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【人】 許婚 ニコラス[医務室へと走る前、ちょっと調理場にも寄って。 (99) 2014/12/09(Tue) 23時頃 |
……………………。
[ギリーが口を開いていないのに声が聞こえた気がした。
ついでに「こんなの船長にばれたら…」というギリーではない者の声もどこかからか。]
…年かな。幻聴が聞こえるとは。
ミナカのところに行った方がいいかもしれない。
[自分の耳の後ろをカリカリとかきながら牢を後にした。]
【人】 許婚 ニコラス―医務室へと― (103) 2014/12/09(Tue) 23時頃 |
[赤子の聲が聞こえた、気がした。
泣き声は大人を苛立たせる。
早く泣き止まないと、酷い事をされてしまう。
――……]
美味い 良い
泣く無イ 怖い無イ
[ミナカの部屋を出る間際、
彼の頭に触れながら落とした低い呻きにも
ソロリと小さな“聲”が乗っていた。*]
…………?
[おかしい。
この道化、もとよりこんな匂いをさせていたか?
薄らと警戒を浮かべ、鈎爪ではなく、己の獣の爪に神経を集中させる。]
…臭いがするな。
[血の臭いとはまた違う、気になる臭い。
それは目の前の猫からする。
いや、それは本当に猫だろうか…?
自らの思考が人為らざる者同士通じる聲として漏れ出ていることには未だ気づかず。]
『……泣く無い? 怖くない?』
[ギリ―の手が頭に触れた
ほんの一瞬、聞き返す聲も見つめた顔も、
まるで親を見つけた赤子の様にふわと笑っていた。
だがすぐにその顔も、苦虫を潰し、赤子の幻聴に悩む顔に
変わってしまったが*]
──────おまえ。
本当に、ネイサンか?
[唸るように、幽かな聲で問う。
この道化、纏う気配が、今までとはちがう。]
ああ、正真正銘ネイサン・ジョーカーだとも。
[眉を顰めながらも堂々と答える。
ネイサン以外の名前もあるが、足音の無いこの獣が聞きたいことはそんなことではないだろう。
ルーペを取り出しながらも、問うまでもなくその牙の持ち主を知っているような不思議な感覚に襲われる。]
そういう君はヴェラーヴァルだ。
[その感覚を振り払うように巫山戯た一言を返す。]
[やけにニコラスを構うのは、無意識に消えようとしている
人間らしさを留めようとしているからか。
そのうち、彼の作る食事を口にしても、さほど美味しいと思う事も無く。
むしろ彼の流す血が美味そうだと思うようになる。
この部屋はそれ程血の匂いで溢れていた。
唯一の救いはアルコールがそれを和らげてくれている事だけ。]
そんなことは聞いていない。
[やはり、唸るような聲は、常とは違い、ほんの微かな怒りのような苛立ちのようなものが混ざっていたかもしれない。]
おまえ、これは元からか。
それとも、くだらぬ輩の牙にでもかかったか。
[手をかけたルーペの先、透けて見えるものがあるなら、そこには、人ならざる者が見えたろう。
サイモンが叫んだ、人狼の姿が**]
【人】 許婚 ニコラス[>>130肩の穴が縫われていく途中、差し歯が作れそうなほどきつく歯形のついた布を吐き出した。 (146) 2014/12/10(Wed) 00時頃 |
元から?牙に?何の話だ?
[唇をひん曲げて惚けるが、
ルーペの先に見えた光景に私の頭は理解を示し始めていた。
つまり、私も彼も「人狼」なのだと。
いつの間にか二人の会話の一部がただの潜められた小声などではなく、ある聲を使い交わされていることも。
私は理解し始めていた。**]
…強いて言うなら呪いじゃないかな。
絶望纏う死神への天罰という。
【人】 許婚 ニコラス 勘弁してくれ名医様……。 (171) 2014/12/10(Wed) 01時頃 |
【人】 許婚 ニコラス 怪我ー、はねー。ヘクターとぉ、フランクはなんともなくて……ヒヒッ、あとはー、知らなーい! (175) 2014/12/10(Wed) 01時頃 |
[一瞬叫び声の主をギリーかと思ったが、彼はあんな声を出していなかったと気付いて耳を澄ませる。]
ああそうか。人狼なのか。
俺はあの声は嫌いだ。
[主語の無い聲。
目覚めた仔は己が存在の名を認識し、双子の片割れとゆっくり同化して人から離れていく。
そして己を箱に詰めた女の様に、忌避し怯える声に憎悪を抱いた。]
あれは災いを呼ぶ声だ。
[まだ他に聲が聴こえているが、騒がしいあの声に囚われて赤子が聴いている幻聴にしか思えなかった。
だから意識は叫ぶ男に集中していて。]
殺さないと。
[また箱に詰められる前に。
呪詛の様に呟いた聲を拾う者はあっただろうか**]
とぼけるか。
それとも、本当に知らんのか?
