7 百合心中
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…――
…そうなの
……そうなのね。
……うん。それが、あのこの願いなら。
[――少しだけ目を伏せた。]
――ごめんなさいね、ありがとう。
あなたたちも、あぶないかもしれなかったのに
…会えると、いいわ。
[別れ際囁く]
ええ、会える事を祈って、祈ることしかできませんが――…
[と辛そうに]
…――ええ。
そうね。
いっしょに、
あえるといいの。
あなたたちみたいに、
笑顔でいてくれると、いいのだわ。
[――太陽と月。まぶしげにふたりを見ただろう。]
[ まぶしそうに見詰めるマルグリットに、微笑んで。
イリスとリンダも二人、しあわせに出会えれば――…
笑顔で再会できれば、と女も想っていると視線にのせて伝えた**]
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―回想―
ううん。あたしこそ…約束、守れなくて。 …楽しみだったんだよ?
[こんなときでも、約束を覚えていてくれた。 ふふ、とグロリアに小さく笑んで]
うん、見つけたら。連絡、するね――ありがと。
[戻っておいで、と。気をつけて、と。 戻れる場所があるということ。優しい人が居ると言うこと… ソレが分かったから、こんなときでも微笑むことが出来た。 ヨーランダから薬や包帯を受け取ると、鞄に入れる]
――うん。コリーンさんも、気をつけて。
[淡く抱きしめられ。目を丸くするも、すぐに元に戻り。 ゆるく抱きしめ返せば、名残惜しそうに離れ。 三人に手を振ると、診療所から離れた…]
(245) 2010/03/26(Fri) 22時半頃
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―商業街―
[…前に来た時もひどかった。でも、さらにひどくなっていた。 白が多くなるのは覚悟していたのだが、それと共に赤も増えているのだ]
こっちと、こっちは。怖い男の人が居る…かな。
[辺りを見回して。人影は見えないにも関わらず、指をさして次ぎ行く方向を決める。 そんな時だった。 乾いた音が。連続して聞こえてきたのは]
…何? 何、この音…怖い…
[指差した方向。女が言う、怖い男の人が居る方向から聞こえてくる音。 音と共に聞こえてくるのは…悲鳴]
大丈夫、かな…
[たっ、音から離れるように駆け出した。思うのは二人のこと…まだ、携帯に連絡は。ない]
(248) 2010/03/26(Fri) 22時半頃
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―商業街―
[時には隠れてやり過ごし。時には探すためにビルへと入る。 しかし、二人は見つからない。 携帯を見て、時間が経つことに焦燥感を覚え、不安に駆られ誰かの声を聞こうとも考えたけれど]
…
[きっと、その先に聞こえる声は、落胆の吐息だろうから…ゆっくりと頭を振る。 カシャ。 清涼菓子のケースを取り出して、手のひらに何粒出したかも確認せずにそのまま口へと持っていき]
大丈夫…まだ。大丈夫。
[遠くで聞こえる銃声。悲鳴。近くに見える、赤、白。 一人でいると、おかしくなってしまいそう]
イリスの、言うとおり、だよ。
[ガリ、ガリ…鞄のベルトを握れば、前を向いて歩き出した]
(269) 2010/03/27(Sat) 01時半頃
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―商業街―
え…?
[後ろから聞こえる女性の声。 高圧的な声色に、思わず身をこわばらせた]
え、っと…
[手を上げろ。その言葉に、小さく震えながらゆっくりと手を上げる。 気づけなかった。 遠くのいやな予感には気づけたのに。 それは、あるひとつの差異があるのだが…今は知る由もない]
誰…?なんで…?
[女性の姿は見えず。 代わりに見えるのは、鉄の刃…ナイフが長くなったようなもの。に見えた]
(273) 2010/03/27(Sat) 02時頃
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[かちり。 小さな音でも、何なのかわからなければ、それは恐怖の対象となる。 最も、見えていたとしても。それは、恐怖の対象となりえたのだろうが]
武器…? もって、ない…
[絶対に見るな、と言われれば、ぐ、と視線を下に向けた。 それは、どうしようか。悩んだため]
…分かった…分かった、から… お願い。薬とか。包帯は…持ってかないで… 手当て、してあげるのに。必要、なの…
[結局。素直に従うことにして…"お願い"として。一つだけ言葉を投げる。 ヨーランダに渡されたもの。きっと、必要になるものである、と。女は考えたからだった]
――ローズマリー。
[名前?逆に問われれば、泣きそうになりながらも答えて]
(280) 2010/03/27(Sat) 02時頃
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[信じる。その言葉に、少しだけ肩の力が抜けた。 助かったとは思わない。 けれど、また、二人を探しにいけるのなら… 手を上げたまま、時間と女性が過ぎるのを待つ]
――?
