25 花祭 ― 夢と現の狭間で ―
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―自室― [宴用にときていた赤錆色の着物から、何時もの白いシャツと黒のズボンへと着替えている。ただ、その上に羽織っていた羽織は今は無い]
……やっぱこっちの方が動きやすい。
(723) 2010/08/06(Fri) 21時頃
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寂しい
……この身が咲く前に
冬の名残が
未だ、強く根づいているのか
人を嫌う癖に
人に歎いて欲しいと思うのは。
[遠く視線映せば
冬の望む遠い峰と
表の情を望んだ坊主の姿
幾人か思い浮かぶのに
随分、欲を張ったと自嘲混ぜた]
あれの亡き主は、喰われたらしい。
酷く慕っていたのであれば、それは酷く憎かろうよ。
…お前にとっては、病なのだな。これは。
[それはぼんやりとした感想だった。
狼憑きを病と呼ぶ。
それは世の中でも同じことだが]
…あまり目立たないようにすることだな。
"ロビン"が振舞っていたように行動することも大事だろう。
目を欺くと言う意味では、だが。
見透かされると思うから怖いのだよ。
己の目は相手を黙する武器の一つ。
目は口ほどに物を語ると言うだろう。
上手く使えば有効に事が運ぶ。
人は、嘘をつくほど視線が泳ぐからな。
懼れは獣を弱くする。
自分の行動に迷いが出れば、それは隙になる。
…命獲りになるぞ。
[小さく息を吐いた]
嗚呼、其れは憎かろう。
何を今更
私の存在そのものが、ロビンにとっては病魔
[小さく哂う]
ロビンなら
先ず、花主を持たぬ
人に近づきもせず
目は口ほどにものを言うが
己の内を知られるのも、おそろしいと
あれは口先で総てを拒絶していた
……難しい。
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……さて、
[夜光を探しにいくか、それともこのまま部屋で待つべきか。]
……うーん。入れ違いになるのはあれだけど……
[気になる者を探しておくべきか。]
……うん。そうしよう。
[立ち上がり、誰と話をしようと部屋を出る]
(726) 2010/08/06(Fri) 21時半頃
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あれと話していると、我々をどれほど憎いと
思っているかが良く解る。
なかなか興味深い。
…病魔、ね。
[やはりそれは病であるらしい。
生まれてこのかた狼であることが
当然の生き方であった自分には、解らない感覚だった]
随分気難しい花だったのだな、お前は。
…それでは急に変れば怪しまれて当然というもの。
…。
理解しているなら、管理するんだな。
お前が斃れたとしても私は手は出さんぞ。
霞はどうかは知らんが…あれも己の欲に忠実。
お前を助ける気になるかどうか。
[自戒しろ、とばかりに告げて念をおした]
……本当に。
ロビンをそうさせたのは、私の才
技術だけの蕾が
時折混じる病で色を為し
噂が噂を呼んで
押し潰されてしまったから。
変わった理由は作ったが
主が出来たと謂うだけでは、納得できぬ者も多いだろう
己の始末は己でつける。
……構うことは無い
私とて
簡単に逝く心算も無い
…成程。
[押しつぶされる。
その間隔は己にはわからねど、言わんとする事は理解できた。
重圧、重責、過度の期待。
それらに押しつぶされて]
納得できぬ者がいるなら、納得させてみればいいだろう。
その、技術とやらで。自信は、ないわけではあるまい?
さすらい人 ヤニクは、記者 イアンに話の続きを促した。
2010/08/06(Fri) 22時頃
さてに、
ロビンはお前が俺のこと、ちゃんと教えてくれれば、と云ってるぞ?
そして、どうも、ロビンとセシルは、一線超えたようだな。
[少し、深刻になる。]
ロビンがそうでなければよいがな。
人狼病の者の出生が
薄ら暗いものになること、
彼らは知っているのかねぇ。
[そう、それは病気なのだ。
それにかかり、生命を得たとして、それが無事に産み落とされる確率はそう高くない。
もし、誕生したとしても、それがまともであるかどうかはわからない。
そして、もし、まともであったとしても…。]
ああ、ロビンは随分
刷衛殿のことを疑っておりました、から
[そのことでしょうね、と刷衛の言葉に頷いて]
……そうですか……二人とも、只の人ならいいのですが
どちらかが獣で…孕ませる性の場合、
厄介ごとが増えますね
[聞こえた言葉に、こくり、と頷く]
……けれど、あの病は…いえ、それ故か
繁殖を欲する病
例え知っていても、種の本能に従い
孕み、孕ませようとする…
[それが、満月の晩に発症し、人殺しと化すとする。
そうしないためには、
その人物を存在しないことにするか、
それとも、存在しても害のない者にするか。]
――……
………どうか、されましたか……?
