229 流水花争奪鳥競争村
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…うん?
[肩と一緒に落とされた言葉。 聞き返すまでもなく連呼され、 駄々っ子みたいなアマルテアに ふっと笑みがこぼれてしまう]
うん、ごめん。
[伸ばされた手を取る]
そういうとこ、 結構好き。
[聞き飽きたと言われたこと。 悪びれず添えて、手を引いた]
(144) 2015/07/08(Wed) 14時半頃
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[白樺の木立の影に入れば涼しくなる。 人が踏みしめてできた小径。 木漏れ日がまだらに落ちていた。 気温もあって虫は少ない]
アマルテアはどうして今まで結婚しなかったの。
[小径の途中、脇道へ逸れる際。 服を枝葉に引っ掛けないように、 茂る枝を片腕で押さえて彼女の通る道を造る]
(145) 2015/07/08(Wed) 14時半頃
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[ほどなく森を進むと、視界がさっと開けた。 柔らかな草地は崖の一辺。 里と神殿を一望できる。 滝へと落ちていく小川の水辺には色とりどりの花が咲く。 日当りのよい斜面には陽射しを受けた瑞々しい野菜の畑。 下から吹き上げる滝の飛沫が空気を潤し虹を作っていた]
ついたよ。
[転ばぬようにと繋いでいた手をふっと離す。 髪を後ろに流して清々しい空気を顔に浴び ぐっと伸びをした。
敷布はこれから敷くけれど。 ここならどこでごろごろしても 柔らかい草地が彼女の体を受け止める]
(146) 2015/07/08(Wed) 15時頃
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[小さなうなり声を聞いても 質問を取り下げる気はさらさらない。
苦虫を噛み潰した顔ってこれかー。 などと、得心をしつつ。
小径を進みながらも ぽつぽつと零される項目に ひとつひとつ頷いたけれど モテ期の来なかった青年には ぴんと来るような来ないような]
いい女って大変なんだね…
[しみじみ、まずそんな感想を口にして]
(162) 2015/07/08(Wed) 17時頃
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そっか。
[フランクの話へはそう言って、 亡くなった過去の男のことを何も知らない。 そんな風に思う相手がいて、 無くして、今そう思うまで。 其々に生きて来た時間の空白を想う間]
(163) 2015/07/08(Wed) 17時頃
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ふっと、冷めるか。 僕はそういう経験ないからなぁ…
[アマルテアのことだけじゃなくて。 料理も勉強も辛くとも冷めたりはしなかった]
誰の何を見てんのよ。とか? んん、違うかな…
冷める、冷めるかぁ…
[むむ、と眉間にあまり出来ない皺を寄せる。 視界が開けるまで、思案顔は続いた]
(164) 2015/07/08(Wed) 17時頃
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[開放感のある草地についた] [弾む足取りとご飯の催促]
いえっさー。
[少しおどけた敬礼を返す。 レジャーシートを広げて飛ばないように荷を置く。 携帯コンロで手洗い用の湯をゆるく湧かしておく。 サンドイッチの詰まる弁当箱の蓋を開けて用意した。
厨房人として味の好みは熟知していたから、 詰められtものはほとんど彼女の好きな具材。 隅っこに少しずつ自分の好きなもの。 小分けの入れ物には川魚のマリネや果物がある。 保冷の容器に入れてきたからまだ冷たいままだ]
(165) 2015/07/08(Wed) 17時頃
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[あらかた揃ったところで、 手洗いのぬるま湯をボウルに移した。 小鍋は紅茶の為にもう一度コンロに掛ける] ん?
