185 恋愛ラボ―橘の咲く頃に―
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え、クッキーもあるの?
クッキーももらいたかったな…
[ごくり、と生唾を飲み込む。]
あ、うんいかんいかん。
医者からお菓子ばかり食べるなって言われてるんだった…。
[九十九さんの話を聞くと]
そうだね、僕もちょっとしか話してないけど
しっかりしてそうで、嫌いじゃないな。
[微かに聞こえた声に少し悩んで
それでもやっぱり気になった]
背、一緒だとだめなんです?
[小さい声で呟いたので、聞こえたかはわからない]
[2人の声は聞こえない訳がない]
ちょっと…僕は自信無くしちゃうかなぁ。
それだけ心が、まだ餓鬼なのだということなのでしょうけれど。
[周りには聞こえないように、コソッと。]
男心と言うやつでしょうか?
興味深いですね
[職業柄耳はいいので、静かな中ならば聞き逃さないだろう]
子供っぽいという意味では、
私も負けてないかもしれないです
[そういえば、楠本さんは歳下だったか
今更そんなことを思い出す]
格好つけたがってしまいますよね、男子って。
きっと女性からみたらみんな子供に見えるような気がしていますけれど。
子供っぽさ…九十九さんは落ち着いていらっしゃるように、思っていたのですが…
|
――夜・帰宅からの就寝――
[夜は花粉が少ないから好きだ。 コンビニのミニスペースでパフェを堪能すれば 店の前でメンソールの細い煙草を一服。
そうして花橘荘に帰る頃には すっかり夜も更けて―――]
ふぁ、ん
[小さなあくびを漏らす。 もしもう眠っている人がいれば起こすのも忍びないと こっそり部屋に戻ってベッドに転がる。 次第に、眠りに堕ちていく。 朝に風呂ろう。そう決意して。*]
(144) 2014/07/13(Sun) 00時頃
|
学生の頃は、よく男子は精神年齢が低い!
なんて言い合いありましたね?
[軽く思い出し笑い]
落ち着いて見えますか?
そう言われたのは、初めてかもしれないです
[寝る前に、メールを一通送ってみる]
宛先:みっちゃん
題名:おかえし
本文:
さっき飯食わせてもらったお返しに
コンビニで適当にお菓子買った。
もしかしたらりっちゃん先輩の開発したやつかも?
今度持ってくわー。
事実、低いと思っていますよ、僕は。
多分何処かで、止まってしまうのでしょう。
[少し笑いながら、そう答える。子供だと言われてムキになることからは成長出来たかもしれないな、と。心の中で付け加えて。]
[部屋に戻れば、モニターを付けて。
ヘッドホンを付けて映像をチェックし始める。
人がいない時間はドンドン飛ばして行けば、案外時間はかからないもので。いる時も2〜3倍速でという割とひどいスピードにて確認し、纏めていく。]
……って、まぁそりゃぁ僕も写っているよなぁ…
[自分がいた時を見るというのは、気恥ずかしい。無意識下からないものとして行動はできていたようだったから、行動自体はそれほど不自然では無かったけれど、なんだかなぁ…と。]
[二人の話しを聞きながら]
…どこにでもあるよね、その言い合い。
性別要素というより、個人要素だと僕は思ってるけど…
[突如聞こえて来た彼の声にも、一つ頷いて。]
女子で子供っぽい人はいても…男子で全部大人っぽいって殆どいない感じがする…特に小さい頃は…
あ、でも安田さんは……いや全て初恋みたいになるなら違うか…
[二人の受け答えを聞く]
私からすれば、なんて言えばいいでしょう
天真爛漫さ?でしょうか
羨ましかったですけどね
それもあって、少し子供っぽいのかも
[薄闇の中、見えているかもとうんうん頷く]
女の子は裏の顔が怖いのです
あ、ここの方たちは大丈夫ですよ?
[一応そう付け加えた]
[九十九さんの話に同意する]
あ、うん。
女の裏の顔が怖いのは、同意するね。
裏の顔が怖い男もいるけど、どちらかというと女かな。
[あはは、と笑いながら]
[受け取ったメール。
一読して、適当に返事をしておいた。]
おう、いつでももってこい
まずかったらセンスを疑ってやる
やっぱりそうですよね?
