人狼議事


217 【突発誰歓】幸福の壷【十二支騒動記】

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[ある夏の陽が降り注ぐ上佐川。
そこで佇み川を眺めながら、はらりはらりと涙を流す。]

 何処にいるの……『しんしょう』……

[産まれ出でた時より持つ、誰かの名。]

 あなたに逢いたいの
 また、わたしの名を呼んでちょうだい……

[己すら知らぬ己の名。
それはきっとこの者が持っている、と何故か疑わず。
春の日も、夏の日も、秋の日も、冬の日も。
何処かにいるとも知れぬ名を呼ぶ。]


【人】 看板娘 櫻子

[>>68同じ笑い方をしてる。
その言葉に軽口で返そうとした言葉が止まる。
辰のおじさまのへたくそ。
心の内で思わず八つ当たりをするのは、ただの甘えだ。

引っ込み思案で何時も躊躇うばかりの亥の
こんな時だけ真っ直ぐな、その視線が刺さる、
あぁ、如何やって誤魔化そうか、

……――そんな風に考えていたのに]

(80) 海月 2015/02/20(Fri) 15時半頃

【人】 看板娘 櫻子

[>>70吃音交じりの”何時もの亥”が戻って来て
思わず毒気が抜かれた。

なぁんだ、みんな、おんなじじゃない。
辰のおじさまも巳のあにさまも、じろちゃんも、
櫻だけじゃない。櫻と同じ、――臆病者

なのに誰かを想って強がるのね。
馬鹿みたい、みんなも、…櫻も]

・…、…じろちゃんの、えっち。

[自ら作った壁から一歩、踏み出すのは
まだちょっぴり怖いから、そんな戯言で誤魔化す]

(81) 海月 2015/02/20(Fri) 15時半頃

【人】 看板娘 櫻子

[引っ込めた彼の手を取り、傍の襖を引いて誰も居ない場所へ連れ込んだ。
背の後ろで閉じてしまえば、これは二人だけの秘密]

櫻の着物の中が、みたいんでしょう…?
じろちゃんの、えっち。

けど、いいわ、
じろちゃんにだけ、見せてあげる。

[ぺたりと座り込んで、辰の仮面を傍らに置いて。
空けた両手で帯下の腰紐を緩め、己の着物の袷に手を掛ける。
戯言で誤魔化して、
勿体ぶるのは、まだ、少しだけ怖いから]

(82) 海月 2015/02/20(Fri) 15時半頃

【人】 看板娘 櫻子



……――、―痛い顔しちゃ、嫌よ?

[苦笑い交じりの忠告を残して、ゆっくりと胸元を寛げる。
べっとりと、半乾きの赤に染まる着物の内を

胸の傷を自ら、亥にだけ、そっと、晒した**]

(83) 海月 2015/02/20(Fri) 15時半頃

[赤き血潮に染まった頃も。あったという。
 怨嗟の声が止まぬ夜も。あったという。


 お伽噺にするには新しい、昔ばなし。]

 ………だれ?

[岩陰の、奥から人の声が聴こえた気がして。
 少年は足を向ける。]


[血に染まり、怨みに染まる事もあった上佐川。
そうと知っても其処に佇み、飽くることなく泣いたのは、其処にいれば己の持つ名を持った人に、必ず逢えると思ったが故。]

 逢いたいわ 逢いたいの……

[何時までも何時までも泣いていると、誰かが此方へ来た気配がして。]

 誰なの……? 『しんしょう』……?

[それは、そうであってほしいという、願いにも似ていて。
肩までの長いとも、短いとも言えぬ黒髪を靡かせながら振り返る。]


[振り返ったその少女は。

 川面の光を黒髪に受け。まるで光の輪を冠しているかのよう。

 初めて聞く声が、初めて聞く名を呼んでいる。

 それは誰の名?]


[いや。
 己の名だと―――信じることができた。]

なつひ!

