
……私に限って。
その様な事はなかろうが。
―それは、私が破れる奇跡《カ=オス》が起きた時も又同じことだ。
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―王都付近―
チッ……嫌な場所だぜ。
[飛雲ら《オリエンタルエクスプレス》が陣を構えるは 彼にとって「よくわからない感情」を起こさせる場所。]
いいか。あれが―……奴さんらの本拠地だ。 なァに、心配はいらねェ。俺はテメェらを信じている。 「魔」に飲まれずとも、俺たちには俺たちのやり方がある、と。
(88) 2012/02/13(Mon) 23時半頃
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全軍総攻撃だ!俺たちに帰り道なんてねェぞ!!!
[柘榴《パイナップル》を携えた騎象隊《エレファンツ》が王都に突撃をしかける。 そろそろ霹靂車《カタパルト》の投石も見え始める頃か。]
(89) 2012/02/13(Mon) 23時半頃
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ヒューは、突撃《シュプレヒコール》をあげる。これ見よがしに「赤い布」を掲げて。
2012/02/13(Mon) 23時半頃
負傷兵 ヒューは、メモを貼った。
2012/02/13(Mon) 23時半頃
ここは俺ら《オリエンタルエクスプレス》だけで十分だぜェ。
―………ヘタに手出しするなよ?巻き込むぜ。
何。少し遊ぶだけさ。
あわよくば、勇者《セイクリッド・レティーシャ》を死に還せばそちらも楽になるだろう?
そちらには手出しはしない。
存分に戦うと良いさ
|
「釣り」だ。これは軍勢を率いての壮大な「釣り」 ………だが、乗ってくるさ。ヤツらは必ず。
俺の胸に憑依して離れねェ、この「気持ち」に名前をつけるには ―………俺は征華隊《ヤツラ》を叩きのめさなければなんねェ。
奴さんたちにも、俺を斃す理由は十分だろうしなァ。
[そう、これは軍勢を利用した壮大な「釣り」 巧妙に隠された「一本道」は飛雲へと繋がる。]
(95) 2012/02/13(Mon) 23時半頃
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負傷兵 ヒューは、メモを貼った。
2012/02/14(Tue) 00時頃
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―……木端の相手は木端に任せて、俺とやろうや。なァ?
[「焦げた赤い布」が翻る。]
(96) 2012/02/14(Tue) 00時頃
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あァ、俺も木端にゃまるで興味がねェ。
―……大物でも喰わなきゃ収まらねェな。
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あァ、当然だ。双手をあげて歓迎するぜェ。
[象の輿から下りて、その白に応える。 飛雲の包帯はすべて取れ、まるで猿のような顔つきに。]
テメェら、コイツは俺が殺る……余計な手出しはするな。 別にテメェひとりじゃなくて構わないぜェ?
[翻る赤はまさしくペラジーの相棒の―]
(99) 2012/02/14(Tue) 00時頃
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ヒューは、ペラジーにいろいろな感情の入り混じった顔で応える。
2012/02/14(Tue) 00時頃
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俺も一度しか使えねェだろうが―……行くぜェ。
[右手を南の方角に、左手を北の方角に突きだす。 ごうんごうん―……機械音が鳴り響く。]
破ァァァァ!!!!
[彼自身の星命《テュケー》を星動力《イリアトコン》に変換し、 それが左手で星命力《テュケイリア》に結実する。左手は大地に触れる。]
(102) 2012/02/14(Tue) 00時頃
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[擬似的星命流動《ティケイ・ストーム》―………
ばさばさばさばさばさばさばさばさばさばさばさ
左手から大地に叩きこまれた星命力《テュケイリア》は ふたりを囲む強固な竹の檻《プンジャビプリズン》を形成。 ―……邪魔が入らないように。]
(103) 2012/02/14(Tue) 00時頃
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ほォ………足りないのは相変わらずだが、 イイ顔するようになったじゃねェか。
[猿のように伸びた髪や頬の毛。 決意に満ちた顔を見て、ほぉ、というようにペラジーを見る。]
テメェがいない間に阿姨《ドロシー》は逝った。 俺は俺以外のことなんて毛ほども興味がない。 だが―………俺の胸に宿るこの「気持ち」は何だ?
