64 色取月の神隠し
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そうだね、食べるとすりゃ、あんたしかいないか。
旨そうにゃ見えないけどねえ……
[はぁい、と答えた明之進に苦笑して]
ま、あやかしもいろいろさ。
あとであたしんとこへ来りゃ、分けてあげられるよ。
無茶なんかしてへんよぅ?
芙蓉さんも急がんでええからね。
ゆっくりしてってよ。
はよぅ連れて行きたいお友達探すんが大事やからねぇ。
明君もやよぅ。元の姿で捕まらんようにねぇ。
一平太さんとは仲良うしてますのん?
他にええお友達できましたん?
[自分の身を案じてくれる仲間を余所に、その仲間の心配をする箏の音が暫くの間響いていた]**
うぅん? 沙耶と仲良ぅなったん?
ええ子やろ? 右も左もわからんうちを
最初に町案内してくれたんよぅ?
お月見にも連れて行ってくれたんよ。
うちのこと話してくれたんやね。
芙蓉さん優しいお狐さんやなぁ。
おおきにな。
あとで白粉 貰いにいくね
[ちょっと嬉しそうに囁いて]
志乃も無茶したら駄目だよ
箏の糸切れちゃう
一平太は仲良しだよ。
ちかくにいるかなあ……今日まだ見てないんだ。
お友達、になったみたいだよ。
――可愛い子だよねえ。
[柔らかく呟く声は、僅かに、昏い]
ううん、何だか変にぼかそうとして、失敗してさ……
会ったときに泣かれちまったら、ごめんよ。
[優しい、と言われれば、困ったように]
――じんえもんを見送ってから、さやのところに行けるといいんだけど、ね。
[一本杉の下、志乃の傍らに佇んで。しばし、時を待つ**]
―回想:森でまどろみながら―
は?藤に……明まで?
入れ食いじゃねえか…「先生」の家、完全に“開かれた”なぁ。
[何だかなあ、そういうものを引き寄せやすい体質なんだろうか、などとその時は感想を抱いていたが。本当にあやかしと近いものであるのを知るのは、もう少し後のこと。]
しおらしい…?はあ。
奴も男か……
[ぼそり。]
いいって、齢なんて関係ねえよ。
力がより強い奴が、他の奴を守ればいいんだし。
……ああ、そうだな。
武士は、嗜みとして龍笛を好んでた…な。
龍笛は男、筝は女が扱うのが普通だから…
志乃さんは女らしい気を貰ってたんじゃねえの。
だから、やんちゃでたくましい俺が、守る側で問題ないさ。
[少しだけ複雑な色が混ざったけれど、それを誤魔化すように笑う声を残した**]
明ぃ?
とっつかまりそうになったとかさっき聞こえたが、大丈夫か?
神社にいるけどいないって、何だ?
[ふと気になって、囁きを飛ばす]
大丈夫、捕まってないよ。
逃げられた。
[得意げに逃げ切った武勇伝を語って]
神社ね、やっぱりいたよ。
すごくおっきい。
間違ってなかったよ、いたんだ。
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はい、凄く綺麗ですし…え?その簪が…?
[>>153 小首を傾げるが、明之進の言葉にたまこ同様そちらを見て]
雷門様が、いない…?
[言葉の意味を反芻している間に>>155たまこの簪がひらりと飛んで人の姿を形作れば口をぽかんと開けて]
っ!? えっ、え、え・・・・ な、なんですか?え??
あ、「あたしたち」って…あ、あなたは…
あやかし、なのですか?
(172) 2011/09/16(Fri) 02時半頃
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[目を瞬かせる。明之進を見下ろすあやかしの言葉には明之進のことも驚いたように見つめるが、>>162>>163 顛末を話されれば、信じられないという面持ちのままとりあえずは理解して]
そんな、ことが…信じられません…。 やっぱり、いるのですね。あの方も…本当に…。
[たまこの言葉には少し逡巡する]
はっきり、わかれば安心……。
[逡巡する。言ったほうがいいのだろうか、本当に明之進が人ならば問題はない。でも、もし違ったら…。ぎゅ、と手鏡を隠した胸元で手を握った]
(173) 2011/09/16(Fri) 02時半頃
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うん、逃げ切ったか、偉いなぁ。
…おっきい、何?
