人狼議事


60 ─昨夜、薔薇の木の下で。

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ヴェスパタインは、セシルを置き去りにしたまま、ふらりと医務室を出た。

2011/08/05(Fri) 12時半頃


[全てが実際に伝わってきたわけではない。
けれど、刺激的すぎる感覚は、僅かな量で少年の身体を存分に蝕む。]

ふ、ぁ、

[まるでそれは、無理矢理に誰かを抱かされているかのような…]

こんなの、知らな…っ うあ、


 やだっ、こわい、たすけて!! ザック先輩!!

[その場にいたらきっと面白がって煽るだろう人の名を呼び少年は怯える。]

            『だいじょうぶ、すごく気持ちいいよ』

  『教えてもらいなよ』

[薔薇は宥めるように、面白がるように。]


【人】 ランタン職人 ヴェスパタイン

[髪を洗ってしまえばまた乾くまで時間がかかる。
 結局自室で肌を拭き清め、着替えるだけに留めた。

 鏡を見るのが怖かったというのは、否定もできない。

 白い包帯を巻いた腕は、未だに僅かな赤を滲ませたまま。
 寝台へ足を組んで座り、ギターの調律を合わせる。

 従兄弟から譲り受けた高価ではないけれど古い品。
 羨ましげに見ていたのは誰だったか。

 戯れに爪弾くのは、天の川をモチーフにしたバラードのワンフレーズ]

(176) 2011/08/05(Fri) 20時頃

ヴェスパタインは、イアンの叫ぶ声に、ハッとして顔を上げた。

2011/08/05(Fri) 20時半頃


【人】 ランタン職人 ヴェスパタイン

[眠る姿は確認していた。部屋へ戻っていたからと安心していた。
 本当は、己のした事から目を背けていただけに過ぎない。

 しばし迷い、寝台の上にギターを放り出して廊下へ出る。]

…なんの騒ぎだ?
[騒ぐイアンに問いかけた。]

(178) 2011/08/05(Fri) 20時半頃

【人】 ランタン職人 ヴェスパタイン

眠って…
[ハッとする。
 脳裏を過るのは先ほど見た寝姿と…暴いた白い肌に刻まれていた鮮やかな荊棘模様。]

かなり雨に打たれたから熱でも出たんじゃないのか?
昨夜は…大丈夫だって言ってたのにな。自分で戻る…って。

[自分の服の下も、色は違えど大差ない状態になりつつあることからは、目を背け続けていた。]

(180) 2011/08/05(Fri) 21時頃

【人】 ランタン職人 ヴェスパタイン

…その方が、いいんだろうか。

[迷ったのは、先ほどのセシルとの件もあったから。
 今になってみれば、どうかしていたと思うくらいに…自分は常軌を逸していた。
 
 おかしい。何かがおかしい。

 一番おかしいのはきっと…自分自身。]

(190) 2011/08/05(Fri) 21時半頃

【人】 ランタン職人 ヴェスパタイン

…あ、いや…一応、な。

[深い仲ではないけれど、彼の自分への態度は公然のものではあったし…というのは建前。

 勘のいいものには、罪悪感まで悟られてしまうだろうか。]

手伝おう、か?
[差し出した腕には、まだ赤の乾かぬ包帯。]

(199) 2011/08/05(Fri) 22時半頃

【人】 ランタン職人 ヴェスパタイン

…いや……

[あの頃からずっと気まずい相手。
 たとえそれが万が一、彼の意志では無かったのだとしても、思い裏切られた事実と、その後に奴らから笑いながら聞かされた彼の末路。
 互いに、後ろめたい事実を知っているがゆえに、普段は顔を合わせるのも避けるけれど。]

痛くは、無いんだ。

[ついつい視線が行くのは、奴らが「お仕置きしてやった」と語っていた背中。]

(205) 2011/08/05(Fri) 22時半頃

【人】 ランタン職人 ヴェスパタイン

…あぁ、でも…

[利き腕に片手で申し訳程度に巻いたそれは、既に緩んでいて、

 胸の奥で軋むのはきっと、さっきとは違う痛み。]

(212) 2011/08/05(Fri) 23時頃

【人】 ランタン職人 ヴェスパタイン

[ルームメイトに頼もうとしても、相手が相手だし。
 迷ううちに鉢合わせるセシルの姿。]

…ランディ、頼むわ。

[どっちにも気まずくて、その場から逃げるように背を向けた。]

