64 色取月の神隠し
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―菊屋― おや。客がいないねえ。
[薬売りは、首傾げつつ店を覗き込む>>4:122。 奥から顔を出したのは、ひどく真剣な顔の娘]
なんだい、今日の団子は……
[売り切れかい、と問おうとしたが、たまこが店へ運んできたのは、できたての品。 店は丁寧に掃き清められていて、客が来ていた様子もない]
…………。
[二度自分を訪ねてくれた時とは違う、厳しい表情を覗き込み。 見たことの無い、華やかな簪にしぜん目を惹かれながら、問う]
どこかへ、行ってたのかい?
(13) 2011/09/17(Sat) 19時半頃
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薬売り 芙蓉は、メモを貼った。
2011/09/17(Sat) 19時半頃
今、着いたよ。
確かに、由緒ありげな簪だ。
[短い囁きに、こちらも短く返す]
めがねよりは、色気があると思うけどねえ?
[男は皆面食いだ、と言っていた鵺へ、からかう調子]
ま、流れ次第さ。
……確かに、おたまは磨けば光る瑠璃の石とも言えるかな。
里でお志乃辺りに磨かせりゃあ、佳い女になるやも知れないなぁ。
[揶揄う色を含んだ芙蓉の声音に、しゃあしゃあと応える]
あーあ、あんたにゃ敵わないよ。
[手慣れた応答に、大げさなため息をつく]
でもまあ、それも悪くはないか。
志乃に、沙耶に、たまこが着飾ったら、さぞ華やかだろう。
朝顔に夕顔も、可愛らしくてさ。
それじゃあ、村の男どもが、みいんな隠世の里に来たがっちまうねえ。
己なら其の花篭の中に、さらに芙蓉を一輪添えて
飽かずに眺めるがねェ。
……まぁ確かに、何れ里には、人の子が此処が浄土かと見紛うほどに、綺麗どころが揃うことになるなぁ。
**
あっはは、あたしも物の数には入ってたかい。
安心したよう。
――でもね、あたしのこれは……、
[今は菊屋の前で、人の形をしている己の姿]
むかあしむかし、狐を助けた薬売りを真似てるのさ。
薬売り 芙蓉は、メモを貼った。
2011/09/17(Sat) 21時半頃
……なるほどねぇ。
[姿や生業の真似事をする程
芙蓉はその恩人とやらを慕っているのだろう]
で、その恩人とやらは、今はどうしてるんだい。
姿を借りるのは良いが、ばったり出くわしでもしたら不味かろう?
現世で出くわす心配は、ありゃしないさ。
[薬売りの姿をした狐は、小さく笑う]
あたしの仲間の狐が、目えつけちまってねえ。
魅入られちまった人の子は、隠世の里の奥の奥。
とうに、あやかしになっちまったよ。
薬売り 芙蓉は、メモを貼った。
2011/09/17(Sat) 22時頃
芙蓉は、明之進の気配と、もっと小さな気配を感じたような気がした。
2011/09/17(Sat) 22時半頃
薬売り 芙蓉は、メモを貼った。
2011/09/17(Sat) 22時半頃
ふぅん。……そうなのかい。
[男なら、例え情交を交わした相手であれ
人の子の末路など気にも留めない。
けれど芙蓉はどうだろうか。
あやかしと化した恩人の運命を、如何様に見ているのだろう]
己なら、獲物を横から掻っ攫うような舐めた真似をした奴は
赦しちゃおかないがねェ。
[心に浮かんだ問いは口にせぬまま、勇ましい言葉を吐いた]
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『酷い話だよう。あたしのもんだと、思ってたのにさ』
[あやかしが囁き交わすは、むかしむかしの物語。 狐に魅入られ攫われて、人の身を捨てた女の話]
『だからあたしは、せめてあの女(ひと)の顔かたち、奪ってやったのさ。 ……ずいぶんと間の抜けた、仕返しにもなりゃしない話だけどねえ。 あの頃は、今よりもっと、力も弱かったし』
(36) 2011/09/17(Sat) 23時頃
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良い人?
