270 食人村忌譚
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[血抜きはまだ途中だっただろうか>>97 どろりと落ちる液体と固体の間の様な 血液を人差し指で摘まむように掬い取ると べろりと舌の上に塗り付けた]
うーん。 子供がいるといないとで、血の味が違うかと 思ったが、判らないな。
[毒見と言う意味ではないが、普段と違う弔い肉だ。 味の違いは確認したいという研究者のようなもの。
血の味が判れば興味を無くしたように、 さて手足を落とそうと四肢を伸ばして 持ってきた斧を勢いよく振り下ろそうとして]
(123) 2017/11/28(Tue) 01時頃
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そう言えば櫻子ちゃんは綺麗なもんだが。 愛理ちゃんは可哀想な姿だったな。
もしかして解体しようとして。 力が足りなかったのかもなぁ。
[ダンッ!と斧を振り下ろしながら 形になった可能性も零したが。
それを聞く者はいただろうか**]
(124) 2017/11/28(Tue) 01時頃
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―― 囲炉裏端:すきまにて ――
[>>99それは、やはり小さいままだった。 さやに納まったままの短刀、 見かけから変化があるでもない。 鬼の手にあってなお小柄にあった。
男はそれを受け取って、受け取った一瞬、 重みを初めて知るよう持ち直した。 視線だけを上へ、確認を取るように鬼へ流し、鞘を抜く]
―― ――……
(125) 2017/11/28(Tue) 01時頃
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[囲炉裏の炎をすいこみ跳ね返し 人の血を知らない短刀はてらてらとさく。 表面をうつろう貌はかすかに感嘆を乗せた息を吐いた。
零れたそれさえも切れ落ちるほどに、切っ先のするどい。]
…… …… 魅入るを知るは ほんとうに久しい
[これが本当に人を殺すを知らない男の生み出すものかは、 男の知るところにない。 だから、「これはきっと切れるだろうよ」と 切り裂くものを、切り落としてほしいものを、 思い、男は口にした。 振るう意思を、あるいは振るわれる時を、その両刃に見出すように。]
(126) 2017/11/28(Tue) 01時頃
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―― 囲炉裏端: ――
[男の袂には、そうして短刀があった。 >>115錠へ白湯を渡し、 心鎮めの薬湯は多めに急須の中で葉を揺らす。 痛み止めとして含む薬があるなら、 合わせて薬湯を飲むのは悪かろう。
ひとまずは一人分の湯飲み。暖かなそれへ口をつけ*]
(127) 2017/11/28(Tue) 01時半頃
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発明家 源蔵は、メモを貼った。
2017/11/28(Tue) 01時半頃
巫女 ゆりは、メモを貼った。
2017/11/28(Tue) 05時頃
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―前夜/見回りの初めに―
[月光煌めく夜>>9の下、2人の若者に向けて頷いた]
ええ 一通り村を巡りましょう>>108 何事もなければ、もう一巡 もう一巡と
神の御社の元>>13は、何事もないと思いますが、 念のため、そちらも順繰りと
[そう言って、人っ子一人いないであろう静かな村中を、 月明かりを頼りに歩き出したのだった*]
(128) 2017/11/28(Tue) 12時頃
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―前夜/見回りの道中―
[3人での周回を初めてどのくらい経った頃か 江津子は2人より少し遅れて、最後尾を歩いていた やはり、若いリツや進とは、体力の違いがあったのだろう 2人が振り返れば江津子がいる位置で、 離されぬよう、ついていく どのくらい来たのかと、ふと後ろを振り返り]
あれは…………
[遠く離れた家屋の中に、誰かが入って行くのが見えた いや…………見えたように、思えた 位置的には、愛理が暮らしていた家>>18だ 見えた気がしたのは、一瞬だけ 自分でも気のせいかもしれないと思えるほどの、 ほんの小さな間ではあったけれど]
(129) 2017/11/28(Tue) 12時頃
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…………容さん?
