72 人狼戦隊ウルフマン ーThe Movieー
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― 映画館前 ―
[今日は夫が結婚後始めてデートに誘ってくれた。 二人で手を繋いで向かう先は、子供向けの特撮映画の列]
……あ、動き始めたみたい。 いきましょ。
[未だに特撮ヒーローに憧れる少し子供っぽい彼も可愛いな、そんな風に不本意にお肉の乗った頬を緩ませながら、ふにふにと夫の手を引く。 そうして受付へと差し掛かり――]
え、チケットが違う?
(@9) 2011/12/11(Sun) 01時半頃
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……もう。
[どうやら夫は別の前売りチケットを持ってきてしまったよう。 でも「ごめんごめん、でもまた一緒に見られるね」と当日券を購入しながら笑顔を向けられれば、強くは怒れない]
[だって新婚なのだもの。 こんな些細な遣り取りに幸せを感じたって罰は当たらない]
じゃあ、改めて、行きましょ。 ありがとう。
[受付嬢にふっくらとした手を振って、夫の掌を握り直す。 辺りに散らばったポップコーンの欠片を避けながら、うきうきと扉へと向かうのでした]
(@10) 2011/12/11(Sun) 02時頃
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新妻 カトリーナがいたような気がしたが、気のせいだったようだ……(新妻 カトリーナは村を出ました)
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― 人狼殿 ―
[光源の感じられない仄暗い広間。 其処彼処に豪奢な装飾が成されたその場には、一分の狂いも無く整然と人影が並んでいる]
…………。
[整列から離れた隅に、脚を組み壁に背を凭らせた青年の姿はあった。 視線の向かう先は、主が顕れ出でる入り口でも整列でも無く、手元に浮かべたホログラム。 そこには地上と、ネオ・トーキョーで暮らす人々の姿が映し出されていた]
(6) 2011/12/11(Sun) 02時半頃
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調律師 ミケは、メモを貼った。
2011/12/11(Sun) 02時半頃
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――見れば見る程に、下等な種族だね。
[吐き捨てるように呟き、掌を浮かべた幻術ごと握り込む。 映像が掻き消えると同時、しぃんと耳を鳴らす静寂が高らかな靴音に破られた]
ドナルド様。
[主を迎えた整列も、そして己も居住まいを正し、深く頭を垂れる。 重厚な存在が絨毯を踏み締め玉座へ向かうのを気配で感じながら]
(7) 2011/12/11(Sun) 02時半頃
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[やがて良く通る声>>1が、闘いの宣告で以て広間を満たした。 それへの心酔を示すよう頭上でぴんと立てた耳が、『人狼族』の行では微かに揺れる。 そして硝子の割れる音>>2を皮切りに起こる、歓声と狂乱]
――御意。
[静寂の戻った広間で、騒音を避けるよう伏せられていた耳を立て主を仰ぎ見る]
奴らは……地上の支配者には相応しく無い存在だ。 だからボク達が、ドナルド様が、地上に生きる全ての者に慈悲《支配》と癒やし《統制》を与えてやるべきです。
[短く揃えた髪が床に付く程に礼を深くして、告げる]
(8) 2011/12/11(Sun) 03時頃
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[深く垂れたその頭上で存在を主張する、髪色と同じ体毛に包まれた尖った耳。 それは白銀を基調として薄く茶と黒を滲ませた斑の髪と、左右で色の違う薄金と薄水色の瞳と相俟って、尾こそ無いものの地上のある生物を彷彿とさせる物だ]
[下等種と見下している人間に愛玩される生物]
[幻術が掻き消える刹那に映し出されていた、金目銀目の三毛猫。 その愛くるしい姿をした生物が、今日もネオ・トーキョーの何処かで暢気に大欠伸をしていた**]
(9) 2011/12/11(Sun) 03時頃
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調律師 ミケは、メモを貼った。
2011/12/11(Sun) 03時半頃
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――パパ。ママ。
[ベッドの中で、ぼくは夢をみた。 今もまだみんなより小さなぼくが、今よりももっともっと小さかった頃の話。 今日はどうしてだか、そんな夢をみた。]
(10) 2011/12/11(Sun) 04時頃
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「穣司ちゃん。ほんとうに、ほんとうに大切な時が来た時のために、これをあなたに預けます」
[ママがそういって渡してくれたものは、お守り。 翠色の爪形の宝石に、一対の銀細工の翼。首にかかるように紐の付けられたそれは、とてもとても大事なモノなのだと教えてくれた。]
(11) 2011/12/11(Sun) 04時頃
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……どうしてそんなに大事なモノを、ぼくにくれるのさ。
[ママの行動の理由がわからなくて、ほんの少し拗ねたように言った。 そうしたらパパは、ぽんとぼくの頭に手をおいて、ぼくとおんなじような難しい顔をしてちょっとだけ笑った。]
「お前がな、必ずこれを必要とする時が来る。そう思うから、今のうちに渡すんだ」
(12) 2011/12/11(Sun) 04時頃
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[そうして、それより先、ぼくはパパにもママにも会っていない。 こうやって時々、ベッドの中で会うだけだ。 ぼくが目を覚ますときは、研究所の中でひとりきり。 ずっと研究者の伯父さんと二人で暮らしていた。]
(13) 2011/12/11(Sun) 04時頃
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[*みんなと逢う、それまでは*]
(14) 2011/12/11(Sun) 04時頃
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始まったようね。 既に潜伏している同士諸君にその演説を届けてあげなさい。 電波ジャックの際は、間違っても同士の所以外には流さないようにね。
[そう言って、ネオ・トーキョーの一部地域。 正確には一部の同士の元へと電波ジャックによる首領の演説が届けられることになった。 尤もこれは、来るべき決戦に備えて。 事前に電波ジャックの演習を行ったに過ぎないのだが。]
(15) 2011/12/11(Sun) 08時頃
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病人 エリアスがいたような気がしたが、気のせいだったようだ……(病人 エリアスは村を出ました)
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― ネオ・トーキョー:街中 ―
――――…♪
[彼の目印とも云えよう、赤いジャンパーの肩が揺れる。 コンビニの袋を提げて、都会の街並みを往く青年。 その喧騒に紛れ、聞こえるのは陽気な鼻唄。]
しっかし、今月やばいったらねーな こりゃまた貸してもらうしかー…
[それでも鼻唄交じりな、お気楽気質。 彼の表情が変わったのは、街角を曲がった時]
……ん?