[食えない奴だと、内心舌打つ。
だが、この、常人には聞こえようのない聲を解し、理屈を知ってか知らずか使いこなしているということは、少なくとも自身の立場は理解できているのだろうと。]
……呪い。
死神への天罰…………
ひとつ聞く。
これが、呪いだとするならば。
おまえは呪いに”絶望”するか?
獣となる身を厭うか?
それとも──────
[常からの抑揚のない声は、今は、更に低く、冷たく。
この、呪われたという道化が、果たしてまだ畏るるに足る存在か。
それとも畏れに喰らわれるような、見込み違いか。
見極めようとするように、じっと、深い血の色に染まった瞳を向けた**]
[いつまで……
いつまで私は道化の偶像を演じていればいい?
いつまでこちらを品定めする視線に耐えればいい?
いつまで絶望の顔として力を顕示してればいい?
いつまで恐怖を振り撒いていればいい?
……この世の全てに何より恐怖しているのは私の方だというのに。
殺される恐怖を。傷つけられる恐怖を。裏切られる恐怖を。見限られる恐怖を。暴かれる恐怖を。失う恐怖を。
数多の恐怖をこの化粧の下に隠してきた。
ただ、死にたくないから。
生きる為に恐怖を演じてきた哀れな道化が私だ。]
[ああ…今もまた見定めるかのような視線を送られている。
この者の視線の方が余程絶望の死神の名に相応しいじゃないか。
呪いに絶望するかだって?
そんなの、答えは決まっている──]
はっ、この私が絶望するだって?
とんでもない、私は常に絶望を与える側だよ…ッ。
[そう言って私の演じる道化は完璧に残酷で残虐な笑みを浮かべて見せた。
絶望、道化、死神。
いつも演じてきた肩書きに獣が加わるというだけのこと。
これまでとすることに何一つ変わりはない。
そう、全ては明日を生きる為に。]
殺さないと……誰が、誰を?
[ヴェラのものではない聲が聞こえたような気がした。
それは迷い仔のような切ない泣き聲。]
【人】 許婚 ニコラス[奴隷の時は、家畜の餌程度のものを人間の餌に変えて、なんとかみんなに喜んでもらおうと必死だった。 (198) 2014/12/10(Wed) 20時頃 |
【人】 許婚 ニコラス[リーになるべく近付かないようにして、厨房へ転がり込む。 (199) 2014/12/10(Wed) 20時頃 |
【人】 許婚 ニコラス[鍋へ野菜くずと魚のアラ、ニンニクとハーブを入れてワインを注ぐ。 (204) 2014/12/10(Wed) 20時半頃 |
[ギリ―以外の聲がずっと聴こえてくる。
幻聴の様な不確かさでは無い、はっきりと細部まで聞き取れる。]
絶望……絶望。
[届く聲
だが何故かすぐにはピンと来なかった。
恐らく絶望を齎した者が、その代名詞の人物ではなく、
人狼の存在を告げる叫び声の主だったからだろう。]
【人】 許婚 ニコラス[座ったまま手を伸ばして、だぱぱ、と大皿に盛りつけしていく。 (227) 2014/12/10(Wed) 22時頃 |
あの声は……絶望を告げる声。
俺達を殺そうとする先駆けの声だ。
[医務室への客が途絶えた空白に殆ど無意識に漏らした聲は
同じく何処からか聴こえたあの聲
船の仲間を心配した後で、汚れた血の布をぺろりと舐め取る。]
俺は……もう二度と殺されたく、ない。
[呟いた聲に乗る色は、ただ生まれただけで死を望まれた
赤子の紅い悲しみ。]
[男は、同時に、左の耳奥に篭もる聲を聞いていた。
赤子の泣き声はもう聞こえない。
泣き止んだのなら、良かった。
大人に殺される前に。
知った聲ふたつの明瞭な会話には、少し困惑した。
男が知っている獣の聲は、ただの獣の聲であったから、
人の知性が生きた会話がなされる事に驚きもした。
それが、件の“人狼”の聲だは、まだ思い及ばない。]
【人】 許婚 ニコラス 料理ってさあ、なん でもぉ、入れれそうで、たのしい…ねえ。ヒ、ヒ。 (232) 2014/12/10(Wed) 22時頃 |
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