226 【突発誰歓】君の瞳に花咲く日【RP村】
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[目は泳いでいないが、声が泳いでいるとでもいうのだろうか。]
あー。……ナナオは、だいじょうぶだった? タルトとヒナコは大丈夫だったよ。ついでに君も、大丈夫ならそれで良し。うん。
[不干渉。聞いてはいない。線を踏み越えそうになるのを必死で堪えていた。]
(151) 2015/06/06(Sat) 01時頃
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―或る過ぎたる昔日―
[少年が病院に入ったのは、幾つかの鱗を切除した後だった。
どれ程の痛みに耐えても生えてくる。普通の人間には生えない鋭利な鱗を両親は不気味がった。
当時まだ幼かったメルヤは、両親からの拒絶は世界に拒絶されるに等しかった。
どうして。この病院に送られたかはわからない。
原因不明の奇病患者が送られる。日毎、幼い少年は、自分のせいで険悪になる両親を見なくても良くなった。
それだけだった。]
[メルヤという少年は、はっきり言えば生意気だった。
昔から記憶力が良く下手に頭がまわるため、医師や看護師には愛想良く、同じ患者仲間とは距離を置いて過ごしていた、数ヶ月]
(187) 2015/06/06(Sat) 03時頃
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―或る過ぎたる昔日―
メルヤが大人になっても幻覚として現れる、24時間で記憶を失くす病に罹った頓狂な男に懐いた切っ掛けは忘れる男だったからだろう。
どんなことをしても、男は次の日には忘れる。
幼くして遠慮を覚えた子どもには、打って付けの相手だとも言えた。]
[幼いメルヤが、病院に訪れて半年ぐらい経った頃だったろうか。 いつも”はじめまして”を交わして、どこからともなく花や、キレイな石を取り出す男がいなくなっていた。
この頃まだ、同年代に近い子どもとの交流を苦手としていた幼いメルヤは探し回った。小さな体で病院内のあちこちを探し回っても見つからなかった。
中庭で体を丸くして蹲る。頭を撫でるような、感触がしてメルヤは、ぱっと笑顔になった。
――『 』
名前を呼んだ男ではなかった。 少年よりもいくつか年上の、少年。トレイルという名だったか]
(188) 2015/06/06(Sat) 03時頃
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―或る過ぎたる昔日―
[頑丈に蓋をしていたものが、堰を切って溢れ出した。意味もなく声をあげて泣いた。
幼いながらに理解していた。
もう二度と、懐いた男には会えない。 24時間で記憶が喪われる男はもうメルヤのことを覚えていない。
病院に訪れて、メルヤ少年が初めて泣いた日だった。
トレイルはただ黙って頭を撫でていた。 メルヤからすれば、トレイルはあの頃から根本的には変わらない。
ただ、幼いメルヤは泣きじゃくりながらトレイルに本音を零した。]
(189) 2015/06/06(Sat) 03時頃
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―或る過ぎたる昔日―
『ほんとに……。 ほんとに、あっちが、おぼえて、なくても、よかったんだよ。 だってぼくが覚えてるから。
ほんとにそれでよかった。よかったんだよ。
まいにち、はじめまして、って言えたら
それだけで
それだけで……』
楽しかった。嬉しかった。幸せだった。一言では言い尽くせなくて、幼いメルヤは一頻り泣いていた。
ずっと、覚えていようと思った。 この日の悲しみ。この日の寂しさ。この日の喪失感を――。]
(190) 2015/06/06(Sat) 03時頃
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―現在:廊下にて― [彼はトレイルが苦手なわけではない。むしろ好意的ですらあるだろう。
彼の基盤と本音を知られている。根本的な弱点を握られているかのような、錯覚があった。 トレイルに対して、線を踏み越えないように意識をしているせいもあったかもしれない。
(忘れているかも、しれないけどさ)
トレイルが、隠している病状を打ち明けたのは何時だったろうか。その折りに、彼も幻覚の症状を話している。
どうしてだか、わからない。互いの秘匿するものの交換。
メルヤは忘れられる側で、トレイルは対極。 鏡映しのようで、反射しているようだ。
干渉をしないことで現状を維持しようとする。彼の信条を揺るがない。]
(まだ覚えているの? 君が君であるということを――。) [声には出さずに、視線で問い掛けるのはその為だった。]
(191) 2015/06/06(Sat) 03時頃
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[諦念に充ち満ちた彼が希うことはひとつ。
覚えていたい。どれだけ変わり果てようとも。 みんなのことを、覚えていたい。
みんなと共に外へとは、彼は願えない。願わない**]
(192) 2015/06/06(Sat) 03時頃
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逃亡者 メルヤは、メモを貼った。
2015/06/06(Sat) 03時頃
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…せっかく君が受け取ったあだ名だし、遠慮するよ。 ついでに僕が、包帯ミイラ男とか改良して渡してあげるよ?
