25 花祭 ― 夢と現の狭間で ―
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[熱が身を侵食していく
満月が
近い
少年は夢うつつ
真っ赤に染まった先を垣間見る]
肉を――…喰らい、種を植えつけて
[裏の路地で
望まず生まれ、捨てられる子供たち
この世界に何故、底辺と呼ばれる其れ等があるのか
知っている
知っていた]
壊す
この世の理
[遠くに会話を聞きながら
さらに深く、夢の奥へと堕ちていく**]
…わかっている。
[食うだけではない。
その言葉がどういう意味なのか]
…ああ、もうすぐか。
[さざめくような声。
もうすぐ、またひとつ人喰らいの花が咲く]
|
―大広間からB棟の自室へ―
[そして、ヨアヒムに話すは、奥座敷にある宝刀の件。結局ははぐらかされ、舌打ちするが、そのまま、とりあえず、大広間から出る。]
明の主の居所もなぁ…。
[そして、向かうは自室。]
(328) 2010/08/03(Tue) 21時頃
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……イアンの心は主が亡くなった時に、
既になくなっております。
[ぽつり、そう零せど、すぐに小さく笑って]
なんて……殺されるようなへまはいたすまい。
[取って置きのの言葉には嬉しそうに笑みが零れる]
……殺すな等とおっしゃるから
太刀を拒否されるのではないかと危惧しました。
今、受け取りに参ります。
お時間よろしければ、部屋にお帰りください
ああ戻る。
だが、こころはな、なくならぬよ。
それにそういうことを奴は望まないと思うがな。
[それはさりげに、実は知っていること、告げた。]
|
―自室前― >>331 [少し酔った頭のまま、自室に向かうと、その前に細長い花が立っている。]
ああ、取りにきたのか。
[その顔に包帯がないことに気がつくと、少し目を見張った。]
というか、見えたのか。 じゃ、無様な顔がバレたな。
[そして、部屋の扉を開けた。]
(333) 2010/08/03(Tue) 21時半頃
|
……なくならなくても……いりません
それに……主の真意は今となってはわかりません……
[高峰の言葉同様に、主の意思を推測する言葉へは
そうとだけ零した]
――其は、幾多の言霊
其は、この世ならぬ鳥のうた
それから
其は、この私よ
愚かなロビン
[つかの間の歌は
途切れ
脳裏で
哂うこえが
する]
そうか。
じゃ、しばらくは、俺に預けておけ。
仕事中は、以心伝心しておかないとだからな。
[さらりと]
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>>337
なんだ、伏せているのか。 いや、かえって伏せられているほうが、不自然だ。
まぁ、とにかく入れ。 刀の検分はちゃんと見てやってもらうぞ。
[といいつつ、部屋に入ると一度片付けたことを思いだし、また再び、大事そうに4本の刀を台に出した。]
(339) 2010/08/03(Tue) 21時半頃
|
…………
[預けておけといわれて、はいそうですかと
言えるほど人に甘える性分でもなく
仕事も絡めば露に拒絶するほど頑なでもなく
返事に窮して俯く]
……先程触れて確かめるとも
申し上げましたし
[そう言って自分が軽口で交わした約束を
律儀に守ることを口にしながら話題をそらした]
|
―大広間・回想―
>>334
ほお、お前、俺に買われてもいいのか? 物好きだな。
[花の好みはその立場になったことがないのでわからないが、できれば高名の士の元へ行きたいのではないかと思う。]
研師がわからぬか。 では、気が向けば部屋にくるといい。見せてやろう。
[そう声はかけたおいた。*]
(341) 2010/08/03(Tue) 21時半頃
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>>342
ああ、まぁ、そうだな。 よく生活してこれたな。指先の感覚はさぞ鋭かろう。
[そして、台に並べた刀、あえてその由緒はそれぞれ述べず、自分で好きなのを一本とれ、と伝えた。]
(344) 2010/08/03(Tue) 22時頃
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始末屋 ズリエルは、奏者 セシルの絵を愉しみにしている。
2010/08/03(Tue) 22時頃
[親は天性の誘惑者だった。
何故彼が裏町に居たのか、知る事は結局無く
教わった事といえば満月の夜毎行われる――
多才な芸妓を持つ花と
その稽古を身につけたのは少年なれど
型どおり
譜面どおりの所作
毒花咲かずしては凡才に留まる
噂のロビンは、少年の内で眠る朱いろの花
芽吹くときは、もうあと僅か]
お前は、本当に正直なんだな。
まぁ、いい。
[冗談交じりの件を、また新たに口にしたときは、小さく息をついて…。]
無理せずともよい。
