156 カイレミネ島の雪
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手はなー、本当に、うん …大事で困るわ。雪掻きも仕事も何も出来ねーし
ジリヤを、運んでやることも出来ねんだから、さ …あんま無理してくれるなよ この天候じゃ車も出せねーしな
[いつかの市場>>0:90でのことを思い出す。あの時は仕事場がその近くだったから連絡が来て、動けなくなったジリヤを背負って車まで運んだ後に診療所へと駆け込んだ。 それ以降、遠出をする時は車を頼まれることもあったし、簡単なものならお遣いをすることもあったけれど。 ふと、笑みが零れる。 ほら、会ってしまえば。顔を見れば。罪悪感より自己嫌悪より、ただいとしさしか募らない単純な自分を知っていたのに、言い訳を幾つも重ねて心配までさせて]
ミナカタ先生から薬を預かってきたんだ 今日辺り熱を出してるんじゃないかって言ってた
[>>120力無くベンチに座ったジリヤの膝に、薬袋を置き。開いた左手で、雪に埋もれるように落ちたままの白い傘を拾う。 さっきまで居た子ども>>61の姿は見えなくなっていた。 白く、静謐な世界]
(124) 2013/12/19(Thu) 18時頃
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…さっきの、歌。さ。 所々分からなかったけど、故郷の歌なんかな
雪、懐かしい?
[不謹慎だとは思わなかった。自分ははじめて見る雪だが、彼女にとっては懐かしいものなのだろうと。 ただ、そっと、傘を彼女の上に差しながら、時間が迫るまでは、ただ、傍に居たくて**]
(126) 2013/12/19(Thu) 18時頃
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負傷兵 ヒューは、メモを貼った。
2013/12/19(Thu) 18時頃
『寂しいなら私が傍にいてあげる』
『一緒にいてくれる人も欲しいでしょう?』
[囁く誰かの声。
寂しい、と。常に愛が枯渇したような自分にとって、その言葉はするりと入ってくる]
『だからお願い、私と一緒にいてほしいの』
[その言葉に、アタシはー——"私"は。]
負傷兵 ヒューは、メモを貼った。
2013/12/19(Thu) 20時半頃
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…ん。そ、か。
あー、あれ雪だるまって言うのか、トレイルが診療所に40個くらい? なんかすげー数の雪だるま作ったのがずらっと並んでた。
[>>128ぽつぽつと話すジリヤの声に耳を傾けながら、時々相槌を打って。 ──古い記憶。あの頃を思い出す]
(136) 2013/12/19(Thu) 22時半頃
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[──ジリヤと初めて会ったのは、10歳になる前くらいだったように記憶している。 当時の自分は身体が弱いってことがどういうことか分かってなくて、一緒に遊ぶ為に連れ出そうとして、存命だった先代医に物凄い勢いで怒られた。 窓から覗けば、大体寝ているか、ちまちま何かを作っているかで。
──なあ、何か一緒に遊べる方法、ないの?
そんな考えなしの自分の問いかけに、幼い彼女は何を思ったのか。 作っていた指人形をプレゼントしてくれた。外で駆け回る遊びしか知らなかった自分は、それが珍しくて、嬉しくて、どうやって遊ぶのかと聞いて、結構ボロボロにしてしまうまでその指人形で一緒に遊んだ。 その頃にはもう自分は大工見習いでこき使われ始めていたから、だんだんとジリヤのもとに通わなくなったし、そういう遊びをしなくなったのだけど。 だから市場で倒れたと聞いたとき。 驚いたけれど、嬉しかったのだ。ジリヤが外に出るようになっている、そう知れて。 ただ、駆けつけて、久々に見た彼女が。 窓の中の病弱な少女ではなく、自分と同じ世界に生きているちゃんとした一人の女性だったのだと。 自分の恋心をはっきりと自覚したのは、確かにその時だった]
(139) 2013/12/19(Thu) 22時半頃
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…俺もジリヤがこの島に来てくれて、嬉しいよ ジリヤはそう言うけど、俺も、いや俺だけじゃなくて、 きっと色んな人がジリヤから元気や温かさをもらってる さっき会ったブローリンとシーが、ジリヤのマフラーを巻いていたように
もう、いっぱい返してもらってるんだよ ジリヤがもらったと思っているのと、きっと同じくらいに
[>>130続く彼女の言葉。冬将軍を助けたい。 それは、今まで会っていた誰からも聞かなかった言葉で。自分もそうだが、どうやって冬将軍を見つけて退治するか、それを皆で話し合っていたから。 否定はしないが、戸惑い、言い淀む。でも、本当のことしか言えなくて]
皆が幸せになる方法、は、分かんねんだけど… 哀しませる人を増やさない為には、冬将軍を眠らせる薬を、 作った方がいいかな、って、話しになってる
[ぽつぽつと、薬を作ろうとしてる過程や、マユミの進言、ミナカタが冬将軍を邪魔をする方法を探していることなどを告げる]
(140) 2013/12/19(Thu) 22時半頃
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[少女のかたちをした思考が音もなくただ震えた] [もしそれを表現するとしたら、それはきっと歓喜の歌(第九)]
(142) 2013/12/19(Thu) 22時半頃
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[>>131力無く咳をする姿。雪と同化してしまうような静謐さ。 我儘を、と言われて視線を向ければ、ぽふ、と左腰に投げられた雪玉。 果敢なく笑う表情。そこに彼女が秘めている事柄には気付けないけれど]
(ああ)
[抱きしめたいな、と思う。 実際には右腕は包帯に吊られ、左手は傘を差しているのだから、出来ないと分かっているのだけど。静かに向けられた笑みに、目を細める]
俺、そろそろ行かないと しんどいようなら診療所までか、自宅までか、付き添うけど あー、バランス悪いからあんましねー方がいいかもだけど、 左腕で背負うことなら、出来る?と思う ジリヤがしがみついてくれないと落としちまうかもだけど
(148) 2013/12/19(Thu) 23時頃
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負傷兵 ヒューは、メモを貼った。
2013/12/20(Fri) 00時頃
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ん。いや俺は叱られ慣れてるし、それくらいは別に…
[くすくすと笑って礼を言うその表情が堪らなくいとしくて。 少し迷ったけれど、触れる指、覗き込まれた笑顔に、堪えることが出来ず。 傘を返す為に伸ばした左腕で、ジリヤをそっと抱きしめた。雪と同化するかと思う静謐さは、しかし確かにこの腕の中であたたかくて]
(…好きだよ)
[嬉しいに決まっている。来てくれなかったら、会えなかった。 心の中でそっと呟いて、離れる]
本当に、無理はしねーでくれな やっぱり熱あるみたいだし、薬も飲んでくれ …帰って来たら、また、寄るから
その時までに熱を下げててくれよ じゃあ、帰り道、気を付けて。行ってくる
[顔を見られずに、傘を渡すとそのままジリヤに背を向けて走り出した*]
(165) 2013/12/20(Fri) 00時頃
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