17 吸血鬼の城
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愚かな情など捨てるが良い、同胞達よ
……お前たちは最早ひとではない
同じものを見る事など叶わぬ
[淡い微笑みを白の薔薇に見る。
意識が戻るまえ、耳の傍で戯れに囁くこえ**]
ひとの思う幸せとやらは
我等には訪れぬ。
我等は我等の歯車があろう。
間違えたと言うならば、其れは私に見初められた事と思え。
[白薔薇は恐らく初めて人を憎んだ。
信仰と祈りを礎となし、善美を求めたその心の博愛、
それは生ける者に区別なく平等に齎されるべきもの。
無為なる日々の中、罪を犯しながら己のあり方を捨てられぬ。
自死に至らなかったのは、己の本質に染み付いた嫌悪より。
既に信仰も祈りも失くしたのだから、形だけ戒律に沿うても意味などないとわかっているのに――そう、どこかで捨てきれぬ何かがあった。それが己の血ゆえかどうかは、知らない。
罪深き優しさ。案ずることも優しく接することも、それはそのように造られているのだから当たり前のことなのだ。本質を失った紅茶のように、優しいだけの欺瞞。
けれど、白薔薇は初めて人を憎んだ。]
[そして憎しみという糧は白薔薇を生かした。
対象が失われれば行き場のない感情だけが残った。
―――ただ、それだけのこと]
[漂うは虚無感。
女はただ静かに聲に耳を傾けるのみ――]
本屋 ベネットは、メモを貼った。
2010/06/25(Fri) 21時頃
本屋 ベネットは、メモを貼った。
2010/06/25(Fri) 21時頃
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……ん……
[目をこする。どうやら椅子に座ったまま転寝をしていたらしい。目の前のイアンはまだ眠ったままで心配そうに見つめる]
……。
[部屋の隅でなにやら伸び縮みしている影に、ベストを脱いで投げつける。どうやら洗濯物と思ったか、持って立ち去っていった。]
……やつあたりにもならないや……
[ぼやいて再び椅子に腰を下ろす]
(152) 2010/06/25(Fri) 21時頃
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本屋 ベネットは、メモを貼った。
2010/06/25(Fri) 21時頃
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>>157 イアンさんっ!
[このまま目覚めなかったらどうしようと、そればかり考えていて。だから目覚めてとてもほっとして。]
……よかった……
……え、あ、着替え?うん、その、汚しちゃったし……服の代え、なかったし……
(160) 2010/06/25(Fri) 21時半頃
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本屋 ベネットは、メモを貼った。
2010/06/25(Fri) 21時半頃
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>>162 ……うん…… 噛み付いたところはすぐ治ったんだけど……もしかしたら治らないかもしれない。
[首に巻かれた包帯に触れる。楽になったかとの問いにはあまり思い出したくないのか目を伏せて――それでも小さく頷いて]
うん……そうじゃなければこうやって話もできなかったと思う。……ありがとう……
(164) 2010/06/25(Fri) 21時半頃
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>>166 包帯が似合ってるって、なんだかあんまりうれしくないなぁ…… ネックレスは……うん。そうしてくれるとうれしい。
[頷く。うっかり何かの拍子に触れてしまえば治らないかも知れない傷を負うことになる。大切なものだったけれど、どうしようもない。 捨ててしまうならば、親しい人に持っていてもらうほうが姉も喜ぶだろうと]
城から……
[自分の変化のことで手一杯だったから、考えもしなかった。つい昨日までは、あんなに城を出るのだと、帰るのだと決めていたのに]
……分からない。怖いんだ……もしかしたら銀だけじゃなくて日光にも弱いかもしれない。弱くなくっても、城を出て吸血鬼だってばれたら……きっと殺される。 それに、なにかの拍子に人を襲ってしまったら……殺してしまったら…… でも……ここにいるのも嫌だ。どうしたらいいか、分からない……
[ゆるゆると首を横に振って]
(171) 2010/06/25(Fri) 22時頃
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本屋 ベネットは、メモを貼った。
2010/06/25(Fri) 22時半頃
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>>176 ……。
[昨日のことを思い出したのか、床に視線を落としふるりと震える]
やさしいかどうか、わからないけど。 ……ずっとここにいたら……多分、立派な吸血鬼、にはなれるんじゃないかな……
[そっと自分の犬歯に触れる]
(185) 2010/06/25(Fri) 22時半頃
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[遠く最上階にありながら、
届かぬはずの声を聞き、薄く囁きを零す]
優しくして欲しいのか?
――…此処に居れば、
本能に抗わずに生きてさえ居れば
私はお前を傍に置き、愛でよう。
立派な吸血鬼に育ててやろうぞ。
この闇の城で咲き誇るといい。
血縁を喰らった吸血鬼の、傍らで。
本屋 ベネットは、小悪党 ドナルドに話の続きを促した。
2010/06/25(Fri) 22時半頃
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……っ……!?
[びくりと動きをとめて目を見開く。悔しそうな顔でぎり、と奥歯を噛み]
(190) 2010/06/25(Fri) 22時半頃
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……やっぱり筒抜けなんですか。
[むっとした声で囁き返す]
……。
[もう人間に戻れないことは分かっている。それでも、自分はどうするべきなのか――未だに答えを出せず]
お前は私と血を分かつもの。
何処で何をしていようと……手に取るようにわかるぞ?
[其れはドナルドが扉を開くタイミングにあわせて]
――…さあ。
何も悩むことなど、無いだろう
お前は最早人にあらず。
本能のままに、貪り喰らうが良い。
ひとの情など、捨ててしまえ。
[其の後で、あの薔薇のように苦しいと泣き叫び縋り付いて来るならば、其の記憶まで喰らってやっても良い。
思えども未だ口にはせず、揺れる心情を見つめている]
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>>189 [聞こえた友人の声に振り返る。が、同時に漂ってくる甘い甘い、本能を刺激する匂い]
……ドナルド……?
[まだ、大丈夫。我慢できなくは、無い――]
(200) 2010/06/25(Fri) 23時頃
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どうした……
お前まで私の命に背くのでは、あるまいな?
其れを我が眷族に。
お前が喰らわぬなら、私が――…
[ベネットへ
追い討ちをかける聲]
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>>194 !!
[再びベットに倒れるイアンにびくりとして、慌てて息を確かめる。大丈夫、眠っているだけのようだ……]
……何を言おうとしたんだろ。
[答えは後で良い。今は、このままの方が良い]
(201) 2010/06/25(Fri) 23時頃
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ドナルドを、眷族に……?
[声に怯えと、恐怖の入り混じる。友人を、自分の手で吸血鬼にしろというのか。怒りがこみ上げてくる]
……嫌だ。誰が貴方なんかの言うことを聞くもんか。
お前がせぬのなら、私が直接手を下すまで。
彼の行く末はもう決まっている。
ならば、せめて
お前の手で生かせて遣るが良いだろう。
そのために、お前に血を分け与えたのだからな?
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>>205 [苦しそうな表情にどうしたのかと一歩近づく。濃くなる甘い匂い――間違いない、どこかケガをしている。 渇きから噛み付きたくなるのを何とか我慢して]
……僕は僕、だよ。 それより、ドナルド……どこか、ケガでもしてるの……?
(210) 2010/06/25(Fri) 23時頃
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