47 Gambit on board
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[一度向けられた視線を捉えたか、翠は一度緩やかに瞬いた
既に通信機と変わる魔石は手渡したのか、
己の一方――国紋章の裏側へと付けれる程小さなモノだ――へと意思を乗せる。]
先程、ハッセ師団長殿が俺の元へ報告を。
――書庫から、君の名残らしきものを“視た”と。
…彼女もそれが何か、掴み切れてはいないようでしたが。
[それ以上の事は、この場で口には出さない。
他に知りたければ、人目の少ない後にと。言葉裏に含めて。]
≪ いや、用は無い。
むしろ、用なんて無い。 ≫
思わず2回言った。
≪ 居ても、構わないんだけどね……
…………
イスカは、後から行く。 ≫
――……?
[二度も言うのに更に首を傾げるが]
…わかった。
別に敵にならないなら、興味なくて構わないけど。
何か気づいた事があったら教えて欲しい。
[あまり期待はしないで頼んでみた。]
[聞こえた"意思"。
もう一度、視線を向ける。
一瞬微かに目を細める事で、了解の意を示した。]
≪ 気づいたこと、か。 ≫
頓着なさそうなキリシマが、
人の気づかないような何かに気づくこともないだろう。
……と、キリシマ自身が思うのだからしょうもないけれど。
≪ うん。 ≫
とりあえず、肯定は返しておいた。
[緩く口にする声に。
湖水――……彼には薄灰にしか見えないのだろうが。
それは、ゆるりと向けられた。]
[咎めるでもなく、ただ、其方に視線を遣るだけ。]
[此方に乗るのならば、接触を待つと告げた。
……己の方からは、動くつもりは無かった。]
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そうですね。 いずれまた話し合いも始まるでしょうし……
[ヘクターの提案を聞いて頷く。 そして歩き出す――道行く人々からは恐らく、「関わってはならない種類」の二人組だと思われているのだろう――愚痴のような言葉を聞けば、その素直さにか、小さく笑って]
随分、緊張していますからね。 仕方のない事ですが。
[そんな事を言いながら、共に宮廷へと戻った。 与えられた部屋にて、手早く着替えをして]
(440) 2011/03/25(Fri) 01時頃
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[視線に気づき、鳶色が薄灰
……事実は違うのだがを見る。
視線は、あう。]
[けれど、何故、今グレイシアが此方を見た、のか。]
[警戒。謎。決断。彼には迷いはなかった、のだろうか?
…………副師団長に彼から借りた手袋を
洗濯依頼してもらうよう頼んだ。
………あれを持ち話を聞く。それを刹那に、考えた]
≪ ……誰も居なかったから、
目撃者もいないだろうしね。 ≫
ふと、“書庫”が“現場”になる前のことを、思い出していた。
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