18 'Cause I miss you. 〜未来からの贈り物〜
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…ほんとに、景気がいいこと。 食堂はやってないって言ってるじゃない。
[ 銀貨を取ってカウンター内の缶に投げ入れる。出された金を受け取らないことは、矜持が許さなかった。]
……好きにすれば。 お代を惜しまないうちは文句ないわ。
[ 安い女で良かったわね、という痛烈な自嘲は、喉の奥に押し込めて。]
…私はもう行くから。 お酒なら好きなのをどうぞ。
(91) 2010/06/29(Tue) 20時頃
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…そう。物好きね。 極上品がソレ聞いたら泣くわよ。
[ お世辞にしたって出来が悪い、と冷ややかに笑んで、籠を手にカウンターを離れた。]
戸締まりは、いらないわ。皿もその辺に置いといて。
[ 言い捨てれば、思考は懸案事へと切り替わる。 男にぞんざいに手を振ると、外へ――]
(93) 2010/06/29(Tue) 20時頃
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水商売 タバサは、メモを貼った。
2010/06/29(Tue) 20時半頃
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―朝・銀の皿前ー
[ 扉を引き開ければ、カラン、と乾いた鈴の音が鳴る。 路へ出て、足下を見つめたまま集会所の方へと爪先を向けて数歩。 看板の前に立っていたヨーランダ>>84と危うく衝突しかけて、小さく声を上げると立ち止まった。]
――あ、えーと…ヨーランダ?
[ 物思いに意識を取られていた彼女には不意打ちの遭遇。 瞠目した琥珀色の双眸に映った灰色の髪の女性が、ここ数日集会所で見る顔だと認識するのに数秒。 表情を鎧い損ねた、と気付くときまり悪げに唇を閉じた。驚きで朱のさした頬へ、更に色が重なる。]
うちに、何か用?
[ 声は素っ気なく掠れた。]
(97) 2010/06/29(Tue) 20時半頃
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[ 慌てたように頭を下げたヨーランダに、奥歯を噛む。 怯えさせるつもりではなかった。]
…そう。
[ 駆けるように歩き出した背を引き留めそびれ、息を吐いて自分も止めていた足を動かす。 だが必定、目的地は同じで、となれば大股で風を切る彼女がヨーランダに追いついたのはほんの僅か進んだばかりのところ。]
あの……ヨーランダ?お願いが、あるんだけど。
[ 声をかけたのは、素の間抜けな反応を晒したことからの、半ば自棄のような気持ちから。優しい声音を選んだのは、僅かな後悔と、僅かな打算から。]
(103) 2010/06/29(Tue) 21時頃
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別に、大変なことじゃないのよ。 …これ。
[ 無造作に突き出した籠には、1ダース程の卵と、熟れた野菜。それに瓶に詰められた林檎の砂糖漬け。]
重たくて、悪いけど。 集会所に着いたら、貴方がキッチンに……持って、行って…くれない?
[ 自分でも馬鹿馬鹿しいと思う頼みに、自然と言葉は尻すぼみになる。 何でそんなことを、と訝しまれるに決まっている。揺らめく瞳から視線を逸らして、頬がまた紅潮するのを感じて舌打ちした。]
(105) 2010/06/29(Tue) 21時半頃
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[ 思いがけずあっさりと籠は受け取られ、子供のような意地を見透かされたかと、それはそれで居心地の悪い気分になる。]
…ありがと。 このお礼は、するから。
[ 彼女の腕にもかなりの負荷があった重い籠は、ヨーランダにとってはより大きな重荷になっただろう。 再び進めた歩は先程よりもさらに遅れがちになっていて、それに合わせるように足取りは緩む。]
…ヨーランダ、うちのタルト…好きだったの?
[ 村を出る前、墓守の家の少女とは付き合いはなかった。だから、集会が始まる前に顔を合わせたのは一度きり。]
(113) 2010/06/29(Tue) 21時半頃
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[ 集会が始まる前にも、ヨーランダの顔は見たことがあった。
両親がたまたま外していた、準備中の「銀の皿」に訪れた客。 帰郷して以来二階に引きこもっていた彼女もたまたま、キッチンへ水を汲みに降りて来ていた。
視線を合わせないよう小さくなって、消え入るような声で「林檎のタルト」を求めた女性に、その時の自分は何を思ったのだったか。
はっきり覚えているのは、「二度と客の前に立つな」という父の言葉と、殴られた自分ではなく母が泣いたこと。]
(114) 2010/06/29(Tue) 22時頃
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…ああ、そうか。そうだったわね。
[ 過去形で言われたヨーランダの養母なら、覚えがあった。 店番をしていた幼い彼女が、たびたびタルトを売った昼の常連。幾度かは、請われて歌を披露してみせたこともあったと振り返る。]
……え?
