64 色取月の神隠し
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[芙蓉に、そして箏の女にも
続けざまに雉の礼を言われれば]
……確かに世の中ってェのは
思ったよりも狭いのかも知れないね。
[意外な繋がりを知って、くつくつ笑った*]
普段、今みたいに自分で自分
持って歩くようなことしませんからねぇ。
なまじ付喪になるくらいの箏やから
神様の奉納やらで、雅曲を弾かれるやろ?
せやから縁が深いんよ。
むしろここみたいなお祭りの方が
うちは新鮮やなぁ。
沙耶も…ああヒトの娘な。
ええ子なんよ。
連れて行ってくれる言うてたから
楽しみにしてるんよ。
藤之助――
[黒烟を纏う男の名を聞けば、渋い顔になった]
なんとかのすけだの、なんとかえもんだのは、覚えにくいんだよ。
藤でいいかい。いやなら雉。
夕顔……そうだね、花の名ってのは、綺麗なもんさ。
自分の名前も、気に入ってるよ。
藤、あんたはさあ、人間に――
――誰が何をしに来たか、何したいのか、邪魔はしないつもりだけどさ。
今は、雷門に目をつけられるような真似、しちゃだめだよ。
おとなしく、人の祭りを楽しんでるのが一番さ。
今は、まだ、ね。
[藤之助だけではなく、囁きの届く皆へ釘を刺し。
社に宿る神の気を、そうっと窺った*]
たまこは、日向いたずらぽく笑いかけて、手を引いた。
2011/09/14(Wed) 00時半頃
おまつり、賑やか。
[響きあう、いくつもの気配。
まつりの喧騒に紛れる、あやかしどもの気配]
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>>128
すごい人だから、気をつけて。
[地面に字を書きながらは歩けないので、そっと日向の手を引いて歩いた 愉しげな辺りの雰囲気に釣られるようにきょろきょろとしながら]
[志乃の姿に気づくのは、日向より少し遅れて あら、と小さな声をたてて、日向の顔を見た]
昨日の、綺麗な女の人だねえ。 的当てしてるんだ。あら、ゆりさんもいるねえ。
ん?
[日向の口が、”すごい”と動いたのに、首を傾げてそのまま出店のほうを見る]
わぁ、すごいすごい。じょうずな人がいるよ。 わたし、あれ、当てたことないもん。
(136) 2011/09/14(Wed) 01時頃
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呼びたいように呼んだら良いさ。
……だが、雉はなァ。んな名前だと、皆に喰われちまいそうだな。
[どうせ適当に付けた名だ。きちんと呼ばれる必要も無い]
己が、人間に?――その続きはなんだろうね。
[男へ何か言いかけた芙蓉に言葉を促すが
答えがなくても気にした素振りは見せない]
……まぁ、いいさ。
己も下手打って、雷門さんの罰を当てられる心算はないしね。
忠告通り、大人しくしておくさ。
[今はただ、時が満ちるのを待つのみ]
おなかへったなぁ
おしろいたべたいなぁ
[人の姿じゃ呟けない言葉は、囁きとして漂う。]
飴も、餡菓子も、
綺麗だけど 食べられない……
賑やかでええなぁ。
えらい可愛らしい気やけど、童子さんやろか?
ああ、挨拶まだやったな。
琴古主の志乃言いますんよ。
まだ会うてないけど、よろしく
|
[志乃が投げた瞬間は見ていなかったから、 たまこもまさかそれが志乃の成果だとは夢にも思わなかった 神社の巫女であるゆりも見知る顔であったが、旅装束の男には見覚えがない]
はぁ、愉しそうだねえ。 志乃さんも、沙耶さまも、お祭り楽しんでくださってうれしいなあ。
あ、芙蓉さんじゃないかしら、あそこ…
[屋台通りの端のほう、行李を地面に広げた簡単な商いを出している なにやら頬張る姿をみとめ、つぶやいた 日向もいっしょに、と手をまた引いて歩き出す]
こーんー にーちーはー
[まだ着かないうちに大きな声で空いている手を振りながら挨拶を投げかける]
(147) 2011/09/14(Wed) 01時頃
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人間に――罰を、当てにきたのかなって。
[刀傷持つ鵺の思惑、世間知らずの狐は*そんな風に*]
会うてへん言うたら
奴延鳥さんとも未だやったねぇ。
出会うたら藤之助さんと
呼ばせて貰うたらええんよね?
もう皆さんお会いしてますん?
うち、昨日はヒトの子と遊ばせて貰ぅたからなぁ
けど、時間はありますやろうから
またいずれやろうね。
……?おしろい?
おしろい好きなの?おいしいの?