俺なんぞ見なくても触らなくてもよい。
お前の手と目を大事にしてやれ。
[一途な花というものを感じている。]
|
[イアンが刀の検分をする間、 また黙ってソファにかける。
そして、外をぼんやりと眺めた。]
決まったら、持って行け。
[なんとなく、さっきまでは貸す代償を何か所望しようかとも思いつつ、ふと、そんな気もなくなっている。]
(354) 2010/08/03(Tue) 22時頃
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……そのように、育てられております
[主を知っているならば、主が信仰する神と教義
それも主を通して知っているだろうと]
……無理を、しているつもりはありませんが……
[大事にしろ、そう言われても
大事にする意味を失っている青年は
頷くも否定も出来ず
また返事に窮しそれだけを零す]
ああ、そうだな。お前は何も悪くない。
亡くした主のため、すべてを込めていくのは、花として幸せなのかもしれん。
ああ、そのとおりだ。
余計なことばかりを言ってすまないな。
まぁ、気にするな。
[本当に見えぬのならば、だが、
見えて見ぬのなら、それは、何かが違うと思った。
そして、その事実は、ひさびさに気分を落ち込ませるものだったが、気にしても仕方ない。]
…………はい。
[眼前の仕事仲間の口にする言葉に
青年は何度も返事を窮し]
……例え、あの人が望まなくても
それでも私の咲き方です。
私が選んだ以上、私が悪くないとは申し上げられません
……が、おっしゃるとおり幸せだとは、思います。
[それでも、外を眺める刷衛を紅で見据えながら
静かにそうと告げて
例え己が目を塞ぐ様子が
他者の気を塞いでも……己に積はないとは言わないが
曲げることはない]
|
>>360
[イアンが丁寧に刀を選び、振り向いてひざまずくのを見てため息をついた。]
よりによって、それを選ぶか。 まぁ、構わん。
価値ある一本だが、俺が使いこなせるわけではない。 気に入ればそのまま共にいるといい。 思い強ければ、力強い相棒となろう。
[そのまま、持っていけ、とやはり呟く。]
(365) 2010/08/03(Tue) 22時半頃
|
[ふと、こちらを見ているのに気がつくと]
おまえ、見ないといっただろう。
見たのなら、笑え。
見たのなら、貸した代償は払ってもらうぞ?
[今度はふざけた声になる。]
……見なくとも触らずとも良いと仰られましたが
見るなとは、触るなとは仰っておりますまい?
何故……?何故笑いを求めますか?
眼が二つあり、鼻が一つあり、口が一つある
皮膚があり、眉がある…けれど笑う要素が何処にありますか?
……それでも、笑えと言うならば笑います
代償をと言うのならなんなりと。
[ふざけた声にはそう、紅を細めながらも
座る刷衛を真摯に見詰た]
|
>>367
ふふ、花はみんなそう言うな。 なんなりと申し付けろ、とな。
本当に、よくできた奴らだ。
[そして、顔を触ってくる手には、物好きめ、とそのまま触らせている。]
どうだ?よく見えたか?
(371) 2010/08/03(Tue) 23時頃
|
お前、結構屁理屈な花だな?
あれもさぞかし扱いにくかったろう。
[またおどけたように、かつての旧知にそう同情するようにわざと言う。]
ああ、目と鼻と口がついている。
歯はむき出しで、毛穴はでかい。
目は落ち窪んでて、鼻はつぶれているさ。
[そして、くくくっと笑う。]
[様々な考えの合間に思うことは多々あれど]
…何の騒ぎだ?
[鼓膜に強く響く音に、誰か理由ひとつ知らぬものかと。
笛の音であるということは、よく解るのだけど]
まぁ、代償も冗談だ。
心持たぬものを抱いても虚しいだけだしな。
まぁ、安心してあれを思って剣を振るうといい。
ちゃんと見守ってやろう。
[喋っている間も、きっと顔を触る手には、少しだけ心地よさげ。]
御存知ありませんか?
チャールズも普段は温厚なれど
神学と言うなの論争の場では名うての論客
……床では伽話の変わりに艶もない論戦に遊んだものです
[そう言って少し紅が遠くを見て
それから現在へと焦点を合わせる]
刷衛殿はそれで刷衛殿です。
そしてその眼は刃脈を真摯に見つめ、
その歯は熱される釜の前でも怯まず結ばれ
熱から守るため身体は汗を毛穴から流し
その花は上質な鉄を香りからも見極める。
右に倣えのモノばかりが良きもの等馬鹿げている
形なぞ様々だからこそこの世は面白いのです
[己が欠点をあげるような刷衛の笑いに
そう返してから、心地よさげな刷衛から
指を離し戸口に向かう]
心がなければ楽しめぬ御仁ならば
そればかりは、満たすことが出来ず申し訳ございません。
[ゆるりと戸口に向かいながら笑って]
……ありがとうございます
ああ、そうだ……明日の宴までには
封鎖と根回しは終わるとのこと。
明日の宴には告発をおこないます。
お見守りよろしくお願いいたしますね。
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