43 朱隠し
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枯れとる。 [未だ若い彼らの様に。 祭だ何だと騒いだ記憶が、この老い耄れにもあったのだろうか。 自身でも、もう。憶えておらぬのだ。] [――――ただ。**]
(72) 2011/02/13(Sun) 05時頃
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[華月斎とはぐれ、どこへ行こうかと思案する]
とりあえず昼餉にするか
[屋台に行きおでんを買い簡単に昼餉を済ます]
さて、どこへ行きますか…
[当てもなく屋台を見て回り境内裏の人気のない場所で 一休みとばかりに*腰掛けた*]
(73) 2011/02/13(Sun) 06時半頃
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門下生 一平太は、メモを貼った。
2011/02/13(Sun) 06時半頃
門下生 一平太は、メモを貼った。
2011/02/13(Sun) 06時半頃
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─ 祭り会場 ─
[手紙を出しに行った帰り。昨日買った犬の面をどこかに忘れてきてしまった事を思い出す。 屋台が並ぶ辺りまで来ると、飴細工を舐めていた際に座っていた辺りの地面にお面が落ちているのを見つけ。 なんとか其れを拾うと、近くにあった横長の椅子に腰掛けてしばしの休憩。犬のお面を頭に付けたりしつつ。]
……あ、猫。
[屋台の食べ物の匂いにつられて来たのか、一匹の白い猫がトテトテ歩いている。 明之進は右手人差し指を差し出すと、チッチッチと音を出して猫を呼び寄せようと試みた。しかし。]
……食べ物が無ければ釣られぬか。
[つんとそっぽを向かれ、歩き去られてしまった。]
やっぱり、猫は好かんな。犬の方が良い。
[呼べば来てくれる動物が、良い。**]
(74) 2011/02/13(Sun) 09時半頃
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落胤 明之進は、メモを貼った。
2011/02/13(Sun) 10時頃
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―供物台前―
何が他力本願なんだい?
[男の呟きは概ね聞こえてきていた、意志は大凡理解しただろうがあえて問いかけながら。
しかし、アヤカシになったら人間より長い時を過ごさねばならない事を男は知っているのだろうか。 それとも贄として其処で終わると考えているのだろうか。
どちらにしても、安易に願いを叶えてしまうには…………まだ早い]
(75) 2011/02/13(Sun) 11時半頃
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いえいえ、俺一人ではとても運べなかったから人に手伝ってもらってね。 泊まっている宿もわからなかったから適当にしてしまったけれど大丈夫だったかな。 [自分より背の高い相手だという事で例え触れられたとしても人間ならば一人では無理だっただろう。
そも自ら運んだと言わねば嘘にはならない、良い人だと勘違いされたままな方が真実を知った時の反応に期待ができるかもしれない。 このアヤカシは、幼い子供より我が儘で身勝手ないきものなのだ。
緩く笑みを浮かべそう答えると藤の香りがふんわりと漂った**]
(76) 2011/02/13(Sun) 11時半頃
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……聞かれてしまったか。
[ばつが悪そうに眉根を寄せ、苦笑し]
しかし、貴方だったのはまだ幸いだ。
そうか……やはり貴方が運んでくれたか。 ともに運んでくれたというのは、貴方の友か? その者達にもあとで礼を言わねばな。
あぁ、そういえばまだ名乗ってもいなかった。 私は朧。 見矢・朧というものだ。 この村での祭りの噂を聞き、訪れた。
(77) 2011/02/13(Sun) 12時頃
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落胤 明之進は、メモを貼った。
2011/02/13(Sun) 12時頃
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[この男は好感が持てる。 いや、好感とも少し違う気がする。
そう感じたのは、あの夜、親切を受けた為だろうか……いや、もっと他の、何か……
それが何なのかはまだ分からず。 けれど]
……実は私は、つい先日まで、油問屋で奉公していたのだが……。 そこで、ひどく醜い行いをしてしまった。
……誰も知る者の居ないどこかの地で、自ら命を絶ってしまおうかとも考えたが……できなかった。 この世に在ることに、人であることに嫌気をさしておきながら、この体たらくだ。
……だからこの地の話を聞いた時、一も二もなく、足を向けた。
もしも、本当にアヤカシと出逢えたならと。 私を、何処かへ連れ去ってくれはしないかと……。
(78) 2011/02/13(Sun) 12時半頃
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[そこまで話したところで、俯き、片手で顔を覆い]
けれど本音を言ってしまえば……。 私は今、迷っている。
私の進もうとしている道は、後戻りのきかぬ道。 踏み出す勇気が、私には足りぬ。
……いっそ。
[何かを堪えているかのように、声が、肩が、小刻みに震え始める]
いっそ、無理にでも引きずり込んでくれぬものかと……。 つい、そんな愚かなことを考えてしまう………。
[もし近付いてよく見たならば、顔を覆う手指の合間に、僅かに滴が浮かんでいることに気付けるかもしれない]
(79) 2011/02/13(Sun) 12時半頃
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[りん、と鈴が鳴る。 猫を見、呟く男の後ろに突如生まれる気配。
アヤカシは狐の面の下で、嗤う空気だけを滲ませる]
猫は嫌いか? あれはあれで良いものだ。 誰にも靡かず媚びぬ姿は、俺らと似て小気味良い。
(80) 2011/02/13(Sun) 12時半頃
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[突如現れた気配と鈴の音。そして声をかけられて、肩をビクッと僅かに震わせて振り向いた。]
……あ、はい。
……そうですね、昔は俺もそう思っていましたが……。 今は、追うことが出来ぬので。気まぐれな猫は相性が悪いのです……。
[目を細めて、去っていった猫を見やる。]
(81) 2011/02/13(Sun) 13時頃
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……おかしな話だ。 漸く、しがらみから逃れられたというのに。
私はまた、囚われることを願っている。
[暫し沈黙し、幾分平常心を取り戻したところで、気取られぬよう袖口で涙を拭い、顔を上げ]
……ははっ。 何を話しているのだろうな、私は。
何故だろう、その藤の香の所為かもしれんな。
[笑って誤魔化す。 そういうことに、しておきたかった。
心の奥底に生まれた不可思議な感情の正体に、まだ、気付けぬが故に……**]
(82) 2011/02/13(Sun) 13時頃
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……俺ら?
