48 追試と戦う村
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―前日―
ごめんね。一歩踏み出すのが遅くて…… 諦めないでくれて、本当に本当にありがとう。
[苦笑いを浮かべる顔を見つめて、小さく頭を下げる。 すぐにでも諦められていたら、きっと一歩踏み出すことができなかった。 一途に想いを紡いでくれたヴェラの存在が勇気を与えてくれた。 与えてくれたのは勇気だけではない。たくさんの胸が温かくなる幸せな気持ち。 恋をすることをもう一度だけ自分に許してみようと思えた。 髪を撫でられれば、くすぐったそうに瞳を細める]
あなたに出会えて、………本当に良かった。
[髪を撫でてくれる手をそっと取り、両手でぎゅっと包み込むように持つ。 少しでもこの感謝が届けばいいと小さく瞳を閉じて、すぐにその手を離した]
(43) 2011/04/10(Sun) 15時頃
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―前日―
ありがとう。できる限りは自分でどうにかしたいと思ってるんだけど。 不安になったり、怖くなったり、どうしていいか分からなくなったり……多分これからもね、そういうことはあると思う。 あなたに迷惑はかけたくないけど……。でも、ね。頼りにしたいなって思ってる。
[急に全てが上手くいくとは自分の中でも思っていない。 たった一歩踏み出せただけ。だから、臆病な自分はまた色んな迷路に迷い込むこともあるだろう。 それでも、この人を信じていればきっと大丈夫。そんなことを思う]
………っ…!
[自転車の倒れる音。引き寄せられる自分の身体。以前には自転車の方を心配したけれども、今は少し違う。 自転車には申し訳ないけれど、その背に恐る恐る手をまわしてみる]
ありが、とう……。 ごめん、ね……ごめんね。しばらくっ……こうしてて、いい?
[告げられた言葉に涙が零れ落ちる。 小さくしゃくりあげながら、髪を撫でてくれるヴェラに甘えるように身を寄せた]
(44) 2011/04/10(Sun) 15時頃
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アイリスは、ヴェラの背に回した手に僅かに力を込めた。
2011/04/10(Sun) 15時頃
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―教室―
……うん。 私は人伝に何かを聞こうとは思ってないから。
[ポーチュからの答えにはにこっと笑う。 ふと何故か分からないが、猫の姿が浮かんだが、この際それは置いておく]
私にも、何かできることがあればいいんだけど。 とりあえず、課題しよっか。
[ポーチュが一度頷く様子に自身はヴェラの隣の席に座り、話しかける。 リンダのことは心配ではあったが、先ずはポーチュと話した方がいいのかなと思い直す。 一先ずリンダが来るまでは課題を進めようと思った**]
(45) 2011/04/10(Sun) 15時頃
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受付 アイリスは、メモを貼った。
2011/04/10(Sun) 15時頃
受付 アイリスは、メモを貼った。
2011/04/10(Sun) 21時頃
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―前日― [ヴェラの言葉をただ聞き入る。 告白をした相手から、返事が貰えないのは辛い状況であるはずなのに… 思えば返事を急かされたことはなく、深い愛情で守られていたことを今さら思い知る。 彼に惹かれたとしたら、きっと最初から。 だけど、恋をしようと思ったのはこうした小さな積み重ねがあったから。 お礼を言うように、満面の笑みを向ける]
補習がなければ、クラスが一緒になることはないし、きっと会うこともなさそうだもん。 そう考えると、少し不思議な縁ね。
[こういうのが運命って言うのかなと思っても、それを言葉にするのは少し恥ずかしい。 きっと彼なら笑わずに聞いてくれそうな気もしたけど。 補習があと何日続くか分からない。 だけど、補習が終わっても一緒にいられるんだと実感すれば、はにかんだように笑んだ]
(63) 2011/04/10(Sun) 21時半頃
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―前日―
だって……あまり情けないところは見せたくないもの。 一方的に頼るだけの関係は、やっぱり違うなって。 あなたにも私を頼って欲しいなって思ってるから。
いつかでいいの……。今は弱い面もあったりするけど、私も頑張るから、ね。
[そっと窺うように相手の顔を見れば、笑みが見える。 意識すれば、直視できず、恥ずかしそうに視線を伏せる。 自分が彼に笑顔を与えてあげられたなら、これ以上ないくらい幸せだなと思う]
………ありが …とう。
[しゃくりあげながら、彼の腕の中で涙を零す。 何かが悲しいわけではなくて、とても嬉しいから。だから、この涙は我慢する必要は無いと思った。 優しく抱きしめてくれる腕に愛しさが溢れる。 非力な自分の腕では気付かれないかもしれないけれど、少しだけ力を込めて彼の胸に縋った]
(65) 2011/04/10(Sun) 21時半頃
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―前日― [少しの時間の後。涙はすぐ止まったけれど、しばらく呼吸を整える。声をかけられれば、目元を慌てて拭う]
あの……あの、ちょっと待ってね。今……顔ひどいと…思うから。
[中々顔を上げる決意ができず、しばらく俯いたまま。だけど、そのままでは心配をかけると思ったから、恐る恐る見上げる]
………―――ッ!
