人狼議事


240 なんかさ、全員が左を目指す村

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[こっちにおいでと言うように招く手に反射的に一歩踏み出して。
このまま相手の望むとおりに行動していいのか、迷いがそのまま行動に現れて立ち止まる。

ただ近づくことを拒めば自分がシュウロを警戒していると思われそうで。
いや、既にそう思われてるかもしれないけれど。
それがシュウロに要らない余裕や自信を与えるんじゃないかと逆のことに思い至ったら、立ち止まっていた足を一歩前に出していた。]

 俺は…。
 そうだな。自分が生んだのなら、育てるよ。
 俺とシュウロの子供なら男でも女でも美人だろうし。

[嘘だ。
はっきり言って育てるつもりはないし、学生の自分に育てられるとは思えない。]


 だから、俺が生むなら子供はあげない。

[はっきりと、目を見て言い放つ。
ハッタリでも何でもいい。こういう時は堂々としてる方が良いと、変なところでお隣さんの馬鹿でかい態度を見習って。]

 おじーさんにひ孫の顔を見せたいなら、シュウロが産めばいいじゃないか。
 どこの誰が生んだか分からないひ孫より、可愛い孫がお腹を痛めて生んだひ孫の方が可愛さも増すってもんじゃない?

[これは子供が欲しいなら自分で産んでっていう、遠まわしなアピールと宣言。]

 それにほら。
 女の子は父親に似た方が美人になるし、男の子は母親に似た方が美男になるって言うでしょ。

[一体何百年前の迷信だっていう、じーちゃん先生の受け売りだけど。]


[ピッと人差し指を立てて、迷信を科学的に証明された事実のように騙る。
条件さえそろえば男と男でも子供ができる今の時代だ。
真っ赤な嘘も自信ありげに言えば多少は真実味を帯びるかと思ったけれど、言葉の真偽を確かめるようにシュウロの目がじっと見て来る。
流石にこれは無理があったかな…と思えば、ふと逸れた視線が足元に置いたままのトランクへ流れた。]

 家出?
 違うよ、大事なものは傍に置いてないと心配になるだけ。

[家出と言えば確かに家出だけど。
トランクの中に大切なものが入っているのは本当。
大学に入って通算55冊目のスケッチブックと、使いやすいB6の鉛筆数本。
着替えは必要最低限しか入ってない。]


[また一歩。
足を踏み出せば、丁度シュウロに手が届く。
あとには引けない距離。

ベッドの縁に座るシュウロを見下ろして、無造作に緩く結った髪のひと房を手に取った。
綺麗に手入れされた髪は芯があるのになめらかで、毛先には枝毛ひとつ見つからない。

静物でも人でも風景でも、綺麗なものは好きだ。]

 ねぇ、シュウロ。
 子供が欲しいんなら産ませてあげる。
 だからこのまま抱かせてよ。

 ハジメテなら、最後まで気持ちよくシてあげるからさ。

[唇の代わりに髪の先へ口付けて。
座るシュウロの肩に手をつき両足の間へ膝先を割り入れる。
そのままベッドの上へ乗り上げると、ぐにぐにと膝で急所を押した。*]


[人の話に傾ける耳を持たない訳ではない。
叶えてやりたい希望の前に、譲れない物が阻んでいるだけだ。

小さく首を振り、唇から零れる囀りの可愛らしいこと。
ふは、と反射的に呼気へ笑気を混ぜるなというのも無理な話。

心を読む悪魔の名を持つ所以か、Dの血族は直情的な傲慢不遜。
聖人の名と血の繋がりが離れていくにつれ性質は強固となり、
時には血族にすら懸想する者が幾度と現れたとか。
愛を注ぐことを得手とするが、努力の方向音痴と専らの噂。]

 そう照れるな。初めてだから怖がる気持ちも分かるが、
 俺が股を開いては吾郎を愛でることが出来ない。

[最早、露わにしていないのは肌と素性だけになりつつあり。
憂いを口にし、首を緩く傾ければ背後の尾が揺れ、枝垂れる。]


[好みの一致と、更には後孔を撫でられて機嫌でも良くしたのか
子供っぽい笑みを浮かべる彼を見つめ。
出来もしない望みを口にする唇を塞ぎ、目は開いたまま。

躍起になって啄み返すのは、その若さ故にだろうか。
唇に微笑の振動を伝え、擦り上げた欲望を押し付ける素直さに
更に足を踏み込ませ、双丘の割れ目を意識させてやろう。

腰を掴む手を左右に広げ、ひくつくそこを夢想しながら
捩じ込んだ軟体に懐く吾郎のなんと健気なことか。

持ち前の肺活量を駆使し、口蓋を舐めずっては口腔を蹂躙。
だがこれはただの前座に過ぎず、己には頬を染める彼の蜜を
もっと味わうという責務が残されている。

キスだけで満足出来る青さが残っていれば、
彼が事後の疲労で寝台に沈むこともあるまいに。]


