人狼議事


194 花籠遊里

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おう、じ……。

[貧しい家の出。そして主人の趣味から母国の読み書きさえ対して教わらなかった男は、ただ耳に捉えた音を繰り返す。

重なる手のひらに一つ、またふんわりと櫻の花弁が触れ合えば温かな感触に目を僅かに見開かせながらもやがて小さく瞳を伏せて]

……かめよし。

[確かそう呼ばれていた自身の名を告げれば、息を一つ吐き花は綻びを見せた。

それかまた花籠というだけで同じ檻の中であると知るのは、また少し後のこと。

その時ばかりは伝わる両の手の温もりと櫻の香りに破顔して喜んでいただろう。]


[それからどれほどの時を重ねただろうか。
片手で事足りるくらいの年数ではあるのだけれど。

花になるための規則や教養を伝えられ、八分咲きであっても人前にやっと出れるようになって数年。

愛も幸せも曖昧な記憶しかない花はそれでも、それなりに飽くことなく同じ日々を繰り出し。

それがあの豪奢な館の暮らしと繰り返しであることに気付いていながらも、その末路を知っていた彼は足先を外へ忍ばせることは無かった。

何故なら自分は花であるから。
青年であった頃のように自由な足は、蝶のような翅は無く。
あるのは根に絡み付くだけの蔦。

諦念から、慰めに魚を飼ったのはそれからのこと。
きらきらと輝く水面を揺らす金魚を眺めていると肩の力が抜ける。

それは自身と同一視することで慰めているのだと気付いていたけれども。それ以外の気持ちの昇華法など知る由も無く月を眺めていた昨夜の晩。

自身より少しばかり大きな手のひらに引かれて、『外』に連れられた。
花は花であることを、少しの間忘れてしまっていた。]


[けれどもそれも今日で終わり。
地に根を張り巡らせる己が自身を見やりながらごちる。

傷のついた手は、ありし日櫻の花に触れられていたその手。「花は美しくなければいけない」と告げられた片手でもあった。

微笑みを形どりながらも睫毛を微かに震わせる。

それは人の気配を感じる前であったけれども。]

…ちゃんと、咲きますから。

[掠れた声で囁いたのは、誰に対してでも無く。唯々口元には月を乗せた。]**


座敷守 亀吉は、メモを貼った。

2014/09/18(Thu) 18時頃


 亀吉、さん。

[僕は、銀花の名前を呟きます。
 あの頃は
 「とても佳いお名前ですね。」と、微笑みました。
 目出度いお名前だと教える事になるのは
 それから数日後の事になりましょう。

 今の刻、僕は緩やかにその瞼を閉じていました。
 微笑む事は難しく、悲しむ事も難しい。
 心に蓋をしてしまっているからか
 僕の表情は、どこかで迷子にでもなっているかのようでした。]


[『花』である僕は『外』を知らず。
 『花』でしかない僕は『花』以外にはなれません。

 『ふつうのしあわせ』を知っていれば
 『人』になる事が出来たのでしょうか。

 何も知らずに育った僕は
 毎夜、毎宵、『蝶』に望まれる事こそが『しあわせ』なのです。
 それ以外を求めてはならないのだと、謂い聞かされて育ちました。

 男と謂う性に生まれたにも関わらず
 殿方を満足させるためだけの、命です。

 それが僕の、『花』である理由なのでございます。]


[それならばどうして、あんな独り言を語散てしまったのでしょう?

 『外』の世界知る方なれば
 きっとその世界へ戻れるのではないかと。
 そして『外』の世界の方が
 幾分幸せなものではないかと僕は思っているのでしょうか。

 判りません。
 知りません。

 自覚(わ)かりたくなどありません。

 僕はそっと瞼を閉じます。
 『花』としてあるために。]


[悪辣なる男には数多の噂が纏わりつく。
購われた徒花は、行方知れずになっただとか、
大金に任せ、見世から見世を渡り歩いただとか。

当人に問いかけても箔がつくと嗤うばかりで、
根も葉もないと、花を喰らう。
手癖も手口も優美でなく、洗練でなく、作法を知らぬ。

そんな男の手に今宵堕ちたのは、花にしては未熟な銀月。
月下蝶を尻目に、夜蛾がひら、ひら、飛んだ。]


[本当に待っていたのは月ばかりではないけれど、
それは男が張り巡らせる誰も知らない秘密の姦計。

月下蝶に櫻花の君。
狙いままに下りくれば、同じ蝶にのみ届く音階で笑気を漏らす。]

