52 薔薇恋獄
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―自室― [相室していた人がいなくなって、 ひろびろとした部屋に息を吐いた。
部屋に残された荷物に、まだこの屋敷の中にいるのではないか、との錯覚に陥る。 暫くその場に固まった後、黒いパーカーを取り出し羽織って廊下へと。]
(159) 2011/05/20(Fri) 21時頃
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[ひょいっと片方の眉を器用に上げて見せた。
何が嘘つきなのか?と問いたい表情をするけれど、人が多いこの状況では言葉にはしない。]
ドナルドは、先ほどまで己がいた場所に鳴瀬センセイの姿を見つけた。
2011/05/20(Fri) 21時頃
気づいてねえんなら、いい。
[聞かれて困る言葉でも無かったから、ただの小声で。
自分と蘭香の無事を、素直には喜べない何かがあるのかと。
そう思えば、悲しさは滲んだ]
ドナルドは、鳴瀬センセイに声をかける前に、最上センパイたちに遭遇したかもしれない。
2011/05/20(Fri) 21時半頃
[耳敏いのか、珀の言葉だから拾えたのか……聴こえた言葉に、困った顔をする。
薄々、表情に隠せなくなってきているような……という自覚はあった。自分が望んだ状況であるのに。
相手が、少し勘違いをしているとは、言葉重ねなければ判らないまま。]
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鳴瀬センセイ、一人で大丈夫ですか?
[一度、首を傾げてから、再び休息所へと足を運ぶ。]
(171) 2011/05/20(Fri) 21時半頃
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……王子。日向にびっくりして、気絶しただけ、なんだ。
[幼馴染の困った顔を、いつまでも見ていたいわけはない。
その話題も、楽しいものではないが、経緯を呟く]
だから、たいしたこと無いって、思ったんだ。
……見えるから、普段見えないひとがどれくらい怖いかとか、オレ、分かってないせい?
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[鳴瀬センセイの様子>>173に軽く眉を寄せる]
道也センパイ、倒れたんですか?
[話し声は聞こえてはいたが、内容までは認識していなかった。]
一人で考え事もいいですが、センセイも一人にならないほうがいいと思いますよ?
[>>176の言葉に、答えながら近くに座ったか。]
(181) 2011/05/20(Fri) 22時頃
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嗚呼、なるほど、そういうことか。
[呟かれる経緯に、なるほどと息を吐いた。
慰めるように、伸ばす手は、しかし途中で止まる。
見えない人の感覚は、見える己には判らないことであるから、一度だけゆるっと首を横に振った。]
……しかし、他のものに見えるようになった、ということは
状況はあまり良くない気がするな。
[それだけ、霊としての力が強いということ。
彼女に葛藤があるなら尚更と、疑うことが役目と思っているが故に小さく零す。]
[蛍紫は、納得しただけで自分の思考を否定はしなかった。
それに、すこしだけ口元を緩ませる。
伸ばされようとした手が、中途で止まったのを視界の端に映せば、ぱちりと瞬いて首を傾げたけれど]
……うん。
[状況は、良くない。気がする、のでなく、そうだと知っている。
あの声が聞こえたのは、あの場に居た自分だけだと、彼の反応に改めて確信してしまって。
紫の瞳を直視できず、俯きがちに頷いた]
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雨さえどうにかなれば、外にいけますからね。
[雨に強い花も存在しているが、 この豪雨では、その花でさえ痛んでしまうだろう。
そして薔薇の花びらは、こんな豪雨に耐え切れるわけがないのだ。 本当なら。]
(187) 2011/05/20(Fri) 22時半頃
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[珀だけが聴いた言葉は、聴いていない。
だから、憶測だけで、今は動いている。]
ん?
[いつもと違う俯きがちの頷きに、どうしたのか?と問う視線を送る。耀の存在があるから、表だって問えはしないから。]
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…あー…。
[>>185の言葉には遠い眼をして。]
俺もあんまり得意じゃないかもしれないですね、そういうもの…。
[正体が良く分からない物は苦手だ。]
じゃぁ、行きますか。
[よ、と立ち上がって鳴瀬センセイの方を見た。]
(190) 2011/05/20(Fri) 22時半頃
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………はい?
