17 吸血鬼の城
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[心酔する城主の言葉に異論を唱えることはない。
生ずる感情の名さえ女には思い出せていないのだから]
愛しい……
[兄の言葉を繰り返せばまたツキンと痛みがはしる]
――…嗚呼。
[切ない吐息を聲にのせ女は心を揺らす]
[渇きに、また苦しそうな息遣いになった。]
――……ッ
[しかし、城主の、食らうな、の命に唇は震える。
そして、震えてなお、小さく小さく、やはり、はい、と返事をした。]
[一人、部屋に残り、息をつく。]
[渇きを癒したくて、水差しから水を注いで飲み干すけれど]
[もちろん、そんな渇きではないのだから、効果はない。]
牧人 リンダは、良家の娘 グロリアに話の続きを促した。
2010/06/22(Tue) 20時半頃
牧人 リンダは、花売り メアリーに話の続きを促した。
2010/06/22(Tue) 20時半頃
牧人 リンダは、メモを貼った。
2010/06/22(Tue) 20時半頃
牧人 リンダは、メモを貼った。
2010/06/22(Tue) 20時半頃
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―食事の間―
[どれほどの間、そこに蹲っていだのか。 やがて、我にかえり、力なく立ち上がると、何も言わずに廊下へと出て行った。]
―→廊下―
(291) 2010/06/22(Tue) 20時半頃
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牧人 リンダは、アテもなく、ただふらふらと廊下をさまよっている。
2010/06/22(Tue) 21時頃
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―廊下―
[アテもなくさまよっていると、どこからか聞こえてきた大きな物音。]
また……何か起きるのですか……? また……誰かが死ぬのですか……?
[憔悴した声で呟くと、ふらふらとした足取りのまま、物音のした方へと歩いていった。]
―→サイラスの部屋―
(306) 2010/06/22(Tue) 21時半頃
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―廊下―
[不意にかけられた声に、ビクリと振り向く。]
あ……、いえ、大丈夫、です。
[隣で荒い息をつく女性に答える声は、警戒の色を含み、固い。]
(314) 2010/06/22(Tue) 21時半頃
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―廊下―
[女性の言葉を聞いて、女は訝しげな表情を作る。]
マーゴットさん……。 貴女は……「宴」の事を知りながらこちらへ来たのですか……?
[と、そこでマーゴットが視線を送る先へ、自らもつられて視線を送った。]
……いえ、今はそれどころではないですね……。 急がなくては……。
[言って、また歩き出した。]
(323) 2010/06/22(Tue) 22時頃
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どうした、サイラス……?
[城主は薄く哂う]
力が足りぬと言うのなら
我が身に流れる純血を――ひとたび分けてやらなくも無いが。
[お前は暫くひとを喰らうな。
その禁忌が、頭の中で繰り返されている。]
――…お兄様はお優しい。
[遠く囀る聲に他意はなく
ただ女の思った儘が紡がれている]
――…喰らってしまいなさい。
咽喉が渇いて仕方ないのでしょう?
血が、欲しいのでしょう?
お兄様に刃向かう者には死を――…
当然の事でしょう……?
[新たな眷属となった男に甘く囁き誘う]
[聴こえてくるローズマリーの声に、ぼんやり
ああ、いいのか、と思う。思った。]
[ヘクターの目的を聞き、
ローズマリーの囁きを受け、城主もまた許可を下す]
……其の男を、喰らえ。
二度と其の槍持てぬように
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―廊下―
[マーゴットの言葉に、女は歩みを止める。]
終わらせる……? どのように、ですか?
[くるりと振り向き、まっすぐな視線で問う。]
(340) 2010/06/22(Tue) 22時頃
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――…問題ありませんよね、お兄様?
[緩く首を傾げ問う仕草。
女はこの城主のために在り
女はこの城主のために動くのが当然と思っている。
兄の聲に微かな安堵を過らせ]
手が足りぬ時は私もお使い下さい。
私は、お兄様のために在るのですから……。
嗚呼、問題無い。
……愛しいローズ
狼藉者を相手にさせたくは無いが……
滅多に見れぬ見世物かもしれぬ。
……来るか?
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―廊下―
[マーゴットの言葉に、驚きの表情を作る。]
止める……? あの吸血鬼を……ですか?
[ふるふると首を振る。]
そんな! そんなの、無理に決まっています!
[珍しく声を荒らげて女は叫ぶ。]
(356) 2010/06/22(Tue) 22時半頃
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――…良かった。
滅多に見れぬ見世物……?
それは、愉しそうね。
お兄様が呼んで下さるのなら
私は何処にでも参りましょう。
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―廊下―
[びくりと固まるマーゴットの様子に、声のトーンを落とし、]
お役目……? どういうことですか……?
[と尋ねる。 声は細かったが、その口調はハッキリしていた。 もしかしたら、自分たちが助かる見込みがあるのかもしれないという希望を抱きながら。]
(367) 2010/06/22(Tue) 22時半頃
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おいで、私のローズ。
……白薔薇が少し、心散らされている。
[心を持たぬ城主には
彼を静める術が無い。
音も無く傍らに現れたローズマリーへ
城主は僅かに眉を寄せた微笑みを向けた]
――…そう。
困ったものね……。
お兄様と私以外に、心乱されるなんて……
[サイラスを見ていた翡翠が城主へと向けられる。
見上げた眸には城主の貌だけが映り込んだ]
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―廊下―
[マーゴットの言葉に首を傾げる。]
つくられ……た?
[まるで、誰かに無理矢理にそうされているような言葉。 深く追及したいと思ったが、何らかの理由でマーゴットが言葉を濁したことに気づき、口を噤む。]
(382) 2010/06/22(Tue) 23時頃
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