[胸を押さえ、猿のような髪を振り乱す。 彼には抱いている「気持ち」が何だかわかっていない。]
別にあの女とLonglife Oldies Strongest Team《ダチ》と言う気もない。 俺には悪《Devil》も誓い《Oath》もどうでもいい。
(110) 2012/02/14(Tue) 00時半頃
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うまく言えねェが…阿姨を殺ったテメェらを俺は許さねェ!!
[それはお互い様である。飛雲も理解していることだ。 特に目の前のペラジーにとっては、彼は人のことを言えない。 ―………しかし、飛雲の胸中の「何か」はつき動かす。]
テメェらを殺れば、俺の「気持ち」にも名前がつくはずだ。 俺は……俺はコイツの名前を探しているッ!!!! 俺の気は決して晴れないんだろうな―……。
(111) 2012/02/14(Tue) 00時半頃
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ならば晴れぬ世界で俺は「コイツ」の名を掴むッ!!!!
[竹の檻《プンジャビプリズン》の中で、飛雲は右脚を退いた。 四凶の気はもう残っていない。そこにあるのは力のみ。]
―……俺らの勝負に斬った張ったは無用だろう? 卑怯な手も使わねェ―……俺にできることと言えば
こ の 右 脚 に 全 力 を 込 め る こ と だ !
さァ、放馬過來(かかってこい)!決着は一瞬だ!!!
(112) 2012/02/14(Tue) 00時半頃
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ヒューは、ペラジーに勇猛なる眼《オトコノミチ》を向ける―……
2012/02/14(Tue) 00時半頃
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―王都付近―
やっちまえぇぇぇぇぇ!!!!!
[怒号が鳴り響く。象に乗った騎手たちは皆「恐怖」を失っている。
どがァァァァァァァァァ!!!
どがァァァァァァァァァァ!!!
柘榴《パイナップル》を手に手にそれを投擲し続ける。]
ぐあァァァ!!!
[放たれる炎。龍にも対峙することになるだろう。 しかし、象たちは決してひるまず立ち向かう。]
(120) 2012/02/14(Tue) 01時頃
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綺麗事を並べ立てる―……嫌いじゃねェ。 テメェの言うことも尤もだ。だが―……遅過ぎたなァ。
[ああ、まるでペラジーが赤い外套を纏っているように。 それは「ふたり」で飛雲に向かっているような。 ―………ヘッ、と口を上向けた。]
俺には過去なんてねェ。未来なんてもんもねェ。 俺が―………男《ヒュー》が生きるのは【今】だけだァ!! テメェの決意《シンネン》で俺の侠気《オトコギ》砕いてみろやァ!!!
そして―……俺の気と世界を晴らせるもんならやってみィ!!!
[飛雲はかくも不器用な男なのだ。]
(127) 2012/02/14(Tue) 01時頃
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侠客《オトコ》は大輪に咲く―………
(128) 2012/02/14(Tue) 01時頃
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―……春節大輪華咲誇《オリエンタルエクスプレス》!!!
[勝負は一瞬―飛雲はペラジーに向けて一気に間合いを詰めると、 跳び後廻し蹴り《ティミョ パンデ トルリョ チャギ》!!!! 右脚の蹴り軌道は黒を湛えた黄金色のラインを描く!!!!]
(132) 2012/02/14(Tue) 01時頃
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おォ!!!やっちまェェェェェェ!!!!
[門の前に立ちはだかる龍人。 象の部隊《エレファンツ》は彼に集中して柘榴《パイナップル》を投げる。 斬り込んでくる気迫に―失った感情が蘇り始め]
う……ひぃぃぃぃぃぃ!!!