[甘えるような頬へのキスと、首筋を這う舌。
くすぐったいが、可愛らしいものだと身動ぎひとつせずに
太股で成長しきった彼の熱が解放を求め、布地を押し上げる。

耳を甘く噛み、彼が被ろうと目論む雄の仮面を
如何にして剥がしてやろうかと、心を喜色で満たしながら。]

 俺は、我慢が利かない性分でな。
 吾郎を愛できる前に勃起はすまいと思っていたのだが。

[勃起不全を心配されるのは本意ではなく、
更には欲情したと声に出されては堪ったものではない。
酷くしたくないというのに、理性を崩すのが上手い男だ。]


 その一言で、勃起してしまっただろう。

[太股を撫で回す掌は好きにさせてやり、
発声と同時に前立てを押し上げる陰茎を擦り付けた。

吾郎の反応を見るだけで暴れる獣は理性の支配下から外れ、
ぎち、と布が軋み、窮屈さは痛みを呼んで眉根を寄せる。

煽るお前が悪い、と低く唸れば腰を掴んだ腕を押し、
すぐ後ろのベッドにと、足を縺れさせる形で倒れ込んで。]

 吾郎、良いことを教えてやろう。
 ───…孔は何も、ひとつだけではないとな。

[ジジ、と手探りで吾郎のファスナーを下ろす。
反対の手ではシャツをたくしあげ、突起を指で捏ね回し、
ピンと張ったそこを指で弾いたかと思えば、指腹であやす。

胸筋を揉み解し、掌全体で性感を煽っていきながら、
はしたなく涙を溢す雄を一度だけ、やんわり握り込み。]


[撒き散らかされる雄臭い色香を鼻を鳴らして味わい、
あちらこちらに柔く歯を立てながら体を下にとずらす。

そそり立つ質量は皮被りもなく、どれだけ男を啼かせたのか。
だがそれも、もうお仕舞い。
今日この日、この瞬間から、彼の雄はその役目を終え、
性感の雫と涎を垂らして後孔を濡らす器官になるのだから。]

 あまり暴れてくれるなよ。手元が狂うといけない。

[ポケットから取り出したアートピックを舐めずると、
ひたりと押し当てるのは吾郎の鈴口。
亀頭を裏筋から撫で上げながら金属の棒で小さな孔を擽り、
ちゅぷちゅぷと先走りを泡立てた。*]


[彼の性経験が未熟であるのは、考えるまでもない。

確かに彼は、健やかな性根と清廉な見目を持つが、
同時に重度の病を患う性格と言動は常識人を遠ざける。
閨で聞きたいのは甘言で在って、黒魔術の詠唱でないし、
国家機関と裏世界で戦う戦士の長々とした口上ではないのだ。

その辺りが目先の青年は如何にも外している。
決して思慮が浅い訳ではないのに、発露が明後日。

―――― 恐らく友達も余り居ないのだろう。]

 ああ、通訳は無くても大丈夫だ。
 徐々に君が何を言わんとしているか分かるようになってきた。

 尤も、私はルートの民ではないがな。

[脳裏で至った結論を敢えて口にしないが雄弁な眼差しが語る。
向けられる言葉も咀嚼ししてみれば、彼なりの厚情の味がした。]



 なんだ、君が私を欲情させることが出来ないから、
 私からマウントを取ろうと云うのか?
 
[緩く撓る唇が円弧を描き、指先はそろりと腰へ下る。
掌に余るラインは、微かに肉が削げている印象。
寝不足にでも祟られているのだろうか。]

 少なくとも、君よりは人の体温に慣れている。

 ―――…あと、それは称賛ではないように見受ける、
 付き合う相手は選びなさい。

[ワーカホリックの嫌いを持つとは言え、
彼と比べるならば、まだ、軍配を揚げられる。
触れた唇の熱だけで、呼気を散らかす子供に取る退けは無い。]



 成程、それは確かに一理ある。
 君が幾ら、外見に自信を持とうと、私は同性愛者ではない。
 数十年前のミレニアムの到来まで、
 敬虔なカトリックの教えを守ってきた家系だ。

 ―――…しかし、だからこそ。
 君は私の気持ちを高め、興奮に導くべきではないかね?