[先程聞いた中で、少し違和感のあった台詞を呟く。]
(83) 2011/02/13(Sun) 13時頃
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[追う事が出来ぬと告げる男の手に持つ杖と、 そしてその欠けた足を見る]
そうか。 悪い事を聞いたな、すまぬ。
[狐の面はぺこり、と頭を下げる。 目を細めて見やる様が、痛々しくアヤカシの目にも映る。
ふと、明之進が被る犬の面に気づき]
おや、良いものを付けておるな。
[顔を晒す事の出来ぬアヤカシは、興味を惹かれた様に其の面へと視線を向けた]
(84) 2011/02/13(Sun) 13時頃
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[呟く聲には、ゆるり首を傾げて]
どうした?
[男の感じる違和感になど、 機微に疎いアヤカシは気づかない――否、気づけない]
(85) 2011/02/13(Sun) 13時頃
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[ぺこりと頭を下げて謝る狐面の男に対し、ゆっくり首を横に振る。]
別に、貴方が謝る事は無いですよ。
……あ、これですか。 昨日、近くの屋台で買い求めたのです。 もしかしたら山の神様は、このようなものを付けて人々の中に混じっておられるのかな、と思いまして……。
[自分で言いながら、まさに狐面で顔を隠している男が目の前にいるな…と思った。 思わずまじまじと狐の面を見つめてしまう。]
…………。
…あ、いえ。「俺ら」と仰ったので…。 猫に似ているのが、貴方だけではないのだな、と思っただけです。
[そう言うと、狐面から少し*視線を逸らした。*]
(86) 2011/02/13(Sun) 13時半頃
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落胤 明之進は、メモを貼った。
2011/02/13(Sun) 13時半頃
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ほう、そのような物が売られておるのか。
[後で覗いてみようと、弾む聲。 続く言葉には、ふむと小さく頷き]
思って、お主も山の神になりたくなったのか?
[狐の面の下から、心の裡を見透かす様に。 此方を見詰める相手を見やる]
(87) 2011/02/13(Sun) 13時半頃
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おお。沢山おるぞ。 犬になり切れず、猫のように心の侭に振る舞う物ばかりじゃ。
[くつくつと笑う声は、少しくぐもって聞こえるだろうか]
――…もしお前が猫の生を望むのなら。
[りん、と鈴が鳴る。 りん、りん――と、歩むたびに響く鈴の音が、二人の距離を縮めて行く]
(88) 2011/02/13(Sun) 13時半頃
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お前も、俺と共に来るか――?
[明之進が狐の面から視線を反らしたその一瞬に、 耳元でアヤカシは誘う。
惑わす様に甘く――]
(89) 2011/02/13(Sun) 13時半頃
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[だけど、それも一瞬の事。
りん、と。 もう一度鈴の音が響いた後には、 狐の面のアヤカシは、明之進の前から其の姿を霞と変える。
甘い囁きと、惑わす言葉だけを遺して――**]
(90) 2011/02/13(Sun) 13時半頃
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楽士 ウトは、メモを貼った。
2011/02/13(Sun) 13時半頃
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―祭り会場―
いらしゃーい。飴作るでー? ああ、虎やね?まかしときー。
[飴細工の屋台では、いつも通りの声が響く。 ただ、いつもと違うのは、店先で汚れた風車が、風がふく度にからからと回っていたこと**]
(91) 2011/02/13(Sun) 14時頃
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― 祭会場 ―
[するり、人の合間を縫って、其れが常の男は、共にいたはずの一平太とはぐれたと気付くのに遅れる]
……まあ。そうだな。
[そのうちに会えるだろうと思いながらも、 探そうかと冗談でも言った己の言葉を思い出せば、がし、と頭を掻いて]
……
[その姿を、ふうわり、と 祭を見渡す高い場所、藤の薫りが僅かにのこる屋根の上へと移らせた]
(92) 2011/02/13(Sun) 14時半頃
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[一平太の姿は、恐らく直ぐに見つける事ができただろう。 他にも、見知った誰かを見下ろす景色に見つけるか]
……ああ。
[すん、と鼻を鳴らす。 アヤカシの里で嗅いだ薫りに、一羽の蝶が溶け出で、翻る]
(93) 2011/02/13(Sun) 14時半頃
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手妻師 華月斎は、メモを貼った。
2011/02/13(Sun) 15時頃
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[――りん]
[どこかから、鈴の音が聞こえた気がして、思わず息を飲んだ。慣れていたはずなのに]
……っ痛!
