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[銀の指輪と血の匂い。
呼ばれた様に、赤子が目を開けた。]
『あーん。あーん』
[ギリ―の手当てをしていた手が一瞬止まる。
今まで一人の時しか聴こえなかった幻聴が聴こえた事に、
目の前が真っ暗に……いや、目の前が真紅に染まった。
同時に沸き起こる衝動。
それははっきりと形になった。
気付けば渇いた血糊を剥がす様に、皮膚に歯を立てていた。]
『美味しい』
[ギリ―の耳元で囁かれた聲はヤブと呼んだ者と同じで、
異質な聲だった。]
[咄嗟に身体を離して、慌てて傷が深くないか確認したが、
ギリ―の反応はどうだっただろうか。
あまり難しい事は判らない男で良かったと思いながら。]
悪い。今の内緒な。
[混乱のまま呼び掛けた言葉が、人ならざる聲だと気付かぬまま
そう念を押してギリ―を部屋から押し出した後、改めて
見回した世界は色を変えていた。]
[落ち着いて自分に何が起きているか考えようとしても
上手くまとまらない。
舌に残る血の味は今までのどんな酒より蕩ける味で。
早鐘を打つ筈の鼓動の代わりに、
赤子の聲がいつまでも響いている。]
こんなの船長にばれたら流石に殺されるな。
[殺し合うならともかく、人間の血を美味いと感じたのだ。
尋常ではあるまいと、あの男なら容赦なく切り捨てるだろうか。
他の連中からも殺されるかもしれない。
ぐるぐると思考は回り、赤子の泣き声だけが頭の中に響き渡る。
本当に親を求めるガキみたいで、頭が痛い。]
[包帯に覆われた左耳孔周りの筋肉が、ピクリと動く。そこから流れ込んだ“聲”が、鼓膜を震わせる実際の音声では無い事には、すぐに気付いた。それが船長の聲だとは直ぐに理解出来なかったが。
これは
はるか昔、獣の唸りから感じ取っていた“聲”に近いものだ。
かつてそうしていたように、応えた。
言葉は、思考は、ウ゛ゥ゛と唸る音に乗せるだけで良い。
すると伝わるはずだ。]
ミナカ 良いヤブ
おれ、もう 痛くない
[と。]
……………………。
[ギリーが口を開いていないのに声が聞こえた気がした。
ついでに「こんなの船長にばれたら…」というギリーではない者の声もどこかからか。]
…年かな。幻聴が聞こえるとは。
ミナカのところに行った方がいいかもしれない。
[自分の耳の後ろをカリカリとかきながら牢を後にした。]
[赤子の聲が聞こえた、気がした。
泣き声は大人を苛立たせる。
早く泣き止まないと、酷い事をされてしまう。
――……]
美味い 良い
泣く無イ 怖い無イ
[ミナカの部屋を出る間際、
彼の頭に触れながら落とした低い呻きにも
ソロリと小さな“聲”が乗っていた。*]
…………?
[おかしい。
この道化、もとよりこんな匂いをさせていたか?
薄らと警戒を浮かべ、鈎爪ではなく、己の獣の爪に神経を集中させる。]
…臭いがするな。
[血の臭いとはまた違う、気になる臭い。
それは目の前の猫からする。
いや、それは本当に猫だろうか…?
自らの思考が人為らざる者同士通じる聲として漏れ出ていることには未だ気づかず。]
『……泣く無い? 怖くない?』
[ギリ―の手が頭に触れた
ほんの一瞬、聞き返す聲も見つめた顔も、
まるで親を見つけた赤子の様にふわと笑っていた。
だがすぐにその顔も、苦虫を潰し、赤子の幻聴に悩む顔に
変わってしまったが*]
──────おまえ。
本当に、ネイサンか?
[唸るように、幽かな聲で問う。
この道化、纏う気配が、今までとはちがう。]
ああ、正真正銘ネイサン・ジョーカーだとも。
[眉を顰めながらも堂々と答える。
ネイサン以外の名前もあるが、足音の無いこの獣が聞きたいことはそんなことではないだろう。
ルーペを取り出しながらも、問うまでもなくその牙の持ち主を知っているような不思議な感覚に襲われる。]
そういう君はヴェラーヴァルだ。
[その感覚を振り払うように巫山戯た一言を返す。]
【人】 墓荒らし ヘクター―現在・甲板― (133) 2014/12/10(Wed) 00時頃 |
[やけにニコラスを構うのは、無意識に消えようとしている
人間らしさを留めようとしているからか。
そのうち、彼の作る食事を口にしても、さほど美味しいと思う事も無く。
むしろ彼の流す血が美味そうだと思うようになる。
この部屋はそれ程血の匂いで溢れていた。
唯一の救いはアルコールがそれを和らげてくれている事だけ。]
そんなことは聞いていない。
[やはり、唸るような聲は、常とは違い、ほんの微かな怒りのような苛立ちのようなものが混ざっていたかもしれない。]
おまえ、これは元からか。
それとも、くだらぬ輩の牙にでもかかったか。
[手をかけたルーペの先、透けて見えるものがあるなら、そこには、人ならざる者が見えたろう。
サイモンが叫んだ、人狼の姿が**]
元から?牙に?何の話だ?