[顎下に手をあてられれば、少しだけくすぐったそうにして、涙で濡れた瞳にヴェラを映しだす。顔に影がかかり、近づいてくる顔。意味も分からず、ただ見つめてしまう。唇に触れた柔らかい感触に驚くも、瞳を閉じることもできない。唇が離れれば、自分の唇に手をあてて、ようやく何度も何度も瞬く]
な、な、………………
[顔を真っ赤にして、ヴェラを見つめるも、何事もなかったように自転車を起こしている。 先に歩きだす背。その背が離れて行くように感じて、慌てて追いかける。伸ばした手は少しだけ迷うも結局彼の服の裾を掴む。 今は恥ずかしさと困惑にまともに喋ることも隣を歩くこともできず、半歩後ろから俯いたまま家までの道を歩く]
また、明日…ね。
[家まで着けば、名残惜しいものの手を離す。手を振って、彼と別れた]
(66) 2011/04/10(Sun) 22時頃
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―教室― [やがてやってきたリンダに挨拶する間もなく、ポーチュが話しかけている。 心配そうに視線を送るも、2人のやり取りに口を挟むことはしない]
………。
[自分が聞きたかったことを単刀直入に問いかけるポーチュラカ>>59 リンダが不機嫌そうな顔>>62になるのが分かる。 4人しかいない教室だから、2人のやり取りはよく響く。 参考書を捲りながらも、全く勉強には身が入らず、時折心配そうな視線を送りながら、ただ聞き入る]
(68) 2011/04/10(Sun) 22時頃
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(リンダのこと、宜しくね……)
[見守るモノと言っていたポーチュラカの真意はよく分からない。
だけど、そのポーチュラカがリンダに問いかけ始めたことを嬉しく思う。
リンダにも特進クラスに親しい友達ができたのかなと勘違いかもしれないが、そんなことを思った。
参考書を捲る手を止めて、祈るように手を組む]
(全てが上手くいきますように……)
[心配して祈ることしかできない自分が少し歯がゆいけれど、無理に会話に割って入るものでもない。
リンダとポーチュラカ。大切な2人の友人の言葉を聞きもらすまいと、ただ耳を傾けた]
(いいえ、アイリス)
[...はアイリスの視線を受け取れば、内心で首を横に振る。
したいことをする素直な自分は、きっと優しくない。
残酷で、身勝手で、無責任だ。
だからこそ、そちらには顔を向けなかった]
[ポーチュラカの内心に気付けるわけもない。
それほど聡くもなければ、人の善意を疑うこともない。
自分ではきっとリンダが不機嫌な顔をすれば、一歩でも二歩でも引いてしまう。
だから、ポーチュラカの言葉から、リンダの真意が見えればいい。
そう思っていたけれど、リンダを追い詰めているようにも思える言葉が続くのを見て、どうしたものか少し悩む。
言葉を挟むべきか、聞き入るべきか。
単純な二択なのに選ぶことはとても難しい]
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[ヴェラから話しかけられれば、心配そうに2人を見ていた視線を戻す。 少しだけ困ったように笑んで、首を傾げる]
え?あぁ……うん。進んでいるとは言えないけど。 でも、………―――この時間も必要なことのように思うから。
[ぽつりそんなことを呟く。必要であれば、口を挟もうかとは思っているけれど。 今は未だ様子を見守るのみ。 大切な友人の二人だから、中途半端に口を挟みたくは無い]
あ……課題、分からないところある?