[ 相手の口から零れた疑問に、思わず口ごもった。]
わ、私?まさか。 ガラじゃないでしょ。 ……。そりゃ、作り方くらいは、見て覚えてるけど……
(120) 2010/06/29(Tue) 22時頃
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[ 微かに浮かんだ残念そうな顔に、よぎった動揺を押し隠す。]
(…母さんの味にはかないっこないんだから…ほんとのこと、よね。)
…入らないの?
[ ドアの前で止まったヨーランダを導き入れるように、扉を開いた。 中に入れば道すがらのことなどなかったようにするりと離れて、室内を一瞥すると人影の少ない中央の椅子に腰掛ける。 後から出たはずなのに、とうに長椅子で寛いでいるらしいヘクターには、微かに目を細めただろう。]
(131) 2010/06/29(Tue) 22時半頃
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だりい。さっさと夜になりやがれ。
[ 一旦禁を解けば、腹の虫は大声で要求し始める。]
水商売 タバサは、墓守 ヨーランダがキッチンへ消えるのを気配だけで確認すると腕を組んで視線をテーブルに落とした**
2010/06/29(Tue) 22時半頃
水商売 タバサは、メモを貼った。
2010/06/29(Tue) 22時半頃
水商売 タバサは、メモを貼った。
2010/06/29(Tue) 22時半頃
何を知ったのかは知らんが、ヤツの話を間に受けるようなのは居ないだろうな。
[ くつくつと笑うように、声ならぬ声で哂う。]
だが、気狂いは何するかわからん。
面倒起こされる前に死んでもらうか。
……男の肉なんざ旨いもんでもないが、干し肉よりはマシだろうよ。
[ 肉の味を思い出すように、夜を待ちわびるように。]
空腹の方が、飯は旨いもんだしなぁ?
[ 笑いを堪えて呟く。]
[手を伸ばすそぶりを見せたのにもかかわらず出されなかったそれ。]
………。
[“食べる”から、だろうか。
そんなことを思いながら少女はぱくりとサンドイッチを口にしたのだった。]
[それとほぼ同時に届いた“声”に。
ちらりとドナルドに視線を向けて。
ぷい、と外すと“自分の食事”に集中した。]
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[ 椅子に座って、重怠い眠気に任せてぼんやり過ごす。幾つかの会話を聞くともなしに聞きながら、サンドイッチを勧められた時だけは視線を上げて軽く手を振った。]
私は、いいわ。食べて来たから。 …ヤニクあたりは、虫を集め始める前にあげた方がいいかもね。
[ 言って紅茶のカップを取ったところで、そのヤニクが駆け下りて来て、心中でだけ楽し気に笑った。]
アイリスとテッドも、上にいるの? …もって行ってあげないとなくなるかもね。
(161) 2010/06/30(Wed) 00時頃
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[ 必死の様相で食事に集中するフランシスカに声をかける]
よお。
あんまり食い過ぎると旨いもんが喰えなくなるぜ?
[ そして、笑いを噛み殺す。]
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[ 不在者のサンドイッチを載せ変えるヘクターの気配り>>165に、目を瞠いた。 きょとん、という擬音が相応しいような頓狂な表情になったことには、気付けないままヘクターの顔、サンドイッチと視線を動かした。 ポットから紅茶を注ぐ動作が終わればはたと無表情に戻って、相槌を打つ。]
そうね。テッドってば一番若いのに情けないったら。 蹴られても文句は言えないかしら。
[ 紅茶の香りを嗅ぎながら、くすりと笑みを作った。]
(172) 2010/06/30(Wed) 00時半頃
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呆れるくらい、教会派が少ないのね。
[ 昨日交わした、村の厄介者ばかりという会話を思い返す。 教会に行きたがらない者が多いのは、自分を含め――当然なのかもしれない。]
私は、教会に行ってもいいわ。…追い返されるかもしれないけどね。 ここにいたって埒があかないでしょ?二手に分かれれば効率もいいわ。
[ 最後の言葉は、サンドイッチをつまむガストンの提案>>187へ向けて。]
(191) 2010/06/30(Wed) 01時頃
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テッドおはよう。 貴方が最後みたいよ?仮眠をとってるアイリスで全員ね。
…そうそう、そこの優しいお兄さんがテッドの朝ご飯を取っておいてくれたから、お礼を言うのよ?
[ テッドの姿を見れば、楽し気にヘクターを指差しただろう。]
(195) 2010/06/30(Wed) 01時頃
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信心深い?なら私は真っ先に脱落ね。
[ ドナルドの視線>>202を受け止めると失笑して。]
蔵書の数を考えれば、教会より図書館が多くていいと思う。テッドがどっちでもいいなら、一緒に行きましょうか。 …ガストンは、サイモンについてなくていいの?