よくわからんから、俺もそっちに行こう。
ああ、危険そうなら俺を待たずに逃げろよ。
[明之進にそちらへと向かう旨を告げた]
おっきいよ。
上から見てるんだ。
お腹から買えっていわれた。
[事実をそのまま伝えた。嘘なんてついてない。勘違いはしてるだろうが。]
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一平太、様…。
[声に驚いてびくりと体を揺らすが、その姿を認めれば、ほっと息を付く。それは鏡で確かめた、人だと知っている唯一の人物だったから。]
(174) 2011/09/16(Fri) 02時半頃
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辰次様――……、
[>>175一平太の姿に安堵したのも束の間、辰次が姿を現すのを見れば身を強張らせた]
……、
[いつもの微笑を作ることが出来ず、辰次の顔を、不安げな表情でじっと見つめた。]
(177) 2011/09/16(Fri) 02時半頃
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あ、いえ、その、え、っと…
[きょとんとした表情の辰次をみて、ぐるぐると思考は回る。どうしよう。あやかしには、とても見えないのに。でも鏡は確かに…
>>179辰次の言葉を聞けば、すい、と近づいて、肩についていた葉を一枚、ちょん、とつまみあげる]
…葉っぱ、ついてますよ。
[にこりと微笑んだ後、神妙な面持ちになって]
…お話、したいことがあるのです。 日が暮れたら、またここに来ていただけませんか…?
[辰次にしか聞こえない小さな声で囁くと、辰次の目をじっと見つめた]
(183) 2011/09/16(Fri) 03時頃
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巫女 ゆりは、メモを貼った。
2011/09/16(Fri) 03時頃
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[>>181明之進の言葉にはぱっと明るくなって]
いえ、辰次様の肩に葉が付いてたので、おかしくて。おなかは、大丈夫です。ありがとうございます。
[笑顔を向けたあと、再び会話に混ざるだろう**]
(187) 2011/09/16(Fri) 03時半頃
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夕ちゃんが、あやかし…。気配が消えた、とはどういうことなのでしょう…この村から、いなくなってしまったということ…?
[>>186 たまこの言葉を真剣な表情で聞く。昨日の夕顔とのやり取りを思い出しながら]
昨日、夕ちゃんとお話したのです。その時に…夕ちゃんは、神様はいる、と言っていました…神様だけでなく、雷門さまも、他のいろいろなものも。
夕ちゃんがあやかしなら…自分たちのことを少しだけ、教えてくれようとしたのでしょうか……。
…たまこ様。大丈夫です、私は、信じますから。
[不安げに見回すたまこに、微笑んで頷いた**]
(190) 2011/09/16(Fri) 03時半頃
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巫女 ゆりは、メモを貼った。
2011/09/16(Fri) 03時半頃
――半妖なぁ。
たまぁに、いるよな。
[たとえば、狐や鶴。雪女。昔話でもよく語られている]
色気がない、というのは藤に同意だが、いいんじゃねえの。
志乃さん、無理はしないようにな。
[男なので、藤之助の言い分()はよくわかる。
心の底から同意できる。]
今から送るのは「先生」でいいとして…
面倒なのがいるみたいだぞ。
「たまこ」っていう姉さんが、俺らや人が消えた気配がわかるらしい。夕顔の正体をあやかしだってあてやがった。朝顔が隠れたのも気づいている。
[仲間たちに飛ばす声は、いつもよりも真面目な調子で。]
…ゆりさんや一平太も、信じそうだ。
たまこさん、簪の九十九神を連れてんだ。
彼女らの前に、その九十九が姿を現していた。
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