[目前の青年から漂う囁きに、首を傾いだ]
うん。わたしは夕顔。
一つ目の童子なの。お祭りだから、きたの。
琴古主の志乃…さん。
[見えないまま、気配にこくと頷いた。
ぺこりとお辞儀するような気配のみ、向こうの方へと届こうか]
丁寧にありがとな。夕顔さん
うちも、お祭り聞いて来たんよ。
ヒトの祭りを楽しめるんは
そうそうないからねぇ
楽しみましょうな。
[それだけがここに来た理由というわけではなかったのだけど…それは語る時でもなくて──
お辞儀の気配に応えるように柔らかく包むような音色を奏でる]
おしろい、おいしいよ。
おいしくて、大きくなれるし、増えるよ。
[好物のことを楽しそうに話した。]
……たつはたべないけど。
たべものじゃない、っていってた。
――――どうだろうねェ。
ま、雷門さんが目を光らせている限り、
己が悪戯をしたくても、結局何もできないだろうしなぁ。
[芙蓉の言葉に思惑を問われれば、核心は伏せたまま]
……あぁ、好きに呼んで呉れれば良いよ。
そうだな、己は志乃の他の面々とは挨拶は済ませているよ。
あんたの綺麗な声を、直に聞かせて貰うのを楽しみにするかな。
[時間があるから、またいずれ、などと言われれば
調子の良い言葉を向けた**]
たまこは、志乃さん、おしとやかに話してたもんなあ、と日向にうなずいた
2011/09/14(Wed) 01時半頃
団子屋 たまこは、メモを貼った。
2011/09/14(Wed) 01時半頃
くれぐれも、今は食うなよ…
[遠く聞こえてきた声に、釘を刺す声が囁きに乗った。]
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[こーん まで言って少し間があったのは偶然である 芙蓉がこちらに気づけば、にこにこと手に持った包みを振ってみせた しばらくのんびりと芙蓉が海苔巻きを食べ終えるのを待っている]
芙蓉さんも、休憩ですか。 おつかれさまです。今日は、商いはどんな塩梅ですか。
[白湯を飲んで一息と見ると、商売人同士らしい挨拶をしながら、 すとんと行李の前にしゃがみ中身を覗き込む それから、包みをひとつ差し出した]
はい、草団子、差し入れです。 少しですみません。 いい蓬で作ったからか、よく売れたんですよ。 ゆっくり後でも食べてくださいな。
(164) 2011/09/14(Wed) 01時半頃
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まあ、おじょうず
[あやかしの世にもある社交辞令という物なのは百も承知だったのだけれど、妖にして幼き頃に見た大妖の言葉とあっては、妙に心も躍ったのだろう]
……ん
[嬉しさを音色にしないことに大変な労力を割く羽目になった]**
志乃もお祭り、好きなんだ…?
[辰次も藤之助も好きなのだろう。
勝手にそう理解をして、志乃もそうなのかと納得をする。
続いて響く、柔らかな音色には大きな瞳を瞬いて、]
…きれい。
[素直な感想が零れた]
[釘を刺す囁きに]
うん、がまん、する。
が ま ん
だいじょうぶ。
[答える囁きは、今はしっかりとした意志を持っている。今は。]
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昨日?鳥?
[ていねいに仮名がふられた日向の文字を覗き込んで 声に出して読むときょとんとした顔になった それから、どうやら顔見知りであるらしい様子のふたりを交互に見る
文字が読めないことは、芙蓉が話さなければわからないままだ]
なぁに、鳥を?芙蓉さんにもらったの? えー、芙蓉さん、どこでそんなの捕まえたの?
[ころころと楽しそうに笑いながら、丸い文字を読む 声に出すから、内容は芙蓉にだいたいは伝わっただろう]
(170) 2011/09/14(Wed) 01時半頃
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おいしくて、大きくなれて……増える?
……????
[楽しそうに話されても、良く分からない
分からない。と、満面表すことになってしまった。
貰った飴を舐めながら、首を傾げる]
おしろいでおなかいっぱいだったの?
飴よりおいしい?あまいの?
……??辰のお兄ちゃんはきらいなの?
[さっぱり分からない]
団子屋 たまこは、メモを貼った。
2011/09/14(Wed) 01時半頃
団子屋 たまこは、メモを貼った。
2011/09/14(Wed) 01時半頃
おだんごとおなじぐらい、おいしいよ。おしろい。
おだんごは、もう たべれなくなっちゃったけど。
[人であった頃、団子が好きだった。
まだ残っている記憶。時折いまでも食べられるか試してみることもある。……食べられない、が。]
……俺はおすすめしないが、興味あるなら食べてみてもいいかもな。
意外と、口にあうかもしれん……
が、俺はおすすめしない。
ケサランパサラン以外には、そもそも食べものじゃない。
人と味覚が似てるなら、やめておいた方がいいぞ、夕顔。
[明之進が夕顔におしろいを推しているのを聞き、忠告をしておいた。]
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[ひとしきり、話をしたり、地面に字を書いたり、草団子を食べたりして 戻る途中で飴屋の屋台にも差し入れをして たまこは日向と別れて、再び「菊屋」ののれんの中に立つ]
いらっしゃいませー。
[小店の菊屋には奉公人などいるはずもないから お祭りの間は、菊屋は屋台店だけで、店じまいだ 菊は、相変わらず表には立ちたがらない そうして、とっぷりと日が暮れるまで、賑やかな囃子と人々の喧騒は続いた**]
(179) 2011/09/14(Wed) 02時頃
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>>180
”ううん” ”わたしが昨日は忙しくしてたから”
”きじ、すごいねえ”
[日向が周りに分けていた話を聞いて、申し訳なさそうにするのを見て 慌ててふるふると首を振りながら、地面に少しだけ文字も並べた]
芙蓉さん、雉おいしかった?いいなー。 けど、羽もついたまま渡されたら、わたしだって困ってしまうよ。あはは。 なんだか不思議な方ですねえ。
[昨晩は、たまこ自身は、月見どころではなく祭りの準備に追われていたのだ それにしても、新鮮な雉、という言葉は、なかなかに衝撃だった]
(182) 2011/09/14(Wed) 02時半頃
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