[小さい花をつつきながらの話>>155 ふるりと揺れて露が零れる。 はじめは何の話か判らなかったが 聞くうちにバレンタインのことに至る]
[お腹の音に小さく笑ってから]
(166) 2015/07/08(Wed) 17時頃
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でも、喜んでくれたでしょ。
[ただ、と紡がれるきっかけを受けて>>156 ぐるりと回してそのまま渡し返す言葉。
意地悪をしている訳ではないのは、 ふわりと届けた声音が物語る]
(167) 2015/07/08(Wed) 17時頃
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[アマルテアが立ち上がる気配に、 鍋の具合を見ていた視線を上げる。 こちらは適当な岩を椅子代わりに腰掛けていた]
…
[ラルフは――] [声音にがんばりを感じて、青年は笑みの気配をひっこめる] [視界の端には握られた両手も入る]
うん、いいよ。 聞くよ。
[彼女の話を遮らない程度に促す]
(168) 2015/07/08(Wed) 19時頃
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[一緒になっても] [踏みとどまる]
[勇気が――欲しいと。 聞こえた気がして]
[ラルフは保険]
(169) 2015/07/08(Wed) 19時頃
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[勝手に下がる眉。 上げようとして口元だけ上がった]
そっか。
[うん、と、呟きは下に落ちて。 ぐっと両膝頭に手を置き、岩から腰を上げた]
(170) 2015/07/08(Wed) 19時頃
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いいよ。 ちゃんと言ってくれたから、ゆるす。
[保険と言われたこと。 気にしてないとは言わない。
満面の笑みにはほど遠くて。 笑ってるけど困ってるみたいな顔。
上がったアマルテアの顔を見て。 背後に広がる景色は雄大でどこまでも美しいのに 彼女の顔はよれよれだ]
(171) 2015/07/08(Wed) 19時頃
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はじめはどうなるかと思ったけどね、 大丈夫、 今、伝わったよ。
[ほんとを受け取り、頷いて]
…ん、
[よれよれの彼女へ向かって 緩く両手を横へ広げおいでと示す]
(172) 2015/07/08(Wed) 19時頃
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[その仕草が長く続かないのは、 今ここで、飛び込んで来ないと思っているから。
どんなに逃げ道だといっても、 冷めたり悩んだり笑えなくなったりしても。
きっと逃げないんだろう]
[空っぽの腕の間抜けな仕草など気にしない]
[ひとつ、息をついて姿勢を解く]
(173) 2015/07/08(Wed) 19時頃
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さて、
[再び岩に腰を下ろして]
言いたいことはたくさんあるんだけど。 ちょっと待ってまとめるから。
[言って、思案を巡らす顔で紅茶にとりかかる。 こんこんと小鍋の底を沸いたあぶくが叩く。 野生する小花を摘んで茶葉と一緒に蒸らした。 砂時計は必要ない。 温めておいた金属マグの水気を拭い 淡々と慣れた手つきで紅茶を煎れた]
暑くても。 温かいものは体にいいから。
[仄かに花の香。にこりともせず手渡すマグ。 冷たいのがいいと駄々は捏ねさせない]
(174) 2015/07/08(Wed) 19時頃
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まず、ひとつ。 僕は全然あきらめる気がないよ。
[アマルテアの隣に立ち、紅茶を啜る]
そのうえで、
言うけど―― っ
[言いたくないと、 思いは唇を一度横に結ぶ。
固くなる口を紅茶の熱で無理に解す。
――は、と息で湯気を混ぜると、 意を決したように彼女の目を見た]
(175) 2015/07/08(Wed) 19時頃
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当たってきなよ。
(176) 2015/07/08(Wed) 19時頃
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先に進みたいんだろ。ずっと。 冷めるのはこわいからなんじゃないかって、
気づいてるんだろ。ほんとは。
幸せになれるかもしれないって思うなら、 こんなところでうだうだしてないで、 ぶつかってきなよ。
それで砕けるっていうんなら、 僕が拾って集めてやる**
(177) 2015/07/08(Wed) 19時頃
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ラルフは、アマルテアに話の続きを促した。
2015/07/08(Wed) 19時頃
掃除夫 ラルフは、メモを貼った。
2015/07/08(Wed) 19時頃
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