[隊から逃げる者も出始める。 しかし、攻撃の手は龍人に集中し続ける。]
(137) 2012/02/14(Tue) 01時頃
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ほあァァァァァァァァァァァァ!!!!!!
[これが飛雲の全身全霊を注ぎ込んだ蹴り《オトコノクンショウ》。 黒き黄金の軌道は白銀の起動と衝突し―………
ガイィィィィィィィィィィィィィィィン!!!!!
竹の檻《プンジャビプリズン》が吹き飛ぶほどの衝撃!!!]
(138) 2012/02/14(Tue) 01時頃
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[決意《シンネン》と想い《ジアイ》は折れなかった―……]
な……ん…だとォォォォォォォ!!!!!!!!
[めき めきめき めきめきめきめきめき
バリィィィィィィィィィィィィィィィィィィィン!!!!
白銀の軌道は彼の右脚《オリエンタルエクスプレス》を押し切った。 彼の機械化された下半身は砕け散り―……地面が割れた。 引力が働かない。ふたりの真下の空間はどこまでも続く銀河。 飛雲は割れ目に手をかけた。ペラジーはどうしたろうか。 ―………少なくとも彼はペラジーに手を伸ばそうとした。]
(142) 2012/02/14(Tue) 01時半頃
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……どうした?
お前なら、こうするだろう?
[裡に沈む少年へと微か愉しそうに語り掛ける>>+439
ただし。少年は、そういう物が大好きでも。
本当に手を出す甲斐性までは無かった事までは量り違えていたが]
ヒューは、自分の率いた部隊が壊滅したことを悟った。
2012/02/14(Tue) 01時半頃
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[逃げた兵たちは口々に語る。
「「「あんな気迫のあるヤツ―…… あんな楽しそうだったヤツは見たことがない」」」]
(146) 2012/02/14(Tue) 01時半頃
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誰かを失う覚悟……ね。ふん、テメェに勝てるわけがねェや。 だってよォ。テメェ、「俺」のことも考えてたろ?
[拳(便宜上)を交えたからわかる。彼は芽生えていた気持ちも理解した。 ペラジーは飛雲の『悲しみ』までにも想いを寄せていた。]
馬鹿。俺は生きるにゃちょっと咲き過ぎた。 ―……散り際もな。男ってのは美しくないといけねェ。
気をつけろ。あの女《ヴェラ》、何かしたみたいだぜ。 何かが世界に落ちてくる。時間がねェ。 早く希望《EDEN》へ向かえ!!俺のことなんてどうでもいい。
(151) 2012/02/14(Tue) 01時半頃
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ばかとはなんだ。
青少年の純粋な欲望だろう?
[少年の絶叫>>+448には言葉少なに応え。
奪うイノチを冷徹に見据え始める]
……どうせ零に還るイノチだ。
ここで、障害はひとつでも摘もうさ
|
創星《NOTHING》から日常《ALL》を取り戻せや。
―……俺は涅槃からゆっくり見ておいてやるからよォ。 畜生、最後まで強いところ見せられなかったぜ。
(153) 2012/02/14(Tue) 01時半頃
|
|
再見《またあおうや》―……謝々《ありがとな》
[かちっ―……ペラジーの掴んだ右腕が外れる。 飛雲の身体はだんだん闇の空間へと遠ざかっていく。 その右手の中指が―……いや、親指が立っていた。
曇りのない笑み《アオゾラ》に向かう飛雲の顔もまた 曇りのない笑み《アオゾラ》であった。]
(155) 2012/02/14(Tue) 01時半頃
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[ 男 趙飛雲 ―……劇終**]
(156) 2012/02/14(Tue) 01時半頃
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負傷兵 ヒューは、メモを貼った。
2012/02/14(Tue) 01時半頃
あァ、咲いたぜ。俺は十分咲いた―……そして散るんだァ…。
負傷兵 ヒューは、メモを貼った。
2012/02/14(Tue) 03時頃
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