(215) 2011/08/05(Fri) 23時頃

【人】 ランタン職人 ヴェスパタイン

[足音を残して離れていく廊下に、ふわりと漂うのは薔薇の香。

 それはきっと、ランディのほうがもっと濃厚なのだろうけれど。

 行き場を探して、部屋からギターを持ち出し屋上へ。
 先客は、まだいるのだろうか。]

(220) 2011/08/05(Fri) 23時半頃

【人】 ランタン職人 ヴェスパタイン

…あれ、開いてる……

[屋上への扉は半開き。
 不思議そうに首を傾げて、ドアを開けた。

 嵐の過ぎ去ったあとの夏の日差しは、白々しいほどに強い。
 渡る風の香りと太陽の眩しさに目を細めて、お気に入りの場所へギターを…]

…何、して……

[雨水に濡れたシャツの背中と、乱れ髪。
 遠慮がちに、ルーカスに声をかけた。]

(231) 2011/08/06(Sat) 00時頃

【人】 ランタン職人 ヴェスパタイン

…あ、いや、こっちこそ…
 音出したら邪魔になるかな?

[寝てる子がいるからと思って、外でと思ったのは本心だけど、
 逃げ出したかったのも、否定できない。]

まだ、昼寝するには早かったんじゃ。
水たまり、乾ききってないのに。

[なんだかその姿が痛々しく見えて、
 どう言ったらいいかわからなかったから、茶化すくらいしか出来なかった。]

(243) 2011/08/06(Sat) 00時半頃

【人】 ランタン職人 ヴェスパタイン

…あぁ、これは……

[包帯を巻いた腕に手を伸ばされるも、ギターを抱いたままでは制することは出来ず、
 ただピクリと身を固めた。
 触れられそうになっただけで、何かが背筋をぞわりと駆け上がるような、おかしな感覚。]

昨夜…ランディ探してる時に、木に引っ掛けちゃって、ちょっと。

[嘘はついていない、口にしてない事実はいくつもあるけれど。]

何やってんだか…。ディーンじゃあるまいし。
[そういうドジをやらかしそうなルームメイトの事を口にして僅かに笑う。]

(251) 2011/08/06(Sat) 00時半頃

【人】 ランタン職人 ヴェスパタイン

あ、はい…

[貸せ、と言われて半ば渋々ギターを抱え直し、腕を差し出す。]

多分…。
ランディ、あそこに居たんで。

利き腕にって、案外巻きにくいんすね…

(258) 2011/08/06(Sat) 01時頃

【人】 ランタン職人 ヴェスパタイン

[腕を診る視線から目をそらす様は、悪戯を咎められる幼子のよう。]

…打ち付けたか、
それとも…アレルギーだったりしたら、やだなぁ。

[そんな単純なものになど見えぬほど、文様は育って蔓を広げていた。
 どす黒く青みがかった鬱血の色で。

 開けた空間だというのに、甘い薔薇の香りは辺りに篭るよう。]

(270) 2011/08/06(Sat) 01時頃

 やだ、やだぁ……っ!

[暴れる少年の魂は、薔薇の蔦に押さえ込まれ。]

                 『落ち着いて』

   『気持ちいいでしょう?』
                           『教えて貰いなよ』


      『ぼくを咲かせて』


[くすくすと笑う薔薇の声と、未知の快楽に怯える様は、呪いに囚われた仲間達にも伝わったのだろうか。]


【人】 ランタン職人 ヴェスパタイン

[気づかない。いや、無意識に気付こうと目を背けていた。
 背中はきっと、もっとひどい事になっている。
 幾度も自分の足元で蹂躙されるさまを見てきた薔薇は、感じる場所を知ってでも居るのか、
 背中から滑り降りた蔦は腰のあたりまで。
 尻に届かぬ程度のギリギリの箇所を愛撫するかのように這い回っている。

 眠るランディの肌に刻まれたものは、もっと鮮やかで扇情的な赤だけれど、この身体に刻まれたものは、青黒くくすんで醜い色だ。]

(274) 2011/08/06(Sat) 01時頃

【人】 ランタン職人 ヴェスパタイン

……っぁ!
[強く掴まれれば、思わず身を竦めて漏らす上擦った悲鳴。

 あの頃、そんな声で誘われたらたまらないと、そう言われた声。]

いや、香水は……

[自分から薫るその香りは既に染み付いて自然なくらい。]

大丈夫です、なんでもない。
痛くは、ないから……

(277) 2011/08/06(Sat) 01時半頃

【人】 ランタン職人 ヴェスパタイン

[嬌声にも苦痛にも聞こえるような短い悲鳴は、イアンにも届いてしまっただろうか。

 手当を受けながら、長身の身体は微かに震えていた。]