[>>212包帯を巻いてる同士では、不毛な会話だ。 いつも通りの、軽薄な視線が少し色が違うのは、彼の錯覚か。]
そう。じゃあ、ナナオも大丈夫なんだね 良かったよ。 [視線が僅かに反れる。 彼の右手に注がれ、隠そうともしなかった。わざとらしく溜め息を零す。]
それ、聞くんだね。 見ての通り、手首まで。 ――あとは多分背中にもかな。
[尋ねられるのは、トレイルが”落として”いない証でもあると彼は思う。かすかな遠慮の無さは、彼とは似て、彼とは非なるもの。]
トレイルの方は? [一言、半歩にも満たないほど踏み入る。]
(216) 2015/06/06(Sat) 13時半頃
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……。
[彼ははっきり言えば神妙に表情筋を保つのにも、必死だった。 鱗が発症直前と直後の幻覚症状は、特に強い。
彼の視界では幼い時分に懐いていた、24時間で記憶を喪う頓狂な男。 ピエロのような衣装を好んで、道化のように振る舞う、男が”見えていた”
トレイルの背後で花や鳩が空を舞う。 『マジック、マジック♪ 種も仕掛けもありません♪』
という声が耳に通り、どこから取り寄せたのかライオンに頭から噛み付かれている光景が目に見える。男が頭から血を流してても、メイクだけでなく笑顔。
『種も仕掛けも あ り ま せ〜ん♪』
むしろそこは種とか仕掛けが合るべきだろうと彼は頭の中で突っ込んだ。彼は幻覚の相手はしないが――。 しかし、幻に見る、ピエロのような格好をした頓狂な男はこういう人物だった。紛れもなく。**]
(217) 2015/06/06(Sat) 13時半頃
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逃亡者 メルヤは、メモを貼った。
2015/06/06(Sat) 13時半頃
逃亡者 メルヤは、メモを貼った。
2015/06/06(Sat) 20時半頃
/*
あい、ゆりちゃん了解。ランダムしようか。
2dナナオ、ケイト
3dメルヤ、トレイル
4dヒナコ
5dシーシャ、オスカー
左の人が1番、右が2番で振ります。
出た目の人を次の日に繰り下げで。
2d→2
3d→2
/*
落ち順改訂版
2dナナオ、ゆり
3dメルヤ、ケイト
4dヒナコ、トレイル
5dシーシャ、オスカー
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[当然。その言葉に、彼は溜め息を心の中でひとつ。 彼の不干渉は諦念と――警戒されない故に。 勘付いていることを悟られては逆に隠し通そうとする人もいるからだ。
やや人を喰ったようにトレイルは、口元を緩ませているようだった。
恐怖など、何も感じないとでも言うかのような、風情で。
挑発されれば遠慮することはないだろうと、彼は結論付けた。]
(267) 2015/06/07(Sun) 01時頃
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”――…淡紫の花はまだ咲いてる?”
(268) 2015/06/07(Sun) 01時頃
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[誰より気さくなようで、誰より踏み込ませないのはトレイルのような気がしていた。 踏み込んで来ても、踏み込ませない。錯覚が彼にはある。
外面もなく訊ねるのは、そのせいだろう。]
みんなが零して、落としてしまったものを ちゃんと、覚えていたいんだ。
みんなが、本当はどんな風だったか。変わってしまわないことを願っても、変わったみんなも受け入れながら。
現実は非情で、時間は無情で。
変化は刻一刻と現れていたけど。
虚像なんていらない。 本当のみんなを、覚えて留めておきたいんだ。)
(269) 2015/06/07(Sun) 01時頃
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[百戦錬磨。人の扱いに関しては彼の方が上だろう。 こんな風に抉るようなやり方は、不干渉を信条とする彼らしくはない。
トレイルは見せない。平気な振りをして零して落としたものを、見せないせいだ。
彼は鱗の増加に伴い、幻覚の症状が現れていた。 視界が傾ぐ。トレイルと彼の真ん中の隣で――ハリセンを叩く音がする。
『ハイ♪ ハイ♪ ハイ♪ バナナだよ〜♪ バナナだよ〜♪ ちびっこだいすき♪ちなみに300円以下ならおやつじゃないよ♪』
バナナのたたき売りをしているピエロの格好をした男がいる。 たたき売りというか、押し付けていたのだが。
彼が普段あまり笑わないのは、主に幻覚のピエロのせいではないだろうか。 円ってどこの通貨だとか、メルヤは突っ込まない。]
(271) 2015/06/07(Sun) 01時頃
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逃亡者 メルヤは、メモを貼った。
2015/06/07(Sun) 01時半頃
メルヤは、ケイト(そういえば、ケイトはバナナが好きだったような気がした)
2015/06/07(Sun) 01時半頃
メルヤは、シーシャは…皮で滑りそうな気がしたが、頭から追い出した。
2015/06/07(Sun) 01時半頃
メルヤは、ヒナコはバナナをキレイに食べていた覚えがあった。
2015/06/07(Sun) 01時半頃
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[自室前の廊下で偶然トレイルと会ってからの押し問答。彼は無遠慮なトレイルは嫌いではなかった。
小気味よく続いていたハリセンの音が、ふっと途切れる。 彼は幻覚が和らいだのか、と視線を反射的に横を滑らせた。]
あ。 キルロイと…ケイト?
[彼は会いに行こうとしていたキルロイと、連れ立っていたケイトを見つける。 トレイルに一度視線を送る。
――”話はまた後で”
そう瞳で告げて、二人と少し距離を縮めた。]
(294) 2015/06/07(Sun) 02時頃
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[>>272キルロイとケイトが未だに手を繋いでいたとしても、彼は得に臆しない。]
キルロイ。ケイトといたんだね。 ふたりとも相変わらず姉弟みたいに仲いいね。
[彼は色恋沙汰とは無縁なので、全く他意のないことを口走った。]
(295) 2015/06/07(Sun) 02時頃
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