[不思議と、それが彼女に思えた いや、そんなはずはない 話を聞く>>165限り、恐ろしい体験に巻き込まれたのだ 今さらその現場に戻るなんて……
気にはなった だから、確認しようとの思いも芽生えた 踵を返し、愛理の家の中を確認し――――
1人であれば、おそらくそうしていたことだろう けれど、今は先行く2人に離されぬよう、 ただ、その後ろを追っていく そもそも、人が見えた気がするのも、 目の迷いかもしれないのだから
だから、リツと進にも、 このことをあえて伝えることはなかった 小さな引っかかりだけが、胸にしこりとして残っていた*]
(130) 2017/11/28(Tue) 12時頃
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―前夜/夜明け前―
空振りにはなりましたが、何も起こらず、なによりです
[進>>44とリツ>>109にそう返しながら、 下手人にかかる会話にも頷く リツの言うとおり、素直に名乗り出てくれるなら、 少なくとも、1つの解決にはなるのかもしれない]
そうであれば、禁忌は破られたとはいえ、 いつもの平穏な日々に戻れるんですけどね
[願いはすれど、線の薄く感じる可能性に苦笑を浮かべ、 けれど、自身に投げかけられていた言葉を思い出して、 微笑みを緩めて、呟いた]
(131) 2017/11/28(Tue) 12時頃
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今日、石動さんが、仰ったんです 禁忌が侵され、愛理さんが討たれたことが、 因習が壊れていく予兆に思えるのだと>>2:253
[動揺を乗り越えて、自分を見返してきた彼を思う 見ていた先は江津子であったが、 その視線の先には、予兆の奥に宿る何かも 映っていたりはしたのだろうか]
もし、壊れ、失ってしまったのだとしたら、 村に生きる者たちは、何を頼りに、 この先を歩んでいけばいいのでしょうか……
[もっとも、これはしょせん、仮定の話 呟く声も、独り言のようなものになっていたのかもしれない]
(132) 2017/11/28(Tue) 12時頃
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[そして、疲労のたまった様子の進から告げれるのは、 見回りからの辞退の言葉>>45 別の手段を探るという彼を引き留めることは決してない]
今宵はお付き合いいただき、ありがとうございました ご立派なお考えだと思います 進さんのとられる道に、光明がありますよう けれど、決してご無理はなさらないでくださいね
[容に告げたとき>>2:251と同様に、 その身を案じながら、礼を送った 続いて、欠伸をかみ殺しながら、江津子次第というリツに]
私は、明日も続けてまいりたいと思います
[もともと自分が提案したこと、 この意思は、きっぱりと彼らに伝えた]
(133) 2017/11/28(Tue) 12時頃
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ただ、もう少し視界を広く持ちたいように感じました もし、リツさんも哨戒いただけるなら、 明日は、それぞれ逆方面を回りませんか
[各人が逆の方向にぐるりと回っていくならば、 半周おきに出会うことになるだろう 互いの位置さえ、おおよそに把握できるのならば、 何かあった時に駆けつけるにも、大体の見当はつくはずだ]
少し、心細くはありますけどね
[1人であるならば、互いに身軽にもなるだろう 愛理に家での人影のように、些細なものでも確認できるのかもしれない もっとも、1人であるということは、 我が身を危険にさらす可能性も、高まるということなのだが
リツは、次の夜はどうするのだろうか 来てくれた礼を述べてその日は別れたかもしれないが、 たとえ1人となったとしても、見回りは続けるつもりだ いや、少なくともこのときはまだ、続けるつもりでいたのだった*]
(134) 2017/11/28(Tue) 12時頃
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[手を洗う。冷たい水と、自分の手を眺めながら 一人、考えていた。
やがて、口元を引き結んだ私は、 とある場所へ向かった。 それは、この場の裁定者。巫女である、妹の元。]
(135) 2017/11/28(Tue) 12時半頃
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ゆり……様。 お話があります。
[こうやって言葉を交わすのは何時ぶりだろう。 彼女が一人になるのを、 周囲の人影を見計らってから、私は頭を垂れる。
同じ母から生まれたとはいえ、今の彼女と私は 巫女と一介の村人でしかない。 少なくとも、私はそう思っている。]
(136) 2017/11/28(Tue) 12時半頃
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下手人と思しき者を見つけました。 ……ですから、本日の儀式は、 私に任せて頂けませんでしょうか。
[姉妹揃って、幼い頃から親しかった相手だ。 彼女に任せるには荷が重すぎる。 それは、姉としての矜恃のようなもの。
それに、巫女様さえ居れば、 儀式を行った相手の真の姿が分かるらしい。 少なくとも、言葉を交わした石動は、 私の言葉を――江津子おばさんの無実を 信じてくれるだろう。]
(137) 2017/11/28(Tue) 12時半頃
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不躾なのは承知です。 もし、違っていたのであれば、 相応の罰を受ける覚悟はあります。