 そう、物欲しそうにしなさんな。
 今宵の月輝は俺が買った。

[挑発の声色が伝える理。
望まれれば銀月は身体を開き、心を砕く振りする。
誰にでもこうして、蜜を与えるのだと思い知らせるように。]


[櫻の花と黒蝶の交わす囀りを。
毒蛾の漏らす笑気を。

僕はただ聴いていた。

花に留る蝶を演ずるならば慣れねばならぬのだろう。
毎夜訪れる夢が一度限りの誠であることに。
眠りに落ちて見る夢がそうであるのと同じように。]


 
‘Tis better to have loved and lost
 than never to have loved at all.

(一度も愛したことがないより、
 愛して喪った方がどれほどしあわせか。)
 




[呪詛に軋んだのは、僕の心だったのでございます。]
 
 


[面と向かい合わせ、とはいえど彼が此方を向いたかどうかは分からない

背を向けたままだったかもしれないし、対面していても視線は合わせてくれなかったやもしれぬ
さらりと焦げ茶の髪が夜風に揺れる
今宵も蝶は舞うのだろうか。色鮮やかな花の上に
だとすれば今宵この月を割れた鏡で蝶から覆い隠してしまったのかもしれない

明日には逢えなくなる月
友と呼んでもらえる資格ももう無くなる
下町の娼館に払い下げられる]

――朧

[小さく、友の名を呼ぶ
その声はきっと不安と、哀愁に満ちていたろうか
下町の娼館はここほど甘くない
金を返せなければ薬漬けにしても、日に何度客をとらせてもいいとばかりに無体を強いるらしいと噂に聞いた
ならば最後に彼に覚えていてもらえるなら綺麗な笑顔のままの自分で居たい
忘れてもらえるなら、酷く醜い藤のままで居たい]


[だから、今から云うのは凄く身勝手な願いであるとわかっていた
栞の花言葉に込めた願いが本当のものであると、悟ってほしくなかった]

私の事は、忘れて下さい

[忘れないで。ずっと友として傍にいたかった]

――――月と藤とでは、住む世界が違ったんです。

[貴方の年期が明けるのを、共に祝いたかった]

貴方もそう、思うでしょう?

[お願いそう思うなんて云わないで]


だから、私の事など、いなかったとお思い下さい。
根腐れする花など――最初からいなかったのですよ。

[囁き落としてくるりと踵を返す
彼に最後向けたのは、極上の笑みだった
踵を返した後、頬を伝い零れ落ちる雫は見ないふりをして]

では蝶が呼んでおりますので、これにて。

[さようなら、と泣きそうな色を帯びて小さく呟いた声は、彼の耳に届いたろうか]


――ああそれとも。
"また一緒に"向かわれますか?

[問う声は、震えていないと信じたい
着物の袖を握る手は、酷く冷たい]


【人】 座敷守 亀吉

[ひらりと空気を揺らす手のひらに躊躇なくつま先を忍ばせる。>>142

間も無くして鼻を掠める男の匂い。
体躯に回る腕の力に頬を引き攣らせども口許の笑みはそのままに鼓膜を揺らす聲に耳を傾ける>>143

囁く色は、背に回る腕の力は、廊で書斎で視線交わした時とは別のもの。
抱かれながらも応えるよう蝶の翅へ伸ばそうとしていた指先は一度空を切り。
誘われるまま、格子の外を見やる。

そこには昨晩閨を共にした月下蝶と、寄り添うように傍にて香を漂わせる櫻の梢>>125>>126

乾いた咽喉は大した音もせずに喉仏を嚥下させ、その様子を双眸眇めて見やり]

…朽ちてしまった花より、瑞々しい櫻の蜜がお好きなのでしょう。

[掠れた声でやっと紡げば、寄り掛かるようにして体重をかけて一笑を送る。]

(160) 2014/09/18(Thu) 22時半頃

【人】 座敷守 亀吉

[渇きつつある目尻の先に顔を近付けられたとして避ける様子も見せない>>144
されども徐々に花と蝶の温が重なり合うことに眉間を寄せれば、歪む唇。歯を立てぬように引き結んでは視線を逸らす。

やがて幕を上げるだろう悪辣な遊びには先程まで視界に収めた蝶の姿を探すように追って、その片手の黒布が失せていることに気付く>>124]