[そういう考え方もあったか、と藤之助を見て。 首を竦めるたまこを見遣る>>19>>43]
他にどんな団子があるのか、楽しみにしてきたんだよ。 こっちはねえ、ええっと…… うん、知り合い。
[藤之助へ向けられた、何かを窺うようなたまこの表情に、首を傾げる]
(46) 2011/09/17(Sat) 23時半頃
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『おや、そう言ってくれるのかい。 ――ありがと』
[意外そうないろを向けてから、こそり微笑む>>40]
『生まれ育った世を捨てて、それまでの自分を捨てて、欲しいものってのは――あるんだねえ』
[思うのは、むかしのこと。ことしの祭りで、あやかしたちに導かれ、隠世への道を通っていった者たちのこと]
(52) 2011/09/17(Sat) 23時半頃
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薬売り 芙蓉は、メモを貼った。
2011/09/18(Sun) 00時頃
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ん、
[現れた付喪の気配に、つい簪を注視したまま声を漏らしてしまい>>58]
いや、本当に綺麗な……簪だねえ。 大事なものなんだね。
[ばれぬようにと言葉を繋ぐ]
『そりゃあ、綺麗だけどさ、自分で言うかい。ま、そういうのはそっちの色男が教えてくれるだろうよ』
[成りは美女でも稚い九十九。揚羽に聞こえるよう、囁きを向けた]
『あたしは芙蓉、こっちが藤……のすけ。よろしく頼むよ』
(61) 2011/09/18(Sun) 00時頃
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…………。
[くるみの団子があるのなら、自分も欲しい。 が、藤之助の問いと視線への、たまこ反応が見たい。 今こちらから声をかければ、彼女が目を逸らす理由になってしまう]
…………。
[こっそり、藤之助の袖を引くに留めた>>60]
(64) 2011/09/18(Sun) 00時半頃
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『そういうこと……だね』
[人の世についての答えも、藤之助に任せ>>66。 たまこの様子を窺いながら、華やかな付喪へ問う]
『ねえ、揚羽。あんたは、このたまこって娘を、どう思ってるのさ?』
(72) 2011/09/18(Sun) 00時半頃
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[品への愛着が九十九を産むのなら、その人間に九十九が愛着を抱いても不思議はない。 この揚羽、味方につけることができるや否や。 せめて、邪魔をさせない程には。
そう思案しながら、揚羽とたまこを*見つめている*]
(76) 2011/09/18(Sun) 01時頃
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さあて……たまこのことは、どうしたもんかねえ?
辰次は、うまくやれてるかねえ。
あきのしんは、どこへ行ってるんだろ?
薬売り 芙蓉は、メモを貼った。
2011/09/18(Sun) 01時頃
薬売り 芙蓉は、メモを貼った。
2011/09/18(Sun) 01時頃
「「「「「たつー ふえふいてー たつー」」」」」
[小さな毛玉達が辰次を呼ぶ]
「きれいって」
「きれいだよー」 「うつくしー」
「わーい」「やったよー」
「えへへー」
「よーし」
「やっちゃうぞー」
「やったれー」
「たつー」
「たつたつ」「たっつじー」
「たつじー」「たっつん」「たっちゃんー」
「たつのじ」「たつ」
「ねー」「ふえー」「ふえー」
[小さな毛玉達は辰次に催促している。]
―秋月邸で毛玉が大量発生していた頃―
!?
[ざわざわと一気に増えた囁きに、龍笛はびびった。]
ちょ、ちょ、ちょっと待てよ、
慌てるな…!
[日向に会う前か、別れたあとか。
とにかく、小さな声に歩きながら笛を吹いた。]
「ふえふえ」
「ぴーひょろ」「きこえたねー」
「あつまれー」
「どこー」
「こっちだよー」
「あつまれー」
「ふむなー」「やだー」
「おなかすいたー」「ばかー」
「おしろいー」
「あつまれー」
「「「「「「「「あつまったー」」」」」」」」
[あだ名、たくさんついたなぁ…と内心思っていたとか何とか。]
[毛玉たちの元気がでるような、軽快な曲調を選ぶ。]
[力を持つ笛の音は、小さな毛玉に
ちいさなあやかし、力ないあやかし達に力をあたえる。]
ちりもつもれば やまとなる
けだまもつもれば すごいあやかし
そろそろ僕はあちらに帰るよ、たつ。
こちらにいると、力が抑えられて苦しいしね。
どうも頭に靄がかかって、思考が鈍る。
[あちらとこちらの境目の近くでいるためか、
抑える力が弱いらしく、流暢に話す。]
おしろい おみやげ よろしくね
[力を押さえられているときのたどたどしい話し方を真似て辰次に語りかけた。]
ぽやぽやしてるの、なかなか面白かったけどな。
おう。白粉はもう買ってあるから、帰りを楽しみに待ってろ。
[そう長くは待たせないだろう、と明之進に笑って]
ぽやぽやしてるときは、たつが良く可愛がってくれるから嫌いじゃないよ。
じゃ、またね、たつ。
[あちらに行く間際に言葉を残して行った。]
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