65 In Vitro Veritas
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ニック……。
[その瞳の危うい光。
それは、でも、己も同じ。
ただ、ニックは純粋。己は利己的で…傲慢という言葉は知らないけれど、そうだと知っている。]
ニック、お前は、いいやつだ。
[もし、一緒に部屋を出たなら、その出口で、そう呟く。
そして、手を伸ばし、その頬に触れようとする。]
奏者 セシルは、メモを貼った。
2011/10/03(Mon) 23時頃
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[>>109 仲良し、言葉に湧き上がるものに、 腕を押さえた、ほんの小さな血染みは肩の背に近く、 それは視界に入りはしないだろう。
彼に傷つけられた、というわけではない。 けれど、雨宮セシルに眉根を寄せさせるには充分だ。]
(113) 2011/10/03(Mon) 23時頃
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[刻まれたしるしを、知っている]
……コーダ。
[それは“終わり”を示すその記号の名前だ、
だから、その時、彼の名前を読んだわけではなかった。
刻まれた、それ は、
所有のあるいは、所属のしるしなのか。]
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……たとえて言うなら、 見たくもない鏡を見せられてる、とか、 そんな気分になったりするんじゃないのかな。
案外、君は自分自身が好きなタイプ?
[同じ顔の2人が抱き合う様子に、ゆるく首を傾げた。 自分と同じ顔の人間にキスをする、 仮にそれを見せられていたら、尚理解できなかっただろう]
ああ、死ぬ気はなかったんだろう。 散花くんは自分のクローンから、何らかの危害を受けた。 だから、……殺すつもりだった?
[ため息と共に沈む眼差し、 あの時に止めるべきだったのだ、とぼんやり思う]
(114) 2011/10/03(Mon) 23時頃
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[止めるべきだったのか]
[どうやって]
[殺させる前に]
[殺してでも?]
[ゆっくりとゆっくりと沈殿していくような思考がある]
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―回想 >>80 >>74―
[先ほどの事を知らせようと廊下を歩き回っていると自分のおりじなると出会った]
ホリー…。
[何かあったのかと訪ねられると、先ほど目の前であんなことがあったにもかかわらず、おびえた様子ひとつ無くホリーに近づき、一連の出来事を話す]
私、コレから皆に知らせてくるから。 …ホリー、ニックたちが『おりじなるは』って怒ってたから、気をつけてね。
[ホリーにそれだけ伝えると、上の階にはもう誰もいないと思ったのか、下の階へと降りていく。 そしてB2の廊下でセシルたちを見つけたなら、やはり怖がる様子もなく声を掛けた。 と、このタイミングでセシルから彼の名前を聞いただろうか]
セシル…と、クロダフランシスカ。 …さっき上で、ネクとちるはなが…。
[そして、少しずつ歩み寄りながらも、彼らにも先ほどの出来事と、ニックたちの話をしただろう]
(115) 2011/10/03(Mon) 23時半頃
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[ニックはだましてるって言う。 赤毛はちがうって言う。 どっちが本当のこと?
わたしはただ何も言えずに。 リーネがいつの間にかいなくなっていたことにも気づかなかった。
わたしはだまされているの? クロダフランシスカは、わたしをだましているの?
思い出す。 わたしよりも、きれいな髪。ぴかぴかの爪。顔もきれい……多分何か塗ってるの。 それだけ持ってて、わたしもほしいなんてこと、ないよね?