[しかし、その鈴は普通の音とは違うように聞こえた。突然頭痛がして、作業の手が止まり、片手で頭を押さえる]
[『……定吉が、弟が』
『うちら、もう家族なくしたくないねん』
『アヤカシの里を覚えてたらまた、…いつか…』
『…忘れ…何か…方法……』
『我が儘かもしれ……でもお願……』
『柳……爺…ん』]
(94) 2011/02/13(Sun) 19時頃
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何、今の………
[頭の中で、奇妙な記憶が駆け抜けた、気がした。けれど、その正体はつかめず。しばし呆然と。だが]
!? しもた、失敗してもた!うわ、堪忍してな!すぐ新しいの作るから!
[客からの視線で、飴細工の途中だったのに気づく。飴は、熱いうちに形を変えなければならない。
しかし、作りかけの猫は、後ろ脚が一本のまま、冷えて固まってしまっていた。片足のない猫の飴を逆さまにして網の上に置き、慌ててやり直し始めた**]
(95) 2011/02/13(Sun) 19時頃
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――河原――
[里の外れに近い雪の積もった河原での雪合戦。 ひらり、ひらりと行き交う雪玉を避けては投げて。]
もう、降参か。
[夜になる前に家に帰れといわれる子もあって、 そろそろ祭りにと謂い始める子も出て来る。]
よし、境内まで競争だぞ。 春松とも遊びたいしな。
[早い刻に春松と石段で交わした言葉を思い出し、 祭の会場に行けば会えるだろうと考える。
その時には他に人がいたので聞けなかったけど、 春松の顔が曇ったように感じたのも気がかりで。
祭の場に向けて駆け出した。]
(96) 2011/02/13(Sun) 20時半頃
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餓鬼大将 勝丸は、メモを貼った。
2011/02/13(Sun) 20時半頃
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[境内の裏でぼんやりすることしばし]
さて、僕はどう動くべきかな。
[空を見上げた、刹那、華月斎を見たような気がした …一平太は苦笑した]
そんなわけない。
[なぜ華月斎を思い出すのか…恋する乙女でもあるまいにと思うと余計に可笑しくなる]
考え事ばかりしてはいかんな
[とにかく人のいるところで気を紛らそうか… そう思い屋台の方へ向かった]
(97) 2011/02/13(Sun) 21時頃
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懐刀 朧は、メモを貼った。
2011/02/13(Sun) 21時頃
門下生 一平太は、メモを貼った。
2011/02/13(Sun) 21時頃
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――境内――
[屋根に積もった白が淡く朱に染まり始めた頃。 行き交う人々をするりするりと交わしつつ、 石段を子供達と共に駆け上がる。]
オマエ達は屋台に行くのか?
オレは境内を一回りしてくるよ。 ああ、またな!
[子供達の幾人かは、 飴や面を求めて屋台へ行こうと謂う。
からり笑えば、屋台へと向かう子供達を見送った。]
(98) 2011/02/13(Sun) 21時半頃
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そういや――。
春松は兄が急に居なくなったと言っていたけど。
[子供達と別れた後、
アヤカシの里へと続く蝋燭の火が等間隔に並ぶ道を見て。
連れてゆかれたのなら
己が里を離れていた間の出来事だろう。
春松の兄を知る人はいるのだろう、か。]
聞いてみよう、か。
[早い時刻に見た春松の顔と何時かの顔が重なり。
の事をふと思い起こし。]
丁稚 春松は、メモを貼った。
2011/02/13(Sun) 22時頃
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― 境内 ―
[ 使いを終え、再び石段を上る。 当然の事ながら、そこに3人の姿はなく――……
知らず、首を巡らせて、溜息を吐いた。]
(99) 2011/02/13(Sun) 22時頃
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はぁ……
[ 吐く息が、白い。 上空は、昼間だというのに雲が多く、今にも雪が降りそうだ。 凍みた空気があかぎれに沁みる。]
にいさん……
[ アヤカシの里も、こんなに寒いのだろうか。 病弱だった兄。 知る者のいない土地で、凍えたりはしていないだろうか。]
(100) 2011/02/13(Sun) 22時頃
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