──はは…。

[震える声は咽喉を揺らして唯々嗤う。
一通り肩を揺らし終えれば、そっと顔を上げて熾烈な瞳に鼻を鳴らす。]

……成り代わりたいのは貴方の方では? 蝶が今更蛹のように葉に成りすまし、隠蔽することに何の得があるのか、私には分かりません。

[からからと花弁揺らし花は心底愉快そうに滲んだ瞳を歪ませる。
されど蝶の願いはこの宴にて絶対。
やがては情人のように胸元へ指先を伸ばし、そっと囁く。]

…お慕い申しております。 …ペティンガー様。

[名を呼ぶ声は小さく直ぐに空気溶け込む。果たして蝶の耳に届いただろうか。]

(161) 2014/09/18(Thu) 22時半頃

[小さく、名を呼ばれる。
何処か気まずそうに、それでも確りと藤之助を正面に見据え瞳を覗き込むように見る。
黙って我が友の話を聞き進めていけば、段々と表情は暗くどこか苛立ちの色が混ざっていく。

事情は知らぬが、何かがあった事くらいはいくら鈍感な朧でも察することができた。
そのくらいの情報は、朧の手元にあったのだ。

それゆえの、苛立ち。]


 藤之助。言いたい事はそれだけか?


[全てを話せとまでは勿論言わない。
だが突然、そんな事を言われてしまえば驚かない筈が無い。
何時もならば確りと言葉を選び発するが、選ぼうともせずに口を開く。
背を向けた藤の花に、問いかける。
女々しいものだと分かっていながらも僅かに声を荒げる。]


座敷守 亀吉は、メモを貼った。

2014/09/18(Thu) 23時頃


 ――お前を唯一無二の友だと思っていたのは、俺だけだったんだな。


[懐に仕舞った栞の花言葉の意味と真逆の言葉を吐く藤之助を、ただ真っ直ぐに見つめた。
それでもそのまま歩みを止めないようならば、静かにそれを見送るのみ。

一つの花に『月』如きが心を開いた結末がこれならば。]


[震え声も知らぬふりをしよう、泣きそうな声も自分の幻聴だと言い聞かせよう。
『最初から藤色の花などありはしなかった』と瞳を閉ざそう。

向けられた極上の笑みは、笑み、は……]


[言いたいことはそれだけか?という言葉
違う、と咄嗟にでかかったものを飲み込んで
嗚呼振り向きたいのに泣きぬれた顔では振りむけない]

……――

[一瞬、最後の言葉に歩みは止まる
でも覚えておいてほしいのは、こんな泣き顔じゃない

心を切り裂く言葉には背を向けて、振り返らずに歩もう
月を陰らす雲であってはならないと、唇を血が出るほど噛みしめて
やがて曲がり角に差し掛かればがくり、と崩れ落ちて嗚咽を零す]


……私、だって
貴方の事を唯一無二の友と……っ朧―――

[ぱたぱたと涙が転がり落ちる
藤の着物は、濡れにぞ濡れて
本当は其の背を、追いかけてほしかったなんて、言えない]


[そんな笑い方をするのはやめろ、と。
肩を掴み止められれば、どれ程良かったか。

一度歩みは止まったが振り返る事も無く、音も無く去っていく背を見送って。
崩れ落ち泣き濡れている事など知る由も無く。

もしも俺が『蝶』ならば。
もしも、俺が友となる事が無かったのなら。

藤之助にあんな顔をさせずに済んだのではと、ズキリと痛む胸を抑えながら逃げるように逆方向へと歩きだした。

宵闇が裂け、朝日が昇り、事の次第を知れば。
………生涯藤色の花を忘れる事は無いのだろう、忘れられないのだろう*]


【人】 座敷守 亀吉

[背に回る手のひらの圧は依然として戯れるようなもの。
瞳を覗き込めば鏡のように映る蝶の貌。>>167

揺らぎはそのままに導かれた先に腰を下ろせば、泡沫の夢が薄っすらと浮かび上がる。]

……お嫌なら、添え木でもして下されば良いのです。

[曲がった唇のまま捻くれ者は言葉を紡げば咎める代わりに刻まれる印。
赤い花の形を模した痕に唾液嚥下し、体躯を拘束する枷が音を立てて蝶の元へと落ちていく。]

(173) 2014/09/19(Fri) 00時頃

【人】 座敷守 亀吉

……ッ、

[耳元掠める聲は背筋に冷たい水滴を一筋垂らす>>168
貌を、指先を視線で追いつつも視界の月が眩むのは一瞬。
閉ざされた世界の中、口角を上げて花は綻ぶ。]