直接聞けばわかるのかな。 わたしもそっと、部屋を出た。]
(116) 2011/10/03(Mon) 23時半頃
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[大事な人というのはなんだろう。
ただ自分のクローンは自分であることを否定し続けた。
それもやっぱり、自分であるような気がする。
生きる知識を得るために生かされたのだろうか。
だとしたら、それは逆に自分から遠い気がする。
知識を教えたのが、
音楽を聞かせたのが、いけなかったのだろうか。]
――……、
[あれは自分ではない別の者に、
なろうとしているのかもしれない]
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―現在―
あ…ホリー。
[と、そこへホリーがやってくると>>109、ホリーはセシルの言葉に答えるようにクロを軽く抱きしめて、クロもそれをきょとんとした表情で受け入れた。 そして、それを見たセシルの言葉に>>114]
自分…じゃないよ。 ホリーと私は同じだけど違うから…だから、自分じゃない。 別々なのに、自分だと思うから怖いんじゃないかな。
[特に深い考えなど無かった。 ただ、ちるはなやニックを見ていたら、そんな気がしたのだ]
(117) 2011/10/03(Mon) 23時半頃
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ひつじ リンダは、メモを貼った。
2011/10/03(Mon) 23時半頃
[胸のざわつくような感覚、
たぶんそれは無意識の不快感だった]
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>>114 似てるけど、違うと思うわよ? 身長も体型も。
それに、趣味や知識だって全然違う。 もうさ、別々の人間としか思えないんだけどなあ。
[セシルの言葉が不思議で仕方ないというような表情を見せた。 人格だけでなく。自分とクロはこんなにも違うんだと。 そう思いながら、またクロを抱くようにして]
別なのに自分と思うか、良い事言うわね。 貴女。
(118) 2011/10/03(Mon) 23時半頃
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[>>117 自分だと思うから怖い、 そう言葉にするクロへ眼差しを和らげた]
クロはずいぶん、しっかりしてるね。 俺には君のそういうところは、 やっぱりなんとなく水無月くんらしく、見えるよ。
……君は、怖くはなかったの?
[穏やかな声で問いかけを向けて、 その眼差しは一度黒田へも向いた。 彼女にも自らのクローンへの恐れはあっただろうか。 休ませた方がいいかもしれないとふと思う]
(119) 2011/10/03(Mon) 23時半頃
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別に、いいやつなんかじゃないよ。
ただ皆が好きなだけ。
[伸ばされる手。
それに自ら頬を寄せた]
僕はただ、皆と笑っていたいだけなんだ……
それは僕の望み、だから。
[セシルの肩にしるし、をつけたとき、
彼がそう呟いたなら、返事をするだろう。]
[それは、名前を呼んでもらったのだと、勘違いをする。
そして、目を少し開いてから、
小さく、笑んだ。]
[だから]
[その為に]
[オリジナルを]
[排除しなければ]
[ニックが人気者なのは知っている。
でも、コーダはだからと特に近寄ったりはしなかった。
だから、意図的に彼に触れたのは、とても珍しいことで…。]
ニック……。
[その頬を撫でて、肩に抱き寄せる。]
そう、
ニックは、本当に、
優しいね。
[頭を撫でて、髪に口づける。]
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>>118
同じところが目に付かないのだとしたら、 それは幸いなことだと思うよ。 2人でここから出られるといいね。
[浮かべる笑みは嘲けるものではなく、静かなもの]
でも、 ヨーランダや蝦江君を殺したクローンは、 もしかたらそれを、許さないかもしれないね。
[無意識に自身の首筋にふれる、憎しみは確かに存在するのだ。 けれどそれは恐らく自分に向けられたものとは、違う。 水無月とクロと、2人を一度見比べた。]
(120) 2011/10/04(Tue) 00時頃
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……そうだ。
[折り重なる赤に手を伸ばす。 既に冷たくなってきている身体を漁り。 目的のものを見つけるとすぐに手を引いた]
赤さん、これ。
[渡したのは非常食の入った包み。 死んだ人間には不要だが、生きてる物には必要な食料]
怪我してるんだから、きちんと食べないと駄目だからね。
[本当は傍にいてあげたいけど、と囁いて。 部屋を出たのが、少し前**]
(121) 2011/10/04(Tue) 00時頃
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ああ、ニック、
そう、俺のオリジナルだけど……。
あれは、俺がやるから。