……ですから、どうか。
[彼女はどんな顔をしていたろう。 まくし立てた私は、更に腰を曲げ、返事を待つ。 彼女の顔を――巫女の顔を、見ることが出来ない。**]
(138) 2017/11/28(Tue) 12時半頃
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PPP イルマは、メモを貼った。
2017/11/28(Tue) 12時半頃
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―翌朝/宴間―
[夜通しの巡回で疲弊した体に、 ゆりの言葉>>16>>17が、淡々と突き刺さる 伏し目がちにその言葉を受けながら、 視線は櫻子の遺体へと、注がれている 手にしていたものをぎゅっと握りしめ、呟いた]
そうですね 弔わなければなりませんね
[掴まれているものは、櫻子が常纏っていた衣 昨日の夕方頃だったろうか>>2:270、 脱ぎ置かれていたそれを拾い、苦笑したものだった 当人は見当たらなかったから、 きっと、遊びにでも出たのだろうと]
(139) 2017/11/28(Tue) 14時頃
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迷子になってしまわれたら、大変ですものね
[日も暮れかかってはいたけれど、 その場で洗濯>>1:175にとりかかった 乾いた血の跡>>1:170も、染みついていた汚れも 削ぎ落とすにはえらく難儀したものだった 幾度か水を汲替えながら、ようやく小ざっぱりとしたそれを、 自室と定めた部屋で一夜干し、返そうともって来た矢先 返す相手は、朝冷えに凍えた衣よりも、 すでに冷たくなっていた]
その前に、少しだけよろしいでしょうか
[弔いを>>26と告げるゆりに断りを入れて、 遺体の傍へと屈みこんだ]
(140) 2017/11/28(Tue) 14時頃
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櫻子さんも、お腹のややこも凍えぬよう、 こちらを、お召しいただきたく
[運ばれていく>>30前に、手にした着物を、纏わせる 肉体をそのまま埋葬しないこの村で、死装束など無意味なこと 調理に入れば、すぐにはぎ落されるものではあるけれど 確かに交わした言葉の契>>1:173を、 果たすことくらいは許されるだろう]
冷たいですか くすぐったかったら、ごめんなさいね
[たった2日前のこと>>1:236>>1:237>>1:242>>1:243 神社への道中に、交わされたやり取りを思い出す 慣れ親しんだ、死の肌触り たとえ因習に従い転生を果たしたとしても、 自分の知る櫻子はもう、 卵を飲むことも、分らぬことを悩むことも、 残された者の瞼の裏でしか、できぬのだろうと瞑目した*]
(141) 2017/11/28(Tue) 14時頃
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−村路地− [さて、志乃の反応はどうだったろう。 ゆりへの疑念が生まれたなら、彼女も人間だったのだと喜び勇んであの人へ知らせに向かおう。
ススムは良くも悪くも素直な青年だった。 教えを純粋に受け止めて学んだ結果が今の自分だ。 人間は考え、向上していく生き物である。 停滞したこの村の村人は、全て家畜と大差ない]
家畜のくせに 人間のすることに文句をつけようなんて生意気 なんだよ。 実の姉すら追い出してしまう人非人 死んでしまえ。
[ゆりにも、自責にかられるような言葉をかけておいたから 上手く行けば家畜同士で下らない儀式とやらを進めてくれるかもしれない。 ススムには未だすべき事が出来ていた。 この村に残る人間が他にもいるのなら その人々を群れから救い出さなくては]
(142) 2017/11/28(Tue) 14時半頃
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[弔いの場に戻り、櫻子の肉を食べておく事も忘れてはいけない。 大事な聴き手だった。 他愛のない話ばかりだったが、流さずに聞いていてくれた。 例え意味は分かっておらずとも。
そんな彼女と過ごした時間を、弔う心はススムにもあった。 人肉は不味いけれど、 それ以外に弔い方法を知らぬ故に せめて最後に選ぶ事で内臓以外を口に出来たら良いと 来た道を引き返していく]
(143) 2017/11/28(Tue) 14時半頃
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―集会所―
申し訳ございません いささか体調が優れないもので ご厚意に甘えさせていただきます
[ミナカタ>>43の言を頼り、自身は軽作業へと徹する 竈(かまど)に種火を起こし、焼きへと備える 用意のいい手腕で水差しなどを配備>>81しながら、 櫻子の腿から肩までを貫ける長柄の金棒を探し出し、 ひっくり返した際、腹から中身があふれぬよう止める、 金串を幾つか用意する
夜通しの巡回により、体調が優れないのは事実であったが 櫻子の死に思うこともあり、 志乃の言葉>>58>>61>>77のいくつかが、 それに追い打ちをかけているように感じた]
(144) 2017/11/28(Tue) 14時半頃
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……なるほど では、恐い女にも温もりを求むる殿方は、 恐れを知らぬたけき武士(もののふ)か、 はてまた、よほどの阿呆であらせるか
