25 花祭 ― 夢と現の狭間で ―
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なるほど、あいわかった。
では、捕まえてきておこう。
表舞台はよろしく頼むぞ。
[明の件を済ませば、まんまるのところに出向こうと思った。]
ああ、でも、あまり奴等を炊きつけるなよ。
ん?
……ああ。
[よくは解らないが、選定に関して
何か動揺するようなことがあったのだろう。
芝を踏みながら向かうのは主達の客室のある棟]
別に構わんのではないか。
慾など貼りたい時に張らなくて如何する。
[やはり平気な顔をして、男は花を担いで歩を進めた]
よろしくお願いいたします。
相棒が頼りになるのはありがたいですね。
花か花主に相棒がいるとは聞いておりましたが
[幼い花を思い出し彼らだったらかなり難儀だったろうと
そうではなくて良かったと]
……気をつけます。出来る限り事務的に
済ませたくはありますゆえ
其れは、いけない。
慾を出して、二つを追っては
どちらも手に入れられず、終わる
[花は否定するが]
種付けも食事も
秘密裏に
見つかっては……身の破滅
余所見をしては、ならぬ
手玉に取るのは私の筈
とられては……
[胸を打つ音が、幾らも早い。
くだんの話が予想以上に響いているようだった]
ああ、気をつけろ。
頼りになるのはこちらも一緒だ。
だから、死んでいなくなるのが一番困る。
俺に迷惑かけるなよ。
…まあ、何でも構わんが少しは黙れ。
そのままでいると
[階段を上がった瞬間に口にした]
舌を噛むぞ。
[威勢が良い方が踊り食いが楽しいとか、そういえばそんな話はあったけれど、そんな事が噂になっているなどとは存ぜぬ。]
――――…
[呟いた時には既に咬んでいたものだから
思考までそこで一度止める]
こちらで話すに、支障は無かろうに。
[媚混じる拗ねた声色]
[そして、明との用事が済めば、まんまるの元に向かうだろう。
やはり刀を研がせろ、などいい、奥座敷に案内させたあと、そこで、有無言わさずふんじばる。
そして、さぁ、この花祭の真実を語ってもらおうかと、拳をゴキリと鳴らした。
ある程度の情報が聞き出せたのなら、そのまま、また連行する。使用人たちは急な出来事に怯えてはいるが、管理センターのIDカードは免罪符になっていて…。
そして、その身を大広間の控え室に放り込んでおいた。]
……そうですね、死んでいなくなるのは……
[置いていかれた方は、どうすれば。]
[刷衛の言うことは青年の思う先とは
違うだろうと、思いながらも
死で浮かぶのはなきあの人の姿]
……はい。ご迷惑おかけせぬよう
最大限努力はいたします……
[けれど、何処か死地を求める気持ちは青年にあった
勿論、そのことは口の端上らせはせねど]
だが、少し、感じている。
昨日部屋でした会話もあって…。
彼は、本懐は……。
だけど、それをそのまま、ではそうなれとはいえないのだから…。
そう、多くは言わず、ただ死んだりするな、ともう一度言っておいた。
文句があるなら私は今すぐお前を
後ろに放り出してもよかったんだが?
[後ろ、すなわち顔面から階段に落ちることになる。
結局は放り出さないまま自分の部屋へと連れてきたわけだ。
まさか声を挟まず垂れ流し状態の会話を聞いて
霞が踊り食い云々など考えているとは知る由もない]
……善処、いたします。
[重ねて告げられた一言。
命を重く、大事に思う方なのだろうか?と
そう言えば殺すなと、言われたことを思い出し。
それでも、口にした言葉は約束ではなく、努力するとのみ]
[階段から放り出されたなら
どうなるかは目に見えている。
暫し、恨みの念だけを思い浮かべた。
粗末な褥での踊り食いを見たことはあっても
まさかいまここで脳裏に過ぎることは流石にない]
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[労わる言葉が>>656が嬉しくて、 こくり、小さな頭が縦に頷く。
髪を梳き、身なりを整え、帯を締めるその音までも、 焦がれる様に紅石榴はその眸に映しながら]
身体の疲れなど、胸がこんなにも満ち足りておりますれば、 気にもなりません。
[夕べの熱情を想い、微かに頬を染めた]
(688) 2010/08/05(Thu) 00時半頃
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[琵琶の手入れをする様を、邪魔しないように見やりながら。 旧友――昨晩合わせた舞手だったか――と仰る方のお話を聞いて]
お二方が宜しいのでしたら、ぜひ。
楽に携わる者の端くれとして、 なよたけの君の琵琶も、あの方の舞も。 もう一度この目、この耳にする事が出来れば、と。 思っておりましたから。
[宜しいでしょうか?と、その端正な顔を見上げた]
(691) 2010/08/05(Thu) 00時半頃
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…………。
[なよたけの君の唇から、愛い奴とお言葉を頂ければ。 月に焦がれる鳥は、恥ずかしそうに紅石榴を伏せて。
はにかむような笑みを浮かべ、 誤魔化す様に椀に残る朝餉へと箸を動かした]
(701) 2010/08/05(Thu) 01時頃
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有難うございます。 あの……それから此れは、鳥の厚かましいお願いなのですが……。 お二方の演目の後で構いませぬので、 僕もお二方へと、歌を合わせても宜しいでしょうか?
[胸に過ぎる、昨晩の舞台。 朝餉を終え、手筈が整う頃には琵琶の包みを抱いて。 主へとおねだりを]
(704) 2010/08/05(Thu) 01時頃
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