 ……独り善がりのセックスをしないと、大見得を切るなら。

[悪戯な膝を軽く叩いて叱るも、脚の合間は静寂を守る。
彼の予想通りの悲しい結果だ。同性に対する歓びは乏しい。

されど、上体を起こし、自身も寝台に乗り上げると、
片膝をついて彼の顎を掬い上げてみせた。]


[流れる仕草は彼を唆す手腕であり、寝台での舵取り。]

 有り体に言えば、下手糞の相手は御免だと云うことだ。
 ……先に、君がそこまで大きく出る技巧を見せて貰おうか。

[喉仏の膨らみを愛した指先が、示唆を込めて彼の口角をノック。
彼に求めるは、口腔を雄で濡らす奉仕活動。

イニシアチブを弄ぶ悪い大人が、また彼の神経を弾いた。*]


[天才とは常に孤独なものだ。

オレを理解し得ない輩と連んでもストレスを溜めるだけであるし、友人と呼べる者が少ないことなど気にしたことはない。

今オレの上に覆い被さっている男とて、友人の類は少なそうに見える。
くだらない大人の付き合いとやらを抜きにした場合。

別にそれで親近感を抱くつもりもないが。

ルートの民でないと返す男に、やはりな、と思う。

同性愛者は何人か見てきたが、隣人含め。
リア充爆ぜろ、と、寝不足の原因である芸カップルへの恨み言は今は置いておくとして]

 要するに貴様は、自分は出来ないやも知れぬのに、オレに毒を盛ったということは、
 要は貴様が子を孕みたいという意味と捉えても宜しいか?

[身体に燻る熱はあの桃色の液体の効果であろうと思えば、
自信がないならばやはり貴様も飲むべきだったのではないか、と半笑いで告げる揶揄。]


[同性愛者ではないとて、はっきりと欲情出来ないと言われたら、多少傷つくものはあったが、
下手に欲情されて腕力に任されたら勝てないやもしれんから良いと考えることにしよう。

この様な場で内に秘めた魔力を覚醒するわけにもいかないからな。

腰へ下る指先にも微妙に身動ぎしてしまうのは未熟故ではない。全てはあの毒のせいである。]

 なんだそれは、自慢か。羨ましいとか思わないからな。

[人肌に慣れているなどと政治家とはまあ爛れた生き物らしい。

付き合う相手を選べと言われても、実際黙っていた方が何かと好い思いを出来るチャンスはあったから、
称賛ではないにしても的はずれな話ではないとわかってはいるのだが、口を閉ざしていることに数刻も耐えられなかったのだから仕方なかろう。]


 …宗教上の問題であるなら仕方あるまい。
 貴様がオレに何の欲情も抱かないとしてもそれを咎めるつもりは元よりないがな。

[要はオレが子種を供給出来れば問題ないのだから、と続けようとした言葉は、彼奴の挑発めいた台詞に遮られた。
これは遺伝子を残す重大な儀だ、独り善がりの行為を望むわけでは無いのは確かである。
乗せられたわけではない、決して。]

 不能というわけではあるまいな、そうだったとして貴様の欠陥をオレのせいにされるのはかなわない。

[予想通りではあるが何の反応も示さない相手の股間から叩かれた脚を引き、顎を持たれて視線を上げるとそのいけ好かない大人の余裕とやらに問いかける。

そしてどうやら相手は口淫をお望みらしい。
神聖なオレの口で男の性器を咥えるなど、とその様な行為はしたことがないのだが。

主導権を握られるのにも苛つきはある。

しかしオレの場合、多少吐精したとて、此処に集まった連中の中ではおそらく一番回数を張れる自信はあるが、と考えれば相手は年上だ。

そう考えれば、一回くらい抜いてやれば大人しくなるかもなと考えた。]


[口角を叩く指に噛み付くと、眉間に寄る皺は戻さないまま]

 悪いが慣れてはいないのでな、うっかり歯でも立てたらすまないと先に謝っておこう。

[黙って言うことを聞くつもりはない口でそう告げて、身体を起こす。

膝立ちになった相手の足元に座るのは非常に屈辱極まりなかったが、
彼奴のズボンに手をかけ下へ下ろすと、未だ芯を持たないそれを片手で上向かせ、先端に舌を這わせ、唾液で濡らすと咥内へ招き入れた。

本当に不能でないならば刺激に反応はするだろう。
毒のせいでかわからないが熱くなる吐息を絡めて咥内で育つモノを水音を立てて滑らせる。]