(テッドと二人きりで出歩くのは、避けたいとこだけど)
[ 誰か女性もついて来てくれないかと巡らせた視線は、ヨーランダの上で止まったか。]
(209) 2010/06/30(Wed) 01時半頃
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水商売 タバサは、新しいカップに紅茶を注ぐとテッドの近くに置いた。
2010/06/30(Wed) 01時半頃
何とか調べに良く必要があるんだが、ミッシェルと熊野郎か。
[ どうとでもなるだろう。
日中でなくても、夜――サイモンを殺してから悠々調べても間に合う。]
お前はどうする気だ? フランシスカ。
[ 返事はあっただろうか。]
水商売 タバサは、メモを貼った。
2010/06/30(Wed) 01時半頃
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何って、人狼の情報がないか探しに行くのよ。 昨日の話、全然聞いてなかったのね。
[ 呆れたような皮肉を言いながらも、テッドに礼と共に微笑を向けられれば目許を緩めて頷いた。]
ヘクターも来るの? いよいよ、門前払いが心配ね…最悪、ヨーランダとテッドにお任せ、かしら。
[ 年食った連中、という言葉には、皆若いでしょ?というように視線を巡らして。 ヤニクとヘクターの年齢は知らない。サイモンを除けば、おそらくは最年長はガストンかとテッドの頭を撫でる森番を見た。]
(220) 2010/06/30(Wed) 02時頃
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[ ヤニクの言葉に、嘲りの言葉を返す。]
ひと一人で俺と殺り合うつもりか?
それは随分な思い上がりだぜ?
[ 隠した顔の下で笑う。]
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決まり?じゃあさっさと行きましょう。アイリスとフランシスカは留守番か、図書館でいいと思うわ。教会の本の量なんてたかが知れてるもの。
…また後でね。
[ 腕をまくり上げたテッドへは、]
よろしく。 何かあっても私はいいから、ヨーランダだけしっかり護るのよ。頼りにしてるから。
[ 冷ややかな無表情に目許だけは優しく綻ばせて告げただろう。席を立って、扉へ向かおうと]
(233) 2010/06/30(Wed) 02時頃
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水商売 タバサは、足りない頭数に気付くと扉の脇、アイリスの椅子のあたりで立ち止まった。
2010/06/30(Wed) 02時頃
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[ 小さいながらはっきりとした意志を覗かせるヨーランダの声>>237に、一つ瞬いた。冷え冷えとした琥珀色に昏い光をよぎらせる。]
…二人いっぺんに護れってのは難しいでしょ。 こう見えて、私逃げ足には自信があるの。
[ スカートの裾を持ち上げてしっかりとした造りのブーツを見せた。 ヘクターが降りてくれば扉を開いて。誰かランプを持つものがいればそれを一瞥し、そうでなければ、明るいうちに帰るわとガストンへ返した。]
(241) 2010/06/30(Wed) 02時半頃
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[ 扉を通り抜けながら、突っ伏したドナルドへ顔を向けた。]
私にとっては、人間も余程怖いけど。
…帰って来られるようには、善処するわ。留守番よろしくね、ドン。
(246) 2010/06/30(Wed) 02時半頃
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このアマ……そのうち内蔵引き摺り出してのたうち回らせてやる。
[ ぎりっと歯を噛み締める音と共に搾り出した。]
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[ 教会へ向かう4人。 ヨーランダやヘクターがテッドの話相手にならないなら、相槌くらいは返して、だが人目を気にするように少年からは少し距離を置いて歩こうとするだろう。
教会が見えてくれば、腰を絞っていた幅広の布を解き広げて、大きく開かれた胸元を覆うように肩に巻き付けた。]
ちゃっちゃと済ませましょう。 …私は交渉向きじゃないけど、どうする?ここの神父には蛇蝎のごとく嫌われてるの。
[ 誰かが先頭に出るなら任せようと、瞬いた。**]
(253) 2010/06/30(Wed) 03時頃
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水商売 タバサは、メモを貼った。
2010/06/30(Wed) 03時頃
[ 書斎の机の中、手紙になされた蝋封には己の嫌う印璽――教会の其れが烙されていた。]
まさか、ヤツが教会の手のものとはなぁ。
[ 笑いに声を震わせるが、その瞳にその色は無い。
手がかりがないかを確認する。
一通の書状に目が留まった。]
署名は……サイモン。日付は……今日だと?
[ まだ封のなされていない書状に目を通し、凍るような寒気が背筋に走った。
司教宛の告発文、内容は――己が身の破滅。
怒りよりも、間に合ったという安堵、勝利の感覚に硬く拳を握り、笑みを作る。]
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