65 In Vitro Veritas
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[これはいつの言葉だったか]
ねえ。
コーダは……誰かを、守る?
《その為に、誰かを、壊す?》
守るよ。
今一番、壊されそうなやつを。
あいつの目を……。
[赤毛の目のこと、思い出す。]
いまはな。
[それはまだ、牧野の話を聞く前の話]
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ひど い こと…
[先程のように拒絶はされずに、眸を覗かれた。 前髪の隙間からはっきりと見える、同じ色の眸。
>>294ばつが来るという16番に対する答え方も 自分と同じ、受け入れてるように見えた。]
でも おなじ
わたしと
[ふら、ふらと覚束ない足取りで、再び彼女を追うように。 その背についていこうとした。]
(317) 2011/09/29(Thu) 23時半頃
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[自分は、大きいヨルを壊した。
そしてヨルを取り戻した。
他の皆も、等しく大事で。
だから守る為に。
壊される前に。
壊すことは、厭わない]
[ただ、あの時壊すのに使った刃物は。
コーダが、どこかに仕舞ったから。
今度は、コーダがあれを使いたいのだろうかと。
そんなことを、考えて]
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― →B1F:スタッフルーム ―
[彼女の幻影、そのものであるかのように 後を追い、先程居た部屋まで来てしまった。 コーダと、名前を教えてもらったセシル。 その二人が居たとしても、その足は彼女へ一直線に。
手を洗い流すのを、ぎゅとハンカチを握り締めながら 黙って見守っていたが、ふいに声をかけられて]
わたしと ちがう ?
[自分を指差して、それから相手を指差して。 簡潔すぎる問いと共に、首を傾げてみせた。]
(336) 2011/09/30(Fri) 00時頃
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[この先、クローンと呼ばれる自分たちの中で、
一番最初に、あの映像のようになる者。
やっぱりそれは赤毛だろうと思う。
そして、移植できる人物もここにはいるらしい。
しかもそういう場所、であるらしい、ここは。]
赤毛のこと、守らなくちゃ…。
[赤毛は大きい、だから、オリジナルのその人も近寄ってはいないけれど、大きいのだろう。
その人を壊すためにはどうすればいいだろう。
ああ…。
そういえば、聴いたことがある。
クローンの中にもイタンシャがいたと。
自分の身体を壊すペナルティ、犯すものがいたと。
首にひもをつけて、ぶらさがったらしい。
そしたら、動かなくなって…
そんな年長者の話。]
|
[疑問に返ってくる答えは、難しい言葉ばかりで。 反対側に首を傾けたり、時折小さく頷いたり。]
うー
[立っていた時の彼女を思い出して、 確かに身長は違った、と頭の上に手を翳してみる。 そうしている間に、逆に問いを投げられれば]
ふく つくる
[裁縫は、何十年と続けている仕事だったから 針を持って、布を縫うようなジェスチャーをして言う。 むしろ得意なのは、其れしかないくらいだった。]
(346) 2011/09/30(Fri) 00時半頃
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― 一人になったとき ―
[映像を思い出す。
そして、ニックの言葉も思い出す。
そう、壊す前に、壊す、そんな気持ちがないといけない。
オリジナルは、きっと、
それでも、何かあれば、クローンが死ぬのはしょうがない、と思うような気もするから。]
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ほう ごう?
[やっぱり言葉の意味は理解しかねるが、 自分と同じような、彼女の仕草を見て ふわぁと口が序々に開けられていく。]
おなじ
[その仕草を、指を差して。 口元が、緩んでいくのが分かった。]
(356) 2011/09/30(Fri) 00時半頃
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[なんてきれいなんだろうか。]
[ああ、なぜ]
[自分は、彼じゃないのか。そんな、そんなことを]
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[初めて見る彼女の微笑みに、 まるで親に褒められてもらった子供のように ぱたぱた、と落ち着かない様子で軽く足を踏む。 耐え切れなくて、隣の椅子に腰を降ろしたり。]
?
[しかし、それっきり、俯いたままの彼女。 不思議に思って、座ったまま身を乗り出して覗き込もうと。]
(373) 2011/09/30(Fri) 01時半頃
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[思ったことがある。
それは、圧倒的な、差。
ニックはああいってくれたけど、
自分は、この音は壊せない、と思った。
壊したい。とても壊したい。
なぜ、自分はセシルではないのか、
そう、
壊せない。
それは、セシルのほうが優れているから。]
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[彼女が手を血で濡らしていた時、 ひしひしと感じた、皆の怒りを思い出す。 それが傍らの彼女に向くとして、それも受け入れる ―――何事もそうしてきたはず、なのだけれど。]
………
[自分に似た彼女に浴びせられた、冷たい視線。 それを“受け入れている”彼女へ、今、手を伸ばして。]
いっしょ
[怒りを背負うのならば、せめて二人で、と。 聞こえてくる心地良い音色を耳に、 重なり合った手から、温かさが伝わった**]
(374) 2011/09/30(Fri) 01時半頃
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[自分は、もし、その音が失われるのであれば、
壊されてもいい存在なのかもしれない。
それは、本当に、
悲しすぎる劣等感。]
ひつじ リンダは、メモを貼った。
2011/09/30(Fri) 01時半頃
ひつじ リンダは、メモを貼った。
2011/09/30(Fri) 01時半頃
[それは、歪んでいく。]
[そう、こんな目に合うのは、
こんなオリジナルに激しい劣等感を持つクローンは自分だけで十分だ。]
[そう、規則正しい生活。
何も知らずに仕事をして、
そして、話して、食べて、眠って…。]
(ニック
自分も彼らを壊すよ
そう、オリジナルを知ることは、
クローンには絶望だ。)
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