3 ビー玉坂〜卒業式の前に視るその場所は…
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あしもと、
注意。… …
[もういっかい、真似してくりかえした。]
セシルくんはだいじょうぶ、そうよね。
……フィリップくんはだいじょうぶ?
…… うる さ ッ
[同じ様に絡め取られている彼。]
み、見るな よ !?
[絶え絶え。恥ずかしさに頬に熱が篭もって来た。]
や
ぇ
[この恥ずかしさはなんだろう、そうかあれだ。
夢精して、翌朝下着を洗ってる所を 母親に 見られてしまったような、そんな、 やるせなさ。]
見ちゃだめ、って、ちょっ……
なにが…
ほんと、だいじょうぶ?
[扉手前でおろおろしてた]
待っ、
み、見るなとか
見ないとか
謂ってる場合か…!
[しみじみ だいじょうぶ?
と聞いてくる声が
いたたまれない。]
…… っは… …
だいじょ ぶ
[声は、小さい。色々な、意味で。少しだけ涙声だったかもしれない。]
なんだか すごく 苦しそうだけ ど…
[ 言いながら、微妙に 言葉に詰まっていたり ]
だめ
ほんとう
だめ。
きたらだめ
みないでくだ さ
[――フィリップの気持ちがよく分かった。]
ど、どうしたもの かし ら
あ、え?
マーゴさん?
[ ものすごく うろたえて いた ]
そこ
からでちゃ
だめ
あ、… マーゴット たち?
[スティーブンの、従妹の]
安全な、ところ、 にげ て
んッ
[少し、熱を帯びた声が、漏れた。]
うごか ない
で……
[それは、女教師に向けたものか意思なき意思を持つ、植物に向けたものか。]
や、え。
でも、マーゴさんを頼む、って。ドナルド君が…
ごめんなさい、そっちは見ないようにするから!
っ、み、見ないで
あ でも
嗚呼、… ――
おとこ なら
たすけに 、―― …っ
[いや どうだろう ]
『ンッ ……ふぁ あ、は は』
[闇が、嗤 う。]
『皆も、ほら』
『享楽 に身を 委 ねればいい』
『快楽 を、受 け容れたら いい』
『そうすれば 楽 になれる』
『そのほうが 楽 になれる』
[闇が 囁き 誘(いざな)う。]
…… ぅ ?
[虚ろな、意識が 小さな 声に向けられた。]
は、…
そ、れは
よか、…った……
[心底、と いったふうだった。]
二人とも、しっかり。そっち行くね。
だ、だいじょうぶ。あんまり見ないようにするか ら!
…… は。
[少しずつ、意識がはっきりとしてくる。]
だい じょうぶ、
だから…… 来ない で
[いたたまれない。]
ええと……。
じゃあ、中で 待ってる から!
だいじょうぶ、そんなに見てないし!
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