247 満天星躑躅の宵闇祭り
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[そして、アキは全てを親猫又から聞いた。 >>17 >>18 >>19 >>20 >>21 >>22 >>23 >>24 >>25 むかしむかしの、おはなしを。 話でしか聞いた事の無い、先祖の話を。]
『……そういうことかにゃ。 あの男とはまだ会えてないのかにゃ?』
う、うん。
『そうか……大切にしておけよにゃ。 いつか来る、その日のために。』
[アキもまた、驚いていた。 知らなかった、誠にこんな経緯があったなんて。]
(134) moumoureena 2016/06/01(Wed) 23時半頃
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[それから、一つ二つ会話をしただろうか。 その後に、アキは本当に変える事となる。 帰り道を歩いて。
歩いて。
歩き続けて――。
気がついたら、アキは、絡繰り人形屋敷の土蔵にいた。*]
(135) moumoureena 2016/06/02(Thu) 00時頃
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……まったく。
ホント、人使いとゆーか、星使いが荒いとゆーか。
[文句は言えど、逆らう事はできない。
考えていない、というのもあるが、何より]
『……何か言ったか、紫苑?』
[今は誰も呼ぶ事のない真名を知る相手には逆らえない。
そんな思いも、そこにはあるし]
いえいえ、なーんにも?
[ここが一番、自分にとって居心地がいいのも、わかり切った事だから。**]
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―絡繰り人形屋敷の土蔵― [……誘われた宵闇祭りから、戻ってくる。 雨が屋根を叩く音が、聞こえる。 もしかしたら、今までの事が全て、夢だったのではないか。 そう錯覚する程に。]
……でも、楽しかったね。誠。 ……誠?
[気がつかなかった。 誠が、一寸も動かないと言う事に。 そして、アキも誠の意思を感じ取る事が出来なくなってしまった。]
……そっか。 此処じゃ、只の絡繰り人形になっちゃうんだね。
[それを、物寂しい瞳で見る、アキだった。]
(145) moumoureena 2016/06/02(Thu) 00時半頃
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[そして、後の日の事。 とある男―誠を背負った男が、絡繰り屋敷を訪れてきた。
『絡繰り人形を扱う屋敷』を求めてやってきたと言う。。
アキは、一発でその男だと感じ取った。 そして、その男と誠はであう。 勿論、その男が会いたかった男は、既に亡くなっている事も。
誠を背負った男は、涙を流しながら、ありがとう、と零した。
――そして。]
(146) moumoureena 2016/06/02(Thu) 00時半頃
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―遠い未来・絡繰り人形屋敷―
ふぁ、おはよう。 え?そんなにのんびりしてて言いのって……。 もー、母さん、言ったじゃん。テニス部は今日は休みだって。
[アキの絡繰り屋敷は、変わらずそこにいた。 明治に入り、『屋敷』の苗字を与えられた。 そこに住む少年――屋敷明(やしき あきら)。16歳の高校2年生。 相変わらず生活スペースは狭いけれども。 それでも、明は何時もの通りすごしていた。
そして、明の家の絡繰り人形は、200を超えていた。 アキもまた、人形職人として名を馳せたようで。 その中には、誠、そして。 斎と呼ばれる、とある手妻師をモチーフした人形、傍には朱色のヒョコ。 灯里と呼ばれる、明らかにセーラー服を着た人形も、あった。]
(147) moumoureena 2016/06/02(Thu) 00時半頃
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[明は、それがどういう意味なのかは分からなかったが。 明の先祖が、大切にした代物だと言う事が、よくわかった。 もしかしたら、何れ来るかも知れない、再開の時を待ち。 3体の人形と、ヒョコは待っているのかもしれない。
そして、明は何も知らなかった。 宵闇祭りの存在も、 明の先祖が大事にした、2人の人間の事も。**]
(149) moumoureena 2016/06/02(Thu) 00時半頃
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