[――――蹲る人影と、それを囲う二人組]
(16) 2011/12/11(Sun) 16時頃
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おい、何して――…… ッ
[其の二人が怪人、と気付いたのは視線が合ってからだろうか。 狙いを此方へ定め、鋭利な爪を顔目掛けて薙ぎ払って来る。]
[ヒュォッ …ン]
ッだ、……!
[間一髪、屈んで避けると腹目掛け拳を入れる。 相手が怯めば、即座に膝を顔面に喰らわせて。 低い呻き声を聞き入れながら、次に後ろに迫る敵へ――]
(17) 2011/12/11(Sun) 16時頃
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[ドゴォ ッ―――]
[身体を捻らせ、大きく傾ければ 今まさに振り被ろうとしていた敵へ蹴りが入る。 すればその身体は軽く後ろへ飛び、地面を引き摺った。]
あんま荒々しいのは、女の子に嫌われるぜー?
[やがて地に横たわる二人の怪人の姿が薄くなり 消えるのを見れば、ふうと短く息を吐いた。]
(18) 2011/12/11(Sun) 16時頃
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……っと、兄ちゃん、無事か?
[ぱん、と手を払えば、やつれた顔をした男性へ 視線が合うよう自らも腰を下ろし、声をかけて]
危ねー所だったな。 奴等の牙に噛まれっと、そこから傷が侵食して 身体が腐っていっちまうから、気ぃつけろよ。
[大げさなジェスチャー付きで説明した後は 唖然、とした表情の男を余所に立ち上がる。
何故彼らの特徴を知っているか―――
それは青年が、かつて彼らを封印した五人の一人であり 彼らと同じ、人狼族でもあるからだった。]
(19) 2011/12/11(Sun) 16時頃
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記者 イアンは、メモを貼った。
2011/12/11(Sun) 16時頃
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にしても、奴らは……
[コンビニの袋を揺らしつつ、先程の怪人を思い出す。 人狼族、親から聞かされていた遠く昔の出来事。 気の所為だと笑う一方、違和感は拭い切れなかった。]
…………ん
[ポケットを探れば、紅色をした爪型の宝石 “ウルフキラー”と呼ばれていたものに手が触れる。 かつて悪の手中にあった、処刑道具である其れは 正義の為、悪を滅ぼす力、“ウルフバスター”として生まれ変わり、 五人それぞれが持つ事にしたのであった。
そして現在、彼らの内一人の子孫である自分が、 その一つを持っている。]
(20) 2011/12/11(Sun) 16時半頃
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[ウルフキラーを変える際、加わった正の力は研究され 内密に、もう一つのウルフバスターが作り出されていた、 という事を知ったのは、其れを手にした少年と会った つい最近の話であったが―――…]
……もしかすっと
[戦いの予感は、身体の奥底で渦巻いている]
[見慣れぬ赤髪と、靡くマントがふと脳裏を過ったのは この青年が、地上侵略を企てる人狼族のトップたる男 彼の左眼を傷つけた男の子孫だからか、それとも単なる偶然か**]
(21) 2011/12/11(Sun) 16時半頃
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記者 イアンは、メモを貼った。
2011/12/11(Sun) 16時半頃
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ありがとうございました、またどうぞー…、 ん…
[ハンバーグ弁当を手に店を去ってゆく客を見送った頃だろうか、左腕にひやりとした冷たさを感じ、そちらへと眼を向ける。]
これは…
[革のブレスレットに通された牙の形をした蒼い宝石が、僅かに光を帯びている。]
(22) 2011/12/11(Sun) 17時半頃
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