[笑いで返して]
男性はこうすぱっとしている方が多いので
ここで言えば、みっちゃんさん――佐藤さんでしょうか
[悩みつつ口にする]
笑ってて裏ではーとかよりは、いいですよね
そうそう。
だから男の子は、誰か好きな女の子が結構女狐なタイプだったら、色々恋の罠を仕掛けているのを、わざとハマってあげないといけないと僕は思うんだね。それも笑顔で。
中にはわからんでハマってる男の子もいるけど
[苦笑しながら]
佐藤君は…僕がちょっと話した感じだけど
そうだね、悪い感じとかはなかったかも。
九十九さんは佐藤君みたいな子は好み?
[なははと訪ねてみた]
私はあまり小細工するのは苦手ですが
そういう方もいますねー
[またくすりと笑った]
あ、やっぱり私も研究対象です?
[好みかと聞かれればそう返し]
嫌い、ではないですよ
…色々気を回してくれる方ですし
[少し歯に物が挟まったような言い方になったのは
二人に気付かれるだろうか]
いるね、まあ、恋愛は傷ついたら痛いからね。
僕も基本的に小細工しない方だけど
色々技を使う人がいるのは、否定する気にはならないね。
裏の顔が怖い女の子も恋愛においてだけなら、別に嫌いじゃないし。
[研究対象かと問われると]
んー、興味7割、研究3割かな。
「嫌いではない、か。」…微妙な返答だね、うん。
まぁ一言ではいいづらいよね。
[どっちとも取れない返答に、頷く。]
[モニターの様子をみると、]
ああ、お酒飲みに行きたいなら行ってきな。
こっちの仕事につき合わせて悪いね。
なんなら僕も一緒に乱入しようかな。
そこで詰まらず返せていたら
私はここにいないかもしれないですね
[自嘲して]
あまり野暮なことはしたくなかったのですが
行ってみましょうかね
[部屋へ帰れば倒れこむ]
やっぱり恋って、難しいですね?
[それは独り言だったのか、誰かに投げかけた言葉か
そのまま眠りに*ついた*]
――外に出る前・荘内の廊下――
[木佐さんを探していると、スピーカーから声が聞こえる]
…こっちでは気楽にするといいよ。
おやすみ。**
[一日分を纏め切る為に。一旦作業に集中すれば。
2人は2人で、話の続きをしていたようだった。
引っかかるとか、裏の顔だとか。
そういうものに気づける自信は、それほどない。]
僕は______
[一通り2人の会話が終わってしまったけれど、僕はそこでようやく声を出す。]
今日は…翻弄され続けた気がします。
[殆ど知らなかった人の、考えを知ったり。
急に夕食に招待されてみたり。
この一日は、僕にとっては特異であったように思う。]
自分が本命で無かったらと考えても、罠には笑顔で入らなければならないのでしょうけれど、ね…
[朝。夜の分の映像を確認して、大学に向かう前に零した言の葉。]
……何と無くではあるけれど、やはり矢印は見えてくるものなのですね。
僕に向かうものは無いけれど…女性も男性も、分かりやすい人と分かりにくい人がいるようだ。
[そんな事を呟く。2人に聞かせようとして言ったつもりは無かったが、その音も拾われてしまうのだろう。]
[朝、顔を洗う前か
声が聞こえた]
矢印?
[こちらに向けられた言葉ではない
そうわかっていても反応してしまう]
私はそういうの疎いですけど
変わった音は聞こえます
わかりにくい方は確かにいらっしゃいますが
[ふふりと意味ありげに笑う]
[呟けばすぐに耳に入る、音。
そのまま聞こえていたか、なんて少し笑って。]
音…ですか。中々独特ですね。
貴女のその音が…綺麗に鳴らされる事を祈るばかりです。
……僕にもいつかは、縁があれば良いのですが。
[少しだけ、声に自嘲の色を混ぜたか。
捻くれている部分は、出来るだけ見えないようにはしているけれど。
…こんな僕は。見ていることしか出来ないだろうな、なんて思うから。]
…安田さんが誰かに一目惚れしていたらだとか、思ってみるだけでも興味深いかな、とは思いますが。本人が聞こえる所でとやかく言うのも…野暮な事ですよね。
それはそれで、研究の面にしてみても良いサンプルと言われるものになり得るのでしょうけれど。
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