[普段はいらないことまで話す刷衛の沈黙に
通信機越し、緩く首をかしげた]
ああ、そうだな。
[男は頷いて、そして、考える。
なぜ、男が管理センターにいるのか。
答えはそう難しくない。
なぜなら、男は、そういう出生を持って生まれ、
そうならぬよう、虚勢(管理)されたものだからだ。]
うんにゃ。なんでもないさ。
[それでも、全くそういう欲がないわけではないが、
それは従来のものをかなり希釈して衝動だろう。
ゆえに、悩むこともあったが、
男は幸せなことに、己の天職を見つけ、今に至る。]
……なら、いいのですが……
[宴直前の連絡まで相棒の名さえ知らなかった青年は
当然相棒の出生と管理処理までは知らされていない。
……復讐と獣への嫌悪から事前に相棒を知って、
何らかの切欠でそれらを知ること内容にと言う
センター側の配慮だったのかどうか……
何も知らない青年はただ、言われた言葉に
不思議そうにしながらもそう返した]
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―大広間― [誰か居ないかと覗いた大広間] あれ、イアン? ……てっきり忙しくて駆け回っているかと思っていたけど。
……なあ、夜光見なかった?
(744) 2010/08/06(Fri) 22時半頃
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いや、俺の顔はあらためて、酷いよなぁって話だ。
[今回の相棒が徹底して人狼病を憎み、それゆえの教鞭な姿勢をすること、やはり知ってはいなかった。
チャールズのことは知ってはいたが、その花までは。
なぜ、この組み合わせをセンターが選んだかは知らぬ。
されど、男もわかっている。
虚勢、不妊という処置をとれるのは、本当に幼少時のみ。覚醒し、その行いをしてしまった者は、病気といえども罪だ。
その罰はたいていの場合、処刑となる。]
…先日も思ったのですが
随分顔、気にされますよね……
[突然顔の話しになって、ああ、誤魔化されたなと
感じながらも、言いたくないのならしょうがないと
顔を気にすることと、誤魔化されたこと
二つに溜息一つ]
……そちらの様子はどうでしょうか?
人手が必要なら向かいます
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そっか。 [辺りに誰も居ないか見回して。イアンの耳元でささやく] ……うん。あえなかったら、一日無駄にすることになるし。 そうしたほうがいいかもしれない。
……イアンは、気になった人――居た? [言い終われば少しはなれ] 刷衛さん。イアン以外にもセンターの人、居たんだ。 ……何かあったら。 [困ったような、怒ったような顔をして] ……イアンに何かあったらさ。……俺、やらないからね。 ……協力するのはイアンの頼みだから。 ……だから、生きてないと――やらないからね?
(749) 2010/08/06(Fri) 22時半頃
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ああ、顔か。
[とそのとき、すんごく深いため息をつかれた。
つかれたんで、ふと、考える。]
知ってるか?
管理センターのスタッフで、
たまにひでぇ顔の奴がいる。
いや、顔だけじゃなく、体格が異様に太っていたり、痩せていたり。
異常な鮫肌だったり、骨格が異様に太かったり。
だからといってそれが病気なわけではない。
ああ、あれだ。センター副長のギリアン
あいつも片目がないしな。
[そんなヒント。
そう、虚勢、不妊処理をさせたものはバランスが一時崩れる。
結果、決して美形とはいえない容姿や身体つき、衰弱した部分が出るものもいる。]
……?ええ、存じておりますが…
[むしろ、センターに所属しているからこそ
色んな顔があり、人がいるのを見ているからこそ
同じようにセンター所属の刷衛がきにすることに
首を傾げていたこともあり頷く]
それぞれの、個性、ですよね?
センターには……検査を含め足を運んでおりますので
ギリアン殿も良く存じ上げております。
ロミオ研究医殿も、あれで40代だとか伺っておりますし
[どうして突然そんなことを話しはじめたのか
見当もつかず、ぽかん、と声を返した]
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……それでも、駄目。
[困らせることを楽しむように、口元に笑みを浮かべて]
そっか、ロビン、か。 初日に、舞台のとこで騒いでた子、だね。
(761) 2010/08/06(Fri) 23時頃
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個性にしては、並ぶと、化け物展覧会だと思ったことはないか?
というか、俺は実はヨアヒムを殺すな、と言った。
それは、もしかすると、奴が孕んでいる可能性もみたからだ。
本人は罪を犯しているが、
もし、そこに繁殖の結果がでたとして、
その子は罪を持っていると思うか?
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