[叫んだ。開いた口から飛び出た名前。
 駆け寄り、腕の中に抱き締めて頬を擦り合わせた。]


夏日、夏日、なつ……ひ

[手は黒髪を乱す。光を払うかのように。]


[振り返った前にいたのは見知らぬ少年。
駆けてくるその少年が紡ぐ名は、聞き覚えのない、知らぬ名ではあったけれど。
其が己を示す名であることは、すぐにわかって。]

 しんしょう……? 辰星なの……?

[尋ねなくとも、己の中で答えは出ていて。
駆け寄り、すりより、されるが侭に髪を乱れれば、今度は嬉しさで目が熱くなる。]

 今度はちゃんと、忘れなかったわ
 貴方もちゃんと、覚えててくれたのね

[抱き締め、その温もりが本物であると実感すれば安堵し。
やっと逢えたと、鬼灯色の目からまた涙を溢した。]


【人】 看板娘 櫻子

[弱みを晒す、強さは無い。
先に釘を打ったって、どんな顔をするか目に見えていて
だから、本当は見せたくなんて、ない。

>>132「いいの?」と問う言葉に、曖昧に笑う。
本当は、嫌だけど。心の中でそんな返事を押し殺す。

自分の所為で傷つき、悲しみ、苦しむ顔なんて、
受け留める、強さは無い。

けれど、己の為に勇気を出して、おっかなびっくり差し伸べてくれその手に、応えなければならない気がして]

(146) 海月 2015/02/21(Sat) 02時半頃

【人】 看板娘 櫻子

[肉を裂く痛みには随分慣れた。
甘えて嘘泣きはするけれど、けれど本当はどうってことない。
だから、そんな顔しなくて良いのに…

予想に違わぬ>>133亥の顔に、浮かべた苦笑の苦味が増す。
ずきり、ずきり、胸の奥が痛むから、そんな顔、させたくないのに]

ほらね?みんなずるいの。
痛がるのも、涙を流すのも、ぜんぶ先に取っちゃうんだもの。
そんな顔して先に泣かれたら、
櫻は何時まで経っても泣けないわ?

[何処か困ったように、大人びた顔で笑う。
あんなに欲しかった>>135「大丈夫」の言葉、
けれど、結局受け取り方が、判らなくて…]

(147) 海月 2015/02/21(Sat) 02時半頃

【人】 看板娘 櫻子

[目の前で揺れる柔かそうなくせ毛。
耳を澄ませば聞こえる暖かな吐息の音と、二人分の鼓動の音。
…じろちゃんの匂いがする。
目を閉じてじっと彼の存在を感じている間に、
気付けば胸の内を苛む痛みを忘れていた。

水生木の理の侭に、餓えた心を満たしたのは彼の持つ水の気か、はたまた、……大きな眼から零れて、降る、暖かな慈雨か。

じんわりと、訳も判らず、目頭が熱くなる。
けれど、零す涙は彼の目から、もう零れてしまったから
何かが溢れる事は無い、それでも、泣いていた気がする。
彼の暖かさが、切なく胸を締め付けるから

痛みでは無い、どこか心地よく、けれど苦しい]

(148) 海月 2015/02/21(Sat) 02時半頃

【人】 看板娘 櫻子

[知らぬその感覚は、きっと彼の流す涙の所為だとあたりをつけて。
両手で包み込むように顔を上げさせ、親指の腹で零れる涙を拭う。

次から次へ溢れては拭っても拭っても、きりがなくて、
深い海の色の目が溶けてしまわないか少し心配になってくる。

しゃっくりみたいに、吃驚したら、止らないかしら?]

…汚れちゃった、ね。

[涙に溶けた赤色が乗る、亥の唇にざらりと
毛繕いでもするように、舌を這わせた。

悪戯に笑う眼を細めて、驚く顔を探す。
…上手く涙は止まっただろうか?]

(149) 海月 2015/02/21(Sat) 02時半頃

【人】 看板娘 櫻子

[涙が止まっても、止らなくても、意表を突いたその隙に
「はいお終い」と手早く寛げた着物を片付ける]

…そういえば、じろちゃん、
何か、急いで居たんじゃないの?