[世間話であろうそれ>>194に一瞬固まる。 ある意味、それが答えかも知れず。]
あ、センセイ待ってください。
[少し早く歩く鳴瀬に追いつくために、同じように早歩きした。]
→一階へ
(198) 2011/05/20(Fri) 22時半頃
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―回想・休息所(休憩所)― ふぅん、帰った後でお前の苦手な授業の手伝い、してやらなくてもいいんだな?
[ニッコリと満面の笑みを浮かべた。 嘘になってしまいそうな事を言うのは得意ではないから。]
(206) 2011/05/20(Fri) 23時頃
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―鳴瀬センセイと甲斐センパイの部屋― [なんとなく、鳴瀬センセイの一緒に付いて行っていた。 そして、仲の良さそうなセンパイたちに]
…やっぱり、仲いいですね。
[素直にそう思った。]
(209) 2011/05/20(Fri) 23時頃
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[元々、望みなんて無い想いだ。
伝えるつもりも、なかった。
なかった、筈なのに。
日向が教えてくれたことを蛍紫に言えば、2度と伝える機会は訪れない。
生殺与奪を任せると、言うようなものなんだから。
言わないでいれば。
いずれ日向が蛍紫にも教えるかもしれないが、それまでは]
…… 、 っ ごめん、オレ……っ
[浪費するのが目に見えている可能性のために、皆の、蘭香の、蛍紫の運命に関わる大事なことを、伝えられない。
眼があつい。溶けて崩れて、何もかも零してしまいそうなそれを、必死で堪える。
蘭香にも、蛍紫にも、今の顔は見せられない。
きっと、ばけものの姿になった日向よりずっと、醜いに違いないから。
問う視線に、顔を上げられるはずも無かった]
[そんな葛藤も、俯いていれば伝わるわけもない。
いつもの自然さで、彼からすればただのお返しで、何の他意も無く。
自分の髪を乱していった、ぬくもりに。
そして、戻ってきた士朗の、彼を呼ぶ声に。
――もう、限界だった]
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[楓馬センパイ>>214が出て行く様子に眼を瞬かせる。 暫く無言になった後、]
…俺、いっぺん部屋に戻って百瀬の部屋に行きます。 約束してるんで。
[鳴瀬センセイたちにそう告げてから、 部屋に戻り荷物をまとめて百瀬の部屋の方へ行っただろう。]
(222) 2011/05/20(Fri) 23時頃
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[見開いた紫の瞳に映ったもの。
碧の眼から零れる雫。]
………なん、で
[はたかれた(拒絶された)意味が判らない。
追わなければという想いと
拒絶されたのに追ってもいいのかという想いと
混じり合って結局フリーズした。]
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はいはい。 分かりました。
[>>218の言葉を受け、少し勝ち誇った笑みを浮かべただろう。**]
(226) 2011/05/20(Fri) 23時半頃
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―最上・百瀬部屋― よ、と。
[荷物を一回、下へおろすと扉をノックして中へ合図する。]
(230) 2011/05/20(Fri) 23時半頃
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…百瀬、いるか?
[ノックをして中に声をかけた。]
(244) 2011/05/20(Fri) 23時半頃
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『苦しイ?』
『苦シい?』
『此処は恋獄、救いノ場所』
『救われたければいつでもオいでなサいな』
『くすくす、あはは』
[ *薔薇の香りを残して化物は去っていく* ]
……救われたいわけじゃねえよ。
[救われたくない。
救いなんて要らない。
救われて欲しいひとは、恋獄のあるじ自身]
ドナルドは、しばらく間を空けてからノックするのを繰り返すだろう。
2011/05/21(Sat) 00時頃
……文句? あるわけないだろ。
[むしろ、彼こそ自分に、ありそうなものだと。
くすくす、おかしげに笑い]
うん、言いたいことは、ある。
蘭香頼むとか、日向たち頼むとか、いくらでも……
[なら言えよと促すような、紫の眼の眦に涙が溜まっていることなど、この雨の中では珀は気がつかないだろうか。]
莫迦野郎……―――っ
ドナルドは、何が起きているかも知らず、百瀬と最上センパイの前でのんびりしている。
2011/05/21(Sat) 00時頃
……蛍紫。
[なに泣いてんだ、とわらう。
もしかしたら、自分が都合の良いように、見てしまっているだけかも、しれないけれど。
拭ってやることの出来ない涙に、眉を下げ。
けれど、やがて。
いつかと同じ、泣き笑い]
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