[素っ頓狂な声。というのが正しいのだろうか? 先ほどまでの声とは違うのは確かで。 「ゆっくりこっち、向いて」 要求された言葉に少し弱りながらも、手を上げたまま、ゆっくりと振り返って…]
…え?もしかして…
[痛々しい姿になっている女性がいた。 見覚えのある、顔と。高い背と…ああ、そういえば聞いたことのある声だった… 微かに開いた唇から、かすれた声が漏れた]
リンダ、さん…?
(284) 2010/03/27(Sat) 02時半頃
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[確かに、女を見て、剣…を下げた。 そのことに、確かに探していた人物なのだろう、と。 怖くて泣きそうだったのが。嬉しくて泣きそうになった]
リンダ、さん… よかった、無事、だったんです、ね。
[リンダが目をこする様子に、自分の涙があふれる前に指でぬぐって。 ゆっくりと近づこうとする]
探して、ました、よ。 イリスさんが…
(290) 2010/03/27(Sat) 02時半頃
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水商売 ローズマリーは、自身の携帯の着信音…テンポの良い女性ボーカルの歌声が聞こえ、びく、と震えた。
2010/03/27(Sat) 02時半頃
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ご、ごめんなさい、一緒じゃないから… たぶん、どこかで探してる…
[メールを見れば、そのイリスからで。 マナーモードに今のうちに変えておく]
きっと。メールの、内容も…
…?
[聞こえた声。 そちらを向けば]
イリスさん…!
[奇跡?なのだろうか。 どちらにせよ。女にとっても、これは。嬉しいこと。 会わせたかった、二人が。出会えたのだから]
(296) 2010/03/27(Sat) 03時頃
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良かった…本当に…
[開いていた携帯。かちかち、と、メールを打つ。 それは、グロリアに向けて。 「イリスさんと、リンダさん。出会えました」 これだけで分かってくれるだろうと、送信した]
ヨーランダ、リンダさんのこと、知ってたのかな…
[鞄から薬と包帯を取り出した。が。 二人の様子に、一歩、二歩。後ろに下がる… 嬉しいような。―――ような。複雑な表情になって]
――。
[その表情を隠すように、二人に背を向けて佇んだ]
(303) 2010/03/27(Sat) 03時頃
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――ううん。 イリスさんが、教えて、くれたから。
[リンダとイリスに振り返るときには、いつもの眠そうな目で、小さく笑った。 二人の笑みに。探して。見つかってよかったのだ、と]
[リンダが、イリスの髪に接吻を落とすのを見て。 イリスが、リンダの頭を抱くのを見て]
[良かった、のだ。と]
あ…これ。リンダさんの、傷に、使って?
[取り出した手当ての道具をまとめておくと、鞄を肩にかけて]
一息ついたし…あたしは。隠れて休んでから。 この辺を、離れる、ね。何かあったら、連絡して。ね?
[そう、小さく笑むと、傍のビルに入っていく。 二人が見えなくなる位置に来れば――カシャッ――その手はいつの間にか清涼菓子のケースを手にしていた*]
(312) 2010/03/27(Sat) 03時半頃
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[グロリアのアパートにたどり着けば、先輩への別れになるかもしれないメールを打つ。]
『先輩――…
私とグロリアは、二人だけの場所に向かいます。最後は二人だけで過ごしたくて――…
私達の事は探さないで下さい。
車は、先輩の家の近くの目立つ車 の横に駐車してあります。
車のキーは先輩の家のポストに入れてあるので、もし商業地区へ向かう場合にはお使い下さい。
先輩の顔を見れて嬉しかったです。
コリーンを先輩に預けるような形になってしまいましたのが心残りですが――…。
タバサ、モニカさん、ケイトさんの事もよろしくお願いします。』
[先輩の優しい顔がメールを打つ時に仄かに浮かんで、涙がこぼれるも。
最後に先輩の顔を見て、そのお菓子を味わえた事は、女の命が尽きても、忘れないだろう。]
イリスの命を奪った。
それはもう引き返せない、歯車。
止まらない、死神の刃。
タナトスは、決意を口許に湛え
そっと微笑した――*
[いつか。
泣き止んだころ
たったこれだけのメールを打った。]
『あなたたちに
とこしえのしあわせがありますように』
[―――彼女らは永久に
見ないかもしれなくとも*]
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―商業街・屋内―
[物陰に隠れて横になっていた。 きっと、今、ひどい顔をしてるんだろうな、と。 寝る前のことを思えば… 何で泣いていたのだろう。 理由は分かるけれど、それは仕方のないことである。 女自身が分かっていること。 しかし。それを割り切れず、ただただ泣いていた]
――嬉しい、よ?
[ガリッ…口に含んだ清涼菓子。 砕ければ、口の中に冷たさが広がる。 吐いた息も冷たくなるような錯覚]
嬉しいから。きっと、嬉しいから…
[ゆっくりと身を起こし。ふらふらと歩き出した。 一人、言い聞かせるようにつぶやきながら]
(408) 2010/03/27(Sat) 20時頃
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