[何処かへ向かう途中だったような、出逢った時の彼を思い出して、話題を変える試みを。
己も身を清めて衣を替えて、何事も無い顔で戻らなければ。

彼が神主の為に水を取りに行く用事を思い出せば、一度別れることになっただろうか。

別れ際に、もうすっかり癖の付いた笑みを描く唇に
人差し指を立てて見せて、「ふたりだけの秘密、ね?」
なんて、揶揄すればもう一度、
愛らしく恥らう亥の姿を見る事が叶っただろうか…?*]

(150) 海月 2015/02/21(Sat) 02時半頃

【人】 看板娘 櫻子

[血の穢れを清めて戻る座敷。
ちっちゃな仔虎の姿で、目立たないように、そっと。

真っ先に向かうは神の御前。
けれど礼節なんていまいちだから、改まる事無くずぼっと衣の裾に突っ込んで隠れる。
ひょっこり顔だけ覗かせた、その口に咥えているのは、辰の仮面]

ないしょ。ないしょ、ね?

[主たる神に、悪戯っ子の楽しげな声音で一方的に頼み込めば、辰の羽織の影に仮面を隠した。
そしてご機嫌に尻尾をぴんとたてて何食わぬ顔で辰の傍へ]

(157) 海月 2015/02/21(Sat) 15時半頃

【人】 看板娘 櫻子

[間一席まだ空いている卯の席を陣取って、辰の脚を勝手に枕にごろんと仔虎が寝転がり、甘えてゴロゴロ喉を鳴らす。
もう”甘えん坊の櫻”に戻っても良いだろうと、そう判断して。

仮面の行方を問われれば、しれりと]

櫻しらなぁ〜い。
……ねー?

[なんて主に同意を求めて困らせたりしただろう。
子供の遊びに神主が付き合ってくれたか、否か**]

(158) 海月 2015/02/21(Sat) 15時半頃

[巳 火性 陰
その方角を司る神は『おそれ』を表し、凶とされ
司る星も凶星たる星『螢惑星』 別名『火星』

方角も、星も、司りし神も、己が名でさえも
凶事ばかりを示すもの


軈て来る吉事を、深く味わう為に在るもの]


[禍福は糾われる縄の如く、表裏一体を成すもの
何れ程願い、神にすがろうとも、大吉は何れ凶に還る


其は禍とて同じこと
身に振り掛かりし厄は、廻り廻って何れ吉へと還る


――だが、その何れも必要な事に非ず
大事は、禍福は神が決めるに非ずと云うこと
総て己が決めし事、と云うこと]


[己を不幸と思う者よ 己の禍を嘆く者よ
禍凶を知りし時、初めて幸福を知ると思し召せ

禍凶ありてこその幸福だと思し召せ]


[総ての禍福は意味あること
総ての禍も福も、己が決め、定めたと云う事]



   [其を胸に刻み、己が手で幸福を*掴み取れ*]
 


[―――――――幸せだ、



    と思えたのは久方振りだった。]


[その瞳は赤橙。
 遠くからでも招き、誘う色。

 胸焦がす名前を呼べる幸せは喉を震わせる。]

……あぁ、そうだとも。
僕が「辰星」だとも。
 


[遠い記憶。暗闇のなか。光のなか。
 確かな感触、甘やかな香り、心地好い声。

 なつひ。


 其れ以外の名前など知らないとばかりに、繰り返す。

 なつひ。 夏日。


忘れさせるものか。赦さないと――言っただろう?

忘れるものか、忘れるなんて――…
もう一度喪うなんて。


――――嫌だ。


……今度こそ離れず、共に生きていこう。

夏日。
君の全てが―――欲しいんだ。

生きる時間も、何もかも。
もう待たせないで済むように。

[奪わせて欲しい。

 独りにしないで――と
 請い願う。恋願う。**]


[己が紡ぎし名を肯定せし少年に、繰返し繰返し名を呼ばれ、幸を噛み締める。
赦さないという愛しい名を持つ相手に暫し目を見張るが、軈て笑みへと変えて]

 そうだったわね 赦さない、と言っていたわ

[嫌だと紡ぐ口に、ふふ、と笑いを溢し。]

 いいわ 全てをあげる
 あの時叶わなかった、全てを――

[あなたに奪われてあげる。
其は、娘なりのもう二度と離れないという契り。]


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