……趣味が悪い。

[恨めしいような言葉投げかけては、知らぬ男の胸元に寄りかかり、結局は小さく唇に歯を立てつつ。]

………触れて下さい、早く。

[周りから聞こえる囁きが満ちる牢の中で、甘ったるい声色を作っては強請った。]

(174) 2014/09/19(Fri) 00時頃

[昔々のお話。
朧と言う名の花が一つ花籠に加えられました。
手を引かれやって来たのは9つの年の頃、花主へと手渡したのはその子の父親でした。
酒浸りの女浸りの毎日に嫌気がさし、母親は我が子を置き去りにしてゆき、
そしてとうとう、その日に暮らすための金さえも確保できなくなったのだそうです。
暮らしに困らない程度の金を手に、息子の姿を振り返ること無く花籠を去っていったのでした。
残ったのは親に捨てられた子供らしくない幼子と花主。
『朧』という名を幼子に与えたのは花主だったか、様々な知識を分け与えてくれた花だったかは覚えておりません。

外の世界を望まなくなったのは、はてさていつ頃の話でしょうか。
花としての心得、話術、知識を充分に蓄えた頃には、既に花弁が開き始めていたのは確かです。
そして幾つもの季節が通りすぎ、いつの間にやら完全に根を張り花を育てる手伝いをするようになっていたのです 。
めでたし、めでたし?]


【人】 座敷守 亀吉

[目元を覆う布地の感触。眸は開いたままであるというのにいつまでも明らむことのない腕の中で、潜むように息を吐く。

首筋にあたるはちくりとした無精髭の感覚>>185
似ても似つかぬ感覚を与えつつ、黒蝶を思い出させるような触れ合いに鉄錆の唇を引き結び声を噛み砕く。]

──ど、こが。

[直に触れる指先は、昨晩身体を掠めた硬い革手袋とは異なった温かみのある掌。>>186
だというのにそれを黒蝶の翅だと喩える唇に咽を震わせた。

それがその蝶の目的であることに気付かず、まだ殆ど芯のない柔らかな胸先を弾かれれば指先を走る感覚に、息を詰まらせる。

追い打ちをかけるように指先を蠢かし、執拗に与えられる毒には熱を孕んだ息が一つ漏れて。]

──……っ!

[吐息の狭間にまろびでた声に、それが色のあるものだと自覚すれば頬に血が溜まり赤く色付いていく。]

(191) 2014/09/19(Fri) 01時頃

【人】 座敷守 亀吉

ち、ッが…ぅ

[しな垂れるように身を寄せていた胸元を押し退けるように力を添える。

視界が閉ざされたことにより、鼓動鳴らすその音が香る匂いが全て昨晩の記憶を揺らしては、朧気なものへと塗り潰していく、そんな錯覚を視界に覚えれば]

ぃ、や…っ、だ…

[言葉とは裏腹に布擦れの音と共に腰に響く毒牙に打ち震える身体は弱々しく、塗り潰される視界により深く黒を刻みつけた。]

(192) 2014/09/19(Fri) 01時頃

ー回想・そして今ー
[幼い頃の自分は、とかく元気だったという
雪山の麓に生まれた自分は、他の兄弟姉妹と同じく白い肌と黒い髪をしていた。しかし冬が厳しい場所で暮らして居れば、金子も食べ物も足りなくなるのは世の常……親はいくばくかの小金と引き換えに、子の一人を売り渡した

売り渡す際に藤色の髪留めで子の髪をひとつに束ねた母親は、子供にこう告げた]

――鏡でありなさい。人の心を映す鏡
そうすれば傷つくことも何もない――

[子供はその言葉を覚えていた
花主に連れられ雪の峠を越えて花籠に来た時も。その時結んでいた髪留めの色から藤と呼ばれるようになった時にも鏡であり続けた。客の、先輩花の、花主の。望む鏡花であり続けた

そんな鏡の面が細波揺らめく様になったのはいつ頃だろうか
それは初めての友ができた時からだと思い至る
月の様に美しい横顔、月光の様に柔らかく笑む姿がまこと麗しい人。どこか人づきあいが不器用そうに見えるが後輩の花にも親切で優しい人
その先輩花に懐き、心開いて。いつの間にか互いに友と呼ぶようになっていた。それが幸せだった]


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注目:亀吉 解除する

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亀吉
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