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ラプンツェルが子どもを孕んだと、知り、
魔女は怒り狂って、ラプンツェルを塔から追い出し
遠く遠くへとやりました。
青年はラプンツェルの行方が分からず、
絶望して塔から身を投げ
失明してしまいました。
それから暫しの時が経ち、
ラプンツェルは、双子の男女と一緒に暮らしていました。
青年は、ラプンツェルと再会し、
ラプンツェルの流した涙によって、
青年の目は奇跡的に再び光を取り戻しました。
そうして二人は、しあわせに、なりました。
めでたし、めでたし。
……とってつけたようなハッピーエンドね。
世界はそんな風に幸せに巡る筈が無いのに。
ラプンツェルが子を孕んで
青年が失明して
かなしいかなしいおしまいにすればいいのに。
貴女も、そう。
姿を消して、
互いの居場所も分からずに、
絶望して、
後悔して、
……世界の全てがハッピーエンドになるわけがないのだわ。
そうと分かっていても
無慈悲な世界に生きても、
それでも、
幸せを願うのが、人なのでしょうね。
此の物語を幸せに終わらせた、著者のように――。
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ええ。私も、ラルフも。 幸い、見つけたのが外だったからかしらね? すぐに逃げていっちゃいましたから。
[嘘はついていない。 ミッシェルにそういうと]
――大丈夫、よ。
[水を運ぶのを手伝う、というミッシェルに緩く首をふり、消火活動を見守る。 桶を放すのを見れば]
お疲れ様。
[と、小さく笑んで]
(474) 2010/07/05(Mon) 00時半頃
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[残響が掠める哄笑には、唯]
―――…。
[瞳に陰りを落とし、その眸を細めるだけ]
幸せな、終りは――
望んでも手に入れられないわ。
それを望んでも、得られるのはほんの一握りの人だけ。
多くの人にとっては、それは儚い願い。
いいえ、一握りの人にとっても、他の人からみれば幸せなだけで――。
本当は幸せではないのかもしれない、わね。
でも、縋ってしまう。
最期だから、特に――。
幸せな終りを……。
幸せなんてものは
憧れる為に在るのかしら。
[ぱちり、と、瞬きをした]
縋ってしまう、か。
そうね。
……そう。
なんだかんだ、言っても、
それを望んでしまうのね――
|
ええ、大丈夫よ?
[蒸すような暑さや、何かの焼けたにおいはむせ返るようにあったが、ただ、見守るだけだったからか、別段なんともなさそうで]
ん、我慢は…してないわ? 中? 入れるの…?崩れない?
[ミッシェルの言葉には、そう、首を傾げ… もう一度、家だったものを見る]
――どう、なのかしら。
(480) 2010/07/05(Mon) 01時頃
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