[ヴェラにそう問いかけて、机の上に置かれているプリントを見つめた]
(77) 2011/04/10(Sun) 22時半頃
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[見守っていることしかできないのは辛いけれど。 同意してくれるヴェラと視線を合わせて、にこっと微笑む。 今は一緒に待つしかない]
英語?英語は理数系科目ほどではないけれど。 二次試験にも必要だから、文系科目に比べて勉強してるから、何とかなると思うわ。
その代わり……発音にはあまり期待しないでね。
[あくまでも読んで書いて覚える受験英語しか勉強していない。分からない問題はどこか首を傾げて、問いかけた]
(81) 2011/04/10(Sun) 23時頃
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(リンダ………)
[リンダの悲痛な声を聞いて、英語のプリントから顔を上げてぽつりと口の形だけでその名を呼ぶ。
気付いて上げられなかった自分がすごく悔しい。
今まで友人として何を見てきたのだろうか。
上手く行くように祈ること、今やその行為も自分にできないことを誰かに押しつけるように思えてできない。
英語の問題に視線を戻すも、とても集中できず、ポーチュとリンダ2人のやり取りを固唾を飲んで見守った]
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[悲痛な声を上げるリンダには心配そうな視線を送り、ポーチュとのやり取りをただ見つめる。 やがて視線をヴェラの課題に戻して、申し訳なさそうに眉を下げる]
え、あ……うん。 一応どの教科でも教えられるように教科書は読んできたの。 ごめんね、ちょっと集中できなくて。えっと…どの問題かな?
[ぱっと見た感じかなり簡単に感じるため、どの問題で躓いているか分からず、首を傾げる]
………英語の発音は本当に聞かないで。 っていうか、あまり英語はしゃべりたくは無いから、そのつもりでいてくれると嬉しいな。
[どうやら英語の発音はせずに教えてあげるつもりのようだ]
(86) 2011/04/10(Sun) 23時頃
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アイリスは、ポーチュラカとリンダに時折心配そうな視線を投げかけた。
2011/04/10(Sun) 23時頃
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ううん、ううん……まだ、だめ。 今行ったら、まだだめな気がするから……。
[小さな声が聞こえれば、迷うように首を振る。 ポーチュの問いかけ>>84にリンダは答えていない。 だから、自分はこの場所をまだ動けない]
ごめんね。もう少しだけ……このままでいて。
[握られた手に込められた意味はもちろん正確に理解している。 それでも、俯いて、今すぐにでも飛び出したい想いをこらえる。 二人の会話に聞き耳を立てながら、ただ待ち続ける]
(88) 2011/04/10(Sun) 23時半頃
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受付 アイリスは、メモを貼った。
2011/04/11(Mon) 00時頃
受付 アイリスは、メモを貼った。
2011/04/11(Mon) 00時頃
― 廊下 ―
本当の御友達に、わたくしなれたのでしょうか……。
だとしたら、幸せですわ。
[目を閉じて、そう呟く彼女はただ真っ直ぐに歩いていった]
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[二人の話に聞き耳を立てながら、ポーチュラカの言葉>>95に顔を上げる。 少しだけ感じていたリンダとの距離を見事言いあてられた気がした。
それだけ自分が頼りないのだと思おうとしたけれど、寂しかった]
………ごめん、ね。
[ヴェラを見つめて、小さく謝る。机の下で握っていた手に僅かに力を込める]
行かなきゃ……私も、逃げてばかりいたから。
[ポーチュラカが言い切る声に反応して、決意する。 やがて繋いでいた手を離して、リンダの元へと駆け寄った**]
(101) 2011/04/11(Mon) 00時半頃
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