 っ…ぅ、ぐっ……、…っふ、

[喉まで来るとえづきそうになるのも堪えて、スライドを続けると、多少は欲情とやらもしただろうかと相手の表情を窺った。]*


[これのどこが照れているのだろうか、眼科を薦めてやりたい。
別に抱かれてる側だって愛でることぐらい出来るだろう。
やはり都合のいいように解釈をしているだけ。

まるで子ども扱いをするような視線を感じながら唇をすぐに塞がれていた。
何故か毎回一歩相手の方が早い、維持にもなってしまう。

昔から身体は健気に素直故、勃つなと言うわれる方が無理である。
此方が攻めていた筈なのに、いとも簡単にひっくり返される。
経験だってさほど変わらないと勝手に思っている。

慌てる時間じゃない、まだ問題ないと脳内に語りかけながら、チャンスを程よく狙う。
そもそもこの男に隙が無いから全くもって困ったものだ。]


[身動き一つしない目の前の男。
絶対になんかは感じている筈なのに、何故そこまで我慢をするのだろうか。
此方は既に布地を押し上げ、張り詰めた其処がはち切れんばかりだというのに。]

 あぁ、勃起不全なのかとすら思ったよ。
 だからダンが勃起する必要はないと言っている、挿入するのは俺の仕事だ。

[何度同じ台詞を吐いたのか。
俺相手に勃たないのなら素直にそういえば良いだけの話だと言うのに。
そもそもそうだとしても問題はない、俺は勃起不全でも何でもない健康体だ。]


 ――…単純な身体だなぁ。

[彼が発した言葉に嘘偽りはなく、視線を下にずらせばその熱がグ、と押し擦りつけられていて。
熱を持たぬ時との差が格段に違いすぎるなんて言葉は言ってやらないが、
生唾をゆっくり咽喉仏を上下させながら飲み込む。

瞬間、僅かな隙を取られてしまったのか、
腕を押され足が縺れれば後ろにあるベッドへと其のまま背を付けてしまう。]

 あン? っていうか、今すぐ俺の上から退けし。
 俺とお前と位置が逆だっつの、性欲がでたのはわかったから。

[そんなある意味余裕を見せようとすれば、耳に聞こえるのは己のファスナーが下ろされる音。
同じ身長の男、力もさほど変わらない筈だが何故か跳ねのけられない。
シャツを託し上げられ素肌が空気に触れ、彼の太い指は自由に俺の身体を弄り突起を玩具の様に弄ぶ。

身体に触れられれば感じるのは致し方なし。
それも欲情してる相手からの行為だったら尚更だろう。
先端からカウパーを滲ます性器を大きな手で握りこまれ、眉間に皺を寄せる。]


[簡単にカウパーを垂らし、お前に欲情してるとサインを送りながら歯を
立てられる肌は所々赤いかもしれない。

すっかり反り立っているモノは、早く挿入させろと揺れる。
彼の中へと挿れ、俺の形を覚えさせ他の奴の侵入を一切許さない独占欲がじわじわと湧いてきてしまう。
最後になるかもしれない、いや最後にさせる前戯ぐらい少しはさせてやろうか。
此処で暴れてはきっと相手の思うツボだろう、と。]

 全く……最後になるだろうから前戯ぐらいは遊んでやってもいいが。

 ―――…、なんだダンはそういう変態チックな趣味でもあったのか…?

[目の前にに出されたのはアートピック。
それを舐める姿になにをされるのか瞬時に悟る。
その金属の棒は己の鈴口を擽り、厭らし気な粘音を響かせる。]


 ッ…  ハ、 俺はそんな趣味 ねぇぞ……?

[誰が此処にきてこんなマニアックなプレイをさせられると思っていたか。
そもそも孕ませに来た俺には微塵も考えてはいない。
それでもこれで最後、そう脳内に言い聞かせながら今は彼のしたいようにさせようと小さく吐息を吐く。

反抗すればダンを煽るだけ。
反抗せずされるままにさせて、満足してもらったところで後ろを一突きいただければいいやという考えに達す。
あくまで主導権を完全に渡すのは嫌で、膝を立てながら勃起したと言う彼の熱源をググ、と擦り押し付けるのは些細な仕返し。*]


[口ほどに物を云う彼の黄昏が、己の予想的中を知る。
病が先か、孤独が先か、考えてやるほど彼に親身はないが、
痛々しい情交で青年の未来を挫いてやるのも憚れる。
彼の奇人ぶりに多少絆されている感はあるものの、
問われた言葉には当然NOの否定で喉を震わせた。]

 曲解の末に如何しても其処に着地したいようだが、
 手際と手筈を弁えているだけだ。
 それとも、君には私が君の子を産みたいように見えるか?