…えぇ、まぁ……医務室係とは、あんま…仲、良くなくて……

[気まずくて、あんな奴なんてと恨んですらいるのに、
 あのあとアイツらに彼が酷い目に遭わされたのは、まるで自分のせいにも思えてしまっていて。

 胸の中に大事に育てていて踏み躙られた思いの蕾は、まだ潰れたまま胸の中に残っているのか。]

(288) 2011/08/06(Sat) 01時半頃

【人】 ランタン職人 ヴェスパタイン

[触れ合うのは、得意じゃない。

 全てが下心混じりに思えてしまうから。
 心配も、好意も、結局最後は下卑た欲望につながるのだろうと疑ってしまう。

 だって自分も、心なく欲情する穢らわしい生き物だと思えるから。]

(290) 2011/08/06(Sat) 01時半頃

[身体が落ち着いてきたところに、聞こえてきたのは]

……え?

エミルトン君?

[幼い彼の、怯えたような声がふっと聞こえた気がして。
さらに、不思議なあの声も聞こえてきたから、戸惑った]


…どうせ、こいつも……
[ポツリと心から零れる、歪んだ疑念。

 何処か遠くで、快楽に流される嬌声を感じれば、
 やはり人という愚かな生き物は、結局そこに行き着くのだとしか思えなかった。]


【人】 ランタン職人 ヴェスパタイン

…悪い。
手間かけさせちゃってすまんね、イアン。

[古いギターを大事そうに抱えたまま、片腕をルーカスに掴まれている。

 そういえばこれを気に入ったのか、幾度かイアンに被写体になることを頼まれたのだったか。
 ギターを抱えてざらついた声で歌ったのは、花散る季節か、天の川の下か。]

(299) 2011/08/06(Sat) 01時半頃

【人】 ランタン職人 ヴェスパタイン

[あの時、見渡すかぎりの花を咲かせようと歌った声は、
 きっと庭の木々たちも聞いていた。

 解いて巻き直すと言われて、身を縮めたまま殊勝にうなづく。
 その所作も表情もきっと、そういう行為の時のものに似ている。]

(301) 2011/08/06(Sat) 02時頃

【人】 ランタン職人 ヴェスパタイン

[甘い愛の言葉など信じてはいないから、
 幾度か縋って共にした欲情を処理するだけの行為は、
 ただ酷く壊してくれとそれだけを望んで、強請った。]

…へい、き……

[弱々しくそう漏らしても、傷痕撫でる手には思わずぴくんと身体が跳ねる。]

(314) 2011/08/06(Sat) 02時頃

 あっ、あっ……!!

[悲鳴は嬌声へと変化してゆき、少年が快楽に堕ちていったことを伝える。]


                    『それでいいよ』

    『想いを頂戴』

[擦り込むように薔薇の精は囁いた。]


【人】 ランタン職人 ヴェスパタイン

[捕まえるように捕らえる手のひらや、じくりと滲み入るような痛みは、
 きっと優しい愛撫より、ずっとずっと自分を煽ってしまう。

 虐めなどという言葉では括れぬような行為を、
 その中の快楽を探り当てて縋ることでやり過ごしてきたのだから。

 顔を上げてイアンを見た瞳は、僅かに潤んでいたか。]

(322) 2011/08/06(Sat) 02時半頃

…………!

[午前中から何してんだ 中等部一年生、ていうか俺もまだなのにとか色々思ってしまったが、そんな思念を伝わらないようにシャットアウトさせるのには何とか成功したようだ。

ただ、喘ぐ声というものは…刺激的で。
困ったように足を止める]


【人】 ランタン職人 ヴェスパタイン

…いえ、今は……

[こちらは気まずそうにしていても、いつものように別け隔てなく接してくれていた先輩。
 愛だの恋だのという口実を振りかざすでもなく、そういう仲になったことを意識させもせず、
 割りきって重ねるだけの行為は、お互い気楽ではあった。

 肌に痕を残しても、どうやら心には残っていないと知ってからは、少し寂しく思うこともあったけれど。]

大丈夫、だから。

[胸の奥、心臓を絞め上げ棘穿つどす黒い荊棘。
 溜息をひとつ零して、ギターを抱え直す。]

ありがとう、ございました。
[手当に感謝するように、頭を下げる。]

(326) 2011/08/06(Sat) 02時半頃

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