[そして、嘘をつく。]
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それを許さない? オリジナルと言う存在そのものを厭うんならそうなのかもしれないわね。
[頭の中を過ぎる慟哭。 あの声の主は、もしかしたらもう最初の怒りとは違う感情で動いているのかもしれないが。
……だからと言って。許さないと言うのならばその時は]
その時は、あたしがこの子を守る。 ただそれだけ。
[その表情は、今までの彼女の印象とは違ったものと映るのかもかもしれない。 尤も、だからと言ってこちらからクローンに仕掛ける気は無かったのだけれど。]
(122) 2011/10/04(Tue) 00時頃
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[ふたりを殺したのは、誰なのだろう。 目の前のクロはあまりそうは見えない、 リーネも赤毛も同じで、彼もきっと違う。
散花と黒田と蝦江、 彼ら3人のクローンの誰かを想像する。 別に誰でも構わない、と思う。
抱く怒りは正当なものだ。 著しく歪んでいるのは、この世界のシステムなのだから。]
(123) 2011/10/04(Tue) 00時頃
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セシルは、コーダはニックといっしょに当直室を出た。
2011/10/04(Tue) 00時頃
それを言うなら、コーダだって優しいよ。
赤さんのために……赤さんを、守るために。
オリジナルを壊してくれたんだから。
[くすぐったそうに目を細めて笑う。
触れ合う行為は、嫌いではない。
自分も同じようにコーダに手を伸ばした。
ただ触れて、温もりを確認するだけの行為]
……うん。
コーダのオリジナルだものね。
コーダに、任せるよ。
[自分はもうオリジナルとは決着をつけたから。
あいつは壊れた。
もう二度と声を――クローンを蔑む言葉を聞かされることは無い]
うん、そうだ。
[それは、あのとき、確かにそうだった。
赤毛を守りたくて、イワセを殺した。それは事実。
だけど、いまは、心持が変わってきている。
人数を減らすなら、
もう死にそうなやつは死ねばいい。
そんな、合理的な、
だけど、純粋なニックの言葉を訊けば、
いまの考えは伏せる。]
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や?
[きょとん、と目を丸くして。 彼女は、ネクやそのオリジナルとは違うらしい。]
あなた こわされる
わたし わからない
[オリジナルのために、自分達はあるのだという。 それが殺されたなら、自分はどうすれば良いのだろう。]
だから
[クローンの存在意義を、知ってしまったから。 そしてそれを、受け入れてしまったから。]
(124) 2011/10/04(Tue) 00時頃
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[そして、ニックがこちらのぬくもりも求めてくれば、さらに抱きしめてから、
そっと、解放する。]
――……ニック、
くれぐれも、気を付けて……。
[そして、彼が誰かのところに向かっていくのを見送った。]
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>>119 こわい…?
[セシルの言葉を聞いて首をかしげる。 …確かに、あの映像のようなことになったらすごく痛そうだし、言われてみればそれは怖いことかもしれない。 けれど]
…でも、それより、うれしかったから。 …私は今まで、色々「なんでだろう」って考えてた。 でも、ホリーがその答えだってわかったから。 今までの私はホリーのためにあったって…答えのない中で生きてきたんじゃないってわかったから。 だから私は、『答え』の為にこれからも在りたい。
[そう答えたクロの目は、まっすぐで純粋なものだった]
(125) 2011/10/04(Tue) 00時半頃
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それにここから脱出することを考えたら、 人数を減らすのに、身近な存在と遠い存在とどちらを選ぶか。
クローンっていうのは、 もっと無垢な存在だと勝手に思っていたよ。
[自嘲の笑みを滲ませていれば、彼女から返る、 思いの外力強い宣言に瞬いて、ちらりとクロを見た。
危険が高いのは、オリジナルである水無月の方だというのに、 彼女にとってはそれでもクローンの方が、庇護対象らしい。 クロはそれに何を思いどう答えるのだろう]
(126) 2011/10/04(Tue) 00時半頃
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>>121
[ニックがネクとネクのオリジナルの遺体から、何かを探っている。 そして、食料を赤毛に渡して去ったのを見て、苦笑いを零した。]
――……ニックは本当に優しいね。
[そう告げると、彼はこちらに笑んだ。]
(127) 2011/10/04(Tue) 00時半頃
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