[男衆>>78>>94>>101が振り返るなら、 その場にいたかもしれぬ江津子は、 あちらこちらと行き交いながらも準備を進める やがて、ミナカタがゆりの問いかける>>110のを見れば 手間とならぬよう、自身も加えて、問いを重ねた]
ゆり様 私も、伺いたく存じます 次の『儀式』の執り行いは、 いつになるのか、どなたなのか 御神託あるならば、賜りたく
[これは、彼女が容と話す>>136>>137>>138、 前か後かは分らないけれど どんな答えを受けたとしても、大人しく受け止めたことだろう*]
(145) 2017/11/28(Tue) 14時半頃
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―櫻子の弔いに―
[櫻子の調理に、とりかかる 石動により血抜きされ>>97、赤子とともに腑分けされ>>98 ミナカタ>>124、丞も>>94だろうか 男の手により、四肢が切り落とされていく 耳にした『解体』の言葉に、やや眉根を寄せた]
食すためでしたら、手先足先などを切り取って、 持ち帰るのが筋ではありますからね…… そもそも、愛理さんの頭は断たれておりましたし
[食べるためならば、そうしているはず 仮に持ち去られた物があるならば、 裂かれた下腹部からの臓物を一部程度のものか]
(146) 2017/11/28(Tue) 15時半頃
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ですが、なぜそんなことを……
[ミナカタに向けた言葉というより、 心に浮かんだ疑問を自身に問うた繰言だったのかもしれない ただ、何かが胸に引っかかった 解体、自身にとって馴染みすぎたそれについて、 何か別の方面から、受け取った事柄はなかっただろうか]
お野菜を、詰めさせていただきます
[その疑問が結実するかはともかくとして、 今は、弔いを進めることを優先した 裂けられた櫻子の腹に、刻まれた野菜>>89を詰めていく 人参に白菜、蓮根(れんこん)などは、畑で採れたものだろうか 山で採取されただろう、椎茸も混ぜ]
(147) 2017/11/28(Tue) 15時半頃
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ややこも、お戻しいたしますね
[石動が分けた子宮から、まだ小さな赤子を取り出し、 かわりに野菜でできた胎内に、そっと詰めた やや迷った末、薄切りの南瓜を覆うように敷き詰めて 溢れぬよう、腹を金串で留めていく]
よろしければ、どなたかお手伝いを
[髪を剃りおとし、体の毛も除いておくと、 切り落とされた両の足の断面から、 左右、2本の金棒を突き刺した 肩まで、貫通するように 竈(かまど)の上に、櫻子を運んで行く ここまでの工程では、さすがに誰かの力を借りざるを得なかっただろうが]
(148) 2017/11/28(Tue) 15時半頃
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[竈の火が櫻子をあぶる 肉の焼ける匂いがあたりに漂う しっかりと火が通っているか確かめながら、 時折、ひっくり返し、また返し――――
さすがに、人を一人丸焼き>>26にするには、 それなりの時間がかかっただろう 焼きあがり、大皿に移して金棒を抜いたならば 櫻子の弔いの準備も、整っただろうと思う]
少し、お野菜の甘みが 強く出すぎているかもしれませんが
[腹の金串を抜いていく 開かれた腹からは、 じわりと汁をあふれさす野菜と、赤子の姿が映る]
櫻子さんらしいかな、とも思います
[必要があれば、臨む部位を切り分けて、 昨日のように皆のもとへと配りに行ったことだろう**]
(149) 2017/11/28(Tue) 15時半頃
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エツコは、『望む』>>149部位を切り分けていく**
2017/11/28(Tue) 15時半頃
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[ミナカタの言葉>>110に一瞬だけ、喉を詰まらせる。 しかしそれも一瞬のこと。 すぐに巫女としての仮面を被ると、 ミナカタに向き直るだろう]
お告げなど、あるわけもありません。 私の行為そのものが、神の代行なのですから。
[口には薄らと笑みを浮かべて。 褥で身体を重ねるときのしおらしい「ゆり」は、 ここにはいない。 私は巫女であらねばならないのだから。
そうして立ち去るミナカタの背中を見つめ、 小さく私はため息をつくのだった]
(150) 2017/11/28(Tue) 17時半頃
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母さん、私はまだ巫女として未熟なのでしょうか。
[自分の胸に手を当て、私とひとつになった母に訊ねた。 先程耳元で囁かれた、進の鋭い言葉>>86が脳裏に蘇る。
――――真に巫女様であるのかを証明して欲しい。
巫女への求心力が揺らぐのを感じた。 私にできるのは、ただ生前の母のように 巫女としての立ち居振る舞いを貫くことのみ]
(151) 2017/11/28(Tue) 17時半頃
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……母さん。
[大丈夫。そっと自分の肩を抱きしめる。 母の血肉を食らった時点で、母の魂は私に宿ったのだ。
巫女に疑念を持つものは、 すなわち村のしきたりに疑問を持つことと同意。
恐れることなど何もないのだ、と*]
(152) 2017/11/28(Tue) 17時半頃
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