[唇をひん曲げて惚けるが、
ルーペの先に見えた光景に私の頭は理解を示し始めていた。
つまり、私も彼も「人狼」なのだと。
いつの間にか二人の会話の一部がただの潜められた小声などではなく、ある聲を使い交わされていることも。
私は理解し始めていた。**]
…強いて言うなら呪いじゃないかな。
絶望纏う死神への天罰という。
[一瞬叫び声の主をギリーかと思ったが、彼はあんな声を出していなかったと気付いて耳を澄ませる。]
ああそうか。人狼なのか。
俺はあの声は嫌いだ。
[主語の無い聲。
目覚めた仔は己が存在の名を認識し、双子の片割れとゆっくり同化して人から離れていく。
そして己を箱に詰めた女の様に、忌避し怯える声に憎悪を抱いた。]
あれは災いを呼ぶ声だ。
[まだ他に聲が聴こえているが、騒がしいあの声に囚われて赤子が聴いている幻聴にしか思えなかった。
だから意識は叫ぶ男に集中していて。]
殺さないと。
[また箱に詰められる前に。
呪詛の様に呟いた聲を拾う者はあっただろうか**]
とぼけるか。
それとも、本当に知らんのか?
[食えない奴だと、内心舌打つ。
だが、この、常人には聞こえようのない聲を解し、理屈を知ってか知らずか使いこなしているということは、少なくとも自身の立場は理解できているのだろうと。]
……呪い。
死神への天罰…………
ひとつ聞く。
これが、呪いだとするならば。
おまえは呪いに”絶望”するか?
獣となる身を厭うか?
それとも──────
[常からの抑揚のない声は、今は、更に低く、冷たく。
この、呪われたという道化が、果たしてまだ畏るるに足る存在か。
それとも畏れに喰らわれるような、見込み違いか。
見極めようとするように、じっと、深い血の色に染まった瞳を向けた**]
[いつまで……
いつまで私は道化の偶像を演じていればいい?
いつまでこちらを品定めする視線に耐えればいい?
いつまで絶望の顔として力を顕示してればいい?
いつまで恐怖を振り撒いていればいい?
……この世の全てに何より恐怖しているのは私の方だというのに。
殺される恐怖を。傷つけられる恐怖を。裏切られる恐怖を。見限られる恐怖を。暴かれる恐怖を。失う恐怖を。
数多の恐怖をこの化粧の下に隠してきた。
ただ、死にたくないから。
生きる為に恐怖を演じてきた哀れな道化が私だ。]
[ああ…今もまた見定めるかのような視線を送られている。
この者の視線の方が余程絶望の死神の名に相応しいじゃないか。
呪いに絶望するかだって?
そんなの、答えは決まっている──]
はっ、この私が絶望するだって?
とんでもない、私は常に絶望を与える側だよ…ッ。
[そう言って私の演じる道化は完璧に残酷で残虐な笑みを浮かべて見せた。
絶望、道化、死神。
いつも演じてきた肩書きに獣が加わるというだけのこと。
これまでとすることに何一つ変わりはない。
そう、全ては明日を生きる為に。]
殺さないと……誰が、誰を?
[ヴェラのものではない聲が聞こえたような気がした。
それは迷い仔のような切ない泣き聲。]
【人】 墓荒らし ヘクター[遠くから呼び止めるとホレーショーがこちらに気付いたので手招きをする。 (188) 2014/12/10(Wed) 14時頃 |
【人】 墓荒らし ヘクター[そのツラに初めて得物を向けた時。 (189) 2014/12/10(Wed) 14時頃 |
【人】 墓荒らし ヘクター[回想に耽っていると程なくしてホレーショーが戻ってくる。 (191) 2014/12/10(Wed) 14時半頃 |
【人】 墓荒らし ヘクター……や、待てよ。 (221) 2014/12/10(Wed) 21時半頃 |
【人】 墓荒らし ヘクターけっ、誰がボケるか馬鹿。 (222) 2014/12/10(Wed) 21時半頃 |
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