[自信過剰ぶる彼にはきっと良く効く皮肉。
子供に覗かせる大人げなさは、彼が丁寧に引き出す代物。]

 君がその目的を叶えたいと思うなら、
 動かすべきは口でも頭でもない。
 ―――…いや、この場合、口は合っているが。

[顔に似合わぬ下世話をしれりと飛ばし、
招いた指先は己の兆しを知らぬ股座へと彼を誘導。
どれ程手並みを持つかは知れないが、手綱は常に自身が得る。]



 寝た相手の数を競って優越に浸る卑小な器ではない。
 君を安心させるために明かしたが、悋気が燃えるか。

[己とて、目先の彼が普段どんな女を抱いていても、
仮令、男の中に神の種子を植えていたとしても、興味は薄い。
―― 尤も、これ程厭う許諾側を、彼が許可したとは思えないが。]

 遠縁には男色に走った分家も居るらしいが。
 少なくとも、断絶する程度には昔気質を誇示している。

 ―――…おや、それは矛盾があるぞ。キルロイくん。
 仮に私がEDだったとして、君が望む結果になれば、
 問題など一つもないだろう。

[その断絶したDの家系は今頃自身の部下と懇ろだろうが、
筋金入りの血統に見舞われる部下の後頭部を思い出し、
ふっ、と笑気を捨てて、彼の喉に突きつける返し刃。]


[こちらに向く視線を感じて、目元を和らげた。
性別問わず興味を惹けるらしい外見は、こういう時に便利だ。
これ見よがしに足を組んで、ゆったりと寛いで見せ。]

 じゃあ僕が君の気分を盛り上げられたら、
 ご褒美に抱かせてくれる?

[手招きすれば、中途半端に止まる足取り。
迷う素振りは、警戒する黒猫そのものだ。それでも気が強そうな彼はそのまま逃げはしないだろうと、一歩ずつ近づいてくるのを待ちながら。

はっきりと返された反撃に、ずっと浮かべていた笑みを止め。怪訝な顔を。]


[逸らされない視線。
こちらの弱味を逆手に取るように重ねられた遠回しな主張。
ますます面白い、ともう一度口元に笑みを引き直した。]

 勘違いしてもらったら困るな。
 引き取れれば勿論ベストだが、
 君がその手で育てたいなら考慮しよう。

 けど現実的に考えて、できるのかい?
 見たところ学生のようだし、収入はあるのかな。
 子供を育てるのだって、タダじゃない。
 その点で考えても、僕に預けた方が利口だと思うけど。

[それだけの財力はあるのだと暗に告げるくらいには、年を重ねた汚い大人だ。

けれど金に物を言わせたいわけじゃないし、強行手段もなくはないができることなら穏便に済ませたい。
体面が半分。残りの半分は、怖気づくこともなくはっきり主張する彼を、思いの外気に入っているせい。]



 ………考えたのだろう、キルロイくん。

[笑う瞳が性質悪く撓み、声は彼の頭を掻き混ぜるよう。

齧られた指でガイドする奉仕の上から落す囁き。
まるで、卑猥なイメージトレーニング。]

 僅かでも、私に抱かれる可能性を。
 



 良い子だ、喉を拓け。
 口腔の粘膜なら、男女に然したる違いはない。

[促す言葉に合わせ、外気に触れた性器が微かに揺れた。
反射めいた反応は、舌にエスコートされて彼の頬を掌で掬い。]

 ―――…ほら、もっと熱心に。
 瞼を下ろしてはいけない、そのまま見ていなさい。

 それが、君の育てる私の欲望だ。

[言葉に合わせて引き寄せる彼の顔貌。
芯を持たぬ陰茎も、温い体温覚えて、緩く口蓋を押し上げた。

平静を装う大人がタイも解かず、彼の口腔を使い、
毒の滴る身体に覚えさせる優越すらも、自身の手の中。]



 唇を絞って、舌を這わせて。
 ―――…そう、真面目になれば覚えは良いな。

[くぐもる呻き声に、上目を使う瞳。
単調な刺激では芯を育てるだけに留まった熱が、
彼の無自覚から生まれた媚に角度付いた。

ドク、と巡りだす血潮が粘膜に脈動を刻み、
裏筋を舌腹に擦りつけ、拭う仕草。

――― じわりと滲んだ淫液は、彼の求める悦の味。*]


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